光次元ゲイムネプテューヌ~聖なる祈りと極光の守護神~   作:EDENCROSS

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光ネプ第88話

《前回までのあらすじ》
ソニアの試練を乗り越え、次の目的地であるルウィーを目指しているその途中の
戦艦で、エルク達は休息を取ることになった。


♯ 88 訪問者

              ━ アフィベース 個室 ━

 

???

『───では、無事にラステイションの初代女神ソニア様の力を得ることが

 出来たんだね?』

 

エルク

「うん。 特に最後はノワールとユニががんばったお陰でね」

 

???

『そうか・・・。 二人のことだから緊張していつものような力が出せないのかと

 思ってたけど、それも杞憂に終わってよかったよ』

 

エルク

「二人とも本当に凄かったよ」

 

???

『出来ることなら、僕もその時の二人の勇姿を見たかったよ。

 もちろん、君の神衣化した姿もね』

 

エルク

「機会があればね」

 

???

『ああ、楽しみにしているよ。

 君の弟子のロティだっけ? 彼女も元気しているかい?

 なんでも彼女も女神になったという話じゃないか』

 

エルク

「もちろん元気にしてるし、いつもロティには助けられてるよ。

 流石に女神様になった時はびっくりしたけどね」

 

???

『それはよかった。 僕としては彼女にも興味があるけどね』

 

 

エルクは今、個室でラステイションの教祖であるケイと電話している。

以前体験入国で世話になった彼女とは折り合いを見て連絡をして、

情報交換などをしている。

 

 

ケイ

『話は変わるがエルク、君はノワールとユニにエンゲージリングというものを

 送ったそうだね』

 

エルク

「エ? う、うん、そうだけど・・・」

 

ケイ

『では君は将来ラステイションの守護女神と女神候補生の両方の夫となるわけだ。

 となれば、こちらも相応の準備を進めなくてはならない。

 なぜなら君も我が国の政に関わる立場になることになるからね。

 特に国の治安維持のための部隊を作ろうと思っているから、

 君はそこの部隊長をしてもらかな。 それから───』

 

 

エルク

「あのーケイさん、流石に冗談だよね・・・?」

 

ケイ

『いや、僕はいたって本気だよ。

 以前君が我が国に体験入国で来た際に言ったけど、君はとても優秀だ。

 あの時は振られてしまったが、今でもそれは変わらないよ。

 出来ることなら今すぐにでも君を迎え入れたいくらいさ』

 

エルク

「気持ちは嬉しいけど、でも今は・・・」

 

ケイ

『ああ、分かっているさ。

 今はクロノスと戦う力を得るために、

 初代女神達が眠る聖域を巡っているんだろう?

 もちろんそちらを優先してくれてかまわないよ。 今は、ね』

 

エルク

「・・・なんか最後含みのある言い方だね?」

 

ケイ

『はは、気のせいさ。

 エルク、君はラステイションやゲイムギョウ界はもちろん、

 皆にとって必要な人間だ。

 光の力を受け継ぎ、現代に甦った極光の守護神となっただけではなく、

 それ以上に皆の心の支えになっているんだからね』

 

エルク

「ケイさん・・・」

 

ケイ

『では、僕は仕事に戻るよ。

 ノワールとユニが不在の今、それが山のようにあるからね。

 あ、そうだ、二人に伝言を頼めるかな?

 こちらのことは任せて、君達は思う存分エルクの力になってくれ、とね』

 

エルク

「了解、ケイさん。 ありがとう、またね」

 

ケイ

『ああ。 二人のこと、頼んだよ。 それではまた・・・』

 

 

「具体的な話は全てが終わってから」という言葉を残して、

ケイとの電話は終わった。

それはつまりクロノスを倒してゲイムギョウ界を邪力(タナトス)から救った後、

とういうことは容易に理解できる。

エンゲージリングを送り、皆がエルクの想いとそれを受け取り絆を結んだからには

もちろんそのつもりである。

そしてそれはゲイムギョウ界の平和を守っていくのと同時に、

各国の政に深く関わり国も守るのということになる。

 

 

エルク

「ケイさんの言う通り、これはハードな道になりそうだ・・・」

 

 

確かにそれは大変な道だろう。

だがエルクの顔からは笑みが浮かんでいた。

なぜならそこには愛する皆の姿があるからだ。

 

 

エルク

「エリス様の黄金の力と、ソニアの白銀の力。

 残るはロッタ様の叡知とヒルダ様の勇猛の力のふたつ。

 ユリウス曰く、次に戦うだろうロッタ様は魔法のスペシャリストらしいけど、

 そういう戦い方になったらこっちが不利になるかもしれない・・・。

 気を引き締めないとな!」

 

 

ルウィーへ向けて空を駆けるアフィベースの個室にる窓から覗く景色を見ながら、

エルクは一人そう意気込んだ。

 

 

???

「エルク、少しいいかしら?」

 

 

その時、聞き覚えのある一人の少女の声がしたので、

「どうぞ」と部屋に招き入れた。

 

 

ノワール

「お邪魔するわね」

 

エルク

「どうしたの、ノワール? 休んでなくていいの?」

 

ノワール

「私なら大丈夫よ。 

 でもユニが疲れてたみたいで、ネプギア達が一緒にいてくれてるわ」

 

エルク

「あれだけ激しい戦闘だったからね。

 特に二人はソニアと戦ってたから消耗が僕達の比じゃなかったはずだし

 仕方ないよ。 でも、なにもなくてよかった」

 

ノワール

「心配してくれてありがとう、エルク」

 

エルク

「そんなの当たり前だよ。 だって、僕達は仲間なんだから」

 

ノワール

「仲間・・・本当にそれだけ?」

 

エルク

「エっ!? そ、それは・・・恋人でもあるからして・・・///」

 

ノワール

「・・・嬉しいっ!」

 

 

そんなエルクの言葉に、ノワールは彼に抱き着く。

 

 

エルク

「ノ、ノワール・・・?」

 

ノワール

「私も疲れたのか、こうしてあなたに甘えたくなっちゃって・・・。

 迷惑かしら・・・?」

 

エルク

「迷惑なんて全然! でも、ノワールが甘えるなんて以外っていうか」

 

ノワール

「わ、私だって女神とはいえ、その・・・女の子なんだから色々あるし、

 甘えたい時だってあるわよ。

 こういうことできるのは、あなただけなんだからね・・・!///」

 

エルク

「・・・うん。 頼られてるみたいで僕も嬉しいよ。

 僕でよかったら喜んで・・・」

 

 

ノワール

「ええ。 こんなこと頼めるは、あなただけなんだから・・・///」

 

 

と、さらに抱き着く力を強めるノワール。

少し前まで面と向かって恋人としてこうすることなど出来なかったが、

エルクが自分の気持ちに気付き理解し、彼に送られたエンゲージリングを

受け取ったことで、照れはするがそれでも幸せだった。

そしてエルクも、あのプライドの高いノワールがここまで露骨に甘えてくることなど

思いもしなかった。

もちろんそれは嬉しいことであり、彼もまたノワールを愛している。

この時エルクは、先程のケイとの会話を思い出す。

「君は将来ラステイションの守護女神の夫のなる」と。

その本人を目の前にすると顔が赤くなり、遠くない未来にそうなるのだということを

思いながら、エルクはノワールにこう言う。

 

 

エルク

「ノワール、君を愛したからには君を守るし、その責任も取るから」

 

ノワール

「エルク・・・」

 

エルク

「今はまだ頼りないかも知れないけど、どうか見守っててほしい・・・」

 

ノワール

「バカね、頼りないなんていつだれがそんなこと言ったのよ。

 あなたがラステイションに体験入国に来たときのこと、覚えてる?」

 

エルク

「もちろん、覚えてるよ。

 一緒にダゼステーションへ行って邪力(タナトス)モンスターを倒したり、

 高校で行われてた傭兵組織の残党の壊滅とか、本当に色々あったね」

 

ノワール

「そうね。 でも、それだけじゃないわ。

 教会で仕事をしてた時、私はあなたにひどいことを言ったわ。

 気分転換にってギルドで仕事を請けた向かった先の洞窟で私を助けてくれたわよね。

 あのまま嫌われても仕方なかったのに・・・」

 

エルク

「・・・あの時はショックだったよ。

 そのせいで僕も売り言葉に買い言葉だったけど、それでも放っておけなかったんだ。

 あのままケンカ別れなんて嫌だったし、なにより君のことが心配だったから」

 

ノワール

「本当に優しいのね、エルクは。 でも、ふふ」

 

エルク

「な、なに? なにか変なこと言ったかな・・・?」

 

ノワール

「いいえ、違うの。

 鈍感だったあなたの口から恋人って言葉が聞けるなんて思わなかったから、

 つい・・・」

 

エルク

「た、確かに以前の僕はそうだったよ。 今じゃ考えられないくらいにね。

 本当に僕はなにをやってたんだろうな・・・」

 

ノワール

「ふふ。 でもそれはもう過去の話。

 今はこうしてあなたに抱き締めてくれてるだけで幸せよ。

 ・・・愛してるわ、エルク」

 

エルク

「僕もだよ、ノワール。 問題はまだ山積みだけど、一緒に乗り越えていこう。

 大好きだよ」

 

 

互いに想いを言い合い、そして愛し合うエルクとノワール。

それらが高まったノワールは、一度エルクから離れると、次の行動に出た。

 

ノワール

・・・///」

 

エルク

「・・・!」

 

 

頬を赤らめたまま目を瞑り、ノワールはエルクに唇を向ける。

それが何を意味しているのかは、彼女の想いに気付いたエルクは瞬時に理解し、

一瞬驚きはしたが彼女の肩に手を掛ける。

 

 

エルク

「ノワール・・・///」

 

 

そしてエルクも目を瞑り、自分の唇をノワールの唇に近付ける。

彼女もいつかこのファーストキスをエルクという最愛の人に捧げたい

という願望もあり、今まさにそれが叶おうとしている時を待っている。

この時間をとても長いと感じていたその時―――

 

 

???

「ちゅ、ちゅーするです!」

 

???

「わっ! ちょ、押さないでよ、コンパ!」

 

???

「わ、私もいつか、エルクさんと・・・///」

 

???

「ノワールさんが羨ましいです・・・///」

 

 

扉の向こうで、四人の声がした。

二人はクスリと笑い合ってキスを中断して扉を開くと、

その全員がなだれ込むように入ってきた。

 

 

ロティ

「いたたた・・・あ、し、師匠・・・!」

 

コンパ

「バ、バレちゃったです・・・」

 

ケーシャ

「わ、私は止めたんですよ!? でも皆さんがどうしてもって・・・」

 

イーシャ

「その割には、ケーシャさんものり気みたいでしたけど?」

 

アイエフ

「確かに満更でもなかったわね」

 

ケーシャ

「そ、それは! だって、気になるじゃないですか・・・。

 だからアイエフさん達もついてきたでしょ?」

 

アイエフ

「ま、まあ、否定はしないわ・・・///」

 

コンパ

「うぅ・・・///」

 

イーシャ

「でも、キスが見れなくて残念です・・・」

 

ソニア

「だねー。 あーあ、もうちょっとだったのにな〜・・・」

 

ネプテューヌ

「ねぷっ!? ソニアちゃん、いつの間にっ!?」

 

ソニア

「最初からだよー!」

 

プルルート

「ソニアちゃんも興味あるんだ〜?」

 

ソニア

「そりゃあボクだって女の子だもん。

 昔は想いを言えないまま終わっちゃったけど、もっと恋してみたいよ。

 あ、そうだ! ねえねえエルク、ボクにもエンゲージリング送ってよ!

 キミなら大歓迎だよ!」

 

一同

「「「「「それは駄目っ!!」」」」」

 

ソニア

「じょ、冗談だよ冗談! やだなあもー・・・」

 

ネプテューヌ(大)

「で、ちゅーしないの?」

 

ノワール

「こ、こんな状況で出来るかっ! あなた達こそ早く出ていきなさいっ!」

 

一同

「「「「「お、お邪魔しました〜!」」」」」

 

 

と、皆大急ぎで部屋から出ていくのであった。

 

 

ノワール

「もう、せっかくのムードが台無しじゃない・・・」

 

エルク

「はは。 まあ、皆らしいと言えばらしいけどね・・・」

 

ノワール

「・・・すっかり冷めちゃったわね。 今日はありがとう、エルク。

 邪魔が入ったけど、なんだか疲れがとれたわ」

 

エルク

「どういたしまして。 僕でよかったら何度でも」

 

ノワール

「ええ。 さっきの続きはその時に、ね?」

 

エルク

「う、うん・・・///」

 

 

ノワールは、残念そうに後ろ髪を引かれながら、部屋を出た。

 

 

エルク

「・・・これはもう、休めそうにないな///」

 

 

先程まで上がりに上がった熱を冷ますため、エルクは半ば無理矢理ベッドに横になった

そのまま眠りに就いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アフィモウジャス

「おはよう、諸君。 何やら昨日は少々騒がしかったそうじゃが、何かあったのかの?」

 

ノワール

「い、いいえ! 特になにもなかったわよ! そうでしょ、エルク!?」

 

エルク

「う、うん! 特に何もなかったよ!」

 

ステマックス

「しかしその反応、やはり昨日騒ぎと何か関係があるので御座るか?」

 

ノワール

「何か言ったかしら、ステマックス?」

 

ステマックス

「な、なんでもないで御座る・・・」

 

 

あれから一夜明けた翌日、間もなくルウィーに到着するという知らせを受け、

エルクたちはブリッジに集合していた。

女性陣からはジト目やニヤけ顔で見られながら誤魔化しながら、

これからの行動を再確認する。

 

 

アフィモウジャス

「まあそれはさておき、もうすぐルウィーに到着する。

 各自準備を怠らず、忘れ物のないようにな」

 

ネプテューヌ

「先生ー! プリンはおやつに入りますか?」

 

アフィモウジャス

「む? 入るのではないか? ワシも幼き頃には当時の友人達と共に・・・って、

 誰が先生?」

 

アイエフ

「なに言ってんのよネプ子、遊びに行くんじゃないんだからね」

 

ネプギア

「ロボットの幼い頃って一体・・・」

 

アフィモウジャス

「まあそれはさておき、もう間もなくルウィーに到着する。

 各自降りる準備をし、忘れ物のないようにな」

 

ラム

「次はわたしたちの番ね!

 おねえちゃん、ロムちゃん、がんばりましょう!」

 

ロム

「うん! わたしもロッタ様に認めてもらえるようにがんばる!(ぐっ)」

 

ブラン

「ええ、もちろん。 相手は魔法の使い手。

 一万年前の魔法がどんなものか興味あるけど、これまで通り油断せずいきましょう」

 

エルク

「うん。 たとえ有利な戦局でも、強力な魔法で覆されかねないからね」

 

イーシャ

「エルクさんの魔法もそうですが、ユリウスの話では昔の魔法には詠唱という

 タイムラグがあるみたいですね」

 

ユリウス

「ああ、その通りだ。

 しかし、皆も先のエルクの精神世界でもう一人のエルクと戦った際に知った

 と思うが、それを省略する詠唱破棄という技術がある」

 

エリス

「そしてそれを編み出したのは、他でもないロッタ本人よ。

 彼女は元々魔法の適性が高かったから、それに関して右に出る者はいなかったわ」

 

ロティ

「それってつまり、魔法を使わせたら最強ってことじゃん」

 

ネプテューヌ

「うわあ・・・まさに魔法使いって感じだね。

 でもでも、そういうキャラって肉弾戦に弱いって相場が決まってるんだよね!」

 

ネプテューヌ(大)

「おおー! なら、勝機はあるかもだね!」

 

ビーシャ

「でも、簡単にいくかなあ?」

 

ブラン

「相場はともかく、相手もそれも分かっているはずだから何かしらの対策は

 しているでしょうね」

 

うずめ

「だな。 けど俺達はえりすっちとそにあっちに勝ったんだ。

 もっと自信持とうぜ、皆!」

 

海男

「そうだね。 これまで力を合わせて勝ってきた君達なら勝てるはずさ。

 俺はそう信じてるよ」

 

エリス

「貴方達なら、ロッタにもヒルダにも届くはずよ」

 

ソニア

「うん! ボクとエリスは戦えないけど、応援してるからがんばってね!」

 

アフィモウジャス

「ワシら陰ながら応援しておるぞ! たとえ離れていても心はひとつじゃ!」

 

ステマックス

「将軍の言う通りで御座る! エルク殿、ユニ殿、皆様方も御武運を!」

 

エルク

「ありがとう、皆」

 

ネプテューヌ

「よーし! それじゃあみんな、張り切っていこー!」

 

 

エルク達を乗せたアフィベースは、改めてルウィーへ向けて真っ直ぐ進むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今作を書き続けて早7年。
長いような短いような時間ですが物語はまだまだ続きます。




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