東方projectのキャラが現実に来たら   作:星空 瞬

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第4話 学校と半人半霊の庭師

霊夢達がこの世界に来て3日が経った。

 

俺はカバンを片手に玄関の扉を開ける。

 

「それじゃあ咲夜。霊夢と魔理沙を頼めるか?」

 

「大丈夫よ。綾斗こそ気を付けてね」

 

この日、俺は休日が終わり、学校に行かねばならなかった。

 

(一応、ゲームは置いてきたから、俺が帰って来るまでは大丈夫だろう。)

「んじゃ、行ってくるよ。」

 

「行ってらっしゃい。」

 

△▲△▲

 

「綾斗ーー!」

 

通学路を歩いていると、後ろから声を掛けられ、後ろを振り向く。

 

「やあ、和也(かずや)。朝から早いね」

 

「いつもの時間帯だがな…」

 

声の主は、クラスメイトの『皇 和也(すめらぎ かずや)』。

和也とは、通学路が同じという理由で、いつも一緒に登校している。

 

「それはそうと、綾斗。頼みたい事があるんだが」

 

「内容によるが…何だ?」

 

「実は…今度のテニスの練習試合に来てくれないか?」

 

和也は、運動神経が良いので、それを生かすためテニス部に入っている。

 

「また唐突だな。何かあったのか?」

 

「メンバーが2人、体調不良で出られなくなったんだよ。頼れるのお前しかいないんだよ!」

 

確か、テニス部のメンバーは8人だったはず…。試合にはシングルス3人 ダブルス2回で4人。合計7人必要になる。

 

2人出られなくなったから、俺が出ることで7人になるのか。

 

「練習試合はいつだ?」

 

「明後日だな。今日は木曜日だから土曜日に練習試合がある。」

 

(なら、大丈夫かな。)

「…和也には借りがたくさんあるし、練習試合出るよ。」

 

「よっしゃ!」

 

OKすると、和也は拳を握って喜んだ。

 

「でも、俺、テニスは2年ぐらいやっていないぞ。」

 

「それなら、今日から部活に来てくれ。ラケットもシューズも貸す。」

 

「それなら助かるよ。」

 

と、ここで学校に着いた。

和也はB組。俺はA組なので教室前で別れる。

☆☆★★

 

ガラガラ(教室のドアを開ける音)

 

教室のドアを開けて、俺は自分の机に腰を下ろす。

 

「綾斗、おはよ~」

 

「おはよう、桜花(おうか)。」

 

教室に入り、声を掛けてきたのは『如月 桜花(きさらぎ おうか)』。

幼稚園から、ずっと一緒にいる幼なじみだ。

 

「さっそだけど、課題見せて~」

 

「今日もやってきてないのか…。

…………はいよ。」

 

俺はカバンからノートを取りだして、桜花に渡す。

 

「いつもありがとね~」

 

「別にいいよ。でも、三時間目までには返してね。」

 

「うん!ちゃんと返すよ~!」

 

桜花は俺のノートを手に、自分の机に着いて、ノートを写し始めた。

 

桜花は、水泳で全国大会の上位に入るぐらいの実力がある。しかし、その分、勉強が疎かになってしまった。

そこで、彼女は勉強を疎かにしない為に、俺に勉強を教わりに来たり、ノートを提供させることにしたのだ。

 

(頼ってくれるのは嬉しいけど…ノートぐらい、自分で取って欲しいな。)

 

と、思っていると、3人目の友人が現れた。

 

「おっす!綾斗!」

 

「やあ、隼人(はやと)。」

 

話し掛けて来たのは、『西園寺 隼人(さいおんじ はやと)』。

隼人とは、高校1年の時に仲良くなって、いつもたわいもない話をよくする仲になった。

 

「やっと昨日、《東方紺珠伝》を手に入れてプレイしたけど、やっぱ1発クリアできなかったぜ」

 

「それは残念だね。」

 

俺が東方について興味を持ち始めたのは、実は隼人からの影響である。

 

 

「…それにしても、綾斗。お前疲れていないか?」

 

「そうかな?」

 

「ああ。この連休に一体何があったんだよ?」

 

この連休にあったこと…。

思わず、霊夢達の事を言いそうになったが、こいつにバレるとマズイ。

 

「この連休、徹夜でゲームしてからね。きっとそうだと思うよ」

 

「なんだぁ、そう言うことか~」

 

 

 

ここで、チャイムが鳴り、生徒全員が席に着く。少ししてから担任の先生が入ってくる。

 

ここからは普通通りに行こう。

 

☆★☆★

 

それからは、特に何か起きることもなく、放課後になった。

 

「いや~、綾斗が助っ人として来てくれるのはありがたいぜ。」

 

「そう言ってもらえると嬉しいよ。」

 

テニスの練習を終えて、和也と一緒に帰宅路につく。

 

「それにしても、綾斗の零〇ドロップショットは、今も健在だったな。」

 

「結構、あれは腕が痛くなるけどね」

 

たわいもない話を、和也としていると、分かれ道に出た。

ここからは、別々の帰宅路である。

 

「んじゃ、また明日。」

 

「また明日。」

 

和也と分かれて、道のりに沿って歩く。

ここから家まで、10分ぐらいだ。

 

 

 

「東雲 綾斗さん、ですね?」

 

5分ぐらい歩いていると、脇道から刀を持った少女が現れた。少女の肩には白い物体がふわふわと浮かんでいる。

 

その姿は、ある東方projectのキャラを思い出せた。

 

(今度は妖夢か…。 )

「はい。そうですけど…何か用ですか?」

 

「貴方を殺せば、幻想郷に帰れると言われました。」

 

おいおい…誰だよそんな事言った奴…

とにかく、どう言う事か事情を聞いてみないと分からないな。

 

「なので、ここで死んでください」

 

次の瞬間、俺は走り出していた。

 

「話し合いなんでできるかー!!」

 

妖夢の目は、マジの目だった。俺を殺すと言う目。

話し合いは出来ないと感じ、俺は逃げ出すことを決断した。

 

「早く、家に戻らないと!」タッタッ!

 

家になら、霊夢も魔理沙も咲夜もいる!

あいつらなら、妖夢と話しが出来るのではないかと考えた。

 

「逃がしはしません!」

 

しかし、妖夢は空に浮かび上がり、先回りをしてきた。そして、刀を俺に向ける。

 

「安心してください、痛みは一瞬です」

 

「気にしているのはその事じゃないんだけどね…。」

 

マズイ…。逃げる事がキツイとなると、もう手段がない。

 

 

「覚悟!!」

 

妖夢が刀を降り下ろす。

 

「俺には…まだやることがあるんだ!!」パシッ!

 

「なっ!?」

 

刀が降り下ろされた瞬間、俺は真剣白羽取りをしていた。

結果は成功……だが、刀を手で掴んだ為、手からは血が溢れていた。

 

「どりゃあああああああああああああああああああああああ!!」

 

「ぐっ…!?」

 

俺は妖夢が怯んだ隙に、妖夢の腹にパンチを食らわして気絶させた。

 

 

「………………………………」

 

「はあ…はあ……」ポタ…ポタ…

 

危なかった。もし、真剣白羽取りが失敗していたら、手からの出血だけじゃすまなかった。

 

(一応、家に連れて行ってやるか…)

 

俺は気絶した妖夢を連れて我が家に向かった。

 

☆★☆☆

 

「お帰りなさい綾斗…?背中に背負っているのは、魂魄 妖夢かしら?それにその手の傷…」

 

「ちょっと、妖夢に首を飛ばされそうになっただけだ…。なぁに、少し経てば楽になるさ」

 

咲夜にそう言って、妖夢を居間に運ぶ。

 

 

俺は手を消毒した後、妖夢が起きたら、説明を頼む。と言い残し台所に向かった。今日は俺が晩御飯を作る番だ。

 

(手の傷もあるし…簡単なものを作るか…)

 

……………………………………………………………………………………………

 

晩御飯を食べ終えて、片付けてをしていると、咲夜が時を止めて、俺の前に現れた。

 

「どうした咲夜?」

 

「妖夢に説明が終わったから、それを伝えに来ただけよ」

 

「次に俺を見ても斬りかからないかな…?」

 

「それは大丈夫よ。霊夢と魔理沙の説明を聞いて落ち着いたみたいだから。」

 

それは良かった。ここで襲われたら、もう終わりだからな。

 

 

「あ…あの……」

 

ふと、声のした方を見ると、妖夢が申し訳なさそうにこちらを見ていた。

 

「私は部屋の掃除でもしてくるわ」パッ!

 

(時を止める能力っていいなあ…)

 

咲夜が気を利かせてくれた。

後でお礼を言わないとな。

 

「あの…綾斗さん。

先ほどは、本当にスミマセンでした!」

 

と言いながら妖夢は頭を下げる。

妖夢と共に半霊も頭を下げるように見えた。

 

「お詫びに、私に出来ることなら何でもします!でないと私の気がおさまらないんです!」

 

「妖夢、今回の件は気にしなくていいよ。結果、俺は生きているんだし、間違いは誰でもあるよ。」

 

それと、と言って言葉を繋ぐ。

 

「女の子が簡単に『何でもします。』って言っちゃ駄目だぞ。」

 

「しかし…!」

 

妖夢の視線は俺の両手に注がれる。

白羽取りをした時に、俺の手がケガした事を気にしているようだ。

 

「俺が良いと言っているんだから、良いんだよ。」

 

「…分かりました。」

 

ようやく納得してくれたか。

 

「後、妖夢の部屋は霊夢と魔理沙の部屋の隣だから」

 

「私も、住んで良いんですか?」

 

「行くとこないだろ?家は空き部屋だけはあるから、自由に使っていいぞ」

 

そう説明すると、妖夢は表情を輝かせた。

 

(やっぱ、妖夢も普通に可愛いな…。)

 

次の日曜日には、妖夢も連れて外に出掛けて見るか。きっと霊夢達と同じくらい驚くだろうな…。

 

 

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