IS×ACE COMBAT X ≪転入生はエースパイロット≫   作:初月

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幕間 南十字星inIS学園 日常編
閑話1 とある平和な一コマ 1


XB-340討伐作戦の数日前。

 

シャルの女性宣言とかトーナメントとかがあって部屋が入れ替わり1025号室は私と一夏の部屋となっていた。

 

おかげでフカフカのベットで寝れている。

 

すげー寝心地がいいです。

この寝心地の良さが兵舎のベッドにあったなら一週間空戦続きでも気力を保てそうなくらい疲れがとれる。

 

 

だけれども俺は相変わらずかなり早く起きた。

なんだかここ最近早起きが習慣化している気がする。

……それとも早朝アレクトに慣れてしまっただけなのか。気にしたら負けかもしれない。

 

 

今日起きたのは0510。

 

平日だったら格納庫で機体点検だけしか出来ないが今日は休日なのでまたアクロバットでもやろうかな。

 

 

そう思い起き上がると、一夏のベッドが何だか膨れていた。

 

布団からは足が4つ出ている。

 

……だれか夜這いを仕掛けたな。

こんな度胸のある奴は誰だろう?

 

 

誰が仕掛けたかも気になるが正直一夏の反応が一番気になるな。

 

そう思った私は隠しカメラを仕掛けてから一夏を起こすことにした。

 

 

鈍感すぎて好意に気づいていない一夏だが、ここまで派手に来られたら流石に反応するだろう。

そう思い一夏をつついた。

 

「ねぇ、一夏。とりあえず起きてみて」

 

「ん、どうした?」

 

「体を起こせばわかるよ」

 

すると一夏は何だかわからないという様子で体を起こし始める。

 

未だに気づかないとは流石一夏。

 

 

だが流石の一夏でも掛け布団をめくり上げた後フリーズしたようだ。

 

 

なぜなら一夏のベットの中には全裸(何故か眼帯だけはつけている)のラウラが寝ているのだから。

……いくらなんでも大胆すぎるだろ、相棒。

 

 

とにかく起こそうと思い私がラウラをゆすりだした数秒後一夏の絶叫が1025号室に轟いた。

まるで出力全開のジェットエンジンみたいな音がした。

 

そしてラウラも一夏の悲鳴で起きたようだ。

 

「なんだ。もう朝か?」

 

……だがかなりとぼけていやがる。なんてこったい。

 

「お前いつの間に入ってきたんだ!?あとメアリー、分かってたなら説明してくれ!」

 

一夏の慌てようが予想以上で思わず笑ってしまった。

こいつには直球がよさそうだ。

 

「メアリー!笑うなよ!」

 

「だってお前がそういうので慌てるところ初めて見たからさ」

 

おかげで一夏にキレ気味に返される。

…この場合はむしろ逆効果の気がするんだけどね。

 

 

だが一夏が私に気をとられている奥ではさらに事態が進行していた。

寝ぼけているのかラウラが羽織っていた毛布が落ちてしまっていたのだ。

 

そして一夏がラウラのほうに向きなおるとほぼ全裸のラウラがちょこんと座っているわけで

 

「おいばか!隠せ!」

 

というような絶叫がまた聞こえたのだった。

 

そして

「夫婦とは互いに包み隠さぬものだと聞いたぞ。ましてお前は私の嫁」

とかえすラウラ。

これもはやギャグだろ。

 

一連の発言に

「なんなんだよこの間から」

と引いている一夏。

 

キスされても気づかないとは流石一夏。鈍感すぎるだろ。

 

……この状況を見ていても面白いのだが篠ノ之さんとかの鈍感に悩まされている人たちがこの部屋に来ることだろう。

逃げる準備をしておくか。

 

そう思い笑いながら後退し、退路として窓を開け、降りるときにつかえるワイヤーをひっかけた。ちなみにこのワイヤー、陸軍特殊部隊等が作戦に使用しているワイヤーで何かに使えるだろうとユジーンに渡されたものだった。

 

まさかこんな時に使うことになるとは。

 

 

時間的にもそろそろ篠ノ之さんが来そうな時間だったので寝技を仕掛けられている一夏を見捨てて窓から降下していった。

…捨てられた子犬のような目をしていたが逃走劇に加わる気はないのだ。すまない。

 

直後聞こえたのはドアが勢いよく開けられる音と竹刀特有の音。

どうやら一夏は間に合わなかったようだ。

 

予想はつくがあとで一部始終をカメラで見ておくか。

そんなことを考えつつ格納庫へと向かっていった。

 

 

 ◇

 

 

朝の一件のあと、飛行場へと向かう道で以外な人物と遭遇した。

ブリュンヒルデこと千冬さんである。

どうやら朝のジョギング中のよう。体力維持を欠かさないとは流石元?世界一といったところだろうか。

 

「おはようございます、先生」

 

「ああ、オーブリーか。こんなに朝早くに何をしに行くんだ」

 

そうジャージ姿の千冬さんが聞いてくる。

 

「愛機の整備です。今日は暇なので少し飛ぼうかとも思ってます」

 

「そうか。今日は少しお前にもついてきてもらいたい事があったのだが、大丈夫か」

 

突然入れられた用事に軽く驚いた。

千冬さんと一緒ということで、IS学園かオーレリア関係の用事なのかとも思ったがそれなら事前連絡とかあるだろうし、一体何なのだろう。

 

「大丈夫だとは思いますが、何をするんですか?」

 

「それは後で伝える。私服に着替えて気づかれないうちに裏門に来てくれ」

 

千冬さんに軽く相槌を打ちつつ、少し考えて了承した。

 

IS学園の朝はトレーニングとかで早い。

格納庫には諸事情に合わせて更衣室もある。

 

私服を更衣室に置いて整備をすることにしようか。

 

 

 ◇

 

朝の遭遇からしばらく後、裏門に私服姿の大人三人が集合していた。

私と千冬さん、そして山田先生である。

 

「…千冬さん、どうして山田先生がいるんですか?」

 

私は疑念を隠さず口を開いた。

この件、バレると少々不味いにも関わらず大丈夫なのだろうか。

 

「ああ、そういえばお前には言ってなかったな。副担任である山田先生も十分知ってるから安心しろ」

 

「そういうことですか。了解です」

 

ため息を吐きつつ答える。

無駄にあせってしまった。だが警戒を欠かさないのは問題ない…筈である。

 

「ええと、私何か不味いことしてしまいましたか?」

 

少し怯えたかのような声で山田先生が口を開いた。

 

…自分のことで周りが不穏な空気になってたから居心地が悪いのだろう。

やはり過度の警戒は表に出さないほうがいいかもしれない。

 

「いいえ、こちらの問題です」

 

先程の自分の考えと山田先生を安心させんとする気持ちが同時に顔に出たのか苦笑いのような表情を作りながら返答した。

 

おかげで若干気まずい空気である。

 

半分くらいこうしてしまった責任もある以上、何かで打破すべきだ。

がしかし手段がない。

 

そう思ったとき頭の中を電撃が通る―――なんてのは言い過ぎだが、あることを思い出した。

 

「そういえば今日何をしに行くんですか?」

 

「ああまだお前に言ってなかったな。今日は臨海学校に備えた買い物だ」

 

余りにも以外な答えに体が硬直する。

そして溜息が出た。

 

「そういう用事は先に言ってください。今朝言ってくれなかったら危うく模擬空戦申請しちゃうところでしたよ」

 

肩を落としつつそう答えた。

すまなかったなという千冬さんの返答と共に歩き出した。

 

 

 ◇

 

その後私は千冬さんと山田先生とともに特に書くようなことは何もなくショッピングモールで買い物をしていたのだが―――

 

―――どうみても怪しげな試着室を発見した。

 

 

概要を説明すると

1.試着室なのになぜか靴が2人分出ている(しかも多分男性用1組と女性用1組)

2.さっきからカーテンの隙間が広がったり閉じたり

3.なんだか嫌な予感がする。

とこんなかんじ。

 

ちなみに1、2、3ともに俺が戦闘機乗りとして鍛えられた索敵能力(1,2はおもにネベラジャマー攻略戦で役に立った)もあるので千冬さんと山田先生は気づいていないようだ。

でも私の様子が少し変なのには気づいたようで千冬さんが「向こうに気になるものでもあるのか?」と聞かれた。

 

だが伝えるのに困った。

知らない人の色々問題があるアレな行為を妨害すべきか、関わらないべきか。

通報するという選択肢は、下手を打つと水着等を買うのに時間を食いそうなので除去した。

まあ公共の場と大して変わらないところでやっちまう奴の面を見てやりたいとも思ったが。

 

そう思った私はあることを思いついた。

誘導していけば正義感とか強そうな千冬さんが一気にやってくれるのではないだろうか、と。

 

そうすれば回答は決まりだ。

 

「ええ、あそこら辺の水着も見ておきたいんです」

 

そういって露骨に試着室へと誘導していった。

 

ちなみに実際にそこで見た割と露出の少ない水着は私の購入候補に入っていたりしている。

露出が多い恰好は慣れないのだ。

 

 

 ◇

 

案の定色々アレなカップル?は馬脚を現し、千冬さんが反応した。

そして普通に晒し上げたのだが―――

 

「シャルに一夏、揃って変な性癖でもあるの?」

 

  ―――色々アレな奴らはシャルと一夏だったのだ。

 

まあ一夏が鈍感すぎて、一部が過激なアプローチを始めているのは今朝見たが一日に二度とは不運と言うべきか、自業自得と言うべきか。

 

とにかく試着室という鍵すらかけられない上に多くの人が付近を通過するであろう場所で男と同じ空間にいる上に水着に着替えたシャルは有罪ってことでとにかくいじることにした。

 

「もしかして前からそういう関係だったりしたのかな?お楽しみの機会邪魔しちゃってた?」

 

「そ、そんな関係じゃないよー!」

 

顔を赤面させつつ試着室から顔を出すシャル。

その反応が嗜虐心を刺激する。

 

「ということはシャルは男性の前でもためらいなく着替えられる鋼のメンタルの持ち主なのか。そうなのかぁ」

 

「違うよ!もう!」

 

だが少しやりすぎてしまったようだ。

シャルは怒ってしまった。

 

それに

 

「オーブリー、いい加減いじるのはやめてあげてください。デュノアさんの着替えが終わり次第で私が説教しますから」

 

という山田先生のストップもかかってしまった。

 

それに本人が怒った以上いじるのも潮時だろうとかつての経験から判断してやめた。

やりすぎれば最悪反撃され、いじる側がいじられる側になったり痣が増えたりするのだ。

 

 

その後千冬さんに「山田君が説教してる間に決めて来い」と言われた私は店員さんに勧められた水着を購入したのだった。

結局露出の多いものになったが、プライベート用だし問題ないだろう。




後編が案外短くなったので合わせました。

11/19 本文誤字修正

2015/07/31 大改訂
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