Fate/NamelessPhantasm   作:神倉棐

1 / 6
正義の味方が英雄となり反英雄が英雄となった日

【Ø】

 

 

何故こんな事になったのか、それは俺があの2人組に正義の味方に、幸せになって欲しかったからだ。それに俺がアイツとは違う理由で他人を助けずにはいられなかったからでもある。まあ、流石にこんな事になるとまでは予想できなかったがそれでも……俺はこの役を演じ切ろう。……例え大切な彼女達に泣かれる事になろうとも、誰かを幸せにしてそして自分もいつか笑える為に。

 

 

♦︎•♢♦︎♢•♦︎

 

 

「◼︎◼︎!何故、何故お前がこんな事を!どうしてなんだ!」

「答えなさい◼︎◼︎◼︎!何故、あの子達だってこんな事は望まない筈よ!だからやめなさい‼︎」

 

そこにいたのは白髪の『正義の味方』と黒髪の『赤い悪魔』の2人、2人が呼びかけているのは平野にある少し先にあるひとつの丘に立つ黒髪に白髪が混じった1人の『黒い影』であった。

 

影はそんな2人の顔を見ていつの間にか自然にできるようになっていた偽りの笑みを零す。

 

「何故か、そんなものどうでも良いだろう?◼︎◼︎◼︎ ◼︎◼︎◼︎、◼︎◼︎◼︎◼︎ ◼︎◼︎。今君達がすべき事は『絶対悪()』の討伐だ。さあ来いよ『正義の味方』、そして自分達が『英雄(絶対正義)』なのだと証明してみせろ」

「……話す余地は無いみたいね」

「◼︎◼︎、それはっ」

 

影の返答を受け彼女はそう零す。

 

「諦めなさい◼︎◼︎◼︎、もう無理なのよ。……もう、私達はあの頃には戻れない。……だから、私達は殺し合わないといけない」

「だがっ、◼︎◼︎は、◼︎◼︎は俺達の友達なんだぞ‼︎」

「友達だからこそよっ、◼︎◼︎◼︎、私は昨日言ったわよね?この依頼を受けたって事は◼︎◼︎を、私達の大切な友達をこの手で殺す事になるって。その覚悟はあるのかって」

「それはっ」

 

彼女は白髪の男に向けそう言う。それを聞いていた影は最後に宣戦を布告した。

 

「委細承知、それでももはや止まらない、止めれない。とうの昔に賽は投げられている。だから……」

 

3人の間の一切の音が消える。だからだろうか、影の声は何処までも響いた。

 

「俺を止めるなら殺してでも止めてみせろ。◼︎◼︎◼︎、◼︎◼︎◼︎!」

 

決戦の火蓋が切って落とされる。

 

Trace on(投影開始)

トレース・オン(投影開始)

 

ほぼ同じ、されど起源は全くと言っていいほど違うその言葉(トリガー)を引く。いつの間にか影の手には一振りの刀が、正義の味方の手には白と黒の双剣が握られていた。

 

白銀と白と黒が交錯する。

 

 

────I am the mind of my glass.(心は硝子でできていた)

────I am the bone of my sword.(身体は剣で出来ている)

    

───iF/Silver is bones, and steel is the bone(骨子は銀で、芯は鋼)

───Steel is my body, and fire is my blood(血潮は鉄で 、心は硝子)

 

 

───iF/I hope night open(黄昏は夜明けを願う)

 

 

───I have acrossed over the thousand blades and no loss(幾つもの戦いを駆け抜けて無敗)

───I have created over a thousand blades.(幾たびの戦場を越えて不敗)

 

Without the ever victory, did not only lose(故に常勝、敗者となる事はなく)

Unaware of loss.(ただ一度の敗走もなく、)

 

But not only singing win's(だからこそただ一度も勝利を謳う事も無い)

Nor aware of gain(ただ一度の勝利もなし)

 

 

───iF/The hill's no end to only.(果てなきその丘に1人)

───With stood pain to create weapons.(担い手はここに独り。)

 

I have singing in Night open and Twilight's Hill=World(夜明けと黄昏の丘で私は詠う)

waiting for one's arrival(剣の丘で鉄を鍛つ)

 

───The reason why is don't need nane this life(ならばこの物語に銘は要らず)

───I have no regrets.This is the only path(ならば、我が生涯に 意味は不要ず)

 

 

Because, so………(何故ならばそう……)

 

 

──|iF/It's not only the “NamelessPhantasm”《それは◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎だから》

──My whole life was “unlimited blade works”(この体は、無限の剣で出来ていた)

 

 

大地が突風と炎に満たされ3人ごと世界を塗り潰す、そしてその先にあったのは蒼と赤の世界だった。野花の咲く丘に夜明けとも黄昏ともとれる狭間の空、その対となるのは緑無き無限の荒野と灰の雲が漂う青い空、ただ唯一同じなのはその大地共に無限に等しい刀剣類や銃火器が突き刺さったり鎮座していたりすることである。

 

『固有結界』

 

別名、リアリティ・マーブル

術者の心象風景をカタチにし、現実に侵食させて形成する結界を表し、世界と接続し(繋がり)自然を変貌させる「空想具現化(マーブル・ファンタズム)」の亜種であり、展開すると、結界内の世界法則を、結界独自のモノに書き替えたり、捻じ曲げたり、塗り潰すことが可能である。

また本来元々は悪魔と呼ばれる存在が持つ異界常識のことだったが、現在では多くのモノが持つに至った独自の結界を指す魔術協会指定の大禁呪のひとつである。

 

そんな人が持つことがほぼあり得ない規格内の規格外を展開した2人は打ち合い砕けた得物の代わりに大地に突き立つ無銘の剣を手に再び突貫する。

 

「エ◼︎ヤ◼︎◼︎ぁぁああ◼︎◼︎ああっ‼︎」

「シ◼︎ぃぃ◼︎◼︎ぃい◼︎◼︎い◼︎いっ‼︎」

 

3人は激突し合う。かつて昔行われたとある願望器を賭けた戦争で斬り結んだ時のように、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、実に数時間を掛けた激闘を制したのは影ではなく白髪と黒髪の2人だった。胸を黄金の剣で貫かれた影は地面に倒れ息も絶え絶え、最早長くは無く寧ろまだ息がある事が奇跡そのものだった。

 

「◼︎キ……」

 

白髪の男、◼︎ミ◼︎◼︎ロウはそんな死にかけの友人を見下ろすように立ち、最早『絶対悪』の代名詞と成ってしまったその名を零す。

 

「オ◼︎ネ君、教えて……何故貴方がこんな事(人類史最悪の災害)を起こしたのか。その真実を」

 

そして黒髪の女性、ト◼︎サ◼︎◼︎ンもまたその友人の側まで来てその横たわる彼の顔を見た。

影は呼吸の度に咳き込み血を吐き出しながらだが2人に向け口を開く。

 

「がふがふっ、何……はあ、簡単だよ……はあ」

 

「誰かが、他人が『不幸せになるのを許せなかった』ただそれだけさ」

 

 

自らの存在()で悪を証明し(示し)、自らの敗北()で善を築く(成す)。 相反し、反発し合うはずの矛盾する二元論を、 その生涯を以って説く。 その背中に背負った人には重過ぎる()は、 約束されたその終末(終幕)まで戦い抜く(足掻き続ける)という意志と覚悟。 それは勧善懲悪(人類秩序)(アラヤ)(ガイヤ)から決して逃げないという 不退転の証に他ならない。

 

 

「……生き…ろ、衛◼︎士郎、◼︎坂…凛。……きっと、お前達の夢は…叶う…さ」

 

その言葉は自らを倒した2人の『英雄(正義の味方)』にではなく『友達』に対して向けられたものだった。

 

「シキ!」

「オリネ君!」

 

2人は涙を溢しその名を呼んだ。2人の涙が影の、反英雄であるオリネシキの顔に落ちる。

 

「泣か…せた……分際で、悪い…と思う……が桜…を、……イリ…ヤを、頼……んだ。それ……に、ありが……と…う……」

 

 

もうちょっと、あと少しだけ皆んなが他人に優しくなれたならきっともう大丈夫。何故なら人は、この星は、こんなにも綺麗なのだから……だからお前達は幸せになれ

 

 

人生最後の願いを掛けシキは笑う、その微笑みはいつの間にかできなくなっていた彼本来の微笑みでありそして最期の表情だった。

 

「シキぃぃぃぃいいいいいいいっ‼︎」

 

正義の味方(英雄)の絶叫が崩れ始めた彼らの世界に響く。

 

 

のちに、後世にて反英雄(絶対悪)たる彼を倒したその白と紅の2人組は世界から認められ英雄(正義の味方)となった。友を、本当の意味での英雄(正義の味方)をその手で殺す事となったその2人組の思いを他所に、

 

そして世界の大半が彼の死に歓喜する中僅かだが涙を流した者達が居た。かつて圧政に苦しんでいた者、かつて飢餓に苦しんでいた者、かつて不治の病に侵されていた者、かつて内乱で最前線で政府軍と戦っていた者、それらはかつてシキに手を差し伸べられ(世界では悪行とされるが)救われた人々で、それにより彼に感謝していた人々が確かに居たのだ。そして花の名を冠した少女と雪のような少女もそれに例外ではなく、彼女達は彼の死の真実を知るが故に三日三晩、ただ彼の為に涙を流した。そしてその後彼女達は彼の遺したモノを見に世界を周り始める。その過程で彼女達もまた彼と同じ様に時には人々を救い、導き、悔やみ、悩み、最後には彼を想って消えていった。そうして彼らの遺したモノは少しずつ世界に広がっていき、世界は確かにほんの少しだけ他人に優しくなれる世界になったのだった。

 

 

♦︎•♢♦︎♢•♦︎

 

 

座に登録され召喚された場合のステータス

 

【クラス】アヴェンジャー(復讐者)セイヴァー(救世主)

【真名】◼︎◼︎ ◼︎(織音 式)

【身長/体重】185㎝・62Kg

【出展】特定文献(Fate/二次小説)

【地域】とある何処かの平行世界

【属性】善(悪)、中庸

【カテゴリー】地

【性別】男性

【イメージカラー】黒、蒼

【特技】武術全般、料理、調薬

【好きなもの】読書、旅、優しい幸福、友達、第5次に呼んだサーヴァント(アサシン)

【苦手なもの】理不尽な不幸、涙

【天敵】エミヤ、トーサカ、マトウ、イリヤ

 

【ステータス】

筋力:B+

耐久:C+

俊敏:B

魔力:A

幸運:E(EX?)

宝具:?

 

【クラス別スキル】

対英霊:A〜E(共有)

騎乗:B−(共有)

忘却補正:B(アヴェンジャー状態のみ)

カリスマ:A−(セイヴァー状態のみ)

 

【固有スキル】

神秘殺し:A(共有)

自悪自善:A(セイヴァー状態のみ)

(被)復讐者:A(アヴェンジャー状態のみ)

魔術:B-(共有)

未だ願われぬ聖杯(仮):ー(共有)

 

【宝具】

無銘の幻想(ネームレスファンタズム)

クラス:E〜EX

種別:不明

レンジ:不明

最大捕捉:不明

厳密には宝具ではないが◼︎◼︎の象徴という事で事実上宝具扱いをされている。

空想具現化(マーブル・ファンタズム)の亜種であり、担い手のいない多数の剣や銃など古今東西あらゆる兵器達が突き刺さった野花の咲く丘に夜明けとも黄昏ともとれる狭間の空が展開される。現実世界との境界線は空に吹く無色不可視の突風。あらゆる兵器を構成するあらゆる要素を内包しており、一度オリジナルを視認して登録しておけば容易に複製することができる。また士郎とは違い彼の起源である『原初』があり更にその身に『過程を省略し結果だけを生み出す』冬木の聖杯が存在する為、例え神造兵器であろうと複製可能だがやはり複製物は能力のランクは劣化する。

 

聖杯への願い(プレア・ホーリグレイル)

クラス:ー

種別:対界宝具

レンジ:不明

最大捕捉:不明

彼がとある何処か平行世界での第5次聖杯戦争にて偶然手に入れた空っぽだった筈の『完成した』聖杯の器。◼︎◼︎が死ぬ直前に彼自身が願いをかけた筈だが何故だか未だ中身が満たされたまま今度は彼の宝具として普段は彼の身体に溶け込んでいる。宝具として使用する場合、1度の現界でただ一度しか使えない代わり本物の聖杯となんら変わりないレベルの奇跡の創造が可能である。

 

とある反英雄の英雄譚(アンリヒロイク・ザ・キャヴァルリィ)

クラス:C

種別:対人宝具

レンジ:1

最大捕捉:1

(被)復讐者(アヴェンジャー)救世主(セイヴァー)のクラスを入れ替える際に使う対人宝具。クラス変更により一部スキルが変動するが見た目は余り変わらない、利点とすれば両クラス共エクストラクラスである事、両クラス共有スキルがある事、繰り返し使用が可能である事、消費魔力は0である事である。





気が向いたらzeroに召喚されたりstaynightに召喚されたり生前の話を書いたりgrandorderに参加したりするかも、もしくは他の世界に召喚されたりとかね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。