光次元ゲイムネプテューヌ~聖なる祈りと極光の守護神~ 作:EDENCROSS
《前回までのあらすじ》
ラステイションの体験入国二日目の朝、
早めに仕事を終わらせたエルクは、教祖の神宮司ケイにある仕事を頼まれる。
エルク
「後はこの書類をまとめて・・・っと、これでよし!」(トントン
僕は今、執務室で仕事をしている。
書類を部門ごとにまとめ、ファイルに挟み整頓する。
エルク
「これで今日の分の仕事は終わりかな?」
今日はいつもに比べて仕事量が少なかったので、割りと早く終わらせることが出来た。
エルク
「まだ朝の7時か・・・これから何をしようかな・・・」
仕事が終わり、剣の鍛練でもしようかなと思っていた時。
ケイ
「エルク。 僕だ、ケイだけど少しいいかい?」
コンコンと、ノックの音と一緒に聞こえたのはケイさんの声だった。
僕に一体何の用だろう・・・?
エルク
「はい、どうぞ」
ケイ
「おや? まだ仕事の途中だったかい?」
エルク
「いや、今日の仕事は今さっき終わったばかりだよ」
ケイ
「では、仕事終わりで申し訳ないんだけど、君に引き受けてもらいたい案件があるんだ」
エルク
「僕に? それってどんな?」
ケイ
「実は、少し前までこのラステイションを支配していた傭兵組織の残党が暗躍していると言
う確かな情報が入ってね。 これがその資料さ」
ケイさんから渡されたのは、傭兵組織についての情報をまとめたものだった。
エルク
「そういえば、ノワールとユニちゃんは?」
ケイ
「二人は別の仕事に行ってもらっている。
だから、今この場で頼めるのは君だけなんだ」
エルク
「でも、傭兵組織の残党を捕まえるなんて仕事、僕に出来るかな・・・?」
ケイ
「それについては心配ない、今回は協力者が同行するからね。
それに、君は大変優秀だとノワールやイストワールから聞いてるよ」
エルク
「大変優秀だなんてそんな・・・」
ケイ
「謙遜することはない。
現に君は、プラネテューヌの諜報員のアイエフとゴールドサァドのビーシャの三人で、
マジェコンの取引現場を押さえ、その取引相手を捕まえたそうじゃないか」
エルク
「あの時は、二人が一緒だったからであって僕だけの力じゃないよ」
ケイ
「それと、前に君がまとめた書類を見せてもらったよ。
この国に来て間もない人間がここまで出来るなんて、正直驚いたよ」
エルク
「プラネテューヌに居たときの書類の仕事は全部僕がやってたから、
大体のやり方は分かってたってだけさ」
ケイ
「イストワールもそんなことを言っていたよ」
ノワールとイストワールさんが僕の事をそこまで言ってくれていたなんて・・・。
やっぱり、人からそう言ってもらえると嬉しいな。
ケイ
「で、今回のこの件。 引き受けてくれるかい?」
僕の大切な友達の治めている国に問題が起こっているなら、
僕の答えは既に決まってる
エルク
「うん、僕で力になれるなら喜んで引き受けるよ」
ケイ
「そう言ってくれると思っていたよ。
早速今回の協力者との合流場所に向かってくれ」
エルク
「その協力者って誰なの?」
ケイ
「それは行ってみればわかるよ。 では、頼んだよ」
━ ラステイション 噴水公園 ━
協力者って一体誰なんだろう?
そんな疑問に思いつつ、僕は待ち合わせ場所である噴水公園にやって来た。
それにしても、ここはいつ来ても綺麗だ。
そして、そこに居る人達は皆笑顔で遊んだり会話していて明るい雰囲気に包まれてる。
半年前まで猛争の脅威にさらされていた事が嘘のようだ。
エルク
「そろそろ時間かな?
場所はここで合ってるはずなんだけど・・・」
そう思ってると、一人の少女が僕に話しかけてきた。
???
「すみません。 エルクさんと言うのはあなたですか?」
エルク
「はい、そうですけど・・・あなたは?」
声をかけられ振り向いてそこにいたのは、黒髪のロングストレートに、
ミリタリー風の赤と黒のセーラー服の少女だった。
ケーシャ
「はじめまして、私はケーシャって言います。
今日はよろしくお願いします」
エルク
「エルクって言います。
こちらこそ、よろしくお願いします」
ケーシャ? そういえばどこかで聞いたことのある名前だな・・・。
エルク
「ケーシャちゃんって、ゴールドサァドのケーシャちゃん?」
ケーシャ
「そうですけど・・・なぜそれを?」
エルク
「プラネテューヌでアイエフちゃんって知り合いに聞いたことがあるんだ」
ケーシャ
「アイエフさんから・・・。
そうなんですか、少しびっくりしました」
ごめんごめんと謝り、僕は今回の件について確認する。
エルク
「ケイさんの話によると、確か傭兵組織の残党の企みを阻止して、
これを確保するって言う事だったよね?」
ケーシャ
「その通りです。
情報によると、彼等はラステイション高校に潜伏しているみたいです」
エルク
「エ? 学校に?」
ケーシャ
「はい。 ですから、エルクさんには私と一緒に学校に潜入調査をして欲しいんです」
エルク
「潜入調査といっても、ラステイション高校の制服なんて持ってないんだけど・・・」
ケーシャ
「それなら大丈夫です」
そういえば、ケーシャちゃんが持ってるその紙袋って・・・あ・・・(察し
ケーシャ
「制服ならここにありますから」
エルク
「それじゃあ、僕は転校生として学校に潜入するってこと?」
ケーシャ
「そういうことですね」
エルク
「でも、大丈夫なの?
いきなり転校生っていっても無理があるんじゃない?」
ケーシャ
「そこはノワールさんが校長先生に話を通しているので大丈夫です」
エルク
「そうなんだ。 じゃあ、ちょっと着替えて来るね」
流石ノワール、仕事が早い。
ケイさんの行ってみればわかるって言うのはこういう事だったのか・・・。
ちなみに今の時間は朝の7時30分。
ということは、まだ学校のホームルームが始まる前の時間ってことかな?
だったら急いだ方がよさそうだね。
とりあえず、僕は公園の公衆トイレで渡された制服に着替えることにした。
白のYシャツに藍色のネクタイと黒の学ランに黒のズボン、
そして、胸ポケットにはラステイションの国のマークの刺繍が施されていた。
ちなみに生徒手帳もあるみたいだ。
エルク
「お待たせ、どうかな? 変じゃない?」
ケーシャ
「ふふっ、よく似合ってますよ」
エルク
「ありがとう、ケーシャちゃん」
ケーシャ
「それでは、わたしが学校まで案内しますね」
エルク
「うん、よろしく頼むよ」
そして、僕はケーシャちゃんの案内で、ラステイション高校まで行く事となった。
エルク
「でも、よく僕だってわかったね?
あの時、公園で待ち合わせしてた人は僕以外にもいたと思うけど」
ケーシャ
「それは、ノワールさんから緑髪の優しそうな人って聞いていたのですぐにわかりました」
緑髪って言えばわかるかもしれないけど、優しそうな人か・・・。
そういえば、前にアイエフちゃんから「あんたは誰にでも優しい」って言われたっけ?
別に誰にでも優しいってわけじゃないんだけどなぁ。
ケーシャ
「あの、エルクさん。
エルクさんに聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」
エルク
「僕に聞きたいこと? なに?」
ケーシャ
「エルクさんとノワールって、付き合ってるんですか?」
エルク
「な、なななななに言ってるのさ!?
ぼ、僕とノワールが・・・その・・・付き合ってるだなんてそんな・・・///」
ケーシャ
「違うんですか?」
エルク
「当たり前だよ。 相手は女神様だよ?
僕なんかが釣り合うわけないじゃないか」
そう、ノワールはラステイションを治める女神様。
そんな偉大な存在が僕なんかと釣り合うわけがないんだ。
エルク
「けど、なんでそう思ったの?」
ケーシャ
「それは・・・ノワールさんがエルクさんの話をする時、
楽しそうに話してましたからひょっとしてと思ったんです」
エルク
「ノワールが僕の事を?」
ケーシャ
「はい。 でも、勘違いでよかったです・・・」
エルク
「エ?」
ケーシャ
「なんでもないです。 こちらの話ですから」
なんだろう・・・?
ケーシャちゃんが僕とノワールが付き合っているのかと聞いた時、
威圧的な何かを感じた気がしたのは気のせいかな?
ケーシャ
「ここがラステイション高校です」
なんて雑談してると、学校に着いたみたいだ。
そこは本当に傭兵組織の連中が潜伏しているのかって言うほどいたって普通の学校だ。
エルク
「これがラステイションの学校か・・・」
僕達は今、学校の校門の前に立っている。
その校門から見えるのは、ラステイションの国のマークが刻まれたそれと黒の校舎。
そして、ガヤガヤと登校時に賑わう生徒達の姿だった。
ケーシャ
「エルクさんは学校は初めてですか?」
エルク
「別に初めてってわけじゃないよ。
プラネテューヌにも学校はあるからね」
やっぱり、国が違えば学校の校舎のデザインも違うよね。
当たり前と言えば当たり前だけど。
ちなみに、プラネテューヌの学校のデザインは淡い紫の校舎で、
ラステイション高校の校門と同じく、国のマークが刻まれている。
ケーシャ
「それでは、校長先生の居る校長室まで行きましょう」
エルク
「うん、分かった」
僕とケーシャちゃんはそのまま校門をくぐり、校長室へと向かった。
━ ラステイション高校 校長室 ━
ケーシャ
「校長先生、失礼します」
???
「待ってたわ、ケーシャ。 彼が例の?」
エルク
「エルクです。 貴方が校長先生ですか?」
校長室に入りそこに居たのは、
校長先生と呼ばれた、金髪のポニーテールで黒のスーツを着た女性だった。
ステラ
「ええ、私はこのラステイション高校の校長を勤めさせてもらっているステラよ。
よろしくね、エルク君」
僕はステラさんと握手を交わす。
エルク
「はい、よろしくお願いします!」
ステラ
「ふふっ、元気があって頼もしいわね」
ケーシャ
「校長先生。 例の話を・・・」
ステラ
「ああ、そうだったわね。
エルク君も大体の事はケイさんから聞いてると思うけど、
この学校に傭兵組織の残党が潜伏してるって言う国からの確かな情報があったのよ」
エルク
「はい、ケイさんから聞きました。
なんでも、半年前の猛争事件で戦争を起こそうとしてた奴等ですよね?」
ステラ
「その通りよ。 事件解決後に取り締まっただけど、
そのうちの何人かが逃げ延びて、また人手を調達してるみたいね」
ケーシャ
「もしかして、その人手を調達するためにこの学校の生徒たちを・・・?」
ステラ
「分からないわ。
でも、きっと若い人材を集めるためでしょうね。
それと、この事とは別かもしれないけど、行方不明になっている生徒がいるみたいなの」
ケーシャ
「その生徒達が傭兵組織にさらわれたと言う可能性は?」
ステラ
「それもあるわね」
エルク
「だったら、教会と警察が協力して校内を捜索するって言うのは?」
ステラ
「もちろん、それも考えたわ。
でも、学校内にいると言うことは下手をすれば生徒達が人質に取られる可能性があるわ」
エルク
「確かに・・・」
ステラ
「幸い彼等は、自分達の居場所がバレていることに気付いていないわ」
エルク
「だから、僕とケーシャちゃんの二人で奴等の居場所を探すって事ですね?」
ステラ
「ええ、そうよ」
エルク
「でも、なんで僕なんですか?
僕よりも優秀な人は沢山いると思うんですけど・・・」
ステラ
「それは、ノワール様からのご指名だからよ」
エルク
「ノワール・・・様からの?」
ステラ
「なんでも、プラネテューヌでマジェコンの密売人を捕まえたそうじゃない?
その功績が認められて、今回選ばれたんでしょうね」
エルク
「捕まえたのは密売人じゃなくて取引相手なんですけどね」
別に僕だけの力ってわけじゃないけど、誰かに認められるって言うのは嬉しい。
それに、女神様直々の指名だなんて・・・。
ステラ
「それでも十分な成果よ。
と、言うわけだからよろしく頼むわね。 エルク君、ケーシャ」
エルク·ケーシャ
「「はいっ!」」
ステラ
「さて、もう時間ね。
それじゃあ、ケーシャ、彼を教室に案内してあげて」
ケーシャ
「はい、分かりました。
行きましょう、エルクさん」
エルク
「うん。 では、校長先生、僕達はこれで」
ステラ
「それと、ケーシャ」
ケーシャ
「はい?」
ステラ
「若いからってハメを外しすぎないようにね」
ケーシャ
「な、何を言ってるんですか校長先生///!?」
ステラ
「ふふっ、冗談よ。 足止めして悪かったわね。
さあ、もう授業が始まるわ」
僕達は校長室から出て、学校のチャイムの鳴る中ケーシャちゃんの案内で教室まで行く。
廊下の角を曲がり、突き当たりにある階段を上がった先あった教室がそうみたいだ。
現在の時間は7時55分、朝のホームルームが始まる五分前だ。
すると、そこに教師と思われる一人の男性がやって来た。
???
「お早う、ケーシャ君。
そして、君がエルク君だね? 校長先生から話は聞いてるよ」
エルク
「はい、そうです。 あなたは?」
アレク
「申し遅れました。
私はこのクラスの担任教師のアレクと言います」
エルク
「はじめまして、エルクです。 よろしくお願いします」
アレク
「はい。 こちらこそ、よろしくお願いします」
少しクセのかかった青い髪に眼鏡をかけた礼儀正しく優しそうなアレク先生と
僕は自己紹介する。
ケーシャ
「おはようございます、アレク先生」
アレク
「お早うございます、ケーシャ君。
さあ、もうすぐホームルームが始まりますよ」
そして、僕達はそのまま教室に入る。
アレク
「皆さん、お早うございます。
今日は新しいクラスメートがやって来ました」
アレク先生の言葉を皮切りに、僕はクラスの皆に自己紹介する。
エルク
「皆さん初めまして、プラネテューヌ学園来ましたエルクって言います。
よろしくお願いします」
挨拶が終わると、クラスメートから拍手が送られる。
アレク
「はい、ありがとうございました。
では、彼の席は・・・ケーシャ君の隣でお願いします」
ケーシャ
「はい、分かりました。 エルクさん、こっちです」
エルク
「うん。 ありがとう、ケーシャちゃん」
と、僕はケーシャちゃんと一緒に指定された席に行く。
でも、その途中で・・・
男子生徒A
「おい、なんだよアイツ。
転校初日からケーシャちゃんと仲良くしやがって・・・!」
男子生徒B
「ちくしょー、オレもケーシャちゃんと名前で呼び会いてぇ・・・」
男子生徒C
「うらやましー・・・」
な、なんだろう・・・。
なぜか男子生徒達からの視線が刺さるように痛い・・・。
でも、ここにいる間は僕も彼等と同じ学生だ。
出来る事なら皆とも仲良くなりたいな。
そして、朝のホームルームが終わり、次の授業までの休み時間
女子生徒A
「ねぇねぇ、エルク君ってプラネテューヌで強盗を捕まえたって本当?」
エルク
「エ? そうだけど・・・どうしてそれを?」
いきなり、一人の女子生徒が僕に話しかけてきた。
プラネテューヌでの事を知ってるみたいだけど。
女子生徒B
「ほら、このGTubeにその事が動画にアップされてるよ」
その女子生徒のスマホのGTubeにアップされた動画を見せてもらうと、
そこに映っていたのは、強盗を捕まえたあの時の僕だった。
まさか、あの時誰かに撮られていたなんて・・・。
女子生徒C
「あ、それならわたしも見た見た!
ナイフを持った強盗に立ち向かうなんてかっこいいよね!」
エルク
「別にたいしたことじゃないよ。
なんていうか、捕まえなきゃいけないって必死だったから・・・」
女子生徒A
「そんなことないよ!
あたしだったら絶対怖くて動けなかったわ」
女子生徒C
「エルク君って、なにか格闘技でも習ってるの?」
女子生徒B
「じゃあ、今度私に格闘術教えてよ!」
女子生徒C
「ちょっと、聞いたのわたしよ!? 抜け駆けする気!?」
女子生徒B
「こういうのは早い者勝ちなんですー!」
女子生徒A·C
「「なんですってー!」」
エルク
「えっと、その・・・三人共」
まいったな・・・この休み時間の間に少しでも調べておこう思っていたのに、
これじゃ身動きが取れない。
ケーシャ
「エルクさん、こっちです」
そう思っていると、僕の肩をトントンと軽く叩いて
ケーシャちゃんが僕の手を取って廊下に出る。
エルク
「ありがとう、ケーシャちゃん。 助かったよ」
ケーシャ
「転校初日から人気者ですね」
エルク
「僕としてはあまり目立ちたくないんだけどね・・・」
僕は一応この学校の生徒だけど、それはあくまで組織の連中を捕まえるための仮の姿で、
目立てば目立つほど行動しにくくなるし、関係ない生徒を巻き込んでしまうかもしれない。
男子生徒D
「なあ、知ってるか? あの噂」
男子生徒E
「ああ、【旧校舎】の神隠しだろ? 最近はその噂ばっかだよな」
神隠し・・・?
ひょっとして、生徒達が行方不明になってる事と関係あるかもしれない。
とりあえず彼等に話を聞いてみることにした。
エルク
「ねぇ、その話詳しく聞かせてくれないかな?」
男子生徒D
「え? 別にいいけど・・・」
彼等の話によると、なんでもこの学校には昔使われてた校舎があって、
新しく校舎を建てた際に、それが使われなくなったからそう呼ばれるようになったらしい。
そして、ここ最近になって行方不明になる生徒が出るようになったと言う噂で、
ある生徒がその旧校舎に一人の生徒が入って行くのを見たようだ。
この事から、生徒の行方不明に神隠しと【旧校舎】に何か関係がある可能性が高い。
もし、これが今回の事とつながっているとしたら・・・。
ケーシャ
「エルクさん、何かわかりましたか?」
エルク
「うん。 この学校にある【旧校舎】と行方不明になる生徒達についてね」
ケーシャ
「それって確か・・・神隠しですよね?」
エルク
「ケーシャちゃんも知ってたんだ?」
ケーシャ
「はい。 学校中その噂で持ちきりですら」
エルク
「さっきの生徒達も同じ事を言ってたよ」
ケーシャ
「やっぱり、噂は本当なんでしょうか?」
エルク
「一部の生徒ならともかく、学校中に広がってるんなら本当かもね。
それに、その【旧校舎】に入っていくのを見たっていう生徒がいるらしいよ」
ケーシャ
「それは誰なんですか?」
エルク
「それはわからない。
もしかしたら、今回の組織潜伏の件と神隠しの噂がつながってるかもしれない」
ケーシャ
「でも、その人を探すとしても、組織の人たちに気づかれるかもしれませんね」
エルク
「うん。 だから、こっちから動くのが難しいんだよね」
と、右手で頭をかきながらそう言う僕。
ステラさんからは調査してほしいと言われたけど、
この場合は生徒達に聞き込みするのがセオリーなんだろうけど、
神隠しの件の背後に組織が関係してる可能性を考えるとそれも出来なくなる。
それがだめなら・・・。
エルク
「けど、どうもあの旧校舎が怪しいんだよねぇ・・・」
ケーシャ
「それなら私に任せてくれませんか?」
エルク
「エ? 何を?」
ケーシャ
「旧校舎の事です。
どこかに潜入出来る場所があるかもしれません」
エルク
「確かにそうかもしれないけど・・・。 でも、危険だよ?」
ケーシャ
「大丈夫です。
私こういうのは得意ですから」
建物に潜入が得意な女子高生って一体・・・。
でも、なぜかケーシャちゃんなら大丈夫とこの時僕はそう思った。
エルク
「分かった・・・でも、いくつか条件がある」
ケーシャ
「条件?」
エルク
「うん。 まず、内部に組織の連中を見つけたら必ず僕に連絡すること。
次に、戦闘は避けること。 そして、絶対に無茶はしないこと。
これが条件」
ケーシャ
「分かりました。 でも、心配は無用です。
私こう見えても強いんですよ?」
ケーシャちゃんに失礼かもしれないけど、とてもそうには見えないんだよね・・・。
だって、どこからどう見ても普通の女子高生にしか見えないし。
エルク
「いや、強いって言っても普通のカワイイ女の子にしか見えないよ?」
ケーシャ
「可愛いだなんてそんな・・・///」
お世辞を言ったつもりはない。 正直それ以上の美少女だ。
だから、この学校の男子生徒達はケーシャちゃんに憧れているんだろうな。
エルク
「どうしたの? 顔が赤いけど」
と、僕はうつ向いたケーシャの顔を覗き込む。
ケーシャ
「な、なんでもないです! 大丈夫ですから!」
エルク
「う、うん・・・」
ケーシャ
「そ、それでどうします?」
エルク
「とりあえず、詳しい話は昼休みにって事で」
ケーシャ
「分かりました。
もうすぐ次の授業が始まりますから教室へ戻りましょう」
エルク
「うん、そうだね」
僕とケーシャちゃんは、教室に戻ることにした。
このまま旧校舎に行く前にもう少し情報を集めておきたいな。
???
「あいつが今日転校してきたっていう転校生か?」
男子生徒A
「ああ、そうだよ」
男子生徒B
「あいつ、ケーシャちゃんと仲良くしやがって気に入らねぇんだ」
男子生徒D
「うらやましー・・・」
???
「よし、わかった。
お前ら、昼休みになったらみんなに声をかけろ。 思い知らせてやる・・・!」
この時、僕はある意味厄介な相手に目をつけられた事に気づいていなかった・・・
エルク=リア充の権化