俺と馬鹿と召喚獣   作:友狩

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第8話

「全教科のテストご苦労だった」

 今日も午前中にテストがあり、さっき全教科のテストが終わり昼食をとり終わったところだ。

「これからBクラスとの試召戦争に入るわけだが、殺る気は充分か?」

『おおーっ!!』

「相変わらず、すごいわね」

「そうだな」

「そうですね」

 このクラスは士気の高さは他クラスとは比べ物にならないからな。でも今の雄二の『やる気』というところ別の言葉に聞こえた気がするんだが気のせいか?

「今回は敵を――――――」

 雄二の話はあとで優衣に聞くとして、俺はムッツリーニに話しかけた。

「ムッツリーニ、1つ聞きたいことがあるんだが」

「…………なんだ?」

「Bクラスの代表が誰か分かったか?」

 明久達が宣戦布告に行ったとき代表は不在だったらしい。

「…………あの根本だ」

「あのということは根本恭二か。だとするとムッツリーニ、1つ頼みがある」

 まさか噂通りだったとは。ここで俺はあることを耳打ちした。使う事にはならないでほしいけどな。

「…………わかった。やっておく」

「頼んだ」

「―――前線部隊23名は、愛莉と優子に指揮してもらう。後方支援部隊9名は、優衣の指示に従え。明久と和也は状況に応じて両部隊の支援を頼む。ムッツリーニは指示を出すまで待機。残りの者は近衛部隊だ」

『了解』

 ムッツリーニに指示を出し終えて雄二の方に向き直した。

 布陣の話までいったようだ。俺は明久と2人で遊撃隊らしい。

 そして鐘が鳴った。

「開戦だ。さっきの指示通りにな」

「俺も行きますか」

 今回もこっちの主武器は数学。

 Bクラスは比較的文系が多いのと、何故か長谷川先生の召喚可能範囲が広いというのが理由だ。他にも英語Wと物理の教師もいる。俺としては文系の科目が良かったんだが。

「いたぞ、Bクラスだ」

「高橋先生を連れてるぞ」

 学年主任の高橋洋子先生がいるということは総合科目で勝負ということか。敵は総合力の差で一気に終わらせるつもりみたいだ。人数は十人程みたいだが、戦力値は拮抗しているだろう。

「生かして帰すなっ」

 Bクラスの物騒な台詞を皮切りに、Bクラス戦が始まった。

 

『Fクラス 近藤吉宗 VS Bクラス 野中長男

 総合科目 796点 VS 1943点    』

 

『Fクラス 武藤啓太 VS Bクラス 金田一祐子

  数学  69点  VS 159点      』

 

『Fクラス 君島博  VS Bクラス 里井真由子

  物理  77点  VS 152点      』

 

 …………圧倒的な戦力差に前線部隊第一陣がなすすべもなくことごとくやられてしまう。

「なあ、明久。俺、しばらく何もしなくていいか?」

「どうしてっ!?」

 明久が素っ頓狂な声を上げる。

 圧倒されているこの状況でそんなこと言うなら普通そういう反応になるよな。

「優衣に任せてみようと思ってさ」

 テストの結果があれだったから召喚獣を出したくないだけだけど。数学は前回召喚しているからまだいいが物理で召喚なんてしたら色々まずい。だからそれっぽいことを言ってお茶を濁す。

「すみません。遅れました」

 ちょうどそこに優衣が到着する。

「来たぞ、青山優衣だ」

 優衣がFクラスなのはやはり知られていたか。

「長谷川先生、Bクラス岩下律子、Fクラスの青山優衣に数学勝負を申し込みます」

「律子、私も手伝う」

「わかりました。試獣召喚」

「試獣召喚」

 優衣はBクラスからすれば危険人物だ。2人がかりで倒しておきたいのだろう。まあ、2人で倒せればいいが、おそらく無理だろう。

「あれ? 優衣の召喚獣、アクセサリーしているわね」

「はい。今回はいつもより解けましたから」

 召喚獣がアクセサリー、つまり腕輪をつけている。

 要するに400点を超えているということだ。数学は300点前半くらいと言っていたが、これでもかなりの点数だが、まさか400点を超えてくるとは我が妹ながら恐ろしい。

「そ、それって!?」

「私達で勝てるわけないじゃない!」

 相手の2人がそれを見て顔の色を変える。

「いきます」

 そういって優衣は弓に風を纏わせて。

「ちょっと待って!?」

「と、とにかく避けないと!」

 矢を放った。

「きゃああああ」

 片方の召喚獣に矢が命中し、そこを中心に竜巻が発生した。もう片方はその竜巻で吹き飛んだ。

 優衣の腕輪の能力は『風』だ。

 

『Bクラス 岩下律子 & 菊入真由美 VS Fクラス 青山優衣

  数学  189点 & 151点  VS 401点     』

 

「400点越え!?」

「これも勝負ですので」

 優衣は吹っ飛んでいた召喚獣にとどめを刺した。

「い、岩下と菊入が戦死したぞ」

「そんな馬鹿な!?」

「1人につき3人以上で相手にするのよ」

 優子さんが相手の混乱に乗じて指示を出す。1対3なら点数が低くてもどうにかなるはずだ。流石優子さんといったところか。

「青山以外にも木下優子もいるぞ」

「これはまずいな。中堅部隊と入れ替わりながら後退! 戦死だけはするな!」

 Bクラス側からそんな指示が聞こえてきた。この様子なら予定通り相手をBクラスに釘付けにできそうだ。

 この2人がいればしばらく大丈夫そうだな。

「明久、ここはみんなに任せて教室に戻るぞ」

「え? どうして?」

 今は戦争中だし、相手はBクラスだ。これは当然の疑問だ。

「Bクラス代表があの根本だからだ」

「確かに戻った方がいいかもね」

 根本という名前を出しただけで明久も納得したらしい。

「優子さん」

 俺たちが遊撃隊だと言っても一応部隊長には言っておかないと。

「何かしら?」

「俺と明久はちょっと教室に戻るから」

「わかったわ」

 部隊長の了承を得て、俺と明久は教室に戻った。

 後ろから追いかけてきた秀吉と一緒に教室に入った。

「これは……」

「まさかこうくるとはのう」

 扉を開けて俺たちの目に映ったのは、穴だらけの卓袱台と壊された筆記用具だった。

「これじゃ補給がままならないよ」

「うむ。地味じゃが、点数に影響が出る嫌がらせじゃな」

 2つに折れたシャーペンを弄りながら言った。

 何かしてくるかとは思っていたが、ほんとにこんなことをやってくるなんて。でもこれは2人の言うとおり戦略的にはありではある。補給が出来なければ戦力が下がるからだ。

 でもそれにも限度がある。これはやり過ぎだ。

「やっぱりこうなったか……」

「やっぱり、ってどういうこと?」

「ムッツリーニにあっちの代表が根本と聞いたときにな、予感がしていたんだ」

「対策でも打っておったのか?」

「そこまでのことは出来なかったが―――」

「……これは酷いな」

 俺がムッツリーニに頼んでおいたことを言おうとしたタイミングで雄二達が戻ってきた。

「続けるけどムッツリーニ。開戦前に言ったやつ、今出せるか?」

 雄二と一緒に戻ってきたムッツリーニに言ったものを出してもらう。

「…………わかった。少し待ってくれ」

「わかった」

「何を頼んだのじゃ?」

「ただ監視カメラを仕掛けておいてくれって言っただけだ」

 Bクラスがこれをやったという証拠にするために。

「えっ? どういうこと?」

「さっき言っただろ。こうなる予感がしていたって」

「なるほどな。そのカメラを使ってこれをやったっていう証拠にするためか」

 全くもって雄二の言うとおりだ。

「そんなところだ」

「…………出た」

 そういってムッツリーニはモニターをこっちに向けた。そこにはBクラスの生徒と思われる5人が映っていた。顔がばっちり写っているため、確認できれば一発だ。

「これで確定じゃな」

「そうだな」

「それはそうと、どうして雄二は教室にいなかったの? 雄二達がいれば防げたよね?」

 明久が当然の疑問を雄二にぶつける。これは雄二達が教室にいれば防げたはずだからだ。

「協定を結びたいという申し出があったからな。調印のために教室を空にしていた」

「協定じゃと?」

「ああ。4時までに決着がつかなかったら戦況をそのままで明日の午前9時まで持ち越し。その間は試召戦争に関わるすべての行為を禁止する。ってな」

 なるほど、そう言って教室を空にして襲ったのか。

 それにこの提案はうちにとっても好都合で断るはずがない。

「それ、承諾したの?」

「そうだ」

「じゃが、体力勝負に持ち込んだ方が有利になると思うのじゃが?」

「女子以外は、な」

 雄二の言うとおりだ。うちの戦力の大半はあの3人によるものだからな。

「そうだね」

「明久に和也よ。そろそろワシらは前線に戻るぞい」

 確かにそろそろ戻った方が良さそうだ。

「了解。雄二、あとはよろしく」

「おう。筆記用具の手配はしておこう」

「頼んだ」

 そして俺達3人は教室を出る。

「まだ、なんか色々やってきそうだね」

「そうじゃな。気を引き締めた方がよさそうじゃ」

 3人で気を引き締め、最前線に戻った。

「吉井、木下、青山! 戻ってきたか!」

 戦線に戻ると須川がかなり慌てたようにこっちに来た。というか自己紹介の時苗字以外で呼んでくれと言ったはずなんだが、今普通に青山って呼んできたな。まぁいいけど。

「待たせたね!」

「戦況は?」

 慌てているところを見ると何かあったようだ。

「かなり不味いことになっている」

「何があったのじゃ?」

「島田が人質にとられて、攻めあぐんでいるんだ」

 破壊工作の次は人質か。Bクラスはやることが小さいな。普通に正面から戦っても勝てるだろうに。

「どうする、和也?」

「それなら、俺が遠距離狙撃する」

「ワシらは何をすればいいのじゃ?」

「敵が俺に気が付かないようにうまくやってくれ」

「わかった」

「僕らは前に行こう」

 丸投げ気味だが意図は伝わったらしい。そういって明久達は道をあけながら前に進む。

「美波!」

「ア、アキ!」

 なんかドラマのワンシーンみたいなことになってるな。

「そこで止まれ! これ以上近づくなら、召喚獣にとどめを刺して、この女を補習室送りにするぞ!」

 BクラスはFクラスの数少ない女子を補習室送りにして士気を下げようとしているのだろう。

「そろそろ、試獣召喚」

 俺は召喚獣を出して武器を構えさせる。この後ろの方なら点数を見られる心配はない。

 美波の召喚獣がBクラスの召喚獣2体に押さえつけられている。となると誤射しないためにも頭を狙った方がよさそうだな。狙撃銃なら簡単そうなんだが…。

「なんで美波は捕まったの?」

「こいつ、お前が怪我をしたっていう偽情報を流したら―――」

 話の途中で悪いが戦死してもらうよ。

 召喚獣に集中して狙いを定める。そして銃声が2回して、

 

『Fクラス 青山和也 VS Bクラス 鈴木次郎 & 吉田卓夫

  英語W 269点 VS 0点(戦死) & 0点(戦死)    』

 

 銃弾が2体の召喚獣の頭を撃ち抜いた。拳銃でも案外できるものだな。

『なっ!?』

 美波を人質にしていた2人が、突然召喚獣が消えたので驚いている。

「遠距離狙撃だと!?」

「吉井達は俺たちの気を逸らすのが目的だったのか!」

「さすがだね、和也」

「すごい腕じゃな」

「戦死者は補習だ」

 西村先生が現れ2人を連行していく。前回も思ったんだけど、どこから現れるんだ?

「ぎゃあああー……」

「助けてくれぇー……」

「お前らは自業自得だ」

 西村先生の言うとおりだ。

 俺はすぐにフィールドから外に出た。ずっと召喚していて点数を見られるといろいろと面倒だからだ。

「あ、ありがとう、2人とも」

「ワシらは何もしておらんぞ」

「そうだね。感謝するなら和也だよ」

 明久に言われてか俺の方に向き直る美波。一応点数の方は見られてないみたいだな。

「ありがとう、和也」

「味方は助けるもんだろ」

 感謝されるようなことをしたつもりはないからな。

 それに俺1人ではない。あの2人が陽動してくれたおかげで俺の召喚獣が見つからなかったんだ。だから2人のおかげでもある。

「それにしてもなんで捕まったりしたんだ?」

 明久も訊いていたことを本人に聞いてみる。

「か、和也には関係ないことよっ!」

 そう言って前方に戻って行ってしまった。やっぱり話の途中で撃つんじゃなかったな。

「まあ、これで障害もなくなったし、一気にBクラスをたたくぞ」

『おお―!!』

 言ったはいいけど俺、支援だしな。とりあえず後ろで待機するか。

「さすがね、和也君」

 後ろに行こうとしたところに優子さんが話しかけてきた。

「いきなりどうした?」

「さっきの戦闘よ。美波の召喚獣に当てないようにきれいに敵の召喚獣を撃ち抜いたじゃない」

「あの位どうってことないぞ? それに明久達のおかげでもあるしな」

 もし俺の存在に気付かれていたら美波は確実に補習室送りにされていただろうし。

「でも召喚獣を仕留めたのはあなたでしょ?」

「仕留めたというより相手が最初から瀕死だっただけだ」

 相手の点数が30点くらいしかなかった。あれなら頭じゃなくても当たれば倒せていた。

「だから、過程より結果の方が重要でしょ」

「兄さんと優子さん。今は口論よりこっちの方が優先です」

『ごめん』

 言い合いになっていたところを優衣に怒られてしまった。

 

             ☆  ☆  ☆

 

「そろそろ時間だぞ」

 俺は腕時計を見て言った。時間は4時少し前。

「時間って?」

「ああ。4時までに決着がつかなければ明日まで休戦ってことになってるんだ。あと、非常に言いにくいんだが……」

 途中まで言ったが話すのをやめた。教室のことはやっぱり自分の目で確認してもらうか……。

「どうしたんですか?」

「……教室に行けばわかる」

「えっ?」

「4時になったな。全員、教室に戻るぞ」

『了解』

 俺は言ったと同時に戻り始めた。

「なにがあったのよ!」

「だから、教室に戻ればわかるって」

「待ちなさいっ!」

 優子さんに追われながら教室に戻った。

「だから……教室に戻れば……わかるって……言っただろ……」

 息も絶え絶えになりながらなんとか言葉を発した。まさか本気で追われることになるとは思わなかった。そこまでして聞き出したかったのか?

「確かにこれは、酷いわね……」

「こういうことだったのですか……」

 教室に戻ったみんなが似たようなことを言った。

 俺たちが最初に戻ってきた時はマシになっている。教室に残っていた人たちが片付けてくれたのだろう。

「これでも大分ましにはなったんだぞ」

「そうだね。僕らが戻ってきた時はもっと酷かったもんね」

「そうじゃな」

「和也、戦況の方はどうだ?」

 そこに雄二が話しかけてくる。なぜ俺に聞くんだ? 俺に訊くより部隊長の優衣か優子さんに訊くべきだろ。訊かれたから答えるけど。

「一応、作戦通りBクラスを教室に押し込んだぞ」

「それならいい」

「…………(トントン)」

 さっきまでどこかに行っていたムッツリーニがいつの間にか戻ってきた。

「ムッツリーニか。何か変わったことでもあったのか?」

「…………Cクラスが試召戦争の準備をしている」

 Cクラスが?

 まさかこの戦争で疲弊したところを狙うつもりか?

「まさか、漁夫の利を狙うつもりか」

 雄二も同じようなことを思ったらしい。

「どうするの、雄二?」

「そうだな……」

 雄二は1度時計を見る。

「Cクラスと協定でも結ぶか?」

「それはまずいと思うぞ」

 俺は即座に止めた。

「どういうことだ?」

「どういうことだ、もなにもCクラスとBクラスは目と鼻の先だ。協定で試召戦争に関するすべてのことを禁止されている今Bクラスに見つかったらどうなる?」

「戦闘になりますね」

「確かにそうなるが」

「Cクラスは放置できない、と?」

 でもどうしてこのタイミングで? むしろこれはBクラスの――根本の罠か?

「ああ。直後に攻め込まれたらまずいからな」

 となるとやっぱり協定は必要になるか。

 仮に根本の罠だとして、どうして根本がCクラスを動かせるんだ?

 CクラスとBクラスの関係を探らないと何とも言えないよな…。

「えっ? どういうこと?」

「今ので理解できなかったの、お兄ちゃん?」

「ワシらはBクラスと協定を結んだじゃろ?」

「結んだね」

「その中に『試召戦争に関するすべてのことを禁止する』というのがあったじゃろ」

「試召戦争に関するすべてのこと――ってCクラスとの協定もその中に入るってこと?」

 明久も秀吉の説明でようやく理解できたらしい。

「そういうことだ。もし入っていなかったとしても根本は何かしら言ってくるはずだ。それでムッツリーニ、Cクラスの代表って誰か分かるか?」

「…………今調べる」

「急にどうしたんだ?」

「今から交渉するのに相手がわからないとどうしようもないだろ?」

 クラスを動かすということは代表以外ありえない。とりあえずクラス代表が誰か分かればいいんだけど。

「さっきと言っていることが矛盾してるぞ」

「矛盾しているのは俺もわかってる。俺の仮説が正しければどうにかなるかもしれない」

「仮説だと?」

「…………Cクラスの代表は小山友香」

 小山さんか。これでほぼ確定だな。

「そうか。これでこのCクラスの試召戦争の準備に根本が関わっている可能性が高い」

「どうしてそんなことが言えるのよ?」

「根本と小山さんが付き合っているからだけど、知らなかったのか?」

『初耳だよ』

 全員が口をそろえてそう言った。

「そうなのか?」

 結構噂になっていたりするんだけどな。

「なんでそんなこと知っているの?」

「新野さんがこの間言っていたからだけど?」

 Cクラス所属で放送部の新野すみれさん。この情報は去年彼女から聞いたものだ。

『……………』

「あれ?」

 全員黙ってしまった。俺、変なこと言ったか。

「は、話がずれたな。和也、Cクラスと交渉するというのはどういうことだ?」

「相手の代表が小山さんなら俺の予想だと根本がCクラスにいる可能性が高い。こっちに諜報力の高いムッツリーニがいるのだから、この情報を流せば俺たちがCクラスと協定を結ぼうとするということが推測できる」

 この仮説が間違っていていない可能性もあるが、いないならいないでそのまま交渉すればいい話だ。

「待ち伏せしようというのか。それで?」

「だからそれを逆手に取る」

「罠に逆に嵌めてやろうってことか」

「そういうことだ」

 雄二は理解が早くて助かる。

「そうと決まれば、急がんと小山が帰ってしまうぞ」

「帰らないとは思うがそうだな」

「それじゃ、いつものメンバーで行くか」

 全員で行くのは人数が多いと思うし、感付かれる可能性がある。

「全員じゃなくて秀吉と愛莉と美波、後ムッツリーニは残ってくれ」

「どうして?」

「全員で行ったら目立つだろ?」

「それもそうじゃのう」

「それなら、僕と和也、雄二、優子さんに優衣ちゃんで行くってこと?」

「そうなるな」

「それじゃあ改めてCクラスに行くぞ」

 こうして俺たちはCクラスに向かった。

 

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