光次元ゲイムネプテューヌ~聖なる祈りと極光の守護神~ 作:EDENCROSS
どうぞどうぞ!
- プラネテューヌ教会 浴場 -
ザバァ
エルク
「はぁ~・・・生き返る~・・・」
モンスターの討伐クエストが終わったその日の夜。
僕は今、一日の疲れと汚れを落とすためにお風呂に入っている。
湯船に浸かった時にそこから流れ出る湯の音が、それを癒してくれる。
それにしても、ここは広いな・・・
例えるなら、一流ホテルの浴場と同じくらいの広さだ。
初めて入った時はそのあまりの広さにびっくりしたっけ・・・
エルク
「(直接体に変化こそないけど、確かに自分でも強くなったのは分かる。
それでも、皆に比べて僕はまだまだ弱い。
もっともっと強くならなきゃ! 皆を守れるくらいに!)」
心の中でそう意気込み、僕は拳を強く握る。
???
「やっぱり恥ずかしいよ・・・お姉ちゃん・・・」
エルク
「ん? この声はネプギアちゃん?」
???
「何言ってんの、ここまで来たんだからさ」
ネプギア
「で、でも・・・」
???
「えーいままよ! とりゃー!」
ネプギア
「きゃあー!」
エルク
「エっ!?」
突然ネプテューヌとネプギアちゃんが、バスタオル姿でお風呂に入って来た!
僕は慌てて頭に畳んで置いたタオルを腰に巻く!
エルク
「ネ、ネプテューヌ!? ネプギアちゃん!?」
ネプテューヌ
「やっほーエルくん! 調子はどう?」
エルク
「それはもういい湯加減で・・・って違う! なんで二人がここに!?」
ネプテューヌ
「なんだかんだでエルくんには助けてもらってるからさ、
日頃のお礼に背中でも流そうかなと思ってね」
そして、二人は僕と向き合うようにお風呂に入る。
エルク
「別にそんな、お礼なんて・・・」
ネプテューヌ
「それに、ネプギアもあの遺跡で助けてくれたお礼がしたいって言ってたしね」
エルク
「ネプギアちゃんが?」
ネプギア
「・・・はい」
エルク
「気にしなくていいのに・・・。 僕はその気持ちだけで嬉しいよ」
ネプギア
「それでも、お礼は言わせてください!」
ネプギアちゃんの顔が真剣な表情に変わる。
ネプギア
「あの時、私達を助けてくれて本当にありがとうございました!」
エルク
「・・・うん、どういたしまして。
僕も皆を守れて本当によかったよ」
ネプギアちゃんは真面目でいい子だ。
きっと心の中で、何も出来なかった自分をずっと責めて後悔していたんだろう・・・
エルク
「ネプギアちゃん・・・ひょっとして、あの時の事でずっと後悔してたんじゃない?」
ネプギア
「え!? な、なんで分かったんですか!?」
エルク
「なんとなくだけどね・・・。
ネプギアちゃんは真面目な性格だから、自分の事を責めてるんじゃないかって、
そんな気がしたんだ」
ネプギア
「・・・」
僕の言葉で、ネプギアちゃんがうつむき沈黙する。
どうやら本当だったみたいだ。
ネプテューヌ
「本当なの? ネプギア・・・?」
ネプギア
「うん、エルクさんの言う通りだよ。
黒いエンシェントドラゴンにお姉ちゃんがやられそうになった時、
痛みと恐怖で何も出来なかった・・・」
ネプテューヌ
「ネプギア・・・」
エルク
「・・・」
ネプギア
「ごめんね・・・お姉ちゃん。 私、何も出来なくて・・・」
ネプテューヌ
「もういい、もういいんだよネプギア。
ネプギアがこんなに辛い思いをしてることに気付けなくて、ごめんね・・・」
涙を流しながら話すネプギアちゃんに、ネプテューヌが優しく慰める・・・
エルク
「ネプギアちゃん」
ネプギア
「はい・・・」
エルク
「大丈夫、君は十分強いよ」
ネプギア
「え・・・?」
エルク
「ネプギアちゃんが一人前の女神様に強くなろうと努力してる事は、
僕もネプテューヌも知ってる。 そんな子が弱いわけないよ。 だよね?」
ネプテューヌ
「うん。 だから今日、エルくんを誘って討伐クエストに行こうって言ったんだよね?」
ネプギア
「うん・・・」
ネプギアちゃん、そこまで考えてたんだ・・・
エルク
「努力は人を裏切らない! なんて月並みな言葉かもしれないけど、
それでも今日は皆の力を合わせてモンスターを倒す事が出来たでしょ?
ならそれは、自信にも繋がると思うんだ。
あの時は、相手が未知の敵だったんだから仕方ないよ」
ネプテューヌ
「エルくん・・・」
エルク
「それに、お礼を言うんなら僕からも言わせてもらうよ。
ネプテューヌ、ネプギアちゃん。 僕をあの遺跡に連れて行ってくれてありがとう。
二人のお陰で、僕は【神威】を手に入れ皆を守れて、こうして一緒に居る事が出来る。
だから、ありがとう」
ネプギア
「エルクさん・・・」
エルク
「今の僕は、はっきり言ってまだまだ弱い・・。 だから、ネプギアちゃん。
僕と一緒に強くなろうよ! 大切な誰かを守れるように。
僕に出来る事ならなんでも協力するからさ!」
ネプテューヌ
「そうだよネプギア!
わたし達と一緒に強くなろうよ!」
ネプギア
「ありがとう。 お姉ちゃん、エルクさん」
ネプギアちゃんの、暗い表情から明るい表情に変わった。
うん、やっぱり笑ってた方がカワイイな。
ネプギア
「それじゃあ、早速エルクさんにお願いしたい事があるんですけど・・・」
エルク
「うん、なんでも言ってよ!」
ネプギア
「今からエルクさんのことを、[お兄ちゃん]って呼んでもいいですか?」
エルク
「うん! ・・・うん?」
エ? ネプギアちゃん、今なんと?
エルク
「お、お兄ちゃん!? なんで?」
ネプギア
「確かに、お姉ちゃんは私の目標で立派な女神になりたいって思ってます。
でも、それと同時にエルクさんに助けてもらった時、こう思ったんです。
強くて優しくて守ってくれるお兄ちゃんって、こんな感じなんだなって」
エルク
「だから・・・お兄ちゃんって?」
ネプギア
「はい」
ネプテューヌ
「えーっと・・・この場合、わたしもエルくんの妹になるのかな?」
エルク
「いやいやいや! なんで!?
ネプテューヌの方が僕よりずっと長生きでしょ!?」
ネプテューヌ
「もー、レディに対して失礼だよ!」
エルク
「エー・・・」
ネプギア
「ダメ・・・ですか・・・?」
エルク
「!」
ネプギアちゃんが涙目+上目使いのコンボで僕を見つめる。
こうかはばつぐんだ!
エルク
「うん・・・。 僕でよかったらいいよ」
ネプギア
「ありがとう、お兄ちゃん!」
ネプテューヌ
「カワイイ妹ができてよかったね、エルくん。」
エルク
「改めて、これからもよろしくね。 ネプギア!」
ネプギア
「うん、お兄ちゃん!」
妹か・・・、なんだろう?
懐かしくも悲しいこの気持ちは・・・?
エルク
「じゃ、じゃあ僕はもう上がるよ。 二人共ごゆっくりー・・・」
そう言って僕は、そそくさとお風呂から出ようと立ち上がる。
が、しかし・・・
ガシッ!
エルク
「ガシ?」
ネプギア
「どこ行くの、お兄ちゃん?」
エルク
「エ? どこって・・・もう上がろうかと思ったんだけど・・・?」
ネプテューヌ
「最初に言ったでしょ? わたし達、お礼しに来たんだよ?」
ネプテューヌとネプギアが、僕の両手首を掴んでいるので動けない。
エルク
「あの・・・それで、お礼というのは何でございますでしょうか?」
ネプテューヌ
「エルくん、頭と体はもう洗った?」
エルク
「いや、まだだけど・・・まさか・・・!」
ネプテューヌ
「じゃあ・・・わたし達で洗ってあげるよ! 行くよ、ネプギア!」
ネプギア
「うん! お姉ちゃん!」
エルク
「ちょ、ちょっと待って!
それぐらい自分で出来るから!」
ネプテューヌ
「いいからいいから、遠慮しないで~」
エルク
「えっと・・・僕に拒否権は?」
ネプテューヌ
「拒否権? 何それ美味しいの?」
エルク
「はぁ・・・分かったよ」
僕達は、とりあえず一度お風呂から出てシャワーと鏡のある洗い場に行く。
エルク
「ねえ二人共、やっぱり考え直さない?
もしこの事がイストワールさんに知られたら・・・」
ネプテューヌ
「バレなきゃ大丈夫だって!」
エルク
「それ、女神様としてどうなの・・・?」
ネプテューヌ
「ほらほら早く座って!
わたしは頭を洗うからネプギアは体をお願いね」
ネプギア
「うん、分かった。
それじゃあお兄ちゃん、早く座って」
エルク
「分かった・・・頼むよ」
二人に言われるまま、僕はバスチェアーに座る。
ワシャワシャと、シャンプーで頭を洗う音が響く。
ネプテューヌ
「どう、エルくん? 痛くない?」
エルク
「うん、大丈夫だよ」
僕の頭を洗っているネプテューヌの手は、
強すぎず弱すぎず絶妙な力加減でとても気持ちいい。
ネプテューヌ
「にしても、エルくんの髪ってキレイだよね。
緑髪って珍しいし、サラサラしてるし」
ネプギア
「本当だよね。
ちょっと羨ましいな・・・」
ネプテューヌ
「やっぱ手入れとかしてるの?」
エルク
「いや、特にしてないよ。
普通に洗ってクシでとかしながらドライヤーで乾かしてるだけだよ」
ネプテューヌ
「うっそだー! じゃあなきゃ男の子でこんなにキレイになるわけないじゃん!」
そう言いながら、ネプテューヌは僕の頭をグシャグシャし始めた。
エルク
「い、痛いよネプテューヌ・・・」
ネプテューヌ
「ああ、ごめんごめん」
そして、頭から腰まで伸びる髪を手で擦るように洗う。
ネプギア
「でも、こんなに長いと洗うのも大変じゃない? お兄ちゃん?」
エルク
「まあ最初はね。 でも、もう慣れたよ」
ネプテューヌ
「切ろうとは思わなかったの?」
エルク
「そう思ったけど、集落に居た頃皆が綺麗だって言われる内に切るのがもったいなく感じて
ね。 で、今に至るって訳」
ネプギア
「私は・・・今の長い方がいいな。 だって、綺麗だもん。」
ネプテューヌ
「だね! それに、似合っててカワイイし!」
エルク
「僕としては、カワイイよりカッコいいって思われたいよ。 男だしね」
ネプテューヌ
「そういうものなの?」
エルク
「そういうものさ」
何気ない会話をしている内に、ネプテューヌは僕の頭を洗い終わる。
ネプテューヌ
「終わったよ、エルくん」
エルク
「ありがとう、ネプテューヌ」
ネプギア
「次は私だね」
ネプギアは、ボディーソープを含ませたボディーウォッシュタオルで、僕の背中を洗う。
ネプギア
「お兄ちゃんの背中って逞しいね・・・///」
ネプテューヌ
「エルくんも男の子なんだね」
エルク
「・・・///」
ネプテューヌ
「あれ? どうしたの、エルくん?」
ネプギア
「お兄ちゃん、顔真っ赤だよ?」
そう言って、二人は僕の顔を覗き込んでくる。
ネプテューヌ
「もしかして照れてる~?」
エルク
「し、仕方ないじゃないか! 誰かに体を洗ってもらった事なんてないし、
それに・・・カワイイ子達なら尚更だし、意識しちゃうよ・・・」
ネプテューヌ
「うれしいこと言ってくれるねー!」
ネプギア
「ありがとう、お兄ちゃん/// 次は腕を洗うね」
僕は、右腕を水平に上げる。
ネプギア
「わぁ・・・男の人の腕って少し固いんだ・・・」
ネプテューヌ
「わたし達のと感触が違うからなんだか新鮮だねー」
次に、僕は左腕を水平に上げる。
エルク
「(・・・女の子に自分の体を洗ってもらうなんて初めてだ!
なんだか・・・頭が・・・ぼーっとしてきた・・・)」
ネプギア
「はい、終わったよお兄ちゃん。 ・・・お兄ちゃん?」
エルク
「もうダメ・・・」
ドサ
ネプギア
「お、お兄ちゃん!?」
ネプテューヌ
「ねぷ!? エルくん! エルくーーーん!!」
エルク
「きゅ~・・・」
その後、騒ぎを聞き駆けつけたイストワールさんが男性教員を呼び、
僕は担架で医務室まで運ばれ、事なきを得た。
一方、ネプテューヌとネプギアの二人は、イストワールさんからのありがたいお説教を受けたらしい。
畜生、羨ましいぜエルク!!
お前では無理だ、代われエルク!!
・・・・・・てな訳で、第6話終了となりやす
感想待ってまーす! まーーっす!(←うるさい