うわぁ、、、
特別攻撃隊
これはミーナ率いる501とは別の所で起きていた、決して表には出ることのない作戦記録。
「、、、しずかですね。たいちょう」
「気を抜くな」
まだ小さい少年に注意する男性。会話だけ聞けば普通の会話だろう。だが、彼らは普通では無かった。腕には銃を抱え、軍服を着用し、足にある火を噴く筒、ジェットストライカーで空を飛んでいた。だがこの世界は人が空をとぶことなんて決して珍しいことではない。
魔女、通称『ウィッチ』と呼ばれる人間が存在するのだ。しかし、一般的にウィッチは女性にしかなれない、故に男が生身で空を飛ぶ事はありえないのだ。
「、、、!隊長、敵の反応複数探知、ネウロイです!」
「そーら、おいでなすった!全機散開し、奴らを撃墜しろ!ただし絶対ツーマンセルで動け!いいな!?」
怒声が響き、十数名の男達『ウィザード』が空を翔ける。勿論その中に少年も居た。
彼らは本来存在するはずの無い、軍が表に出したがらない存在ウィザードを集めて作られた集団、『特別攻撃隊』なのだ
「たいちょう!うしろのふねが、てったいをはじめました!」
「ようやくか!ウィッチの嬢ちゃん達も全員下がったみたいだな、、、よっし野郎共!ここが男の見せ所だ!踏ん張りやがれ!!!」
隊長の言葉に指揮が上がる。少年も次々と敵を撃ち落とし、負けじと他の男達も敵をなぎ倒していった。ある者は銃で蜂の巣に、またある者は刀で斬り伏せ、まさに一人々が鬼神のようだった。
だが、彼らも無傷ではない。敵の銃弾に撃たれ体中から血を流している。だが男達は止まらない、止まれない。後ろに守るべき者がいるからだ。
しかし、暫くすると男達は押され始め、堕ちる者も現れ始めた。無線からウィッチの悲鳴にも似た願いが男達の耳を抉る
私達も戦わせてくれ!
まだ私達はやれる!
自分たちを助けたいと言うウィッチ達の言葉に隊長は、男達は思わず笑顔になった。
「ありがとうよ嬢ちゃん、、、でもな、男には意地があるんだ。ちゃんと生きて、世界を守ってくれや」
隊長は無線機を外し地に放る。他の男達も同様、次々と無線機を地に捨てた。
未練が無いわけではない。
死にたい訳じゃない。
だが、守りたいのだ。仲間を、人を、彼女達を。
故に男達は止まらない。満身創痍になり、たった一人になろうとも、止まることは無い。
後日、無事帰還した艦隊の報告により、その戦域から敵が完全に引いたことが分かった。報告書を読んだ人間は喜んだ。だがそれだけだった。
その艦隊からの報告に、救援に駆けつけた男達の帰還報告は無い。