アスタロトが鎮守府に(提督として)着任しました 作:アインスト
至らない所も多々あると思いますがよろしくお願いします。
‥‥‥俺は、見知らぬ土地で目を覚ました。
かすかに香るのは‥‥‥なるほど、『イソ』という物特有の匂いか。
つまり、俺は海の上で目を覚ましたのだろう。
つい先程までの記憶がない。
俺がいったい何で、何故ここにいるのか、目的は何だったのか。
まったくと言っていい程思い出せない。
ただ、覚えているのは『自分の名前』と『武器の扱い方』だけ。
‥‥‥何か矛盾している気がするが気にしない。
下を見ると海が足元からずっと広がっている。
さらに鏡のように俺の姿を反射している。
‥‥‥なるほど、俺はこんな姿をしているのか。
無骨な装甲を身に纏い、所々から露出したフレーム。
頭をよく見るとかなり見えにくいが自分の名前が彫られていた。
‥‥‥ズーム機能がなかったら読めなかったな。
改めて自分の名前を確認する。
‥‥‥そうだ、俺は『アスタロト』だ。
背中に折り畳まれた巨大なナイフ、『デモリッションナイフ』をマウント、腰には専用ライフル。
小型ナイフは‥‥‥何処にしまったか‥‥‥忘れてしまったな。
推進剤の残量を確認したいがあいにくそのような機器は見当たらない。
当然だ。
俺の予測通りならここは海のど真ん中。
なくて当たり前だ。
‥‥‥ふと近くから気配を感じる。
誰だ‥‥‥。
伊58(以後ゴーヤ)「あー‥‥‥もうオリョクルは行きたくないでち‥‥‥」
伊19(以後イク)「同感なの‥‥‥もう限界なの‥‥‥」
伊168(以後イムヤ)「まったく‥‥‥私達艦娘を何だと思ってるのかな‥‥‥」
と、ぼやきながら海の上を進む女三人。
‥‥‥いや待て。
何故海の上に浮いている?
スラスターが付いているならまだしも、彼女らは背中や脚に何か付いている程度。
どうしてそれで浮ける‥‥‥。
‥‥‥まぁいい、ちょうどいいから彼女らからここについて聞くとしよう。
俺はスラスターを噴かし、彼女らに接近する。
そして、ある程度接近した所で、
アスタロト「おい」
ゴーヤ「でちっ!?」
イク「なのっ!?」
イムヤ「わっ!?」
声をかけたら驚かれた。
‥‥‥少々礼儀作法が足りなかったか。
まぁいい、先に情報を聞き出す事が先決だ。
アスタロト「少しいいか」
ゴーヤ「あ、えと、ゴーヤたちはちょっと用事が‥‥‥」
イク「そ、そう、そうなの」
イムヤ「申し訳ないんだけど後にしてほしいな~‥‥‥なーんて」
アスタロト「時間が圧しているのはわかる。だが俺自身の情報把握のためだ。協力してくれ」
ゴーヤ「うむむ‥‥‥仕方ないでち‥‥‥特別でちよ?」
アスタロト「すまない。ではまず、ここは何処だ?」
ゴーヤ「えーと‥‥‥なんて言えばわからないでち‥‥‥」
イムヤ「そこはもうちょっと頑張ろうよ‥‥‥仕方ない、私が教えてあげる。私達が住んでいるのは日本。で、ここはオリョール海域に行くための航路だよ」
アスタロト「『ニホン』?『オリョールカイイキ』?」
イク「あれ、もしかしてわかってない感じなの?」
アスタロト「‥‥‥すまない、つい先程に目覚めたばかりなんだ」
ゴーヤ「こんな海の上ででちか!?」
アスタロト「あぁ‥‥‥そうだ、何かの縁だ。自己紹介をしておく。俺は厄災戦に製作された72機のガンダムフレームの一体、アスタロトだ」
イムヤ「厄災戦‥‥‥?」
ゴーヤ「ガンダムフレーム‥‥‥でち?」
イク「アスタロトって言うの?」
アスタロト「あぁ、お前達は?」
話を聞くと、でちでち言っている彼女は『伊号58』もといゴーヤといい、なのなの言っている彼女は『伊号19』もといイク、そして二人と比べて少し控えめな彼女が『伊号168』もといイムヤというそうだ。
そもそもの話、彼女らが何故海の上を浮く事ができるかというと、彼女ら自身が船、いや船の魂‥‥‥なんと言えばいいか‥‥‥。
まぁ簡単に言えば、彼女らは『艦娘』だから、だそうだ。
そして、艦娘に敵対し、さらに様々な国と敵対する存在、それが『深海棲艦』。
唯一深海棲艦に対抗できる存在が艦娘だけだ、という。
アスタロト「‥‥‥なかなか興味深いな」
ゴーヤ「なんか学者さんみたいでち」
アスタロト「勉強熱心だ、と考えていただきたい」
なるほど、つまり俺は別世界の海の上で目を覚ました、という事か。
‥‥‥まぁ、なんとかなる。
そう思いたい。
こうして俺は状況把握を完了した。
To be continued
やっちゃったぜ。
という訳で次回の更新で。
感想などお待ちしてます。
ではでは(´・ω・`)ノシ