光次元ゲイムネプテューヌ~聖なる祈りと極光の守護神~   作:EDENCROSS

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光ネプ第91話

《前回までのあらすじ》
残す初代女神はリーンボックスを治めていたヒルダのみ。
エルク達はより一層気を引き締めるのであった。


♯ 91 勇猛を司る翡翠の女神ヒルダ

イストワール

「みなさん、おはようございます。

 初代女神様の聖域を巡る旅も、今回で最後になります。

 準備はよろしいですか?」

 

ネプテューヌ

「おはよーいーすん! もちろんわたしの方はオールグリーンだよ!」

 

ノワール

「朝からテンション高いわね、ネプテューヌ。

 まあ、私も言われるまでもなく準備できてるわ」

 

ブラン

「同じく。 そして、最後の相手は―――」

 

ベール

「我がリーンボックスを建国された、勇猛の女神ヒルダ様ですわね!」

 

うずめ

「テンション高えのはべるっちも同じだな。 俺達も気合い入れねえとな!

 なあ、えるっち!」

 

エルク

「そうだね、うずめ。 でも、その気持ちは分かるけど、戦う前にバテないでね、

 二人とも」

 

シーシャ

「あたしもネプテューヌちゃんじゃないけど、武者震いしてきたよ」

 

ピーシェ

「むしゃぶるい? なんだがよくわかんないけど、ぴぃもワクワクしてきた!」

 

アフィモウジャス

「わっはっはっは! 皆、血の気が多いようじゃな! なんとも頼もしい限りじゃわい!」

 

ユリウス

「ああ、戦いの前にはこういった気の持ち方は大切だ。

 精神状態も戦いに大きく関わってくるからな」

 

エリス

「そうね。 そういえばヒルダも大きな戦いの前には自分を鼓舞していたわね」

 

ソニア

「そんなこともあったねー。 でもあれって、ちょっとしたお祭りだったよね?」

 

シャルロット

「彼女は何事にも全力だったから、それが負けられない戦だと尚更だったわね」

 

ユニ

「あれ? そういえばステマックスがいないわね」

 

ネプテューヌ(大)

「ホントだ。 てっきり、ご健闘を祈るで御座るって言うかと思ったのに」

 

アフィモウジャス

「あやつには今、別件で動いてもらっている」

 

エルク

「別件?」

 

アフィモウジャス

「うむ。 まあ、ちょっとした調べ物みたいなものじゃ。

 こちらのことは気にせず、お主達はお主達の戦いに集中するがいい」

 

エルク

「了解。 それじゃあ皆、出発しよう」

 

 

エルク達はアフィベースを後にし、最後の初代リーンボックスの女神のヒルダの待つ

女神の聖域へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユリウス

「着いたぞ、ここだ」

 

エリス

「ええ、彼女の力を感じるわ」

 

ベール

「やはり、ユリウスさん達にしか感じ取れないみたいですわね」

 

ソニア

「ヒルダに会うのも久しぶりだなあ。 元気にしてるかな?」

 

ブラン

「まるで同窓会にでも行くかのような言い方ね」

 

ケーシャ 

「ふふ、ある意味そうかもしれませんね」

 

ベール

「では―――いざ征かん、ですわ!」

 

 

ユリウス、エリス、ソニア、シャルロットの四人は、ヒルダの聖域の扉を開いた。

 

 

エルク

「―――ここは、どこ?」

 

アイエフ

「草原・・・みたいね。 それに、風も吹いてる」

 

 

一行に待ち受けていたのは、風が吹き、地平線まで続くまさに草原そのものだった。

 

 

ネプテューヌ

「でもでも、ヒルダっていう人、見当たらないねー」

 

プルルート

「本当だ〜、どこにいるんだろ〜?」

 

 

辺りを見渡せどそこには誰も居らず、一行はその場に立ち尽くしていた。

 

 

???

「よく来たな、女神達よ! この時を待っていたぞ!」

 

ネプテューヌ

「ねぷっ!? だ、だれっ!?」

 

ロティ

「みんな、上!」

 

 

ロティが空に向かって指を差し、そこを見ると人影があった。

そしてそれが地面に降り立ち、改めて一行の前にその姿を現せた。

 

 

???

「ここは我が聖域、となれば私が誰かなど言うまでもないだろう」

 

ベール

「では、あなた様がわたくしの治めるリーンボックスの・・・」

 

ヒルダ

「うむ、その通りだ!」

 

 

勇猛の女神ヒルダ、その容姿は鮮やかな緑のポニーテールに赤い瞳。

そして甲冑のようなプロセッサユニットを纏った長身の女性。

加えて巨大な矛が、その勇猛らしさを物語るような存在感を出していた。

 

 

ヒルダ

「久しいな、ユリウス、エリス、ソニア・・・そしてシャル。

 最後に貴様らに会ったのは大戦後の四国家同盟記念の集いの場だったな」

 

 

ネプテューヌ

「・・・なんかロッタちゃんの名前を言う時、変な間がなかった?」

 

ソニア

「あーそれなんだけど、ああ見えてヒルダにも悩みがあるんだ」

 

エルク

「それってどんな?」

 

ネプテューヌ(大)

「ああ、わかった! それはきっと戦いに関わる重大なものだよ!

 だってほら、勇猛って言うくらいだからさ!」

 

ネプテューヌ

「なるほどー! さすが大っきいわたし!」

 

エルク

「うーん・・・でも、武人とまで言われた女神様だよ?

 そんな方が戦いに関係のある悩みなんてあるのかな?」

 

ヒルダ

「・・・っとまあ、積もる話もあるだろうが、今は他よりも優先すべきことが

 あるのではないのか?」

 

ユリウス

「ああ、そうだな。 ではヒルダ、皆まで言う必要はないだろうが、

 我々はそなたの力を貸りに来た」

 

ヒルダ

「・・・ああ、闇の女王(オプスキュリア)が復活したそうだな。

 私も奴の邪悪な気配を感じている。

 それは決して忘れられるものではないからな。

 そこの少年がエルクだな?」

 

エルク

「はい」

 

ヒルダ

「なるほど、いい目をしている。

 ユリウスからホーリィクリスタルを受け継ぎ、エリス達に認められただけはある。

 そして貴様が私の女神因子を持った―――」

 

ベール

「はい。 あなた様が建国なされたリーンボックスの守護女神を務めさせていただいている

 ベールと申します。 お会いできて光栄ですわ、ヒルダ様」

 

ヒルダ

「そう畏まる必要はない、ベール。 今、我々は互いに武器を交わす者同士。

 我が勇猛の力が欲しければわたしを倒し、力を示してみろ!」

 

ノワール

「もうすでに分かりきってたけど、戦うことになるのよね」

 

ビーシャ

「それに、勇猛ってだけあって圧がすごいなぁ・・・」

 

シーシャ

「ああ、まっくだ。 でも、だからこその女神様だ。

 これはこれで戦いに甲斐があるってものさ!」

 

ロティ

「先輩の言う通りだよ、ビーシャ。

 ヒーローを目指してるんなら、これくらい立ち向かわないと!」

 

ネプテューヌ

「大丈夫大丈夫! 今まで通りやれば勝てるはずだよ!

 それに、なにかあったらわたしの主人公補正があるからね!」

 

エルク

「僕達の方こそ挑ませてもらいますよ、ヒルダ様!」

 

ヒルダ

「その意気や良し! だがそれが口先だけではないことを期待している!

 エリス達が認めたその力、私にも示してみるがいい!」

 

ベール

「それでは―――変身ですわ!」

 

 

エルク達はそれぞれ変身し、ヒルダと対峙した!

 

 

___________________________________

戦闘曲

ロマンシングサガ2 リベンジオブザセブン

七英雄バトルアレンジ

七英雄戦闘曲

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

エルク(神衣)

「ー我祈るは仇なす者を屠るさらなる大いなる力なり。

 その力我が友等に宿らんー 神聖増強祈祷(ホーリィブースト)ッ!」

 

グリーンハート

「一番槍ですわ! シレットスピアーッ!」

 

エメラルドハート

「穿風槍ッ!」

 

 

ヒルダの突きによって生じた風の弾丸が、ベールの放ったシレットスピアーを

突き破り、その勢いが死ぬことなくそのまま彼女に迫る!

 

 

グリーンハート

「なっ!?」

 

 

しかし、寸前の所で回避した。

 

 

エメラルドハート

「ほう、いい反応だ。 だが・・・そうでなければなぁっ!」

 

エルク(神衣)

「来るっ!」

 

エメラルドハート

「唸れ烈風! 轟嵐刃ッ!」

 

 

エルク(神衣)

極光創造(ライトクリエイション)極光神皇盾(イージス)―――ぐあっ!」

 

グリーンハート

「エルちゃん!」

 

ホワイトハート

「この野郎! くらいやがれ!」

 

ルージュハート

「スワロー・テイルッ!」

 

アイリスハート

「ハープーンスピアッ!」

 

エメラルドハート

「甘いっ!」

 

ホワイトハート

「うわっ!」

 

グリーンハート

「今ですわ! レイニーナトラビュラッ!」

 

エメラルドハート

「槍戦乱舞ッ!」

 

 

穂先に風を纏わせた巨大な矛を構えて突撃してきたヒルダからベールを庇うように

エルクが光の盾を展開するも、その重い一撃によって砕かれ、

それを見たブラン、ロティ、プルルートの三人が仕掛けた攻撃をいなし、

かわし、弾いた後、再びベールとヒルダの槍術が火花を散らす!

ベールの華麗な槍術に比べ、ヒルダの力強くも荒々しい槍術がまるで食い破る

かの如く次第にベールを追い詰めていく。

 

 

グリーンハート

「くっ、なんて力技・・・!」

 

エメラルドハート

「はあっ!」

 

グリーンハート

「きゃあっ!」

 

エルク(神衣)

「三ノ型―――断空ッ!」

 

エメラルドハート

「上か!」

 

 

エルクは頭上から断空を繰り出したが、ヒルダはそれを直ぐ様矛で受け止める。

 

 

エメラルドハート

「はは、いい一撃だ! だが―――」

 

パープルシスター

「援護するよ、お兄ちゃん! ライジングフォース!」

 

エルク(神衣)

「うおおぉぉぉっ!」

 

エメラルドハート

「っ! 急に強まった! ・・・支援系の魔法か!」

 

パープルハート

「みんな、今よ! デルタスラッシュッ!」 

 

ブラックハート

「続くわ! トルネードソードッ!」

 

シーシャ(GF)

「大剣乱舞ッ!」

 

エメラルドハート

「ぐっ! 舐めるな―――穿風槍ッ!」

 

ケーシャ(GF)

「バレット&ランチャーッ!」

 

ビーシャ(GF)

「メガトン榴弾!」

 

ブラックシスター

「行くわよ! ブレイブカノンッ!」

 

エメラルドハート

「なにっ!?」

 

エスーシャ(GF)

「バインディングッ!」

 

エメラルドハート

「っ! 今度は拘束魔法か! こんなもの!」

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「少しの間だけで十分よ! 烈火死霊斬ッ!」

 

エメラルドハート

「ちぃ!」

 

エルク(神衣)

「六ノ型―――散華ッ!」

 

 

ネプギアの支援を受けて強化されたエルクの断空で生じた隙を突き、

それを皮切りにネプテューヌ、ノワール、シーシャの剣撃を仕掛け、

反撃に放った穿風槍をケーシャ、ビーシャ、ユニの射撃で撃ち落とし、

エスーシャの拘束魔法で身動きを封じた所にアイエフが炎を纏わせた

斬撃の後に間髪入れずに、エルクの神速の多段突きを繰り出した!

 

 

ビーシャ(GF)

「よし、決まったー!」

 

ケーシャ(GF)

「確かに手応えはありましたが・・・」

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「ええ、まだよ!」

 

エメラルドハート

「・・・ははは」

 

ケーシャ(GF)

「効いてないっ!?」

 

エメラルドハート

「いや、効いているぞ。 しかし、聖域(ここ)に長年居たせいか、 体が鈍ってしまったようだ。

 だが、さっきの連携は良かったぞ。 特に最後の一撃はな―――エルクっ!」 

 

 

ダメージを受けていないのかと、そう錯覚させる程の勢いで、

ヒルダは矛を構えて仲間を跳ね除けながらエルクに向かって駆け出した!

 

 

ブラックシスター

「なんて勢いなの・・・!」

 

ホワイトハート

「本当に効いてんのかよ!」

 

パープルハート

「エルくん!」

 

エメラルドハート

「行くぞ! 百華猟乱ッ!」

 

エルク(神衣)

「っ! 六ノ型―――散華ッ!」

 

 

ヒルダの矛と、エルクのナギナタに変形させた神威による無数突きの応酬。

しかし、エルクのそれとは威力、練度も大きく違い、ベールの時と同様に

徐々に押し負けていく。

 

 

エメラルドハート

「なかなかやるな。 だが!」

 

エルク(神衣)

「なっ!?」

 

エメラルドハート

「その技はもう見た。 ふんっ!」

 

エルク(神衣)

「ぐあっ!」

 

 

エルクの神威を掴んでそのまま引き寄せ、そのまま腹に膝蹴りを繰り出して

その流れで胸ぐらを掴んで投げ飛ばした。 

 

 

イエローハート

「えるく!」

 

 

そこをピーシェが受け止める。

 

 

イエローハート

「大丈夫、エルク?」

 

エルク(神衣)

「うっ、ごほ! うん、なんとか・・・」 

 

 

腹を押さえながらそう言うが、強がっているのは明白で、

それ相応の痛みが体中を駆け巡る。

 

 

コンパ

「エルクさん、ベールさん、回復するです!」

 

 

そこへコンパも駆け寄り二人を回復する。

 

 

エルク(神衣)

「ありがとう、コンパ」

 

グリーンハート

「ええ、助かりましたわ」

 

シーシャ(GF)

「それにしても、驚いたね。 あれだけ大きな得物を振り回してるのに、

 つけ入る隙がほとんどないなんてね」

 

イエローハート

「当たったら痛そ〜・・・」

 

ビーシャ(GF)

「逆にそれですんだらいいんだけどね・・・」

 

ホワイトシスター(ロム)

「なら、今度はわたしの魔法で!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「ロムちゃん、タッチするよ!」

 

ホワイトシスター(ロム)

「ありがとう、ラムちゃん。 アイスキューブッ!」

 

 

魔法を唱えるロムの背中を、ラムが優しく触れて強化する。

ロムの氷魔法アイスキューブは、通常のと比べて大きさ、数、弾速の全てが

強化され、同じものとは思えないほどの威力を持つ。

 

 

エメラルドハート

「魔法か・・・面白い!」

 

 

それに対してヒルダは、防御や回避ではなく、矛を素早く回転させて

氷塊を砕きながらロムに迫る!

 

 

エメラルドハート

「はははっ!」

 

ホワイトシスター(ロム)

「こ、来ないで!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「ロムちゃんに手出しはさせないわ! アイスキャリバーッ!」

 

エメラルドハート

「次は氷の剣か! 空破烈風斬ッ!」

 

 

その最中、真空の刃を伴った斬撃で、ラムの氷魔法を真っ向から粉微塵に斬り裂いた!

 

 

ホワイトシスター(ラム)

「ウソ! わたしの魔法が!」

 

ホワイトシスター(ロム)

「おにいちゃんの力で強くなってるのに!」

 

エメラルドハート

「いい魔法だ。 シャルの因子を受け継いでいるだけはある。

 だがしかし―――はあっ!」

 

ホワイトシスター(ロム)・(ラム)

「「きゃあー!!」」

 

ホワイトハート

「ロム、ラム!」

 

エスーシャ(GF)

「斬鉄剣ッ!」

 

ネプテューヌ(大)

「メガ・ド・ダイブッ!」

 

エメラルドハート

「ふん!」

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「ガイツ・シュトロームッ!」

 

 

エスーシャ、ネプテューヌ(大)の剣技でヒルダを攻撃するも防がれ、

そこにアイエフが闇魔法で仕掛け、眼前を覆う。

 

 

エメラルドハート

「目くらましか!」

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「今よ!」

 

ルージュハート

「ファランクス・レイドッ!」

 

イエローハート

「ストライクファングッ!」

 

パープルシスター

「ラジカルセイバーッ!」

 

エメラルドハート

「小賢しい! 双龍嵐ッ!」

 

 

眼前に広がる闇と、三人の攻撃を払うようにふたつの竜巻を起こし、

それら全てを吹き飛ばした!

 

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「防がれた!?」

 

イエローハート

「いたた・・・決まったと思ったのに!」

 

パープルシスター

「やっぱり強い・・・!」

 

ルージュハート

「はい、なかなかこちらの攻撃が通りませんね・・・」

 

エメラルドハート

「相手の視界を塞いだ奇襲か。

 狙いは悪くないが、掛け声はするべきではない、攻撃が来るのを教えるようなものだぞ。

 ―――む?」

 

アイリスハート

「はい、捕まえたぁ」

 

エメラルドハート

「なんだ、これは? こんなもので私を捕まえたとでも?」

 

アイリスハート

「まさか。 でも、これだけじゃないわよ?」

 

エメラルドハート

「なに?」

 

アイリスハート

「うずめちゃん、お願いね〜」

 

オレンジハート

「はいはーい! 咆哮夢叫ッ! うわーーーっ!!」

 

エメラルドハート

「くっ! 音波攻撃だと!」

 

エルク(神衣)

「(皆が作ってくれた二度目のチャンス! さっきみたいな一撃じゃ駄目だ!

なら―――!)」

 

 

アイリスハートによって武器を絡め取られ、

蹴りからのうずめの音波攻撃でもう片方の腕で片耳を防いでいるヒルダを見たエルクは、

二度目の好機を逃さず瞬時に移動して構えを取った!

 

 

エルク(神衣)

「閃く刃は光の如く―――極光一閃! 破邪・剣聖ッ!」

 

 

そこにエルクの居合の一撃を叩き込む!

それは光り輝く一閃となり、その光がヒルダを飲み込んだ!

 

 

イエローハート

「うわわっ!」

 

アイリスハート

「久しぶりに見たけど、すごいわねえ」

 

ルージュハート

「やっぱり、師匠の技はすごい・・・!」

 

エメラルドハート

「くっ・・・ははは! なるほど、さっきとは比べ物にならん威力だ。

 これが貴様の技か! ここまで効いたのは奴との決戦以来だ!」

 

ホワイトハート

「おいおい、今のは完全にノーガードだったはずだろ!?」

 

エルク(神衣)

「ああ、確かに手応えはあった」

 

グリーンハート

「まさか、ヒルダ様もソニアちゃんのような異能者なのでは?」

 

エメラルドハート

「いや、私にソニアのような特別な力はない」

 

エルク(神衣)

「なら、なんで?」

 

エメラルドハート

「簡単な話だ。 私は生まれつき体が丈夫だったというだけだ」

 

ケーシャ(GF)

「でも、それだけじゃ・・・」

 

エメラルドハート

「無論、それに甘える私ではない。 女神に選ばれる前から修行を重ね、

 さらに女神になって更に極限まで鍛え上げた!

 つまり、我が肉体そのものが強固な鎧だ!」

 

ブラックハート

「む、無茶苦茶すぎるわ・・・。 エルクの力があっての攻撃なのに」

 

ケーシャ(GF)

「私やユニさんの射撃が効くでしょうか?」

 

シーシャ(GF)

「典型的なパワー、それもインファイタータイプだね。

 あたしも接近戦には自信があるけど、これはかなり手強いな・・・!」

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「加えて多彩な技もあるわ。 改めてあの得物には要注意ね!」

 

パープルシスター

「はい、あれは盾にもなりますし、それによる攻撃範囲も視野に入れるべきですね」

 

ホワイトハート

「だが、体力ならわたしも得意だぜ!」

 

イエローハート

「ぴぃだって負けてないよ! ドロップキーック!」

 

エメラルドハート

「真っ直ぐ向かってくるとはな! 受け止めてやろう!」

 

 

助走をつけたピーシェの全力の蹴りに対して、ヒルダは防御態勢を取った。

そのままその攻撃を受け止めた。

 

 

イエローハート

「ええ、ウソっ!?」

 

エメラルドハート

「・・・確かに言うだけのことはあるな。 大抵の者なら倒せただろうが、

 私には及ばん、なっ!」

 

イエローハート

「うわあっ!」

 

パープルハート

「ピー子!」

 

 

そのまま力尽くでピーシェを押し返した。

 

 

アイリスハート

「大丈夫、ピーシェちゃん?」

 

イエローハート

「う、うん、ぴぃはなんともないけど、あの人すっごく力が強いよ!」

 

アイリスハート

「今更かもしれないけど、ピーシェちゃんを膂力だけで押し返しちゃうくらいだものね」

 

グリーンハート

「・・・やはり、ユリウスさんの仰った通り、ヒルダ様は対多勢に慣れていますわね」

 

ブラックシスター

「しかもあの頑丈さ・・・ケーシャさんも言ってたけど、アタシの射撃が効くかしら?」

 

ビーシャ(GF)

「で、でも、わたしのバズーカならどうかな? 火力ならわたしの方が上だと思うし」

 

イーシャ(GF)

「もしくは魔法を主体に攻撃を組み立てますか?」

 

ネプテューヌ(大)

「それいいかも! だって、ああいう脳筋系って魔法に弱いって昔から決まってるしね!」

 

アイエフ(爆炎覚醒)

「まあそれはともかく、それなら今よりもダメージを与えられるかもしれないわね」

 

ホワイトシスター(ロム)

「魔法ならわたしたちに任せて!(ぐっ)」

 

ホワイトシスター(ラム)

「ええ、わたしたちの出番ね!」

 

コンパ

「攻撃魔法なら、わたしも使えるです!」

 

ビーシャ(GF)

「わたしのバズーカも火を吹くよ!」

 

エメラルドハート

「私を倒す算段はついたか?」

 

エルク(神衣)

「・・・待っててくれるなんて、余裕なんですね」

 

エメラルドハート

「ふふ、別に貴様達をみくびっているわけではない。 もちろん油断もしていない。

 さっきも言ったが、貴様達はエリス達にその力を示して認められ、

 こうして私の下までやって来た。

 そんな強者である貴様達がこの程度ではないということはわかっている。

 さあ、次はどう出る? このまま睨み合っても意味はないぞ?」

 

グリーンハート

「そうですわね。 ではみなさん、イーシャさんの案でいきましょう」

 

 

ベールの言葉に、皆が頷く。

 

 

アイリスハート

「みーんな賢くしてあげるわ。 メガダプター!」

 

グリーンハート

「ドアーズエフェクトッ!」

 

 

ベールとプルルートの支援魔法で、仲間達の魔法の威力が上がった。

 

 

ホワイトシスター(ロム)

「パワーアップ!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「まずはわたしから! 氷剣・アイスキャリバーッ!」

 

エメラルドハート

「その魔法ももう見たぞ! ―――っ!

 (違う! 同じ魔法だが、質量が桁違いだ! 直前に施した支援魔法の影響か!)」

 

 

一度見たラムの放った氷魔法を再度砕こうと矛を構えた瞬間、

ヒルダはそれを見るよりも本能でそうするのは危険だと瞬時に判断し、回避を選択した。

 

 

ホワイトシスター(ロム)

「逃さない! シャイニングレインッ!」

 

コンパ

「とーはるいぱんこッ!」

 

エメラルドハート

「今度は光魔法か! おおーーっ!」

 

 

次に、ラムの広範囲に及ぶ光の雨を降らせ、そこからさらに光のレーザーを降らせる

二人の光魔法に対して、頭上で矛を回転させて防御する。

 

 

パープルシスター

「そこです! スラッシュウェーブッ!」

 

グリーンハート

「インビトウィーンスピアッ!」

 

ホワイトシスター(ロム)

「アイスキューブッ!」

 

エメラルドハート

「ちっ! 光に紛れて攻撃を! ・・・広範囲の魔法はこの為か! だが!」

 

 

ロムの光魔法を受けている間に、ネプギアの地を這う斬撃と、

ベールの放った無数の槍、そしてロムの氷魔法を見たヒルダは、

再び回避しながらそれらを迎撃する。

 

 

ビーシャ(GF)

「ぜ、全部弾いた!?」

 

アイリスハート

「逃さないわよ―――サンダーブレードキックッ!」

 

エメラルドハート

「そんなもの!」

 

ブラックハート

「フォールスラッシュッ!」

 

エルク(神衣)

「零ノ型―――神罰ッ! うおおぉぉぉっ!」

 

エメラルドハート

「ぐあぁぁっ!」

 

 

その行動と回避先を読んで、プルルートが蹴り飛ばした巨大な雷球を貫いた

わずかな隙を突き、エルクとノワールの空中から放たれた二つの斬撃が、

ヒルダを斬り裂いた!

 

 

クロワール

「よっしゃ! 決まったな!」

 

イエローハート

「おー! すごいすごーい!」

 

アイリスハート

「ええ、かなり刺激的でスッキリしたわぁ」

 

エルク(神衣)

「・・・」

 

 

連携による猛攻を受け、砂塵舞うその中に居るであろうヒルダを、

エルクは黙って見据える。

その時、突然風が吹き始めた!

 

 

エルク(神衣)

「ノワール!」

 

ブラックハート

「っ!?」

 

 

その真上に居たノワールも、それを察して風に巻き込まれないように回避して

地上に降りた。

 

 

ブラックハート

「いきなりなんなの、あの風?」

 

エルク(神衣)

「僕にもわからない。 でも、なんだが嫌な予感がする・・・!」

 

グリーンハート

「ええ、それととても強い力を感じますわ」

 

 

突如としてヒルダを中心に吹き荒れた風。

それは大きな竜巻となり、全員の意識と警戒心を高めさせ、

ヒルダの力強さを体現したようなものとなり、瞬く間に場を支配した。

そして渦巻く竜巻が収束していき、その中から現れたのは―――

 

 

エメラルドハート

「風纏い―――風神の装ッ!」

 

 

その収束した轟々とした風を纏った姿。

それは自身を守る鎧にして、敵を斬り裂く風の刃である。

 

 

エメラルドハート

「待たせたな、突然で驚かせたことは許せよ。

 しかしまさか、これを使うことになるとはな」

 

ホワイトハート

「風が止んだと思ったら今度はえらいもんが出てきたな、おい・・・!」

 

グリーンハート

「なんて風・・・! まるで風そのもののようですわ!」

 

エメラルドハート

「風そのものとは過分な物言いだが、その通りかもしれんな。

 さあ、受けの時間は終わりだ。 ここからは私から攻めて行くぞ!」

 

アイリスハート

「今までが受けですって? だったらもっといじめてあげればよかったわねぇ」

 

イエローハート

「ていうか、本気じゃなかったこと?」

 

エメラルドハート

「ああ、本気ではなかった。 しかしだからといって手を抜いたわけでもない。

 まあ所謂手合わせ程度だ」

 

エルク(神衣)

「あれで手合わせレベルか。 その力を解放したってことは・・・?」

 

エメラルドハート

「ああ、ここからは本気で相手をしよう。 ちょうど体も温まったところだ。

 それでは行くぞ! 一撃で終わってくれるなよ!」

 

 

そう言ってヒルダは矛を構えた!すると再び風が吹き荒れはじめた!

 

 

エメラルドハート

「食らうがいい―――青嵐龍神破ッ!」

 

 

そこから頭上で回転させて吹き荒れる風を集め、それを思い切り振り下ろすと、

龍を形どった二つの巨大な風が轟音を立てながら、エルク達に突撃した!

 

 

ホワイトシスター(ラム)

「ま、またドラゴン!?」

 

エルク(神衣)

「くっ! 極光神皇盾(イージス)ッ!」

 

パープルハート

「エルくん!?」

 

 

エルクは皆を守るように前に立ち、光の盾を展開した。 しかし・・・

 

 

エルク(神衣)

「〜っ!!」

 

ホワイトシスター(ロム)

「盾にヒビが!」

 

全員

「「「「「きゃああぁぁぁっ!!」」」」」

 

 

その防御も虚しく、光の盾は跡形もなく粉々に砕け散り、

双龍の進撃は止まることなくエルク達を襲った!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、そこに残ったのはそれによって大きく抉れた地面と、

倒れた仲間達の姿だった。

 

 

コンパ

「い、痛いです・・・」

 

アイエフ

「くっ・・・なんて技なの・・・滅茶苦茶じゃない!」

 

シーシャ 

「これが・・・勇猛の女神の力か・・・!」

 

ホワイトハート

「おい、大丈夫か、お前ら・・・?」

 

ブラックハート

「ええ、なんとかね・・・。 ユニ、あなたは?」

 

ブラックシスター

「ええ、アタシは大丈夫。 ネプギアもロムもラムも無事よ。

 ・・・っといっても、ギリギリだけどね・・・」

 

ルージュハート

「あたしだけじゃない、みなさんもかなりのダメージを受けてます。

 回復が間に合うかどうか・・・」

 

パープルハート

「エルくんが防御してくれたお陰で・・・。 そうだわ! エルくん!」

 

エルク(神衣)

「・・・っ!」

 

 

倒れてはいないが、神威を杖のようにして膝を地面についている状態。

攻撃を真正面から受けたせいか、仲間達以上にダメージを受け、

まさに満身創痍である。

 

 

コンパ

「エ、エルクさん! 今、回復するです!」

 

ホワイトシスター(ロム)

「わたしも、お手伝いする・・・!」

 

エメラルドハート

「・・・咄嗟にわずかに軌道をそらしたか。

 盾を張ったのは防ぐためのものではなく、被害を最小限にするため。

 防ぎきれないと理解したでの判断か。

 だが、回復を待ってやるほど私は甘くないぞ!」

 

エルク(神衣)

「くっ・・・」

 

 

そう言って歩み寄るヒルダに、エルクは回復を受けながら焦りの表情を浮かべる。

 

 

パープルハート・ブラックハート

「「はあっ!!」」

 

エメラルドハート

「っ!」

 

 

その時、ネプテューヌとノワールがヒルダに斬り掛かる!

 

 

エメラルドハート

「まだ動けたのか、貴様ら」

 

ブラックハート

「当然よ! まだ負けたわけじゃないわ!」

 

ホワイトハート

「それにわたしたちはまだ降参なんて言ってねえ!」

 

 

そこにブランも加勢する。

 

 

パープルハート

「コンパ、今のうちにエルくんの回復を!」

 

コンパ

「は、はいです!」

 

エメラルドハート

「そうは言うが、息が上がっているぞ?

 エルクのお陰で直撃はまぬがれても、相応のダメージを負っているはずだ」

 

パープルハート

「言ったでしょう、わたしたちはまだ負けてないわ!」

 

ホワイトハート

「んなもん気合いでなんとかしてやらあ!」

 

エメラルドハート

「気合いだと? はははっ! そうか、気合いか!

 私をそういうのは嫌いではないぞ!」

 

ホワイトハート

「くそっ、やっぱとんでもねえな! 重い攻撃もそうだが―――」

 

パープルハート

「ええ、なによりあの風が厄介ね」

 

ブラックハート

「そのせいでこっちの攻撃が通りにくいし、ね!」

 

エメラルドハート

「やはりこの風神の装が気に入らんようだな。

 だからと言って、これを解く気はないがな!」

 

パープルハート

「ぁ・・・」

 

ブラックハート

「ネプテューヌっ!」

 

ホワイトハート

「くそがっ!」

 

 

ヒルダの戦闘センスもさることながら、身に纏った風で攻撃を反らせることで受け流され、

満身創痍の三体一の攻防の中、ヒルダはネプテューヌに矛を振り下ろした!

しかし、その刹那―――

 

 

エメラルドハート

「っ!?」

 

 

一筋の光が、ネプテューヌに無慈悲に振り下ろされた刃を弾いた。

その光は神威。 まだ回復しきっていない体を動かしてそれを投げつけたのである。

 

 

エメラルドハート

「(あの状態で剣を投げて私の攻撃を防いだというのか・・・。)

 やはり面白い男だ、エルク。 場所を変える、ついてこれる者はついてこい!」

 

 

そう言ってヒルダは、空高く舞い上がった。

 

 

ホワイトハート

「今度は空中戦ってか?」

 

エルク(神衣)

「ありがとう、コンパ、ロムちゃん、もう大丈夫だから」

 

コンパ

「エルクさん・・・」

 

ホワイトシスター(ロム)

「本当に大丈夫?」

 

 

回復したからと言っても、それまで傷だらけだったエルクを心配そうに見つめる

コンパとロム。

そんな二人に大丈夫そうに言うと、エルクは詠唱をはじめた。

 

 

エルク(神衣)

「ー時を巡る風よ、清らかなる癒しの息吹となれ

 ヒールウィンドッ!」

 

 

詠唱を終えて魔法が発動すると、緑の風が吹き出し、周囲の仲間達を回復した。

 

 

パープルハート

「傷が治っていく・・・」

 

グリーンハート

「エルちゃんの新しい魔法・・・」

 

コンパ

「で、でも、他のみなさんがまだ・・・」

 

アイエフ

「私のことはいいわ、コンパ。 見ての通り、変身も解けちゃったしね・・・」

 

シーシャ

「ああ。 そんなあたしたちが一緒に戦っても足手まといにになるだけだ・・・」

 

ケーシャ

「悔しいですが、その通りですね・・・」

 

イーシャ

「エルクさんに余計な力を使わせるわけにはいかないから・・・」

 

エスーシャ

「我ながら情けないが、後は頼んだ・・・」

 

ビーシャ

「だからエルク、ねぷねぷ、みんな・・・がんばってね!」

 

エルク(神衣)

「皆・・・」

 

 

見てみると、アイエフの爆炎覚醒もゴールドサァド達のゴールドフォームも解けていた。

空に居るヒルダを追うには全員にオラクル(聖祈祷)を使う必要がある。

その分の費やす分を戦いためのものとして使ってほしいと言う仲間達の願いだった。

再び変身する力がないので尚更である。

 

 

エルク(神衣)

「・・・わかった。 コンパ、ロムちゃん、皆を頼む。

 必ず勝つから待っててくれ。 行こう、皆!」

 

 

傷ついた仲間の回復をコンパとロムに任せ、後ろ髪を引かれながらも、

回復したと言っても全快とまではいかないエルク達は、

空中に居るヒルダの下へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エメラルドハート

「来たか。 どうやら他の仲間はここまで来れなかったようだな」

 

エルク(神衣)

「はい。 でも僕達は、負けるわけにはいかない! 貴女に認めてもらうまでは!」

 

グリーンハート

「その通りですわ! ここからが本番ですわよ、ヒルダ様!」

 

エメラルドハート

「ほう・・・今まで以上に覇気を感じるな。

 ならば私も気を引き締めなければな!」

 

パープルシスター

「な、なんかさらにヒルダ様の力が増したような・・・」

 

ブラックシスター

「なにビビってんのよ、ネプギア!

 たしかに今まで押されてたけど、ここから逆転すればいいのよ!」

 

オレンジハート

「よーし! だったらうずめもフルパワーで行くよー!」

 

ホワイトハート

「はは、だな! それに、わたしらにはアレがあるしな!」

 

アイリスハート

「あれって、アレのことよね? たしかに強いけど・・・」

 

パープルハート

「ええ、それで倒せなかったら女神化どころか戦えなくなるわ」

 

イエローハート

「使いどころってやつだよね?」

 

オレンジハート

「うずめにも使えたらな〜・・・」

 

グリーンハート

「それはさて置き、問題はあの風ですわね」

 

ホワイトハート

「ああ、さっきの攻防で一撃も入らなかったぜ・・・ 」

 

ルージュハート

「なにより加えて本人の戦闘センス。 簡単にはいかなそうですね・・・」

 

ホワイトシスター(ラム)

「それでも、わたしたちは今までの初代様たちに勝ってきたわ」

 

エルク(神衣)

「・・・そうだね、ラムちゃんの言う通りだ。

 はじめは勝てないかもしれないと思ってた三女神様達と戦って勝った今、

 この場に居る。 だから信じよう、僕達の力を!」 

 

ルージュハート

「師匠・・・はいっ!」

 

グリーンハート

「ふふ、それでこそエルちゃんですわね」

 

パープルハート

「ええ、がんばりましょう!」

 

エメラルドハート

「はは、そうでなければな! では―――征くぞ!」

 

オレンジハート

「く、来るよ!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「さあ、かかって来なさい! さっきまでのようにはいかないんだから!」

 

エメラルドハート

「ならば行かせてもらおう! 疾風怒刀!」

 

 

矛を構えたヒルダは、その動作からそれを払う流れで複数の風の刃を放った。

ひとつひとつの刃が意思を持ったようにエルク達に襲い掛かった!

 

 

エルク(神衣)

「輝剣・光牙―――連閃ッ!」

 

アイリスハート

「ファイティングヴァイパーッ!」

 

 

エルクの連続で光の刃を飛ばす剣技と、プルルートの鞭状に変形させた剣で薙ぎ払う!

 

 

エメラルドハート

「やるな! だが、防いだからといって油断は禁物だぞ!」

 

オレンジハート

「いつの間に後ろに!?」

 

エメラルドハート

「貴様の音波攻撃は中々厄介だ。 早々に叩かせてもらうぞ!」

 

ブラックシスター

「させないわ!」

 

パープルシスター

「シルヴァーテイルッ!」

 

 

素早くうずめの背後を取ったヒルダに、ユニが狙撃してカバーし、

そこからネプギアが攻撃を仕掛ける。

 

 

エメラルドハート

「見えているぞ!」

 

パープルシスター

「きゃあ!」

 

ブラックシスター 

「ネプギア!」

 

 

その言葉通り、まるで攻撃が来ることがわかっていたように即座に反応して

カウンターを見舞う。

 

 

ホワイトハート

「おらあっ!」

 

ブラックハート

「はあっ!」

 

エメラルドハート

「ははっ!」

 

ホワイトハート

「くそ! 余裕な顔しやがって! おいノワール、もっと力入れやがれ!」

 

ブラックハート

「やってるわよ! 本当にダメージ受けてるの!?」

 

エメラルドハート 

「武器を交えている相手を前にそれとは、貴様らの方が余裕なのではないか?」

 

ホワイトハート

「んだと!」

 

ブラックハート

「言ってくれるじゃない! なら、これはどう! ニアノカープスッ!」

 

 

肉薄状態から一旦後退し、そこから剣を振るうのと同時に斬撃を放った。

 

 

エメラルドハート

「ちっ!」

 

ホワイトハート

「わたしも続くぜ! ゲフェーアリヒシュテルンッ!」

 

ルージュハート

「加勢します! アストラル・クリムゾンッ!」

 

 

ノワールの攻撃を皮切りに、ブランの魔法弾を飛ばす遠距離攻撃に、

最後にロティが最大の技を打ち込んで確実にダメージを与える。

 

 

エメラルドハート

「・・・くっ、いい連携だ、効いたぞ。

 この風神の装を前に臆せず向かって来るとはな。

 だが、相応の代償を払うことになったようだな」

 

エルク(神衣)

「ブラン、ロティっ!」

 

ホワイトハート

「わたしは大丈夫だ! でも、ロティが・・・!」

 

ルージュハート

「うっ・・・!」

 

 

ヒルダが言った代償、それは身を省みず、無理矢理攻撃したことによって負った

大きな傷だった。 

間合いを空けた遠隔攻撃を繰り出したノワールとブランはともかく、

渾身の一撃を放ったロティは、ヒルダの纏う風の反撃を受け、

その傷を負うことになった。

 

 

エルク(神衣)

「今、回復を!」

 

エメラルドハート

「遅い!」

 

ルージュハート

「うあっ!」

 

エルク(神衣)

「ロティ!」

 

 

詠唱破棄で回復魔法を唱えようとしたが、その前にヒルダの一撃がロティを貫き、

それによってロティは地上へと落ちていった。

 

 

オレンジハート

「ろてぃっちがやられた!」

 

アイリスハート

「やってくれるじゃない・・・!

 これはきつーいお仕置きが必要みたいねぇ!」

 

イエローハート

「ぴぃもロティの仇を討つよ!」

 

パープルハート

「待って、ぷるるん、ピー子!」

 

アイリスハート

「ドライブファングッ!」

 

イエローハート

「ダブルファングッ! やあっ!」

 

 

プルルートの雷を帯びた斬撃と、ピーシェの両爪を同時に力任せに振り下ろす

ふたつの斬撃で仕掛けた。

 

 

エメラルドハート

「轟嵐刃ッ!」

 

イエローハート

「うわっ!」

 

アイリスハート

「なによ・・・これ! 強くなってるじゃない・・・!」

 

エメラルドハート

「当然だ。 これは身を守るだけのものではない。

 我が風は鎧であるのと同時に斬り裂く刃でもあるのだからな―――はあっ!」

 

 

初めに見せた時よりもさらに威力の増したそれに、二人は風に飲み込まれ、

斬り刻まれて戦闘不能になった。

 

 

パープルハート

「ピー子、ぷるるん!」 

 

ブラックシスター

「あの二人がやられるなんて・・・!」

 

エメラルドハート

「学習せんな。 それは戦闘において致命的だぞ。

 そして―――もう一人!」

 

ホワイトハート

「ちいっ!」

 

パープルシスター

「ブランさん!」

 

ブラックシスター

「これ以上はやらせないわ!」

 

 

うずめを倒し、直ぐ様狙いをつけたエメラルドハートからブランを守ろうと、

ネプギアとユニが立ちはだかった!

 

 

ホワイトハート

「お前ら!」

 

パープルハート

「ネプギア、無茶しないで!」

 

ブラックハート

「ユニ、貴女も下がりなさい!」

 

パープルシスター

「ううん、たとえ無茶でも何もしないわけにはいかないよ!

 私たちも女神だから戦う!」

 

ブラックシスター

「その通りよ! 行くわよ、ネプギア!」

 

パープルシスター

「うん! ユニちゃん、援護お願い!」

 

ブラックシスター

「ええ、任せなさい!」

 

 

ネプギアが剣を構えて突撃し、それに合わせてユニが援護する陣形で仕掛けた!

近接戦でネプギアの剣撃がヒルダと打ち合い、その最中機会があればユニが撃つ

という息の合った連携攻撃。

特に仲の良く、互いに互いのことを理解し合っているからこそのものであり、

これによって多くの敵を倒してきた。

 

 

パープルシスター

「ミラージュダンスッ!」

 

エメラルドハート

「ここだ!」

 

パープルシスター

「っ!」

 

ブラックシスター

「そこよ!」

 

エメラルドハート

「っ!」

 

 

ネプギアの連続攻撃を受け切り、そこから反撃しようとした所に、

ユニの援護射撃でそれを妨害して防いだ。

 

 

エメラルドハート

「・・・いい連携だ。 貴様が前衛を担当しながら、後衛の者がこちらの動きを制限

 するように援護射撃し、互いに守りながら戦いというものか。

 その練度からして、相応の場数を踏んだようだ。 だが―――!」

 

パープルシスター

「くっ!」

 

ブラックシスター

「ネプギア!」

 

エメラルドハート

「私に一対一で挑むべきではなかったが、その度胸は褒めてやろう!」

 

 

剣を弾き飛ばし、丸腰になったネプギアを盾にする。

 

 

ブラックシスター

「ネプギアを離しなさい!」

 

エメラルドハート

「やはり仲間は撃てんか。 ならば望み通り離してやろう―――むんっ!」

 

パープルシスター・ブラックシスター

「「きゃあっ!!」」

 

 

ヒルダはユニに目掛けてネプギアを投げてぶつける。

 

 

エメラルドハート

「穿風槍ッ!」

 

 

そこに放たれた鋭い風の槍で貫かれ、二人は戦闘不能になった。

 

 

パープルハート

「ネプギア・・・!」

 

ブラックハート

「ユニ・・・!」

 

エメラルドハート

「更に二人。 次は貴様だ!」

 

エルク(神衣)

「っ!」

 

エメラルドハート

「自慢の光の盾を張る隙など与えんぞ!」

 

 

身を屈めて勢い良く駆け出したヒルダは、エルクを狙う。

宣言通り、そうはさせんとエルクの神威と肉薄する!

 

 

オレンジハート

「えるっち!」

 

エルク(神衣)

「来るな、うずめ!」

 

オレンジハート

「え?」

 

エメラルドハート

「―――嵐の殺陣(たて)

 

オレンジハート

「な、なにこれ!? ―――きゃああっ!」

 

 

その声も虚しく、肉薄しているエルクごと自分を中心に嵐を巻き起こし、

助けに入ろうとしたうずめを斬り裂いた。

 

 

エルク(神衣)

「うずめー! ぐあっ!」

 

 

たまらずエルクも斬り刻まれて吹き飛ばされる。

 

 

ホワイトハート

「くそ! もう出し惜しみはなしだ! うおーっ!」

 

 

ブランはネクストフォーム化し、武装した。

 

 

ネクストホワイト

「そこ動くんじゃねえぞ! メツェライシュラークッ!」

 

エメラルドハート

「なんだ、あの姿は・・・? 空破烈風斬ッ!」

 

ネクストホワイト

「んなもん効くかよ! オラアァァァっ!!」

 

エメラルドハート

「くっ!」

 

NF化によって大幅に強化された遠心力をつけた技が、ヒルダの風の刃を弾く!

 

 

エメラルドハート

「―――たいした力だ。 それが貴様らの切り札というやつか?

 急に姿が変わったから驚いたぞ」

 

ネクストホワイト

「ああ、ネクストフォームってやつだ! その体で覚えやがれ!」

 

エメラルドハート

「確かに言うだけのことはある。 しかし、大丈夫か?

 真正面からぶつかればただでは済まんというのは、あの紅の女神がその身で

 体現したはずだが」

 

ネクストホワイト

「へっ、あいにくわたしは守備に自信があるんだよ!

 たしかに本調子じゃねえが、あんたに一矢報いることはできるぜ! ―――らあっ!」

 

エメラルドハート

「ぐあっ!」

 

 

そのまま戦斧を思い切り振り抜き、ヒルダに一撃入れて吹き飛ばす!

 

 

エメラルドハート

「ちいっ!」

 

ネクストブラック

「今度は私の番よ! インフィニットスラッシュッ!」

 

エメラルドハート

「速い―――! ぐあぁぁっ!」

 

 

同じくネクストフォーム化したことで、さらに機動力が強化されたノワール剣技が、

目で追うことのできないほどの速度の斬撃によって切り刻む!

しかし、それと同時に風の鎧による接触ダメージと受けることになった。

 

 

ブラン

「ちっ、ここまでかよ・・・!」

 

ノワール

「後は頼んだわよ、エルク、みんな・・・」

 

 

加えて全ての力を使い果たした二人は、女神化が解除され、そのまま地上へ落ちていった。

 

 

エメラルドハート

「ぐっ・・・まさかあんな力を隠していたとはな・・・! だが、私はまだ戦えるぞ!

 残るは貴様ら四人だけだ! さあ、かかってくるがいい!」

 

パープルハート

「あれだけの攻撃を受けてまだ立ってられるの・・・!?」

 

グリーンハート

「ですが、確実にダメージを与えています。 

 皆さんの犠牲は決して無駄ではありませんわ」

 

エルク(神衣)

「ああ、ここまで来たら負けられない!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「わ、わたしもがんばるわ! ロムちゃんと約束したんだから!」

 

エメラルドハート

「どうやら互いに余力は残っていないようだ・・・。

 だが・・・ここまで高揚するのも久し振りだ!」

 

エルク(神衣)

「っ! なんて闘気・・・!」

 

エメラルドハート

「どうした! 貴様らもネクストなんとかと言うものにならなくていいのか!」

 

パープルハート

「言われなくてもそのつもりよ!」

 

グリーンハート

「おそらくこれが最後の攻防・・・全力で行きますわよ!」

 

 

ネプテューヌとベールの二人も、ネクストフォームになった。

 

 

エメラルドハート

「先ほど戦った黒と白の女神と同等の力を感じるな。 いいぞ、そうでなくてはな!」

 

ネクストパープル

「まるで・・・いいえ、戦いを楽しんでるわね」

 

ネクストグリーン

「ええ、勇猛と言うよりも、あれは・・・」

 

エルク(神衣)

「それはともかく、僕が斬り込む。 あとに続いてくれ」

 

ネクストパープル

「わかったわ、わたしとベールもあまり力は残ってないわ。

 けれどとても危険よ?」

 

エルク(神衣)

「もちろんわかってる。 僕に考えがあるんだ。

 でも、半分賭けみたいなものだけどね・・・」

 

ネクストグリーン

「わたくしはエルちゃんを信じますわ。 ネプテューヌ、貴女は?」

 

ネクストパープル

「正直心配だし止めたいけど、エルくんは意味のないことをする人じゃないのは

 知ってるわ」

 

ホワイトシスター(ラム)

「わたしもわたしもー! がんばってね、おにいちゃん!」

 

エルク(神衣)

「ありがとう、皆。 任せてくれ!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「わたしも見てるだけはもう終わり! おにいちゃん、タッチするよ!」

 

 

ラムはエルクに触れて強化した!

 

 

エルク(神衣)

「それじゃあ行くよ! 四ノ型―――流星ッ!」

 

エメラルドハート

「っ!」

 

エルク(神衣)

「三ノ型―――断空ッ! おおぉぉぉっ!!」

 

エメラルドハート

「くっ!! 貴様ら、風神の装が見えんのか? 貴様が仕掛ければ仕掛けるほど、

 自身を傷付けることになるぞ」

 

エルク(神衣)

「そんなこと・・・わかってる!」

 

エメラルドハート

「なに?」

 

ネクストパープル

「32式エクスブレイドッ!」

 

ネクストグリーン

「シレットスピアーッ!」

 

エメラルドハート

「ちっ!」

 

 

打ち合っていたエルクを弾いて、ヒルダは遠距離を回避する。

 

 

エメラルドハート

「双龍嵐ッ!」

 

エルク(神衣)

「うおぉぉぉっ!」

 

 

ヒルダが巻き起こした二つの竜巻に突っ込む、傷を負いながらもエルクは彼女に接近する。

 

 

エルク(神衣)

「一ノ型―――咆哮ッ!」

 

エメラルドハート

「轟嵐刃ッ!」

 

 

エルクとヒルダの刃が、再び激しく肉薄する!

 

 

エメラルドハート

「貴様、先程からなんのつもりだ。 なぜわざわざ攻撃を受けている?」

 

エルク(神衣)

「・・・こうでもしないと、貴女に近付けないと思ったからですよ!」

 

 

武器を合わせ、肉薄しているエルクに容赦なく風の刃が襲い掛かる。

しかし、そんな彼の言った言葉に、ヒルダは疑問を隠せないでいた。

分かっていながら、なぜわざわざ自分から傷を負うような真似をするのか、と。

突撃して少しでもダメージを与えて次に繋げるためのものなのか?

たとえそうだとしても、もっと他に戦い方があったはず。

 

 

エメラルドハート

「(この男、一体なにを考えている? この局面で自分から攻撃を受けるなどと。

 エリス達を倒し、ここまで来たのだからできる男だと思っていたが、

 過大評価しすぎたか・・・?)」

 

 

と、内心そう思い始めたヒルダ。

 

 

ネクストパープル

「クリティカルエッジッ!」

 

エメラルドハート

「背後から・・・そのためか! 嵐の殺陣!」

 

エルク(神衣)

「ぐあっ!」

 

ネクストパープル

「そんな・・・!」

 

 

前方と後方からの挟撃に対し、ヒルダは再び激しい嵐を巻き起こし、

エルクとネプテューヌの攻撃をはね退けた。

 

 

エメラルドハート

「紫の女神との挟撃で仕留めるつもりだったのだろうが、惜しかったな。

 これで理解しただろう、闇雲に向かって来るだけでは勝てんとな」

 

エルク(神衣)

「それはどうでしょうか?」

 

エメラルドハート

「なんだと?」

 

ホワイトシスター(ラム)

「二人ともどいて! シャルロットさんから教えてもらった炎魔法―――

 バハムートフレアッ!」

 

 

自身の魔力にシェアエネルギーを加えて強化した魔法。

先のシャルロットとの戦闘で見た巨大な龍を模した強大な魔法が、

ラムの頭上で咆哮を上げる!

 

 

エメラルドハート

「こ、これは・・・シャルの魔法! 奴の入れ知恵か!

 ならばこちらも―――青嵐龍神破ッ!」

 

 

ラムの魔法に対し、ヒルダも自身の持つ最大の技で迎え撃つ。

同時に放たれた巨大な炎龍と、二つの風龍が互いに喰らい合う!

だがその最中、ある変化が起きた。

 

 

エメラルドハート

「っ!? 私の技が喰われているだと・・・!?」

 

 

ラムの炎魔法とヒルダの風の絶技。

風属性は火属性を威力を高めるという性質があり、加えて火と風による魔力反応が起こり、

炎龍に二つの風龍に吸収され、それによってさらに巨大な龍へと変容した!

 

 

エルク(神衣)

「す、凄い・・・!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「いっけーーっ!!」

 

エメラルドハート

「くっ、ぐああぁぁぁっ!!」

 

 

巨大な炎龍の口から飲み込むように包まれたヒルダは炎上する。

彼女が纏った風をも取り込み、より大きなものとなって灼き尽くす!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロム

「ラムちゃん、すごーい!(キラキラ)」

 

イストワール

「はい。 こちらまで熱が伝わってきます」

 

ソニア

「あれってロッタの魔法だよね? こっそり教えたの?」

 

シャルロット

「いいえ、私が教えたのは旧時代の魔法の基礎よ。 術式を教えたわけではないわ」

 

クロワール

「じゃあ、自力で覚えたってのか?」

 

ユリウス

「そうなるな。 以前から魔法の適性の高い子だと思っていたが・・・」

 

ブラン

「ええ、我が妹ながら恐ろしい子」

 

ネプギア

「でも、本当に凄いよ、ラムちゃん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エメラルドハート

「くっ・・・はあ、はあ・・・。 まさか魔力反応を使うとはな・・・!

 やはりシャルの入れ知恵のようだな・・・!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「う、うそっ!? まだ倒れないの!?」

 

ネクストパープル

「なら、一気に畳み掛けるだけよ! 32式エクスブレイドッ!」

 

エメラルドハート

「っ!」

 

 

シェアエネルギーで成形した巨大な剣を放ち、ネプテューヌのそれはヒルダを掠めた。

 

 

エメラルドハート

「大した攻撃だが、それは陽動。 本命は―――」

 

エルク(神衣)

「はあぁぁっ!」

 

エメラルドハート

「仕掛けるなら声を上げるなと言ったはずだぞ!」

 

エルク(神衣)

「ぐはっ!」

 

 

その攻撃を読んでいたヒルダは、背後から仕掛けてきたエルクを叱咤しながら振り向き

ながら横一閃に斬り裂いた!

 

 

ネクストパープル

「エルくんっ!」

 

ネクストグリーン

「エルちゃんっ!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「そんな・・・!」

 

エメラルドハート

「は、ははは・・・! これで―――っ!」

 

 

討ち取った、敵の支えを、そして好機を。

しかし、この時ヒルダはある違和感を抱いていた。

エルクの攻撃を読み切り、確かにこの手で斬った、斬ったはず。

だというのにこの感覚はなんだ?

そしてヒルダはその正体に気付く。

それは―――手応えの無さ。

それに気付いたのと同時に、自分が斬り捨てたそれは波打つように消えた。

 

 

エメラルドハート

「な、なにっ!?」

 

 

それを見た時、ヒルダの思考は停止した。 かわした、受け止めたなら分かる。

しかし、その奇怪な現象によって眼前の人間が消えるなどありえるのか、と。

その非現実的な現象に動揺したため、再び接近してくるエルクに気付けず、

それに気付いた時にはすでにエルクは神威を構えて直ぐ側まで接近を許していた。

風神の装も先のラムの炎魔法でかき消されたため、これまでのようにそれを使った

防御もできず、咄嗟に矛で防御しようと構えた。

 

 

エメラルドハート

「(っ、腕が痺れて力が入らん・・・!

 紫の女神が呼んでいたぷるるんと言う者のあの雷を帯びた攻撃によるのものか!

今になって効いてくるとはな・・・!)」

 

エルク(神衣)

「輝剣秘技・八ノ型―――臥龍ッ!」

 

 

上段の構えから振り下ろされたそれたエルクの刃は光を纏い、

ヒルダの矛と再度ぶつかり合う。

 

 

エメラルドハート

「〜〜っ!! (なんだ、この威力は!? 今までに受けたどの技よりも・・・!)」

 

 

その技に驚きながらも、ヒルダは自身と同じく傷だらけのエルクを見て気付く。

 

 

エメラルドハート

「(奴の体の傷が光っている・・・? そうか、それを負えば負うほど威力の増す

 技と言うわけか。 今まで技と私の攻撃を受けていたのはそのためか・・・。

 こんな戦い方もあるとはな・・・!)」

 

エルク(神衣)

「うおぉぉぉっ!!」

 

 

そんなヒルダの驚きも関係なく、エルクの渾身の刃が彼女の矛を叩き折った。

 

 

エメラルドハート

「なっ・・・に!? ―――ぐあぁぁああっ!!」

 

 

自分の武器を真っ二つに折らたことによる防御も、麻痺による身動きもできないヒルダは、

そのまま光の刃に斬り裂かれた。

 

 

ネクストパープル

「武器を折った・・・!」

 

ホワイトシスター(ラム)

「おにいちゃんすごーい!」

 

エルク(神衣)

「今だ! 姉さんっ!」

 

ネクストグリーン

「はい! あなたがくれたこの好機、絶対に逃しませんわ!」

 

 

そう強く頷き、ベールはヒルダを囲うように空に無数の小さな魔法陣を展開する。

 

 

エメラルドハート

「くっ・・・! な、なんだ・・・これは・・・!」

 

ネクストグリーン

「これでフィニッシュですわ! インフィニティスピアッ!」

 

 

ベールが指を鳴らしたのと同時に、それらの魔法陣から無限と思うほどの量の

緑に輝く美しい槍が放たれた!

 

 

エメラルドハート

「(これが・・・この時代の女神の力、か・・・。

 これだから・・・戦いはやめられんのだ・・・!)」

 

 

その光景は敵対する者に微塵の容赦のないものであり、防御も回避もなす術もない

ヒルダは、そう笑みを浮かべながら自身の敗北を潔く受け入れるのであった―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ちょうど年末に書くことができた・・・。
それでは皆様、良いお年を!




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