光次元ゲイムネプテューヌ~聖なる祈りと極光の守護神~   作:EDENCROSS

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光ネプ第68話

《前回までのあらすじ》
神次元から帰還し、アフィモウジャスの戦艦内でエルクのホーリィクリスタルの
光の力を用いてシェアリングフィールドを作り出し、
一行はイストワールの転移魔法で暗黒暴君(タイラント)下へと向かった。


♯ 68 暗黒の巨人

黒い巨人暗黒暴君(タイラント)から放たれる邪力(タナトス)によって黒く染まった空に、

ひとつのシェアリングフィールドが展開されている。

イストワールの転移魔法でそこに転送されたエルク達は今、その巨人と対峙していた。

 

 

うずめ

「デ、デケェ・・・!

 遠目で見たときも思ったが、大きさならダークメガミの倍はあるぜ・・・!」

 

 

シェアリングフィールドの中にある足場から見上げたうずめは、

暗黒暴君(タイラント)の漆黒の巨体を見て驚きを隠せずそう言う。

それはうずめだけでなく、皆も内心そう思っていた。

どれくらいだろうか。 暗黒暴君(タイラント)の全長は2000m、

いや恐らくそれ以上のだろう。

大きさは強さに直結するというわけではないが、この暗黒暴君(タイラント)に至っては例外、

そして別格である。

この空間の中威風堂々とし、巨大な漆黒の翼と角を持ったその凶悪的な姿は、

まさに暴君の名を冠するのに相応しい。

 

 

ユニ

「コイツがいるってことは、きっとクロノスも・・・!」

 

ユリウス

「ああ、近くにいるはずだ」

 

エルク

「出てこい、クロノス!」

 

クロノス

「ククク、ここに辿り着くや早速わらわを呼ぶとは嬉しいぞ、エルク。

 所謂らぶこーるというやつかの?」

 

 

エルクの声に応えるように、クロノスが姿を現した。

 

 

うずめ

「何がラブコールだ、ふざけんじゃねえ!」

 

クロノス

「五月蝿い奴じゃ、冗談の通じん小娘が。

 しかし案外ここまで来るのも早かったな。

 わらわとしてはもう少し時間が掛かると思っていたがな」

 

マジェコンヌ

「ふっ、久し振りだな、女神共!」

 

ネプテューヌ·ネプテューヌ(大)

「「あ、マザコング!」」

 

マジェコンヌ

「マ·ジェ·コ·ン·ヌだ! あの遺跡でも言っただろうが! いい加減覚えろ!

 何度このやり取りをすれば気が済むのだ、貴様等は! そしてハモるなっ!」

 

クロノス

「随分仲が良いのじゃな、お前達は。

 だがマジェコンヌよ、今はこんな茶番をしている場合ではなかろう?」

 

マジェコンヌ

「はっ、申し訳ありません、クロノス様・・・!」

 

ネプテューヌ

「やーい、怒られてやんのー!」

 

マジェコンヌ

「黙れ! 怒られてなどいない! 軽く注意されただけだ!」

 

クロノス

「・・・本当に仲が良いのじゃな。

 これから戦うというのに、なんじゃこの緊張感のなさは。

 敵対する者同士でこんな掛け合いなど今まで見たことがないぞ」

 

ブラン

「まあ、そこだけは同意するわ・・・」

 

マジェコンヌ

「ふん、軽口を叩けるのも今のうちだ。 今度こそ貴様等の最後だ!」

 

クロノス

「では、わらわ達は高みの見物といこうかの。 行くぞマジェコンヌ」

 

マジェコンヌ

「はっ!」

 

うずめ

「待て、逃げんのか!」

 

クロノス

「逃げる? 高みの見物と言っただろう。

 もしお前達がこれを倒すことが出来たなら、その時は直接わらわが相手になってやろう。

 ではエルクよ、わらわの期待を裏切らんでくれよ? ククク・・・」

 

 

クロノスとマジェコンヌはそう言い残して、闇の中へと消えていった。

 

 

うずめ

「くそっ、あの野郎! 言いたいことだけ言いやがって!」

 

ベール

「落ち着いて、うずっち。

 今は目の前の敵を倒すのが先決ですわ」

 

うずめ

「・・・ああ、そうだな」

 

ユリウス

「エルク、そして皆も気を付けろ。

 奴は今までで戦ったどの敵よりも強い。

 あの遺跡で戦ったベヒーモスの比ではないぞ!」

 

エルク

「・・・うん、こうして対峙してみて分かる。

 こいつから感じる邪気が・・・!」

 

ネプテューヌ

「わたしも最初から全力全開のクライマックスだよー! 刮目せよー!」

 

 

ネプテューヌ達四女神とネプギア達女神候補生も、女神化する。

そしてそれに続いてシーシャ達ゴールドサァドも、ゴールドフォームに変身する。

神次元のアイリスハートとイエローハートを合わせて計11人の女神が姿を現した。

 

 

ブラックハート

「それじゃあエルク、いつもの頼むわ!」

 

エルク

「うん! -《我祈るは黒き闇を払う聖なる力なり、その力我が友等に宿らん/i》-

 神聖付与(エンチャント)!」

 

 

エルクは神聖付与(エンチャント)を唱えて、皆に邪力(タナトス)の闇を払う力を

それぞれの武器に宿らせた。

 

 

________________________________________

戦闘曲

テイルズオブゼスティリア

畏怖すべき存在

ティアマット戦闘曲

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

タイラント

「ヴッヴッヴ、モウ準備ハイイノカ?」

 

ホワイトハート

「やっぱ、こいつも喋るみたいだな」

 

イーシャ(ゴールドフォーム)

「ええ、それもベヒーモスとまったく同じ声と口調で」

 

タイラント

「ベヒーモスカ。 フン、我ヲアンナ出来損ナイト一緒ニスルナ!

 クロノス様ニ造ラレテオキナガラ無様ニ貴様等ニ敗北シタクズトナ」

 

シーシャ(ゴールドフォーム)

「倒したあたし達が言うのもなんだが、

 仲間がやられたというのに随分な物言いじゃないか」

 

エスーシャ(ゴールドフォーム)

「所詮こいつらに、仲間意識などないんだろう」

 

タイラント

「仲間意識ダト? 元々我々ニソノヨウナモノハナイ!

 我等ハクロノス様ノ大義ノタメニ動クノミ!

 ソノタメニマズハ貴様等カラ始末シ、ソシテ次ニ四国家を滅ボシ、

 コノ世界全テヲ邪力(タナトス)デ覆イ尽クスシテヤロウ!」

 

エルク

「そんなこと、絶対にさせない!」

 

パープルハート

「ええ! このゲイムギョウ界を守る守護女神として、あなたを倒す!」

 

タイラント

「威勢ガイイナ、女神共! ナラバヤッテミルガイイ!」

 

ホワイトハート

「言われなくてもやってやるぜ!」

 

 

ブランの言葉を皮切りに、皆は一斉にタイラントに向かって駆け出す!

 

 

タイラント

「真ッ直グ向カッテクルトハ馬鹿ナ奴等メ!

 コレデモ食ラエ! ヘビィブロウ!」

 

 

タイラントは、ブラン達に向けて巨大な闇の魔力弾を撃ち出した!

 

 

グリーンハート

「っ! 大きいですわね!」

 

 

その大きさに一瞬たじろぐ女神達。

迫り来る黒い闇の魔力弾が自分達にぶつかろうとしたその時───!

 

 

ブラックシスター

M · X · B(マルチエクスブラスター)!」

 

パープルシスター

「プラネティックディーバ!」

 

ホワイトシスター(ロム)

「アイスキューブ!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「氷剣·アイスキャリバー!」

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「ラ·デルフェス!」

 

コンパ

「アルカンシェル!」

 

ビーシャ(ゴールドフォーム)

「メガトン榴弾!」

 

イーシャ(ゴールドフォーム)

「アイスガ!」

 

ケーシャ(ゴールドフォーム)

「ツインビット!」

 

シーシャ(ゴールドフォーム)

「シーバスター!」

 

ロティ

「エア·スラッシュ!」

 

 

皆それぞれの繰り出した技と魔法が合わさり、

それがタイラントの放ったヘビィブロウと激突し、威力を弱めるも相殺とまでにはいかず、

そのまま皆に迫る!

 

 

エルク

「五ノ型───穿煌ッ!」

 

 

しかし、そこにエルクの穿煌によりそれを貫き、

大きな爆発を起こして打ち消すことに成功した。

 

 

オレンジハート

「ふいー、間一髪!」

 

アイリスハート

「いきなり終わるとこだったわねぇ」

 

イエローハート

「えるくもナイス!」

 

グリーンハート

「しかし、皆の力を合わせてやっと互角とは、あの巨体は伊達ではないですわね・・・」

 

アイリスハート

「けど、その分的が大きいわよねぇ?

 ふふっ、どうやっていじめてあげようかしらぁ」

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「でも、ネプ子達は飛べるからいいけど、

 私達は足場を使って接近して仕掛けるしかないわね」

 

エスーシャ(ゴールドフォーム)

「そうだな。 だが奴の攻撃を受けようものなら・・・」

 

ビーシャ(ゴールドフォーム)

「さ、さすがに痛いじゃすまないよね・・・」

 

シーシャ(ゴールドフォーム)

「そうなると隙を見て接近するしかないね。

 相手もそれを警戒するだろうからむずかしそうだ」

 

パープルシスター

「たとえそうだとしても、戦うしかありません!

 私達が負けたら、ゲイムギョウ界が滅んでしまいますから!」

 

エルク

「ああ。 皆、死力を尽くそう!」

 

一同

「「「「「おおーーっ!」」」」」

 

 

エルクは、皆を鼓舞するカのように言う。

 

 

タイラント

「ヴッヴッヴ、作戦会議ハ終ワッタカ?

 シカシ我ノ一撃ヲ防グトハヤルデハナイカ。

 ソウデナケレバ面白クナイ!」

 

アイリスハート

「言ってくれるじゃない。 だったら愉しませてあげるわ!

 徹底的に、圧倒的にねぇ!」

 

タイラント

「来イッ! 我ヲ愉シマセロ!」

 

アイリスハート

「ファイティングヴァイパーッ!」

 

 

手にした剣を鞭のようにしならせて斬り掛かるプルルート。

それと同時にネプテューヌ達は散開し、各々攻撃する。

エルク達は射撃と魔法といった遠距離攻撃でネプテューヌ達を援護しながら、

タイラントに接近する隙をうかがう。

 

 

パープルシスター

「そこです!」

 

ブラックシスター

「フルフラット!」

 

 

ネプギアとユニが、タイラントを挟むように左右からビームランチャーと大型ライフルで

挟撃する。

 

 

タイラント

「ヴッヴッヴ、効カンナ!」

 

 

しかし、タイラントの鎧のような強固な体によって弾かれる!

 

 

ブラックシスター

「効いてない!?」

 

パープルシスター

「そんな!」

 

タイラント

「所詮ハ女神候補生、コノ程度ヨ!」

 

ブラックシスター

「くっ・・・!」

 

アイリスハート

「生意気ねぇ・・・!」

 

イエローハート

「ぷるると、ねぷぎあ、ゆに、ぴぃに任せて!」

 

パープルシスター

「ピーシェちゃん・・・。 うん! ライジングフォースッ!」

 

 

ネプギアはピーシェにライジングフォースで攻撃力を強化する。

 

 

エルク

「-《i》我祈るは仇なす者を屠る力なり。 その力我が友に宿らん-

 増強祈祷(エンハンス)!」

 

 

さらにエルクの増強祈祷(エンハンス)によって強化し、そのままピーシェはタイラントに突撃する!

 

 

タイラント

「懲リズニマタ真正面カラ来るルカ。 面白イ、ナラバ受ケテ立トウ!」

 

 

タイラントは、虚空から闇の魔力で巨大な漆黒の戦斧を作り出した!

 

 

ロティ

「な、なに、あれ・・・!」

 

 

それを見たロティは、戦慄する。

 

 

イエローハート

「ぴぃも負けないよ! とりゃーっ!」

 

タイラント

「ホウ、コレヲ見テモ臆セズ向カッテクルカ! 貴様ノ力、受ケテヤロウ!」

 

イエローハート

「これがぴぃの本気! ガードストライクッ!」

 

 

タイラントは作り出した戦斧の腹を盾にして身構え、

ピーシェはそれにガードストライクを仕掛ける!

その名の通り相手の防御ごと破壊するピーシェの持つ一点突破の強力な技だが、

相手は莫大な邪力(タナトス)とタリの女神の負の力を合わせて生み出された存在。

それが作り出した漆黒の巨大な戦斧は、自分の何百倍もの山のような大きさで

たとえエルクとネプギアの強化魔法を受けたとしても、

それに対して突撃するなど無謀かもしれない。

しかし、彼女にそんなマイナス思考や迷いなどなかった。

なぜなら目の前の敵を倒すという気持ちが、ピーシェを突き動かしていたからである。

そしてピーシェの技と、タイラントの戦斧が激しくぶつかり合う!

 

 

イエローハート

「ぐぬぬぬ~っ!」

 

タイラント

「・・・ナルホド、中々ノ威力ダト。 ダガッ!」

 

イエローハート

「うわあぁっ!」

 

 

ピーシェの技を受け止めたタイラントは、

手にした戦斧に力を込めて弾き飛ばし、それによってピーシェは大きく吹き飛ばされた!

 

 

パープルハート

「ピー子!」

 

アイリスハート

「やってくれるじゃない! サンダーブレードキックッ!」

 

 

プルルートは、タイラント目掛けて大きな雷の球を蹴り飛ばした!

 

 

タイラント

「ソンナモノ避ケルマデモナイ! ヌンッ!」

 

 

戦斧を肩に担ぎ、左の手の平でそれを軽々と防いだ。

 

 

タイラント

「ドウシタ、我ヲ痛メ付ケルノデハナカッタノカ?」

 

アイリスハート

「この、化け物・・・!」

 

 

ピーシェに続いてプルルートも自分の最大の技を出すが

それを容易く造作もなく防がれたタイラントに挑発され、

らしくなく憤りを感じる。

 

 

パープルハート

「落ち着いて、ぷるるん。 奴の挑発に乗ってはダメよ。

 それこそ相手の思う壺だわ」

 

 

そんなプルルートをネプテューヌがなだめて落ち着かせる。

 

 

ロティ

「(背中ががら空き! 今だっ!)」

 

 

いつに間にかタイラントの背後に回っていたロティが、

足場を使って大きく跳躍してそこから斬り掛かり、

それと同時にネプギアも斬り掛かった。

 

 

ロティ·パープルシスター

「「はあぁぁぁぁっ!」」

 

タイラント

「馬鹿メ! ハアァッ!」

 

 

二人が斬り掛かった瞬間、背中の翼を羽ばたかせて突風を巻き起こして吹き飛ばした!

 

 

ロティ

「うわっ!」

 

パープルシスター

「ロティさんっ!」

 

 

 

それによって吹き飛ばされたロティを、空中で体勢を整えたネプギアが受け止める。

 

 

パープルシスター

「大丈夫ですか、ロティさん!」

 

ロティ

「うん、助かったよ、ぎあさん。 ありがとう」

 

 

しかし、安心したのも束の間、タイラントが起こした突風をが真空の刃となって

それがネプテューヌ達に襲い掛かった!

 

 

ロティ

「ぎあさん、避けて避けて!」

 

パープルシスター

「はい、分かってます!」

 

ブラックシスター

「うっ!」

 

オレンジハート

「うわっ、危なっ!」

 

パープルハート

「デルタスラッシュッ!」

 

イエローハート

「ヴァルキークローッ!」

 

 

皆がそれぞれ回避に徹している中、ネプテューヌとピーシェは技を繰り出して

真空の刃を打ち消し、ブランがタイラントの真上を取る。

 

 

ホワイトハート

「調子に乗りやがって! 食らいやがれ! ゲッターラヴィーネ!」

 

 

そこから脳天目掛けてゲッターラヴィーネを繰り出すブラン。

しかしタイラントはそれを受け止めようと腕を伸ばす。

 

 

グリーンハート

「インビトウィーンスピアッ!」

 

ケーシャ(ゴールドフォーム)

「バレットダンスッ!」

 

ビーシャ

「バズーカ連射ッ!」

 

エルク

「輝剣·光牙───連閃ッ!」

 

 

それを阻止しようと、エルク、ベール、ケーシャ、ビーシャの四人がブランを援護する。

 

 

タイラント

「クッ・・・!」

 

ホワイトハート

「オラアァァァッ!」

 

タイラント

「グアッ!」

 

 

ブランの渾身の一撃が決まり、タイラントは大きく仰け反った。

 

 

ホワイトハート

「へっ、どうだ!」

 

エルク

「閃く刃は光の如し───極光一閃! 破邪·剣聖ッ!」

 

タイラント

「グアアァァァッ!」

 

 

光のオーラを纏ったエルクが奥義破邪·剣聖で、

眩い光と白い爆発と共にタイラントの巨躯を斬り裂いた!

 

 

タイラント

「ウグ・・・ヴヴヴ、中々ヨカッタゾ、特ニ最後ノ一撃ハナ・・・!」

 

オレンジハート

「嘘っ!?」

 

イエローハート

「みんなで攻撃したのに・・・!」

 

ロティ

「ううん、あんなこと言ってるけどちゃんと効いてるはずだよ。

 だってほら、攻撃したとこに傷ができてるから」

 

ホワイトハート

「ちっ! でかさも化け物級ならタフさも化け物級ってことかよ!」

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「これなら前に戦ったベヒーモスが可愛く思えるわね・・・」

 

イーシャ(ゴールドフォーム)

「このままではジリ貧です。 決定打になるなにかがあれば・・・」

 

パープルシスター

「決定打・・・そうだ! 前にプラネスタジアムで使ったあの力があれば!」

 

パープルハート

「それは駄目よ、ネプギア」

 

パープルシスター

「お姉ちゃん!? どうして・・・?」

 

パープルハート

「確かにあなたの言う通り、あの力を使えば倒せるかもしれないわ。

 けれどユーくんも言ってたけど、あれは大量のシェアエネルギーを消費するわ」

 

パープルシスター

「けど、このままじゃ・・・!」

 

エルク

「ネプギア、落ち着いて。

 ネプテューヌはそれを使わないって言ってるんじゃなくて、

 まだそれを使うべきじゃない、つまり機会をうかがおうって言ってるんだ」

 

ホワイトハート

「だろうな。 それがどれほどのもんか知らねえけど、

 一発逆転できるんならいざって時のために取っておいた方がいいかもな」

 

ブラックハート

「仮に今使って仕留められなかったら目も当てられないものね」

 

グリーンハート

「ええ。 切り札は最後まで取っておくものですわ」

 

タイラント

「ヴッヴッヴ、機会ダト? 我ガ貴様等ニソレヲ与エルト思ッテイルノカ?」

 

 

タイラントは戦斧を両手で持って力を溜め、戦斧に邪悪な力が結集して行く!

 

 

タイラント

「オオォォォォ・・・!」

 

コンパ

「な、なにか来そうな予感がするです!」

 

シーシャ(ゴールドフォーム)

「コンパちゃんの言う通りだ。

 みんな、ひとつに固まってちゃまずい! 逃げるんだ!」

 

タイラント

「モウ遅イ! 食ラウガイイ、ダークスラッシャーッ!」

 

 

その構えから放たれた横一閃に薙ぎ払った巨大な漆黒の斬撃が、

エルク達に襲い掛かる!

 

 

オレンジハート

「こ、これ、最初のやつに比べてやばいよ!」

 

エルク

「っ! ユリウス!」

 

ユリウス

「ああっ!」

 

 

ひとつの足場に集まっていた皆を守るように前に立ち、

ユリウスに語りかけて自身の中にあるホーリィクリスタルの力の一部を解放し、

その光の力を防御に使って神威を盾にするように構えて受け止める!

 

 

パープルハート

「エ、エルくん!? 何をしているの!? 逃げて!」

 

ブラックハート

「そうよ! 私達のことはいいからあなたは逃げて!」

 

ホワイトハート

「お前にもしものことがあったら、あいつを倒す手段がなくなって

 それこそどうにもならなくなっちまう!」

 

グリーンハート

「だからエルちゃん、あなただけでも・・・!」

 

エルク

「ふざ・・・けんなっ! そんなこと・・・できるわけが・・・ないだろ!」

 

一同

「「「「「っ!?」」」」」

 

エルク

「皆を置いて・・・僕だけ逃げて・・・僕だけが助かっても・・・そんなの

 なんの意味もない!

 大切な・・・大好きな皆を守れないなんて・・・そんなの・・・絶対嫌だっ!」

 

パープルハート

「エルくん・・・!」

 

タイラント

「ホウ、流石ハホーリィクリスタルニ選バレタダケノコトハアル。

 コウシテ我ノ技ヲ真正面カラ受ケ止メルトハナ」

 

 

受け止める。 確かにそうだがタイラントの放った技は邪力(タナトス)と負の力が融合した

力であり、それによって放たれる攻撃は圧倒的な威力を誇る。

比べてエルクは自身のホーリィクリスタルの光の魔力を使って、

なんとか持ちこたえている状態であり、互いの力の強弱は明らかだった。

そして双方の光と闇の力がぶつかり合い、次第にエルクの力が弱まっていく。

 

 

エルク

「くっ、ぐああぁぁぁッ!」

 

一同

「「「「「エルクっ!」」」」」

 

 

それと同時に、ホーリィクリスタルの力を無理矢理解放したことにより、

その反動がエルクに容赦なく襲い掛かる!

 

 

パープルハート

「もうやめて! これ以上やったら、あなたが死んでしまうわ!」

 

 

出来るなら今すぐ立ち上がってエルクの力になり、彼と共に皆を守りたい。

しかしタイラントの放った一撃は闇そのものであり、

それは全てを飲み込まんとするほどの強大かつ凶悪なものだった。

迫り来るその光景に、女神でさえも畏縮して立ち上がれずにいた。

 

 

オレンジハート

「こんなの、どうすればいいの・・・?」

 

アイリスハート

「このあたしに膝をつかせるなんて、やるじゃない・・・!」

 

イエローハート

「え、えるく・・・」

 

タイラント

「ヴハハハッ、見ロ!

 貴様ガ命ヲ賭シテ守ッテイル女神共ノアノ不様ナ姿ヲ!」

 

パープルハート

「なんですって・・・!」

 

ホワイトハート

「ちっくしょう・・・!」

 

タイラント

「エルクヨ、人間ノ身デアリナガラヨクヤッタト言ッテオコウ!

 ダガココマデダ! ハアァッ!」

 

 

そこからさらに闇の力を高め、エルクを追い詰める!

 

 

エルク

「ぐっ! くっそぉぉ・・・!」

 

 

強大な力同士のぶつかり合い。

それによって彼の体に掛かる負荷は尋常なものではなく、

もはやそれは体が弾け飛ぶほどのもので、常人が耐えられるものではなかった。

そんな中、それに対しエルクもさらにホーリィクリスタルの力を高めた!

 

 

エルク

「ああぁぁぁぁッ!」

 

タイラント

「ナ、ナニッ!?」

 

 

エルクの光とタイラントの闇。

相反する強大なふたつの力がぶつかり合い、それらの力は次第に大きくなり、

ついには大きな爆発を起こして閃光が迸った!

 

 

一同

「「「「「きゃあぁぁッ!」」」」」

 

 

そのふたつの力が相殺して閃光が消えた後、

今もなおエルクは皆を守るように神威を構えて立つ。

 

 

パープルハート

「エ、エルくん・・・?」

 

 

ネプテューヌは、そんな彼に声を掛けて手を伸ばす。

 

 

エルク

「・・・ぁ・・・」

 

 

その時、エルクは力なくその場に膝をつき、

そのまま力尽きたかのように足場から真下へと落ちていった。

 

 

パープルハート·ユリウス

「エルくんっ!「エルクっ!」」

 

ロティ

「師匠ーっ!」

 

 

ユリウス、ネプテューヌ、そして皆がエルクのを叫び、ロティは自分が尊敬する師匠であり

好意を抱いているエルクをの後を追い掛けるように、自分も飛び込んだ!

 

 

タイラント

「ヴハハハッ! 自分カラ死ヲ選ブトハ、愚カナ奴ダ!

 シカシ、今ノハ楽シメタゾ」

 

ホワイトハート

「この野郎っ・・・!」

 

パープルシスター

「急いでお兄ちゃんとロティさんを! 今ならまだ・・・!」

 

タイラント

「サセルト思ウカ? 貴様等モコノママ葬ッテヤロウ!」

 

 

タイラントは再び戦斧を両手で持ち、それを上段に構えた!

 

 

タイラント

「サア、今楽ニシテヤロウ。

 抵抗スルナ、受ケ入レタ方ガ身ノタメダ」

 

 

高めた力によって構えた戦斧が巨大化し、その影響で本体もより凶悪な姿となった。

 

 

ホワイトシスター(ラム)

「な、なによ、あれ・・・!」

 

ホワイトシスター(ロム)

「こ、怖いっ・・・!」

 

オレンジハート

「うずめたち、負けちゃうの・・・? もうここまでなの・・・?」

 

アイリスハート

「あはは・・・これは痛いじゃ済みそうにないわねぇ・・・」

 

イエローハート

「ぴぃ、力が出ないよ・・・」

 

パープルハート

「ピー子、みんな、しっかりして!」

 

 

エルクとロティという大切な仲間を失い、

加えて今までにない圧倒的な力を見せつけられて戦意喪失しかける女神達に、

ネプテューヌは必死に声を掛けるがそれも届かず、

次第に自分もそうなりかけてそうになる。

 

 

パープルハート

「・・・結局わたしはエルくんに守られてばかりで、

 エルくんを守ることができなかった・・・。

 ごめんなさい、エルくん・・・」

 

 

自分達を守り、力尽きて落ちてしまったエルクにそう言い、

ネプテューヌは静かに目を閉じた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルク

「・・・」

 

 

タイラントの攻撃から皆を守り、力を使い果たしたエルクはそのまま身を任せるように

シェアリングフィールドを突き抜けて落ちていた。

 

 

ロティ

「師匠ーーっ!!」

 

 

そんなエルクを助けようと、上にある足場から飛び込んだロティは、

彼を追い掛けるように落ちて行く。

 

 

ロティ

「捕まえたっ!」

 

 

自分よりも大きく重い大剣を持っているため、

エルクよりも落下速度があったため、エルクを捕らえることが出来たロティは、

抱き着くように彼に密着する。

しかし、この時ロティはあることに気付く。

 

 

ロティ

「あっ! そ、そうだった! あたし女神様じゃないから飛べないんだった!

 ど、どうしようっ!?」

 

 

女神であるならばそのまま上昇すればいいが、

ロティは人間であるため女神のように飛ぶことが出来ない。

自分はなんて間抜けなんだ、そんな自分が助けに行ったところで

力になれるわけがないのにと、彼女はそう思った。

あの時自分の力が必要だと言ってくれたエルクのために出来ることはないかと

模索していたが、それが見つからず内心焦っていた。

その時、ロティはウェストポーチに入れていた女神メモリーを取り出す。

 

 

ロティ

「・・・あたしがこれを使って女神様になれば、師匠を助けることができる。

 でも・・・」

 

 

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「一応言っておくけど、もし使うのならやめた方がいいわ。

 ネプテューヌも言ったように、下手をしたらモンスターになるから」

 

 

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と、あの時のブランの言葉を思い出す。

 

 

ロティ

「・・・それでもあたしは───師匠の力になりたい!」

 

 

覚悟を決めたロティは、女神メモリー祈るように力強く握り締めた!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルク

「・・・ここは?」

 

 

気を失い、目覚めたエルクがいたのは、闇が支配する暗い空間だった。

 

 

エルク

「僕は・・・死んだんだろうか・・・。

 もう皆の所へ戻れないのかな・・・?」

 

 

皆を守れたのはいい。

しかし残った敵は、クロノスは、喪った自分の記憶はどうする?

まだなにも始まっていなければ終わってもない。

でも、今の自分ではどうすることも出来ない。

そう思えば思うほど悔しさが込み上げてくるのが分かる。

 

 

エルク

「くそっ! これで・・・これで終わりなのか・・・!」

 

 

そう諦めかけていた時、暗闇の中一筋の光が見えた。

その光から声がしたので耳を澄ませて聞いてみると、

自分の名を必死に呼び続けるロティの声だった。

 

 

エルク

「ロティの声だ・・・。 けど、どうしてあの子の声が・・・」

 

ユリウス

「それはエルク、そなたはまだ死んでいないからだ」

 

エルク

「ユリウス! よかった、無事だったんだね!

 って今はそれ所じゃない! 急いで戻らないと皆が・・・!」

 

ユリウス

「ああ、分かっている。エルク、皆はまだ諦めていない

 今もそなたが戻ってくるのを待っているのだ」

 

エルク

「でも、どうすれば・・・」

 

ユリウス

「思い出せ、これまでそなたが築いてきた彼女達との絆を」

 

エルク

「ネプテューヌ達との絆・・・」

 

 

僕はこれまでのネプテューヌ達と過ごした日々を思い出す。

そうだ、僕は独りじゃない。

皆と築いた絆、そして思い出も全て欠けがいのない僕の大切な一部だ。

これからももっと皆とそれを育んでいきたい。

もっと皆と一緒に生きていきたい。

そう心から願う内に、それまで心の中にあった重く苦しいものが消え去り、

希望という光が満たされて行くのが分かる。

その時、僕の中である変化が起きた。

 

 

エルク

「っ!?」

 

 

突然、ホーリィクリスタルが激しく輝き、それが僕を包み込む。

 

 

エルク

「ホーリィクリスタルが、輝いてる・・・?」

 

ユリウス

「・・・エルク、そなたの皆への想いによって、

 ホーリィクリスタルが輝いているのだろう」

 

エルク

「なんだろう、この感じ・・・。 体の奥から力が湧いてくる・・・!」

 

ユリウス

「どうやら、そなたに新たな力が発現したようだな」

 

エルク

「新しい力?」

 

 

この光、これがなんなのか、僕には分かる。

皆を照らしてきた強くて優しい光だ。

 

 

ユリウス

「さあ、行くがいい。 その力で皆を守るのだ、エルク」

 

エルク

「・・・うん、分かった! 任せてくれ!」

 

 

僕は光輝くホーリィクリスタルを握り締め、ロティの声のする方へと駆け出した!

 

 

ユリウス

「エルク、そなたならその力を使いこなせるはずだ。 私などよりもな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロティ

「お願い、シェアクリスタル! あたしに力を貸して!」

 

 

ロティは、シェアクリスタルに祈るように握り締める。

 

 

エルク

「っ!」

 

 

それと同時に、エルクが目を覚ました!

 

 

ロティ

「し、師匠っ!」

 

エルク

「ごめん、ロティ。 心配かけたね」

 

ロティ

「ホントだよ! 死んじゃったかと思ったんだからね!

 って師匠なんか光ってるよ!?」

 

エルク

「大丈夫、僕に任せて!」

 

 

そう言って念じると、さらに光の輝きが増し、エルクとロティを包み込んだ。

 

 

ロティ

「温かい・・・。 この光って、師匠のホーリィクリスタルの?」

 

エルク

「うん、そうだよ。 でも今は悠長に話をしてる場合じゃなさそうだね」

 

ロティ

「師匠、あたしも一緒に祈るよ!

 あたしも師匠の・・・皆の力になりたいから!」

 

エルク

「うん、行こう! 皆の所へ!」

 

ロティ

「うんっ!」

 

 

エルクはホーリィクリスタルに、ロティはシェアクリスタルにそれぞれ祈り、

力を解放した!

その輝きは闇を切り裂く光となり、二つのクリスタルの放つ光によって、

辺りを覆っていた邪力(タナトス)を払いながら、上昇した!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




最近YouTubeのスマブラの動画でスネークの立ち回りの勉強してます。
手榴弾空ダはできるけど、C4空ダが難しくて中々できません・・・。
あれ地味にむずない?w




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