光次元ゲイムネプテューヌ~聖なる祈りと極光の守護神~   作:EDENCROSS

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光ネプ第77話

《前回までのあらすじ》
エルクの精神世界最深部に辿り着いたネプテューヌ一行。
しかしそこに彼の憎しみの部分の化身が現れ、
その強大な力の前にネプテューヌ達は倒れるが、
彼女の想いの力によってエルクは立ち上がる。


♯ 77 エルクの精神世界⑥

ネプテューヌ

「エ、エルくん・・・? 本当にエルくんなの・・・?」

 

エルク

「うん。 そうだよ、ネプテューヌ。

 君の想い、確かに受け取ったから」

 

 

ネプテューヌの想いを力とし、衰弱状態から回復したエルクはネプテューヌの下へ

駆け寄り、優しくそう答えた。

 

 

エルク?(異形化)

「あり得ねえ・・・! 今の今まで虫の息だったお前が、なんで動ける!?」

 

エルク

「・・・君は言ったな、ここは心の強さが最も反映される場所だと。

 ここまで来てくれた皆とネプテューヌの想いが、僕を立ち上がらせてくれたんだ」

 

エルク?(異形化)

「はっ! 人を想う力だと?

 それがなんだ! そんなものがあっても、力がなけりゃあ何も守れねえだろが!

 だからあの時俺達は守れなかった! 親父も、マーブルも!」

 

エルク

「・・・っ」

 

エルク?(異形化)

「お前にも分かるはずだ、皆を守れなかった悔しさと絶望が!

 それは俺達に力がなかったからだ!」

 

エルク

「・・・そうだな、君の言う通りだ。

 確かにあの時、僕達に足りなかったのは力だ」

 

エルク?(異形化)

「そうだ! だから俺は復讐を───」

 

エルク

「でもっ!」

 

エルク?(異形化)

「っ!?」

 

エルク

「でも今は、ネプテューヌが・・・皆が居てくれる!

 こんな僕のため危険を省みず来てくれた皆が!

 だから僕は・・・皆と一緒に生きる!」

 

ネプテューヌ

「エルくん・・・!」

 

エルク?(異形化)

「は・・・ははは・・・なんだよ、それ。

 お前はそれでいいかもしれねえ。

 なら俺は・・・俺はどうすればいいんだ!

 お前はネプテューヌ達が居るからいいが、俺にあるとすれば復讐だけだ!

 お前は俺と復讐すら否定すんのかよ!」

 

エルク

「・・・」

 

 

エルク?(異形化)

「俺だってこんな風になりたくなかった!

 お前みたいに、他の奴らみたいに普通の人間として生きたかった!

 俺が・・・俺達がホールィクリスタルに選ばれちまったせいで・・・

 クロノスに目ぇつけらちまったせいで集落が襲われて皆が化け物になっちまって、

 皆を殺した・・・! 俺達が選ばれてなけりゃあ皆と普通に生きてたはずなんだ・・・!」

 

エルク

「・・・そうだね、君の言う通りそんな生き方もあったかもしれない。

 もしそうだったら、集落が襲われることも皆が死ぬこともなかったはずだ」

 

エルク?(異形化)

「ああ。 そしてマーブルを守っていう親父との約束も守れなかった・・・。

 あいつの最後の言葉覚えてるか?」

 

エルク

「うん。 熱い、苦しい、助けてと必死に助けを求めてたあの言葉を、忘れるものか」

 

エルク?(異形化)

「そうだ! だが俺達は何もできなかった!

 神威を持ちながら皆を殺した! もうそうするしかなかった・・・!」

 

ユリウス

「・・・」

 

エルク?(異形化)

「なあ、あの時俺達は他にどうすればよかったんだ?

 抵抗せずそのまま殺されとけばよかったのか?」

 

 

と、彼はエルクに問う。

 

 

エルク

「・・・僕には分からない。

 でも、あの時言ってた皆の・・・父さんの言葉に憎しみの感情はなかった」

 

エルク?(異形化)

「そうだとしても、俺達は誰も守れなかった。

 親父を殺した時の感触がまだ残ってる・・・!

 お前も忘れたわけじゃねえだろ!」

 

エルク

「忘れてなんかない! ・・・忘れるわけないだろ・・・!

 確かにあの時、僕達はこの手で父さんを・・・!」

 

エルク?(異形化)

「ならなんでお前は復讐しようと思わない!

 その憎しみが本物だったら───!」

 

エルク

「僕だって憎しみがないと言えば嘘になる。

 でも父さんはこうも言ってた。

 お前の剣は仲間を護るためのものだ、と。

 集落の皆は守れなかったけど、ここに居る皆は守る!

 今度こそ、絶対に!」

 

 

_________________________________________

戦闘曲

テイルズオブジアビス

The Meaning of Birth

アッシュ戦闘曲

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

エルクがそう言い放ったその瞬間、ネプテューヌを包む光がさらに輝きを増し、

暗い背景が一変して明るい元の快晴の集落となった。

 

 

エルク?(異形化)

「なっ!? なんだこりゃあ・・・!

 俺の闇が消えて行くだと!?」

 

エルク

「行くよ、僕。 ここで僕は自分を乗り越える!

 憎しみと復讐心に染まった君を救うために!」

 

エルク?(異形化)

「俺を救うだと・・・? 甘ちゃんのお前に、それができんのかぁっ!」

 

ネプテューヌ

「エルくんっ!」

 

エルク(神衣)

「っ!」

 

 

異形化したエルクは、そう叫びながらエルクに襲い掛かり、

対してエルクも神衣化して備えた。

 

 

エルク?(異形化)

「気に入らねえんだよ! お前ばかり日の当たる場所にいる間、

 俺はずっとここでクロノスを憎み続けてた!

 なのに俺という存在がありながら復讐を望んでないだと?

 ふざけんなぁっ!」

 

エルク(神衣)

「くっ・・・!」

 

エルク?(異形化)

「その偽善な光をひけちらかして楽しかったか?

 あいつらと同じ世界で生きてて楽しかったか?

 だが俺達は集落の仲間と家族を殺した現実に変わりはねえ!

 そんな俺達に幸せになる資格があると思ってんのかよ!」

 

エルク(神衣)

「うあっ!」

 

ロティ

「師匠が押されてる! 回復したんじゃなかったの・・・!」

 

ユリウス

「まだ彼の憎しみの方が勝っているというのか・・・!」

 

 

自分と異なる世界に生きている自分自身に、

怒りと憎しみの言葉をぶつけながら肉薄する彼は、

その感情のままにエルクを襲う。

 

 

エルク?(異形化)

「お前が回復した時は驚いたが、俺の敵じゃねえな。

 お前の甘い考えじゃ俺は止められねえぞ!」

 

エルク(神衣)

「それでも、僕は負けられない!

 ここまで来てくれた皆のためにも!」

 

 

そう言ってエルクは、神威を構えた。

 

 

エルク?(異形化)

「やっとやる気になったか。 そうだ、それでいい!

 結局俺達は互いの存在を賭けて戦うしかねえんだ!」

 

ネプテューヌ

「ねえユーくん、本当に戦うしかないの?

 どっちかが倒れなきゃ終わらないの?」

 

ユリウス

「・・・それは」

 

エルク(神衣)·エルク?(異形化)

「二ノ型───刹那ッ!「弐の型───絶影ッ!」」

 

ネプギア

「きゃあっ!」

 

シーシャ

「なんて剣撃だ! 衝撃がここまで!」

 

 

エルクともう一人のエルクの二人の似た技が激突し、

その衝撃が離れたネプテューヌ達まで届いた。

 

 

エルク(神衣)·エルク?(異形化)

「一ノ型───咆哮ッ!「壱の型───狩魔ッ!」」

 

エルク(神衣)

「五ノ型───穿煌ッ!」

 

エルク?(異形化)

「ちぃっ!」

 

エルク(神衣)·エルク?(異形化)

「七ノ型───天刃ッ!「伍の型───黒妖ッ!」」

 

クロワール

「おいおい、なんつー戦いしてんだよ、あいつら」

 

海男

「まさに、光と闇の衝突という感じだね」

 

 

零距離で咆哮と狩魔がぶつかり合い、

距離を取ったエルクが放った穿煌を飛翔して回避した彼を追うように自分も飛び、

そのまま空中戦へと持ち込み、互いの技が激しく火花を散らす!

神衣化と異形化というまるで天使と悪魔が戦っているかのような光景に、

ただネプテューヌ達は見守るしかなかった。

 

 

エルク(神衣)

「はあっ!」

 

エルク?(異形化)

「くっ!」

 

エルク(神衣化)

「三ノ型───断空ッ!」

 

エルク?(異形化)

「参の型───黒鉄ッ!」

 

エルク(神衣)

「うおおぉぉっ!」

 

エルク?(異形化)

「な、なにっ!?」

 

 

地上へ叩き落としたエルクの断空が、黒鉄で受け止めようとした彼の技を叩き斬った!

 

 

エルク?(異形化)

「冥皇剣ッ!」

 

エルク(神衣)

極光創造(ライトクリエイション)·極光神皇剣(アスカロン)ッ!」

 

 

黒鉄による防御が崩されたるも彼は直ぐ様冥皇剣を創り出し、

エルクも光で生成した極光神皇剣(アスカロン)で迎え撃つ!

二人の戦いを例えるなら、まさに光と闇の戦い。

互いの変身状態から繰り出される技の数々は見るものを圧倒するものであった。

 

 

エルク?(異形化)

「そこだ! 冥皇爪ッ!」

 

 

彼は、右手でエルクの光の剣を受け止め、左腕を冥皇爪に変えて斬り掛かった!

 

 

エルク(神衣)

極光神皇盾(イージス)ッ!」

 

 

それに対してエルクは、光の盾を創り出してそれを防いだ。

 

 

エルク?(異形化)

「なにっ!?」

 

エルク(神衣)

「はあっ!」

 

エルク?(異形化)

「ぐっ!?」

 

 

彼の冥皇爪を受け止めた極光神皇盾(イージス)に力を込めて、

そのまま彼を空中へと打ち上げた。

 

 

エルク(神衣)

極光神皇砲(フォーマルハウト)ッ!」

 

エルク?(異形化)

「っ! ぐあぁぁっ!!」

 

 

そこの光の粒子砲を放つ極光神皇砲(フォーマルハウト)で追撃し、彼の背中の翼を貫いた!

 

 

ロティ

「すごい・・・! 師匠が圧倒してる!」

 

イストワール

「ネプテューヌさんのエルクさんを想い心が、

 彼の憎しみに勝っているということなのでしょうか?」

 

ユリウス

「ああ、エルクを想うネプテューヌのそれが、彼の憎しみを凌駕したのだろう。

 先程も言ったように、ここはエルクの心の在り方が最も反映される場所だ」

 

ネプテューヌ

「それって、わたしの愛の力ってやつ?

 な、なんだか照るけど、わたしのこの気持ちに勝るものはないよ!」

 

エルク?(異形化)

「く、くそ! なんだ、この力は・・・!

 なんでこんな急に強くなったんだ・・・!?

 俺の憎しみがこいつらに負けるってのか!?」

 

エルク(神衣)

「君のその気持ちも否定するつもりはない。

 君の抱くその憎しみも、僕の一部だから」

 

エルク?(異形化)

「へっ・・・随分上から目線で言うじゃねえか。

 そう言うんならお前の体を寄越せ!

 そうしたらすぐにでもあのババアを殺しに行ってやる!

 お前なら分かるだろ、俺のこの憎しみが」

 

エルク(神衣)

「ああ、分かるさ。 でも復讐を果たした後はどうする?

 皆の魂を吸ったそれを持って成し遂げたとしても、何も残らないんだぞ」

 

エルク?(異形化)

「そうだなぁ、そん時はゲイムギョウ界を支配すんのもいいかもな。

 復讐が終われば俺にはもう何も残らねえ。

 それか世界を道ずれにして目茶苦茶にしても面白いな。

 ははは、はははははっ!」

 

イストワール

「彼の心はそこまで憎しみに染まっているというのですか・・・」

 

うずめ

「俺にも分かるぜ、あいつの気持ちが・・・。

 今のあいつは復讐でいっぱいなんだ。

 自分でもおかしくなっちまうくらいに・・・」

 

ベール

「あれが、エルちゃんの中にある憎しみなのですね・・・!」

 

エルク?(異形化)

「だから俺は諦めねえ! そして赦さねえ!

 集落と家族を壊したクロノスも、傍観して何もしなかった女神と

 その因子を受け継いだお前らもなあっ!」

 

エルク(神衣)

「・・・君の話を聞いてますます負けるわけにはいかなくなった。

 君を倒して、僕は皆と帰る!」

 

エルク?(異形化)

「ははっ、ならどうする? 俺を殺すか?

 集落で皆を殺したあの時みたいになぁっ!」

 

エルク(神衣)

「・・・っ!」

 

海男

「なんということを!」

 

エルク?(異形化)

「お前らも知っての通り、邪力(タナトス)ってのは人の怒り、嫉妬、そして憎しみっつう

 負の感情が元になって生まれる力だ。

 俺のそれも例外じゃねえって言えば、これがどういう意味か分かるか?」

 

エルク(神衣)

「自分の憎しみや恨みをそれに変えて、力にすることができるってことか」

 

エルク?(異形化)

「そうだ! だから俺は憎み恨み抜いてやる!

 それが俺の存在意義であり、力の源だからな!

 うおおおあああぁぁぁっ!!」

 

エルク(神衣)

「うっ!」

 

ケーシャ

「きゃあっ!」

 

ネプテューヌ

「な、なにっ!?」

 

うずめ

「あいつ、また何かする気か!?」

 

 

彼が憎しみのままに力を高めると、自身の体から邪力(タナトス)が放たれ、

それが彼の異形化をさらに強化した。

 

 

エルク?(異形進化)

「ハ・・・ハハハ・・・ハハハハハッ!

 ドウダ! コレガ俺ノ異形化ノ進化シタ姿だダ!」

 

 

背にあった漆黒の翼は、まるで人の手の形を模した不気味な形となり、

肌の色も黒く染まりもはや人と呼べるか分からない姿となった。

 

 

ノワール

「進化した姿、ですって・・・?」

 

ブラン

「わたしたちで言うところのネクストフォームってことかしら・・・?」

 

ラム

「き、気持ち悪い・・・!」

 

イーシャ

「でも、あれがエルクさんの奥底にある憎しみの感情なんですよね」

 

ビーシャ

「な、なんか急に進化したけど、勝てるの?」

 

ユニ

「お兄ちゃんが勝つに決まってるでしょ!」

 

イストワール

「ですが、先程までに比べて彼の力が増大している感じがします」

 

ユリウス

「ああ。 自分の憎しみと恨みの感情を高め、

 それを邪力(タナトス)に変えたということか・・・」

 

エルク?(異形進化)

「ダラダラ長引カセンノハ性ニ合ワネエ。 オ前ラ纏メテ一撃デ終ワラセテヤルヨ!」

 

 

そう言って彼は、黒く染まったより醜悪な形なった神威を天へ掲げる。

 

 

エルク?(異形進化)

「オ前ハ言ッタナ、俺ヲ倒シテ皆ト帰ルッテ。

 コイツヲ止メネエトオ前モロトモ皆死ヌゼ!」

 

 

そして、神威に纏う闇がより濃くなっていき、再び辺りを覆い始めた!

 

 

ネプギア

「また闇が・・・!」

 

エルク?(異形進化)

「人ニ心ガアル限リ、邪力(タナトス)ハ無限ニ生マレル!

 俺ノソレヲ吸ッタ命喰(これ)ガサッキノト思ッタラ大間違イダ!」

 

クロワール

「おいおい! なんかやべーぞあれ! 本当に大丈夫なのかよ!?」

 

ネプテューヌ(大)

「大丈夫! エルくんなら絶対勝つよ、クロちゃん!

 そうだよね、小さいわたし!」

 

ネプテューヌ

「うん! ねえユーくん、前に言ったよね?

 ここはエルくんの心の中の世界で一番想いが反映させるって。

 だから皆でエルくんを想えば、それが力になるんじゃないかな?」

 

ブラン

「なるほど、確かにそれなら勝てるかもしれないわね。

 現にネプテューヌの想いでエルクが動けるようになったし」

 

アイエフ

「つまり、エルクのことを想って祈ればいいのね?」

 

コンパ

「わたしも祈るです! エルクさん、わたしの想いを受け取ってほしいです!」

 

 

コンパは手のひらを合わせて、祈り始めた。

するとネプテューヌの時と同様にコンパの体が輝き始めた。

 

 

ピーシェ

「おー! こんぱのからだが光ってるー!」

 

プルルート

「それじゃあ、あたしも祈るね~」

 

イストワール

「では祈りましょう、エルクさんを・・・」

 

 

エルクを見守り、後方に控えているネプテューヌ達は、

一斉に祈り始め、それが光となってエルクを包み込む。

 

 

エルク(神衣)

「感じる。 これが、皆が僕を想う気持ちの光・・・」

 

エルク?(異形進化)

「クッ、ナンダコノ脱力感ハ・・・!」

 

 

そして、神衣化しているエルクの光翼がさらに輝きを増し、

彼の放つ邪力(タナトス)の勢いが徐々に弱まって行く。

 

 

エルク?(異形進化)

「コレガ・・・皆ノ想イ・・・。 温カイ・・・。

 ッ! 違ウ! 惑ワサレネエゾッ!

 俺ハ・・・俺ハアイツニ復讐スルンダッ!」

 

エルク(神衣)

「君が僕なら分かるだろ。 人が人を想う力がどんなものかを!

 父さんとマーブルも、復讐なんて望んでないって!」

 

エルク?(異形進化)

「黙レェッ! 言ッタハズダ、俺ニハ復讐(コレ)シカネエト!

 ナラ俺ハ復讐(コノ)タメダケニ生キテ奴ヲ、世界ヲ、女神ヲ憎ミ続ケテヤル!

 ソンナ想イ()、俺ノ憎シミ()デカッ消シテヤル!

 オオオオォォォォッ!!」

 

 

皆のエルクを想う光を見て、彼は憎しみを増大させてさらに邪力(タナトス)を高め、

より一層醜悪な姿となり、もはや原型を留めてなかった。

 

 

ネプテューヌ

「エルくん、受け取って、わたしたちの想いを・・・!」

 

一同

「「「「「エルクっ!!」」」」」

 

 

そしてネプテューヌ達も、エルクを強く想い、その光がさらに輝き、

背中の光翼と創り出した極光神皇剣(アスカロン)が巨大化し、光の化身となった!

 

 

エルク(神衣)

「行くぞ、これで君を闇から救ってみせる!

 うおおぉぉぉぉっ!」

 

エルク?(異形進化)

「救ウダト? ヤレルモノナラヤッテミロ! 終の型───命喰ッ!」

 

 

地上にいたエルクに放たれた、彼の持つ最凶の技。

空中にいる彼から繰り出されたそれは、自身の邪力(タナトス)によっ強化され、

先程ネプテューヌ達を倒したものとは比較にならないほどのものであり、

今度はそれがエルクを喰い殺そうとそう意思を持ったかのように襲い掛かった!

 

 

エルク?(異形進化)

「ドウダ、コレガ俺ノ憎シミト絶望ダッ!

 ソンナ光喰イ潰シテヤル! ヒャハハハハハハハハッ!」

 

エルク(神衣)

「・・・そうか、これが君の憎しみと絶望か。

 僕にも君の気持ちが分かるよ。

 あの時何もできず、ただ皆を殺すしかなかった無力な自分が・・・!」

 

エルク?(異形進化)

「コノ技ヲ前ニ何ヲ言ッテイル! サッサト死ネエェェェェッ!」

 

エルク(神衣)

「それでも僕は───負けるわけにはいかない!

 皆のこの想いを無駄にしないためにも!」

 

 

エルクは光の剣を構えて飛翔した!

 

 

エルク?(異形進化)

「憎シミト絶望ノ闇ニ飲マレロ消エロオオォォォッ!」

 

 

天を覆う闇が、そのままエルクを飲み込んだ!

 

 

ネプテューヌ

「エルくんっ!」

 

ロティ

「師匠っ!」

 

ユリウス

「・・・っ!」

 

エルク?(異形進化)

「ハハハハハッ! 呆気ナカッタナ!

 所詮オ前ナンゾニ俺ノ憎シミト絶望()ハ消スコトナンテデキナイ!

 次ハオ前ラノ番ダ、女神ッ!」

 

 

一振りで終わったなんとも呆気ない最後に高笑し嘲笑う彼は、

次の標的にとその殺意を女神達に向ける。

 

 

エルク(神衣)

「ネプテューヌは───皆は僕が守るっ!」

 

 

その時、飲み込まれたと思われたエルクの光は輝き出し、

覆っていた闇を斬り裂きいて姿を現し光を纏いって、彼に向かって突撃する!

 

 

エルク(神衣)

「終ノ型───極光ッ!」

 

エルク?(異形進化)

「ナッ、何ッ!? 」

 

 

終ノ型極光。 それは光を纏い一体化し、敵に向かって突撃する技。

皆の想いが再びエルクをを立ち上がらせ、その力が光となって顕現したものである。

そしてその光は彼の闇を斬り裂き、そのまま彼とぶつかり合う!

 

 

エルク?(異形進化)

「クッ! コンナモノ───ウオオオアアァァッ!」

 

ネプテューヌ

「エルくん、がんばれーーっ!!」

 

 

ネプテューヌと皆の想いを乗せたエルクの光は留まる事なく、闇を纏った彼に迫る!

 

 

エルク(神衣)

「うおおおおおぉぉぉっ!」

 

エルク?(異形進化)

「コンナ・・・コンナモノニ俺ノ憎シミガ・・・!

 グアアアァァァァッ!」

 

 

そして、その光は彼を貫き、闇と邪力(タナトス)を打ち消して元の快晴の集落の背景に戻った。

 

 

ロティ

「やった・・・! 師匠が勝ったよ、ねぷさんっ!」

 

ネプテューヌ

「うんっ! エルくんが勝ったーっ!」

 

ユリウス

「エルク!」

 

エルク?

「ぐっ・・・」

 

 

エルクの一撃で異形化が解けた彼は、受け身を取ることなく地面に倒れ込んだ。

 

 

エルク

「・・・」

 

 

続けてエルクも、神威化を解きながら彼の元に降り立った。

 

 

エルク?

「まだだ・・・まだ・・・終わってねえっ! あああぁぁっ!」

 

 

最後の力を振り絞って立ち上がり、彼はエルクに殴り掛かった!

 

 

エルク

「っ!」

 

ネプテューヌ

「エルくん!」

 

エルク?

「っ!? なんで避けない!? 今のお前なら反撃できたはずだろ!」

 

エルク

「ああ、今の僕なら気を倒すことができる。

 でもそれじゃあ駄目なんだ。

 君はもう一人の・・・憎しみの感情が具現化した僕だ。

 そういった部分の自分を受け止めないと、前へ進めない。

 だから──!」

 

 

エルクは彼の手を握って面と向き合う。

 

 

エルク

「僕は君を受け入れるよ。 だから君も、僕と一緒に進むべきだ!」

 

エルク?

「・・・本気で言ってんのか?

 今の今まで俺はお前やネプテューヌ達を殺そうとしてたんだぞ?

 俺はお前の憎しみの感情そのものだ。

 仮にさっきの力を使ったことで邪力(タナトス)に染まった俺を受け入れれば

 何かしらの影響があるかもしれねえ。

 それに、いつまたこうやってお前に牙剥くか分からねえぞ?」

 

エルク

「大丈夫、その時はまた全力で君を止めるよ。

 僕がいや───皆で!」

 

 

エルクの言葉に、皆は強く頷く。

 

 

ユリウス

「そして、そなたの憎しみによって生まれた邪力(タナトス)も、

 ホーリィクリスタルの力を以てすれば浄化できるはずだ」

 

エルク?

「浄化・・・なるほどな。

 通りでさっきから力が抜けてくと思ったらそういうことか・・・。

 お前が出てきた時点で、とっくに勝負はついてたってことかよ・・・。

 ちくしょう・・・!」

 

 

悔しさを露骨に現した彼は、拳を地面に打ち付けて言った。

 

 

エルク

「・・・」

 

エルク?

「なあ俺、集落の皆が化け物になったあの時、俺達はどうするべきだったんだろうな。

 抵抗や手に掛けることなく大人しく死んどけばよかったのか?

 そうすりゃあ俺達が親父や皆を殺さなくてよかったかもな・・・」

 

エルク

「それは・・・」

 

エルク?

「ああ、分かってる。

 あの時はああするしかなかったし、今更どうすることもできねえ。

 俺は悔しかった、そして悲しかったんだ。

 そこにクロノスにつけ込またんだろうな。

 つまりはいいように利用されたってわけだ。

 はは、我ながらざまあねえな・・・。

 ははは、はははははは・・・!」

 

ユリウス

「エルク・・・!」

 

エルク?

「ユリウス、あんたのせいじゃなってのも分かってる。

 それもこれも全部俺達が弱かったせいだ。

 もっと神威を使いこなせてれば、ひょっとしたら皆を助けられたかもな・・・」

 

ネプテューヌ

「それは違うよ! 

 確かにあんなことになっちゃったけど、でもそれは君のせいじゃないよ!

 悪いのは全部クロノスじゃん!」

 

エルク

「ネプテューヌ・・・」

 

 

と、ネプテューヌは涙を流しながら自分を責めている彼に力強くそう言う。

その言葉は彼に対してだけではなく、自分の知るエルクに向けてのものでもあった。

 

 

エルク?

「・・・何でお前が泣いてんだよ、ネプテューヌ。

 お前には関係ねえだろ」

 

ネプテューヌ

「関係あるもん! だってわたしたちは───仲間だから!」

 

エルク?

「っ!? ・・・はは、仲間か・・・。

 確かにそいつはお前らの仲間だろうが、

 さっきまでお前らを殺そうとしてた俺は違うだろ。

 それは俺にじゃなくて、そいつに言ってやんな」

 

ネプテューヌ

「でも・・・!」

 

エルク?

「でもよ・・・」

 

ネプテューヌ

「え・・・?」

 

エルク?

「こんな俺のために泣いてくれてありがとな、ネプテューヌ。

 上手く言えねえが、少し救われた気がするよ」

 

ネプテューヌ

「エルくん・・・!」

 

エルク?

「なあ俺、言われるまでもないと思うが、頼みがある。

 俺の代りにあいつを、クロノスを・・・」

 

エルク

「ああ、分かってる。 必ず倒すよ。

 そして僕も君の思いとあの時の痛みは忘れない! 絶対に!」

 

エルク?

「・・・それを聞いて安心したぜ。

 俺を受け入れてくれて、ありがとう。

 これで俺も・・・眠れる・・・」

 

 

「後は頼む」とそう言い残し、彼はエルクの体と同化するように重なった。

 

 

エルク

「・・・」

 

ネプテューヌ

「エルくん、大丈夫・・・?」

 

 

後ろで二人のやり取りを見ていたネプテューヌと他の仲間達が、

心配そうにエルクに声を掛け、静かに見守る。

ここはエルクの精神世界。

加えて心の想いが強く反映される場所であるため、

エルクの人格に影響が出ているのではと、皆はそうした。

 

 

エルク

「・・・僕なら大丈夫だよ、ネプテューヌ、皆」

 

ネプテューヌ

「っ!」

 

 

自分の知るいつもの優しいエルクだったと思ったネプテューヌは、

勢いよくこちらに振り向いたエルクに抱き着いた!

 

 

エルク

「ぶべらっ!」

 

ネプテューヌ

「エルくんだー! ホントのホントに、エルくんだよー!」

 

エルク

「ネプテューヌ・・・心配かけてごめんね」

 

ネプテューヌ

「ホントだよー! 今回はホントに心配したんだからー!

 でも、戻ってくれたから許すっ!」

 

エルク

「・・・ありがとう。

 それと皆も、心配かけてごめんなさい・・・」

 

ノワール

「ネプテューヌじゃないけど、私も心配したわ。

 クロノスとの戦いから全然目を覚まさないんだから」

 

ブラン

「でもまさか、あなたの精神世界に入ることになるなんて思わなかったわ。

 けど、無事でよかったわ、エルク」

 

ベール

「ええ、そうですわね。

 私も心配してましたのよ、エルちゃん。

 生きた心地がしませんでしたわ」

 

ロティ

「師匠ー!」

 

エルク

「ごはーっ!?」

 

ネプテューヌ

「ねぷーっ!?」

 

 

ネプテューヌに抱き着かれて尻もちをついている所に、

ロティがネプテューヌに負けず劣らずに激しくエルクに抱き着いた!

 

 

シーシャ

「こらこらロティちゃん、気持ちは分かるけど少し落ち着くんだ。

 お帰りエルク君。 戻ってきてくれて、お姉さん嬉しいよ」

 

エルク

「シーシャさん・・・。 そうだ、皆怪我は大丈夫!?」

 

アイエフ

「これくらい大したことないわ。

 あなたの心の傷に比べたらね」

 

コンパ

「はいです。 私もへっちゃらです!」

 

エルク

「そっか、よかった。

 ・・・それじゃあ皆は観たんだよね? 僕の過去を・・・」

 

ネプテューヌ

「・・・うん。 辛かったよね、エルくん」

 

イーシャ

「聖魔戦役時にご両親を亡くしたということは、エルクさんは・・・」

 

エルク

「そう、僕は戦争孤児だったんだ」

 

ネプテューヌ(大)

「どうして黙ってたの?」

 

エルク

「自分から言い出すことじゃないと思ったんだ。

 僕は戦争孤児だったんだなんてね・・・」

 

ネプテューヌ(大)

「ご、ごめん・・・そうだよね」

 

エルク

「それに僕は大勢の人を殺した。

 邪力(タナトス)に侵されて異形化した集落の皆がそれを望んでいたとしても、

 それでも僕は・・・!」

 

ネプテューヌ

「エルくん・・・!」

 

ユリウス

「・・・エルク、そなたにもうひとつ真実を教えよう」

 

エルク

「・・・エ?」

 

ユリウス

「あの日・・・そなたが聖光遺跡へ赴く前日、

 そこに訪れたバーンズは祭壇のある部屋の扉の前でこう言っていた」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なあ神威、なんでお前がエルクを選んだか知らねえけどよ、

 あいつが小さいガキの時にモンスターに実の親を殺されか可哀想な子なんだ。

 でも今は、人を思いやれる優しい子に育った俺の自慢の息子だ。

 そんなあいつにはもう、あんな辛い思いはさせたくねえんだ。

 だからどうか、あいつを───俺の息子を護ってやってくれ・・・!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユリウス

「バーンズは、本当に心の底からそなたを息子と思い、

 実の娘であるマーブルと同じく愛情を注ぎ接していた。

 そんなそなたの今後を心配し、一人遺跡へやって来て祈りを捧げたのだ

 全てはそなたの身と、自分達の未来のために」

 

エルク

「僕は・・・そんな父さんをこの手で・・・!」

 

ユリウス

「それは違うぞ、エルク」

 

エルク

「ユリウス・・・?」

 

ユリウス

「確かに結果的にそうなってしまったかもしれん。

 だがバーンズは、そなたをそんな風には思っていないはずだ。

 これにはまだ続きがある」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にしても、あの防衛戦からもう10年、時間の流れなんてあっという間だよなぁ。

 連絡用の魔石でヴィクトルから聞いたんだが、

 何でも闇の女王(オプスキュリア)の封印が弱まってるらしいじゃねえか。

 これも俺達人間の信仰心が足りないせいかもしらねえが、

 いざって時は・・・俺があの子達を守る盾になる!

 こんなこと言うのもなんだが、俺は二人のためならこの命、何も惜しくねえ!

 ひょっとしたらこの先、俺の身に何かあるのかもしれないが、

 仮に俺が変になって手に掛かっても、俺は恨まない!

 あの子らをそうするくらいならその方がマシだ。

 ・・・って、護るって言ってて矛盾してる気がしなくもねえけどな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海男

「愛する家族を守るために、自分の身と命すら惜しくはない。

 なんという覚悟だ・・・!」

 

ユリウス

「それだけバーンズの意志は強く、その想いも本物だったということだ。

 そして、親が子を想う愛もな・・・」

 

???

「やめてくれよユリウス様、愛だなんて俺の柄じゃありませんよ」

 

ネプテューヌ

「ねぷっ!? なになにっ!?」

 

コンパ

「だ、誰ですっ!?」

 

うずめ

「この声、さっきのおっさんか!?」

 

バーンズ

「驚かせて悪いな、お嬢ちゃん。

 そしておっさんじゃねえ、バーンズだ。

 って皆さんは初めましてだよな?」

 

エルク

「と、父さんっ!? エ、ど、どうして?」

 

バーンズ

「落ち着けよ、エルク。まあ無理もねえか。 

 俺もお前とこうして会えるとは思わなかったしな」

 

エルク

「父さん、僕は・・・」

 

バーンズ

「ああ分かってる、お前には辛い思いさせちまったな。

 ごめんな、ちゃんと護ってやれなくて。

 それに少し見ない間に立派になったじゃねえか。

 その様子じゃあ剣の腕も上げたんだろ?」

 

エルク

「・・・うん、皆のお陰だよ」

 

バーンズ

「はは。 確かに皆、いい人ばかりだもんな」

 

 

バーンズは皆の顔を見て、強く頷いて言った。

 

 

バーンズ

「皆さん、知っての通りこいつはいい奴だ。

 あの時だって俺が無理矢理やらせたんだ。

 だからどうか、こいつのことを嫌わないでやってください!」

 

 

そして、バーンズは頭を下げてそう言った。

 

 

ユリウス

「バーンズ、ここまでの道中で我々はエルクの過去を観てきた。

 故にその事情も知っている。

 その上で、こうして皆でエルクを迎えに来たのだ」

 

バーンズ

「・・・そうか、そうだよな。

 皆の顔を見ればそれも分かります」

 

ロティ

「うんっ! なんてたって師匠はあたしの自慢の師匠だからね!」

 

ネプテューヌ

「そ、それを言うならエルくんだってわたしの自慢のエルくんなんだからねっ!」

 

アイエフ

「何でも言い争ってるのよ、あんた達は・・・」

 

バーンズ

「はははっ! 愛されてんな、お前も!

 ・・・これならもう大丈夫だな」

 

エルク

「エ・・・?」

 

バーンズ

「皆さん! こいつは根っから優しくていい奴だし、

 腕っぷしも強くて、いざって時には頼りになる男だ。

 でも今回の事で自分を責めちまうかもしれねえ!

 ですがどうかエルクを・・・俺の息子を見捨てないでやってくれませんか!

 エルクは、俺のせいで辛い思いをさせたばかりか、

 一生消えない心の傷を負わせちたまった!

 こんな駄目な親父の俺が言えたことじゃないのは重々分かってます!

 これからもエルクと一緒に居てやってください!」

 

エルク

「父さん・・・!」

 

ユリウス

「バーンズ・・・」

 

 

全ては自分の不甲斐なさ、弱さ、そして息子と娘との約束を守れなかった情けなさのせいで

エルクに大きな心の傷を負わせてしまった。

そんな自分を責めながらバーンズは、

ネプテューヌ達に土下座をしてエルクを頼むと懇願する。

 

 

ネプテューヌ

「・・・なんで、そうなるのかなぁ?」

 

ネプギア

「え? お、お姉ちゃん?」

 

うずめ

「おいおい、何言ってんだよ、ねぷっち」

 

ネプテューヌ(大)

「ひょっとして、変なものでも食べたの?」

 

クロワール

「こいつが変なのは元からだろ?」

 

ネプテューヌ

「もう、そんなんじゃないよ!

 わたしたちは最初からそのつもりで来たんだよ。

 お願いされるまでもないよ。 ねえみんな」

 

ネプギア

「お姉ちゃん・・・! うん、そうだね!

 お兄ちゃんの過去がどうであれ、私達は迎えに来たんです」

 

うずめ

「ああ! それにえるっちはここまで一緒に戦ってきた仲間だからな!」

 

ノワール

「今までどれだけ私達がエルクに助けられてきたと思ってるの?

 見捨てるなんてあり得ないわ!」

 

ブラン

「それに、わたし個人としてもエルクのことをもっと知りたいわ。

 これがエルクの過去だというなら、それも全部受け入れるわ」

 

ベール

「エルちゃんはわたくしにとって大切な弟、もとい仲間ですわ。

 そんな彼を見捨てる人などどこに居ましょうか」

 

プルルート

「あたしはねぷちゃんたちと比べてエルくんと一緒にいた時間は短いけど~、

 それでもエルくんはとっても優しくていい人って知ってるよ~」

 

ピーシェ

「えるく、つよくてカッコいいのもぴぃはしってるよ!

 いままでたくさんぴぃとあそんでくれたもん!」

 

ロティ

「師匠はあたしを助けてくれただけじゃなくて、剣以外の色んなことを教えてくれた。

 あたしだってまだまだ教えてほしいことたくさんあるもん!」

 

 

残りの仲間達もネプテューヌ達と同じく、エルクと一緒にいたいと強く言った。

それでも自分は集落に暮らす大勢の人を殺した。

たとえばそう頼まれそうせざるを得なかったとしても、

それでも皆は自分を必要としてくれている。

こんな人殺しの自分を当たり前のようにそう接してくれる皆が眩しく見え、

心から嬉しく思うのと同時に、本当にこんな自分が皆と生きていていいのか、

幸せになっていいのかと、エルクは皆にそう問い掛けた。

 

 

ネプテューヌ

「そんなの当たり前だよ! 当たり前に決まってるじゃん!

 

 

そして、ネプテューヌはエルクを優しく抱き寄せた。

 

 

エルク

「ネプ・・・テューヌ?」

 

ネプテューヌ

「さっきも言ってたけどわたしたちはエルくんを迎えに来たんだよ?

 ここまで来るのに観てきたからエルくんの過去は知ってる。

 邪力(タナトス)に侵されて変になった人たちと家族を手にかけたこともね」

 

エルク

「だったら・・・!」

 

ネプテューヌ

「でも、それでもわたしは・・・わたしたちはエルくんに生きててほしい。

 エルくんにも幸せになってほしいから!

 これじゃああまりにもエルくんがかわいそうだよ!

 君と出会えて楽しい思い出も作って、

 こうしてエルくんを好きになったんだから・・・!」

 

エルク

「ネプテューヌ・・・。 っ!」

 

 

ネプテューヌは、エルクの唇にキスをする。

 

 

ネプテューヌ

「・・・これが、エルくんが好きっていうわたしの気持ち。

 伝わったかな・・・?///」

 

エルク

「好き? 僕のことが・・・?」

 

ネプテューヌ

「うん。 ああもちろん、男の子としてだよ!」

 

エルク

「はは・・・ははははっ!」

 

ネプテューヌ

「ど、どうしたの!? 急に笑い出して!」

 

エルク

「ごめん、ネプテューヌ。 初めて気付いたんだ。

 これが・・・人を好きになるってことなんだなって・・・」

 

ネプテューヌ

「エルくん・・・」

 

エルク

「僕も好きだよ、ネプテューヌ。

 この気持ちに気付かせてくれてありがとう。

 今までごめんね、鈍感で馬鹿な僕で・・・」

 

ネプテューヌ

「ううん、いいんだよ。 わたしもエルくんが大好きだから!」

 

エルク

「ネプテューヌ!」

 

 

ネプテューヌはエルクに自分の想いを告げ、

自分の彼女対する想いに気付いたエルクも、

ネプテューヌにそれを告げて二人は抱き合った。

 

 

ノワール

「ぐすっ、どうやらネプテューヌに先越されたみたいね」

 

ブラン

「ふふ、そうね。 わたしも見習わないとね」

 

ベール

「ええ。 ですが、わたくしのこの想いは無くなりませんわ」

 

バーンズ

「・・・まあなんだ、これでお前の気持ちは決まったんじゃないのか?」

 

エルク

「・・・うん、決まったよ、父さん。

 僕はネプテューヌ達と一緒に生きてくよ」

 

バーンズ

「そっか、そりゃあそうだよな!

 こんなかわいい子にここまで言われたら男冥利に尽きるってもんだろ?

 安心したぜ、俺は」

 

エルク

「父さん・・・」

 

バーンズ

「なにシケた顔してんだ、お前は自分の憎しみを受け入れて、

 皆と生きてくって決めたんだろ?

 だったら胸張れってんだ」

 

エルク

「けど、僕は・・・」

 

 

ネプテューヌの告白を受け、その気持ちに気付いて皆と共に生きると決めても、

自分が集落の仲間と家族を殺したことに変わりはない。

その事実がエルクの心を迷わせる。

 

 

バーンズ

「その事なんだがなエルク、あれを見てみな」

 

エルク

「エっ・・・ぁ」

 

 

バーンズにそう言われて後ろを振り向くと、

そこには集落で共に過ごした仲間達がいた。

 

 

ビーシャ

「あっ! あの集落の人たちだ!」

 

ケーシャ

「ということは、この人達がバーンズさんと同じ・・・」

 

バーンズ

「ああ、俺と同じエルクの記憶から生み出された人間だ」

 

ルッツ

「バーンズさん、ここにいましたか」

 

バーンズ

「ようルッツ、なんだか久し振りな気がするな・・・」

 

ルッツ

「そうですね。 あの時は何も出来ずにすみません・・・」

 

バーンズ

「お前はだけじゃねえよ。 それを言ったら俺なんて・・・」

 

エルク

「ルッツさん!」

 

ルッツ

「お久し振りですね、エルク君。

 私は君に取り返しのつかないことをさせてしまいましたね」

 

バーンズ

「エルク、皆の顔を見てみな。

 現実はどうであれ、それはここにいる俺達全員の願いだったんだ」

 

 

現れた住民達の顔には、怒りや恨みといったものはなく、

感謝と申し訳なさの表情が浮かんでいた。

言葉を発せずとも、それを見たエルクは皆の気持ちを理解できた。

 

 

バーンズ

「心優しいお前の事だ、自分のしたことで責めてるのかもしれねえ。

 でもな、それは俺達全員が望んでお前にそうさせたんだ。

 そう単純な話じゃねえだろうが、お前が気にすることじゃねえ。

 本当に悪いのは、お前にこんな辛い思いをさせた俺だ・・・!」

 

エルク

「・・・」

 

バーンズ

「でもなエルク、これだけは覚えとけ。

 俺達はずっとお前を見守ってるからな!」

 

ルッツ

「はい。 神威とホーリィクリスタルに選ばれ、ユリウス様と共に在る君なら、

 きっとクロノスを倒せるはずです!」

 

ユリウス

「そなた達・・・」

 

バーンズ

「っと悪い、そろそろ時間みたいだな。 もう逝かねえとな・・・」

 

ルッツ

「そうですね。 本当はもっと色々な事を教えたかったのですが、

 そうもいかないようですね・・・」

 

エルク

「父さん、ルッツさん!」

 

バーンズ

「ユリウス様、それに皆さん! どうか俺の息子を頼みます!」

 

ユリウス

「ああ、分かっている。 エルクの事は安心して任せておけ!

 そなた達の分まで、私がエルクを護ろう!」

 

ネプテューヌ

「うん! 何があっても、エルくんを離さないからね!」

 

ルッツ

「・・・どうやら、いい方々に出会えたようですね」

 

バーンズ

「ああ。 本当によかった・・・。

 向こうでヴィクトルとロイドに怒鳴られそうだがな・・・」

 

エルク

「父さんっ!」

 

バーンズ

「ああそうだ、ひとつ大切なことがあったんだったな。

 エルク、マーブルは生けてるかもしれないぞ」

 

エルク

「エっ! マーブルが生きてるって本当なの!?」

 

ルッツ

「確かなことは分かりません。

 あの時死んだ者の魂は全てこの世界に送られるようなっているようです」

 

バーンズ

「みたいだな。 お前の記憶がそうさせているんだろうが、

 どういう仕組みかは分からねえ。

 何から何までお前に背負わせちまって悪いが、

 マーブルを見つけたら守ってやってくれ」

 

エルク

「うん・・・分かったよ、父さん!

 マーブルのことは任せて・・・!」

 

バーンズ

「おいおい、大の男が泣くんじゃねえよ。

 俺だって・・・ガマン・・・してんだかんな・・・!」

 

 

そう言ってバーンズは、エルクを優しく抱き寄せる。

 

 

バーンズ

「エルク、お前は俺の息子で幸せだったか?」

 

エルク

「そんなの、当たり前だよ・・・!

 僕も・・・貴方の息子で幸せだった!

 僕を家族にしてくれて・・・ありがとう!」

 

バーンズ

「っ! ああ・・・ああ!」

 

 

エルクはバーンズの問いに、涙を流してそう答え、

バーンズもその答えに喜びを感じ涙を流した。

そしてバーンズ達は、光に包まれ天へと召された。

その時のバーンズの表情は、死者とは思えないほどの一人の父親としての幸せなもので、

エルクもそんな男の息子で本当に幸せだったと涙を拭い、

笑顔で父と仲間達を見送ったのだった。

 

 

エルク

「・・・」

 

ネプギア

「お兄ちゃん、集落の皆から愛されてたんだね・・・」

 

うずめ

「ああ、そうだな。 えるっちも幸せだったんだろうな」

 

ロティ

「師匠~!」

 

プルルート

「エルくん~!」

 

ラム

「わっ! ど、どうしたのロティ、プルルート!?」

 

ピーシェ

「ろてぃとぷるると、泣いてる!」

 

ロム

「二人とも、泣かないで(おろおろ)」

 

ネプテューヌ

「・・・」

 

ノワール

「ネプテューヌ」

 

ブラン

「ノワール」

 

ノワール

「分かってるわ、ブラン。 ここはネプテューヌに任せましょう」

 

ベール

「そうですわね。あの子ならエルちゃんを・・・」

 

 

ノワール、ブラン、ベール、そして他の仲間達も共に過ごした家族と仲間との

永遠の別れに膝をついて悲しんでいるエルクにそっと寄り添うネプテューヌに

任せようと、皆は見守ることにした。

 

 

エルク

「ネプテューヌ・・・」

 

 

ネプテューヌは、立ち上がったエルクの背中にそっと寄り掛かった。

 

 

エルク

「大好きだったんだ・・・父さんとマーブルと集落の皆が・・・。

 あの遺跡で神威を手にして、これで何があっても皆を守れると思ったんだ・・・。

 でも・・・誰一人守れなかった!

 そんな弱い自分が情けなくて・・・悔しかった!」

 

ネプテューヌ

「・・・うん。 辛かったんだね、エルくん・・・」

 

 

自分の目の前で、最愛の人が泣いている。

背中越しからでも分かる悔しさと辛さ、そして悲しさ。

自分にはエルクの気持ちの全てを理解出来るわけではないが、

それでもエルクを支えることは出来る。

だからネプテューヌは、正面に回り込んでこう言った。

 

 

ネプテューヌ

「エルくん、泣きたい時は泣いてもいいんだよ。

 我慢するしなくてもいいんだよ」

 

エルク

「ネプテューヌ・・・。 ~っ! うわあぁぁぁぁっ!」

 

 

ネプテューヌの優しい言葉に、それまで押さえ込んでいた涙が一気に溢れ出した。

そしてネプテューヌはそんなエルクを優しく抱き寄せた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルク

「ねえ皆、僕は・・・生きてていいのかな?」

 

ノワール

「そんなの当然でしょ!

 わ、私だってあなたのことが好きよ、エルク!

 私をこんな気持ちにさせておいて居なくなるなんて許さないんだからね!」

 

ブラン

「わたしも好きよ、エルク。

 男の人を好きになるなんて初めてだけど、

 あなたが居なくなったらロムもラムも悲しむわ」

 

ベール

「わたくしにとってあなたはかけがいのない大切な方ですわ。

 弟としてはもちろん、殿方としてお慕いしておりますわ。

 ですからどうかこれからも、わたくしの側にいてください」

 

ネプギア

「私もお兄ちゃんとずっと一緒にいたい!

 私だってお姉ちゃんに負けないくらい、お兄ちゃんのことが好きだから!」

 

ユニ

「アタシだってそうよ!

 好きなった人が居なくなるなんて嫌だわ!」

 

ロム

「うん。 わたしもおにいちゃんが大好きだよ!(てれてれ)」

 

ラム

「そうよそうよ! わたしだったおにいちゃんが大好きなんだもん!」

 

アイエフ

「エルク、皆あなたのことを必要としているのよ?

 なのに生きててもいいのかなんて言うのはどうなのかしら?

 もちろんあなたの過去は知ってるわ。

 私なんかじゃ理解も及ばない所もあるんでしょうけど、

 それでも私もあなたに生きててほしい!

 だって・・・あなたのことが好きだから///」

 

コンパ

「はいです! わたしもエルクさんに生きててほしいです!

 一人の看護師として、あなたを好きになった女の子として!」

 

うずめ

「復讐っていう気持ち、今の俺にはねえけど、

 くろめと戦った俺にもえるっちの気持ちが分かるぜ。

 俺だってお前が居なくなるなんて嫌だ。

 俺ももっとお前と居たいからな。 なあ海男?」

 

海男

「ああ、そうだねうずめ。

 オレもこれまで君に助けられたこともあったし、

 なにより友としてえるっちには生きていてほしい」

 

クロワール

「ま、オレはコイツの世話になったことなんてねえけど、

 確かにお前が居なくなっちまうと面白くねえからな。

 そういう意味じゃあオレも同じだな」

 

ネプテューヌ(大)

「クロちゃんはこう言ってるけど、ホントは君と一緒にいたいんだよ。

 もちろんそれはわたしも一緒だよ!

 わたしだってし好きな人が居なくなっちゃうなんて嫌だからさ・・・///」

 

プルルート

「あたしもねぷちゃんと同じだよ~。

 せっかく仲良くなれたのにお別れなんて嫌だよ~」

 

ピーシェ

「ぴぃももっとえるくやみんなと遊びたい!

 だからどこにも行かないで!」

 

シーシャ

「随分みんなからあいされてるじゃないか、エルク君。

 最初は優しいだけの少年かと思ったが、

 まさかこのあたしが惚れるほどのいい男だったとはね!

 お姉さんをこんな気持ちにさせた責任は取ってもらわないとね?」

 

ビーシャ

「わたしにとってエルクは憧れてるヒーローで、

 いつか自分もそんな風になりたいと思ってた。

 でも今は違う! わたしだってエルクが好きだよ。

 だからこれからもずっと一緒にいてよ!」

 

エスーシャ

「エルク、お前はイーシャを救ってくれた。

 自分の身を省みずにその命を賭してな。

 私はその大恩をまだお前に返していない。

 勝手に居なくなるのは許さないぞ」

 

 

イーシャ

「私も皆さんと同じく、貴方の事が好きです。

 エルクさんは私にとって恩人以上の大切なこと人です。

 そんな人がそんな悲しい事を言わないでください・・・!」

 

ケーシャ

「私もエルクさんに恩があります。

 あなたが居てくれなかったら、今頃は傭兵としてまた手を汚していたかもしれません。

 だから今度はあなたの隣で支えさせてください。

 あなたを好きになった女の子として!」

 

ロティ

「師匠、言ったよね? あたしのことを弟子で切な仲間だって。

 だったらあたしを置いてくようなこと言わないでよ!

 あたしだって師匠が大好きなんだもん!

 だからずっと一緒に居てよ!」

 

イストワール

「エルクさん、もはやあなたはネプテューヌさん達の中心になっている人です。

 あなたの過去は常人には耐えられないもので、

 それによってそのような考えになってしまうのも無理もないかもしれません。

 ですが、先ほど皆さんが言ったようにわたしも含めてあなたを必要としています。

 どうかこれからもわたし達と一緒に居てくれませんか?」

 

エルク

「・・・皆・・・」

 

ユリウス

「エルク、これが今までそなたが皆と築いてきた絆だ。

 そしてそこまでそなたを追い詰めてしまったのは私の弱さだ。

 だから今度こそ、私はそなたを守りたい!

 これは私の本心であり、そなたと共に在りたいという願いだ!」

 

エルク

「ユリウス・・・」

 

ネプテューヌ

「だからエルくん、わたしたちと一緒に生きよう!」

 

 

自分は過去に大きな罪を犯した。

家族と仲間を殺し、自分の憎しみの化身が皆までそうしようとした。

本来なら許されない罪である。

いっそのこと消えてしまいたい。 死を以て償いたい。

しかし、ネプテューヌ達は危険を省みずにここまで来て

こんな自分を必要とし、好きだという告白してくれた。

一度を父の前で皆と生きると言ったが、やはり自分の過去が枷となり、

そうすることを躊躇ってしまう。

今更になって気付いたネプテューヌを好きだというこの気持ちに報いたい、

そしてこれからも皆を守りたいという想いが、

自身の心に深く突き刺さり、自然と涙を流していた。

 

 

ユリウス

「バーンズも言っていたが、そなたは本当に心優しい少年だ。

 だからこそ彼等もそんなそなたに背負わせてしまったことを悔い、

 そして幸せに生きて欲しいと心からそう願ったのだ。

 無論それは我々も同じだ」

 

ネプテューヌ

「ユーくんの言う通りだよ、エルくん。

 わたしは、わたしたちは───エルくんの全てを受け入れるよ!

 だから帰ろう! わたしたちの世界へ!」

 

エルク

「ユリウス、ネプテューヌ・・・うんっ!」

 

 

流した涙を拭い、エルクは二人の伸ばした手を取った。

それと同時に眩しい光に包まれ、皆は意識を手放した・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




NGSの新リージョンクヴァリスクリアしました!
前回のリテムと比べてレベリングが楽でしたね。
しかしラゲードが全然泥しねえ・・・。
+50まで強化したロクスシリーズとアイシクルオーブ、ブリザーディアム、
そして現最強エネミーのエンシェントを倒さないと手に入らない
アイシクルキューブを60個集めないとカイゼラムシリーズと交換できないってことは
後何回戦わないといけないんですかねえ?
前衛クラスのブレイバーの自分には正直キツイ・・・。
だってジャスガし損ねたり避け損なうとワンパンだもんw
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