Masked Rider Pain   作:草賀魔裟斗

1 / 1
少し暗めの物を書きたくて書きました
裏設定としてこの小説、とあるシリーズの続編っぽく書いているんですよ
この話だけでは解りませんが…
徐々に分かってくると思います


file1 真実の愛

世界は夜を忘れた

恐怖を忘れた

神を忘れた

のうのうと膨れ上がっていく世界

肥満していく世界

そんな世界を皮肉るラッパー

その皮肉すらも届かないお偉いさん

その皮肉を真に受ける正直者

それらがこの町、東京を作っていた

 

正義は痛みが作る

痛みのない正義は偽善に過ぎない

 

東京のどこかにとある私立探偵事務所があった

そしてその事務所には都市伝説があった

"人ならざる物が関わっている"

 

そして今日も探偵事務所の扉が叩かれる

 

「やぁ…お客さんかい?」

若い男が事務所の事務椅子に座っていた

男の視線の先にはまた、若い女が立っていた

「はい…依頼をしたくて…」

「貴方がかい?…ここの料金は高いよ?大丈夫なの?」

「はい…お金なら…いくらでも…」

女は視線を下げて呟いた

「…ならよし、依頼を聞こうじゃないか」

「実は…夫が殺されたんです…」

「警察には…いや、聞くだけ野暮だね…この町の警察は元気だけが取り柄の人達だからね」

若い男はケラケラと笑いながら言った

「いえ…警察には連絡しました…自殺として処理されてしまいましたが…夫が自殺するわけないのに…昨日は私の誕生日なんです…自殺なんて…」

女は涙ぐんだ

「…警察が自殺といえば、自殺でしょ…僕たちがどうこうする道理はない

よ」

男が事務椅子をくるりと回し後ろを向く

「そ…そんな!!」

「自分に正直になりなよ…言えばいい…"憎い"と…殺したいくらい"恨めしい"と」

女の耳元で囁くように言った

「憎いです!殺したいくらい!憎いです!!」

女は泣き叫ぶように言った

「よく言った!気に入ったよ!依頼受けようじゃないか!政治家だろうとマフィアだろうと、邪魔をするものは殺そう!そして必ずや、君が望む結果をもたらそうじゃないか!」

男は嘲笑するように笑うと女に手をさしのべた

「僕の名前はアノル・マル…アノルって呼んでよ、お姉さんは??」

「佐藤です…あの…これ…私なりに事件を調べたんですけど…」

アノルは佐藤から資料を受け取りパラパラと捲る

「オケー…そうだなぁ…真相が明らかになったら連絡するから携帯番号教えて」

佐藤は出されたメモに携帯番号を書いた

「結構…よし、じゃ早速、今日から行動しますかー、佐藤はもう帰ってもいいよー」

「あ、はい…」

佐藤が事務所に一礼してから出ていく

「さーてと…まずは協力者だねぇ…今回は…クロにすっかなー」

アノルは跳び跳ねるように事務所を出た

 

都内、神社

そこに巫女服を着た女性がいた

「くーろーべー!」

アノルが石段からかけあがってきた

「なにようだ!こら!」

下駄のガコッと重い音が鳴った

「下駄はいたいよー黒部ー」

「人の名前を気安く呼ばないで」

アノルは立ち上がり軽い笑顔を作る

「ボーイフレンドが来ちゃダメだったかい?」

黒部は眉間に皺を寄せた

「そう云うことを云うから有らぬ噂が立つのよ…営業妨害で訴えるわよ」

「止めてくれよー黒部が言うと冗談に聞こえないよー」

黒部はため息を1つ着いた

「で?今日は何用?」

「依頼を手伝って欲しくてね、報酬は5-5でどう?」

「まぁ…悪い話では無いわね…で、その依頼ってのは?」

「殺された夫の弔い合戦」

黒部は意外そうな目をアノルに向ける

「意外ねぇ…あんたがそんな依頼受けるなんて」

「ふふ、あの人は面白そうだったからね…」

アノルはニヤニヤと笑った

「…あんたの面白そうに付き合わされて何度死にかかった事か……でもまぁ…良いわよ…あんたの依頼で儲からなかったためしがないもの」

「やったー!ありがとう!黒部!」

アノルが飛び付いた

「キモい!」

また下駄のガコッという音が神社に響いた

「イター!!」

アノルの悲鳴が神社に響いた

 

警視庁

大柄な男が額に血管を浮かばせて額に皺を寄せて立っていた

黒部は苦笑い、アノルは満面の笑みで彼の前に座っている

「なにようだ、アノル・マル!」

「やだなーアノルって呼んでよー、鉄也のダンナ」

鉄也は机をバン!と鳴らした

「呼べるか!アホが!貴様の親父が怪盗ってこと、忘れたわけじゃあるまい!なんで、怪盗の息子がコンビニ感覚で警視庁にくるんだよ!!」

「鉄也のダンナーうちの馬鹿親父のことならこっちからも謝るよー僕はあんなやつとは違うよー?私立探偵をしてる、探偵といえば警察の協力が必要じゃないか、コ○ンの目○警部とよし金○一の剣○警部とよし」

「…なら…怪盗キ…」

「もうやめません!?その話!」

黒部の一言に鉄也が椅子に座った

「そういえば、見えない顔だな…君は」

「えーとはじめまして…黒部麗奈です…近くの神社で巫女をしてます」

「そうか…こいつのお守りは大変だろうが頑張れよ」

「もうなれました」

「ねー…なに?人を子供みたいに言わないでよー」

アノルの声に鉄也が前を向く

「で何用だ?」

「えーと佐藤鋼の殺人事件について…あぁ…資料はこれね」

鉄也はアノルから資料を受け取りパラパラと捲る

「これか…丁度いい…俺もお前に任せようと思っていたところだ」

「あれー?言ってる事が違うなー?ツンデレー?ツンデレなのー?」

黒部が下駄でぶん殴った

鉄也がそれを見て親指を立てる

「で、なんでこの馬鹿に頼もうと?」

「あぁ…実はな…上層部から捜査の打ちきりが命令されたんだ…」

「それって…圧力…ですか?」

「そういう事だ…捜査を続けるとなんらかの不利益が出るのだろう…分かりやすい連中だ」

鉄也が腕を組んだ

「でー?鉄也のダンナは行動できなんだね?」

「あぁそうだ…だからお前に任せようと思っていた…アノル…被害者の無念を晴らしてくれ」

「…もちろんさ…ダンナに頼まれたんじゃ…断れないよ」

アノルが立ち上がった

「資料はおいおい送ろう…こちらもいろいろ大変なのでな」

「はい…ありがとうございます」

黒部が一礼した

「黒部…行くよ」

「どこに?」

「最後の目的地があるのさ…鉄也のダンナ、ありがとね」

黒部とアノルが去っていった

「…アノル…踏み込み過ぎるな…」

 

夜の戸張が降りた

「黒部、巫女服でバーって入ってもいいの?」

「いいんじゃない?…もっとも今、バーが目的地だって初めて知ったんだけど?」

「言ってなかったー…ダメでも良くても少しだけ待っててくれないかな…?すぐ終わるからさ…」

「なんでよ?」

「ここは…ここに黒部を連れてくるといろいろ面倒なんだよ…ここに情報屋がいるんだけどね…」

「あぁ…」

黒部の顔が青くなった

「じ、じゃ私、鉄也さんから資料貰ってくるね」

「あ、あぁ…ダンナによろしくな」

アノルがバーに入っていった

 

至って普通のバーだったが場違いな黒いスーツに身を包んだ女性が座っていた

「ん?アノルか…黒部ちゃんはいるか?」

「残念ながら…」

「おっかしーな…匂いがしたんだけど…」

流石のアノルもこの一言には絶句し、顔面蒼白になる

(さすがクレイジーサイコレズ…)

「で、事前に送った件だけど…」

「あぁ…ある程度、調べてやったぜ」

情報屋が資料をポンと置いた

「犯人までは解らんが…容疑者を3人にまで搾った…あとはあんたらの仕事だぜ…ただ…おかしいんだ…」

アノルがスタの言うことに耳を傾ける気配はない

「サンキュー…いつも助かってるぜ、…スタ」

スタはニコと笑った

「いいぜ、気にすんなよ、あんたの親父さんにはいろいろ世話になったしな」

「どんな情報を売ったかは聞かないでおくよ…」

アノルが立ち上がった

「飲んでいかないのか?」

「仕事が終わったら…にするよ」

アノルがバーを出た

バーを出てすぐに黒部と合流した

「どうだった?」

アノルがニヤリと笑って頷いた

「…どうする?すぐにでも向かう?」

「うーん…明日でもいいかな?…嫌な予感がする…黒部も明日はベルト持ってきて」

「ポケットが…関わってると?」

「分からない…から怖いんだ…それに備えあれば憂いなしってね」

 

翌日

黒部とアノルはとあるビルにいた

そこには門番らしき大柄の男がたっている

「ここで間違いないの?」

「うん…あの門番よく見てよ」

黒部が目を凝らす

男の首には丸い傷痕があった

「あれは…改造痕!?」

「ビンゴだ…やっぱりポケットが関わっていた…」

アノルがベルトをつける

「黒部も気をつけて…強行突破するよ!」

「了解…」

二人は男の目の前に立った

「なんだ?貴様らは」

「おっさん…ポケットファクトリーって知ってる?」

「あぁ…そこの社員だからな」

「なら…よかった…黒部」

黒部の腰に機械が当てられ鎖が黒部の腰と機械を接続する

「「変身」」

[Change sorrow knight]

[Change chain monster]

二人が仮面ライダーに変身した

「貴様ら…!チェーンとペインか!」

「だったらどうする?」

男が襲いかかってきた

チェーンがしゃがみ床を触る

するとコンクリートが鎖状になり男を貫いた

路面に血の雨が降り注いだ

「行きましょう」

「分かってる」

ビルの中に二人は侵入していった

 

ビルの中は無人に近かった

「誰もいないわね…」

「当たり前さ…ポケットが人間一人殺すためだけにそんなに大量な戦力を割く訳がない…居てもしたっぱ怪人だろうね…」

チェーンとペインはある部屋にたどり着いた

「…ここだね」

「ここに…怪人が…」

ドアが粉々になった

ペインとチェーンはバックステップして破片と衝撃波を避ける

粉々になったドアには血まみれになった佐藤がいた

「佐藤!」

すでに息はない

「…依頼人…アノル!危ない!」

二度目の衝撃波を二人ともかわす

「どうする?」

「…佐藤が何をしたかは知らないけど…感情移入はしないよ…デセール…なぜ…人間二人を殺すために…デセールなんか…」

奥から化け物が現れた

デセールと呼ばれるお菓子を象ったファンシーな見た目の怪人だ

今回もお菓子を象ったものだろう

チョコのような姿をしている

がその右手はチェーンソーになっており

尚且つ、佐藤の血で真っ赤に染まっていた

その見た目に合わない低い声で言った

「なぜここがわかった」

「簡単な事さ…情報屋から貰った容疑者からポケットファクトリーとの関係性を調べただけ…一人目はIT企業の社長…これは完全な白…二人目はとある会社の係長…横領の事実はあったが会社自体も係長もポケットとは関係なかった…ポケットと関わりがあった容疑者はあんただけだ…ベルレート…いや佐藤夫妻!」

怪人は人間体になった

半透明の佐藤夫妻が現れる

「え…でも…」

チェーンが佐藤妻の死体をみた

人形というわけでは無さそうだ

「人間の肉体を捨てたんだよ…佐藤はな…!」

「お見事です、アノルさん」

佐藤妻のほうがニコニコと笑いながら拍手した

「…嘘かい?僕に見せた涙は」

「嘘です…私も夫もポケットファクトリーのお陰で1つになれました…これが私の真の愛なんです」

「真の愛…か…虫酸が走るね」

ペインは剣先に銃口がある剣を構えた

「なんのために僕に依頼をしてきたんだい?」

「社長の命令だ」

佐藤夫のほうが口を開いた

「仮面ライダーを抹殺せよ、と」

「僕がライダーってことは分かってたってわけだ…」

佐藤夫妻はベルレートになった

「アノル!構えなさい!」

ペインは歩きながらベルレートに近づく

「アノル!!」

「僕を騙すとはいい度胸しているじゃないか…」

ベルレートは嘲笑した

「丸腰で近づくとは馬鹿め死ね!仮面ライダー!」

チェーンソーを降り下ろす

「アノル!!」

チェーンは動き出すが距離が離れすぎている

だがチェーンソーはペインの肉体を裂く事はできなかった

「いいねぇ…楽しくなってきた」

「なにィ!?」

ペインの剣に受け止められる

その後、ペインは上空高くにジャンプ

脳天から剣をベルレートに突き刺す

「ぐああああ!!!」

「死ね」

銃の引き金を引く

脳天から体を縦に貫通した弾丸は床に穴を開ける

それだけでは絶命せずベルレートはペインをチェーンソーで凪ぎ払う

その後、トドメを射そうと動こうとする

が足に鎖が絡み付いて動きを止める

「な、なんだ!」

「アノルの癖に…目立つんじゃないわよ!」

チェーンが床に触れていた

床のコンクリートが鎖状になっていた

「殺しなさい!アノル」

鎖が外れず悪戦苦闘するベルレートの背後に飛んだペインがいた

「ライダー…キック!」

ベルレートの顔面にペインの蹴りが入った

ベルレートの頭は吹き飛び、血しぶきがあがる

そのままベルレートは倒せ伏す

「アノル…」

「あぁ…終わったよ」

ペインはその体を赤く染め天井を見上げた

部屋一帯が血で赤くなっていた




1つの特撮作品のような感じに書きました
参考にした作品はULTRAMANSEVEN Xと仮面ライダーWです
この2つの作品を足して二で割ったような感じです
まぁこれからも気長に待っていただけたら幸いです
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。