守りたいものを守る旅人 作:総統閣下
*文章を追加(2017/3/8)
一話 原初の祈り
かつて俺には何もなかった。知識も力もそして心も。
いや違うかな。
だって周りを見て、困った人がいたら助けてあげたし非道な事だって区別が付いた。ならそれは心だろう。でも欠けてたんだと今なら思うかな。
知識も少しはあった、昔の話だって知っているし字だって読める。でも足りない。
力もそれなりかな裏路地で戦っても勝てた。でも完全な物じゃない。大人には勝てない時が多かったし大体は考えて勝負してた。
だから多分半端者だったんだ。
でもあの日彼女に会ってから変わったさ。
___________________________
その日少年は始めてそこに訪れていた
もしかしたらこれは偶然なのかも知れない。あるいは必然だがそれは少年の死へのカウントダウンかもしれない
少年は少し開いたところに入った
そこは斬首台いわゆるギロチンが置いてある場所だった
その近くに少女がいた。
その少女は誰が見ても美しいと言うだろう、少年もまた見惚れた。だが少年はその感情がまだわからなかった。
少年は聞いたなぜ君はここにいるのかと。
少女は答える
「わからない、けどずっとここにいるの」
それからというと少年は少女のもとへ通った。少年は本を読んであげたり、今までの事を語った。少女も自分が今まで経験した事を話した。ときには持ってきた食事を共に食べたりした。
無論周りの目を盗んでだが
ある日ひとりの男が少年の前に現れた。少年はどうやら男が悪でないことに勘付いたらしい。そして少女のもとに共に向かった。
何やら小難しい事を言っていたが不意に聞かれた今の状況に満足かと少女も少年も満足だと言った。そして共に食事を取った。
少年は言う自分達と食事を取り語り合った。だから自分達は友じゃないかと。男は驚きを隠せない様子だったがふと微笑むとそうだなと答えた。
ふと少女は言った。今が好きだと、私は誰にも触れられなかった、でもいまは共にいてくれるあなたがいる。このまま穏やかに共にすごせれたらたらどれほどいいのかと。
______________________________
そうその出会いで変わった。周りが色付いて見えた。美しいと言われる物が美しく見えた。でも世界は残酷だったんだ。
______________________________
時は進んだ
少年はいつも通りに少年のもとに来た。だがそこには多くの人だかりがあった。それをくぐってみると少年は唖然とした。少女は斬首台にかけられている?
確かにそうなると友にも少女にも言われていた。だが早すぎる!
「止めろ!やめてくれ‼︎」
彼は叫んだ。だがその思いは届かず少女に刃が落とされた。
「今までありがとう、だいじょうぶまた....ザシュ
「******〜」
少年は思った。何故少少女が殺されなければならい。何故自分は少女をここから連れださなかった。
何故友に方法がないか聞かなかったのか。後悔が募る。
「■■■■〜〜〜」
少年は声にならない声を出し怒りに身を任せ柵を壊し中にいた執行人に殴りかかった。
一人は殴り殺した、また一人は投石で頭を撃ち抜いた。
だが相手も木偶ではない周りを囲み五人ほどで一斉に取り押える。それでも少年は止まらない。
やむ終えないと判断した執行人の一人が槍を持ち出し一突きで背後から心臓を刺した。
そして少年は沈黙した。
その様子を遠くから少年の友は見ていた
______________________________
そうだ俺は弱い。たった一人の少女も守れなかったあんなにも美しく儚い人を。
無知だった。知らなかった人の心がどんなものなのか、自分達のように単純ではない事を。どうしたらあのまますごせたのか。
力があったら、あの前に少女を庇ってでも生きれただろう。
あゝそうか俺は少女の事が好きだったんだな、そして大切だった。
もっと近くにいたら良かった。彼女に触れてあげたかった、一度も人に触った事のない彼女に。
もっといっぱい昔話をしたら良かった、それと一緒に字の勉強をすれば良かった。
でも俺に力がなかった色々な力が。
だから力を‼︎昔話に出てくる英雄のように力を‼︎賢者のように考えれる力を‼︎俺に大切な人を、友を守れるいや守る為の力
を‼︎
______________________________
『ああ友よ、これは餞別だ力を獲るためのな。初めて友と読んでくれた君に、彼女に会わせてくれた君に、そして私に未知を見せてくれた君にだ。本来なら彼女と共に居させあげてもよかったが君は弱かった。だから願わくばまた会えるときもっと強くなっておくれ。******と共に在る気ならばな。なあ我が友セイヤよ』
見ていただきありがとうございます。出来れば指摘や感想をお願いします。