闘争こそ、我が日常也て   作:鎌鼬

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創世の女神

 

 

「はぁ……」

 

 

〝アルゲート〟の宿屋の一室、そこで目を覚ました俺は目の前の光景を見て溜息を吐いてしまった。ベッドの上で身体を起こした俺の両隣には()()()()()()()()()()()()()姿()()()()。無論俺も全裸で、全身に纏わりつく様な気怠さを感じる。

 

 

これだけで理解出来ただろう。ユウキとシノンに手を出したって。

 

 

VRMMO内とはいえ2人が初めてだとは知っていたので出来る限り優しく、痛みを感じない様に丁寧にヤッたつもりだったがそれでも相当な負担になったらしくいつもなら起きている午前9時を迎えても気持ち良さそうに眠っている。

 

 

「これで俺も名実共にペド野郎か……」

 

 

ロリコンだとかペドフェリアだとかは前々から言われていたがそれは手を出していない時だったから巫山戯たこと言うなよというノリで言ってきた奴らを公開処刑出来た。しかし手を出してしまった今ではそれが真実になっている。

 

 

いや、手を出した事に後悔は無い。

 

 

「絶対にこれ弄ってくる奴が出るよなぁ……」

 

 

そう、俺が懸念しているのはこの事実を絶対に弄ってくる奴が現れる事。別に俺はなんと言われても開き直れば良いんじゃねえかと悟りっぽい領域に達しているが2人にまで被害が行くかもしれない。

 

 

もしそうなったらまた闇堕ちする自信がある。

 

 

「まぁ出たとこ勝負、なる様になれだな」

 

 

いくら悩んだところでどうにかなるわけではないと考えることを止め、2人の寝顔を見る。2人とも心底幸せそうに、穏やかに眠っている。この2人を起こすことは憚られるのでベッドから無音で降り、落ちていた服を拾って浴室に向かう。ヤることヤッてそのまま寝たので臭いが凄いのだ。お湯を浴び、入念に身体を洗って臭いを落とす。

 

 

そして2人宛に出掛けた事と起きたら風呂に入る様に書いた手紙を置いて宿屋から出る。丁度外に出ると防衛戦からの帰りなのかキリトと出会った。

 

 

「あ、昨晩はお楽しみでしたね!!」

 

「ふん」

 

 

サムズアップしながらとても良い笑顔でとんでもない事を言ってきてくれたので迷わず金的を全力でかます。キリトは良い笑顔のまま50センチ程飛び上がって、崩れ落ちながら着地した。

 

 

「おご……!!おま……それダメなやつだって……!!」

 

「え?まだ付いてたの?」

 

「無くなる……!!今回のでガチで不能になる……!!」

 

 

ほとんど反射の領域で金的してしまったが不能になられるのはキリアス推奨派としては困る。喜ぶのはクラキリ推奨派の腐った連中だけだ。アイテムポーチから〝治癒結晶〟を取り出して使い、キリトの治療をする。

 

 

「はぁ……死ぬかと思った」

 

「助かったついでにこっちの質問に答えて貰おうか。お前だって一応は男だ。初めてが熱した鉄棒とか嫌だろ?」

 

「分かった、誠心誠意答えるからその拷問は辞めてくれ」

 

 

拷問じゃない、キリトの初めての相手を用意しているだけだ。

 

 

「んで、あの発言の意味は?」

 

「夕べ酒場でシュピーゲルが荒れててな、何か面白い話でも聞けるかと思って同席したんだよ。そしたらシノンからウェーブとゴールインするって言われたって言われたんだ」

 

「シュピーゲル、シュピーゲルか……」

 

 

他の奴が面白半分で噂のつもりで話しているのならもうそんな事が出来ないように〝漣式パーフェクト拷問教室〜補習授業もあるよ〜〟で二度とこんな事が出来ないようにするつもりだったがシュピーゲルだとどうしようも無い。リアルでシノンに惚れてたけど俺が居たからその恋は実らず、ナンパ紛いのことをしているけどシノンの事を引き摺ってる風だったから。

 

 

というかシノンよ、なんでシュピーゲルに話したんだ。

 

 

「他に知ってそうな奴は?」

 

「あ〜……クラインが一緒に聞いてたな」

 

「キリト、ここに〝キリトちゃん写真集そのさんっ〜私の恥ずかしい姿を見てくださいにゃぁ〜〟がある」

 

「待て、いつの間にそんなの作った」

 

「これをアインクラッド中にばら撒かれたくなければ今すぐにクラインの口封じをしてこい。誰かに洩らしていたらアウトだからな」

 

「クライィィィィィィィィィン!!喋るなよォォォォォォォ!!」

 

 

やはり人間関係は弱味を持っていた方が円滑に進むな。〝キリトちゃん写真集そのさんっ〜私の恥ずかしい姿を見てくださいにゃぁ〜〟を見せて丁寧にお願いしたところ、キリトはやる気に満ち溢れた姿でクラインを探しに向かってくれた。

 

 

クラインは口が軽い方ではないが、事交際関係に関しては常識を逸脱した行動を取る事があるからな。前のクリスマスの時期にもリア充死すべしを合言葉にした集団を作ってマスクを被ってアインクラッド中をリア充はいねぇかぁ!?とかナマハゲみたいな事を言いながら徘徊していたし。その時は確かアスナと出掛けていたキリトにボコボコにされて黒鉄宮に叩き込まれたはずだ。

 

 

俺がロリコンだとかペドフェリアだとか蔑まれるのは別に良いけど2人が悪く言われるのは良くないのでキリトには間に合って欲しいと願っている。

 

 

「さて、行きますか」

 

 

クラインの名前を叫びながら〝アルゲート〟を駆けるキリトの背中きら目を離し、現在の攻略組の拠点となっているサロンに向かう。実は昨日にヒースクリフから帰ってきた事を伝えると呼び出しがあったのだ。間違いなく失踪した事についてだろう。

 

 

何か無茶でもやらされそうだなと辟易しながら、サロンに向かって歩き始めた。

 

 

 






おめでとう!!ウェーブは名実ともにペドフェリアになったぞ!!ユウキチとシノノンはとっても幸せそうだ!!なお、その影には恋に破れた1人の少年の姿があったそうな。

〝キリトちゃん写真集そのさんっ〜私の恥ずかしい姿を見てくださいにゃぁ〜〟とかいうホモが狂喜乱舞する写真集が存在するらしい。内容はネコミミを付けたキリトの女装写真。当たり前のように某閃光様に贈呈され、興奮のあまり鼻血が出そうになったとか。

Rシーンが見たいという紳士様がいらっしゃるのなら全裸蝶ネクタイ靴下姿でどれだけ見たいのかを叫びながら外を走れば考えてやらんこともない。

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