光次元ゲイムネプテューヌ~聖なる祈りと極光の守護神~   作:EDENCROSS

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光ネプ第95話

≪前回までのあらすじ≫
例によって激務を終えた翌日、エルクは一人バーチャフォレストに来ていた。


♯ 95 プラネテューヌの日常③

エルクは今、バーチャフォレストでいつもの習慣である剣の素振りを兼ねて、

黄金の力の鍛錬をしている。

日光が射し込み、鳥がさえずる声を聴くと、初めてここに来た時の頃を思い出す。

突然現れた聖光遺跡でユリウスと出会い、神威を授かって邪力(タナトス)モンスターを倒してラステイション、ルウィー、リーンボックスに体験入国の各国での出会いと戦いもあり、クロノスを追って神次元でプルルート、ピーシェ、そして一人飛ばされた先で出会い仲間になったロティが女神になり、神衣化という変身能力を身に付け、皆の力を合わせて暗黒暴君(タイラント)を倒した。 しかし、その直後に現れたクロノスに手も足も出ず奪われた記憶を返され、それが膨大な情報として頭に流れ込んできたことで、アルトスの集落で過ごした記憶を思い出し、

大勢の仲間と養父バーンズとマーブルを守れず、失意と絶望の底へと堕ちたエルクと復讐者になったもう一人の自分と戦い、危険を犯してまで迎えに来てくれた。

その後、そんな自分を受け入れ、現実世界に戻ったエルク達は、

クロノスを倒すため、四国家の初代女神様方の力を貸りるために点在する聖域へ赴き、

戦って力を示して協力を得て、現在こうして力の制御の鍛錬に励んでいる。

あの時と全く同じ景色と光景と場所のはずなのに、

随分遠い所まで来たんだなと思っていた。

 

 

エルク

「・・・僕ももっとがんばらないとな」

 

 

これまでの事を振り返り、再び剣の素振りを始める。

その時、背後から一人の人物がエルクに声を掛けられた。

 

 

???

「精が出るわね、エルク。 こんな朝っぱらから鍛錬なんてね」

 

 

エルクに声を掛けた人物、それは―――

 

 

エルク

「アイエフ、君だったのか。 剣と力の制御の鍛錬だよ。

 君こそどうしてここに?」

 

アイエフ

「あなたがここで鍛錬してるってイストワール様から聞いたのよ。

 ちょうど私もあなたに用があったから来たのよ」

 

エルク

「用って、どんな?」

 

アイエフ

「それはね、エルク―――私と手合わせしない?」

 

エルク

「僕と? なんでまた」

 

アイエフ

「ここ、覚えてる? あの遺跡でその神威を手に入れる前のあなたがはじめて

 モンスターと戦った場所よ」

 

エルク

「もちろん、覚えてるよ。 あの遺跡に僕とアイエフとネプテューヌとネプギアと

 コンパの五人で調査しに行く途中だったよね」

 

アイエフ

「そう。 今だから言うけど、正直その時のエルクは実戦経験ゼロの一般人って感じ

 だったものね。 腰だって完全に引いてたし」

 

エルク

「そ、それも自分が一番覚えてるよ・・・。

 クロノスにあれは記憶を奪われた後だから、剣の扱い方も忘れて・・・って、

 それはもういいじゃないか」

 

アイエフ

「ふふふ、ごめん。 でも、あれから色々あってあなたは強くなったわ。

 それこそ、ネプ子達女神と互角ってくらいにね。

 だからエルク、私もそんなあなたと一度手合わせしたいと思ったの。

 この先敵も強くなってくるわ。

 あなたの後ろにいて守られるだけじゃなくて、横に立って一緒に戦いながらあなたを

 守りたい。 ・・・それとも、もう私なんかじゃ相手にならないかしら?」

 

エルク

「まさか、そんなことないよ。 最初に戦いのきびしさを教えてくれたのはアイエフ、君だ。

 それに僕も正直言うけど、実はあの時、君に憧れてたんだ」

 

アイエフ

「そ、そうなの?」

 

エルク

「うん。 凛々しくて格好良くて、その場にいた誰よりも率先して行動していた君は、

 僕の理想だったんだ。 僕もいつかこんな風に強くなりたいって」

 

アイエフ

「エルク・・・」

 

エルク

「だから、僕の方こそ頼む。 そんな君に強くなったことを改めて知ってほしいから!」

 

アイエフ

「・・・わかったわ! お互い全力でやりましょう! って言いたいけど、流石に、ね?」

 

エルク

「本当にそうしたら、ここら一帯が滅茶苦茶になるかもだから、ほどほどに、ね」

 

アイエフ

「ふふふ、そうね。 それじゃあ・・・行くわよっ!」

 

 

_________________________________________

戦闘曲 

バテンカイトスⅡ 

The Valedictory Elegy

通常戦闘曲

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 

そう言ってアイエフは、姿勢を低くしてカタールを構えて突っ込んできた。

 

 

エルク

「五ノ型―――穿煌ッ!」

 

 

それに対して僕は穿煌の光のレーザーを放ち、アイエフを狙い撃つ。

 

 

アイエフ

「(速い! でも・・・) 魔界粧・氷樹ッ!」

 

 

アイエフは高く跳躍して回避して、空中から魔法を唱えた。

エルクの足下に氷塊を生み出すが、それを素早く横に移動して避け、

着地を狩ろうと駆け出す。

 

 

エルク

「火魔威太刀ッ!」

 

アイエフ

「烈火死霊斬ッ!」

 

 

エルクとアイエフの二つの炎の斬撃が肉薄し、さらに激しく燃え上がる。

 

 

アイエフ

「あなたもなかなか熱い技を持ってるじゃない!

 でも、私も負けてないわよ。 ――――魔界粧・轟炎ッ!」

 

 

先程唱えた魔法に似た名前の炎魔法は、再びエルクの足下から火柱を立たせる。

 

 

エルク

「くっ!」

 

アイエフ

「今度は上に飛んだわね! 回天連斬ッ!」

 

 

跳んで回避したのを見たアイエフは、駒のように回転しながら跳躍して、追撃をかける。

 

 

エルク

「四ノ型―――流星ッ!」

 

 

それに対し、無数の小さな光子弾を放つ技で迎え撃つ。

しかし、アイエフはその状態のままそれらを斬り裂きながら迫る。

 

 

エルク

「なっ!?」

 

アイエフ

「そこよっ!」

 

エルク

「うわっ!」

 

 

その刃がエルクに届き、咄嗟に防御するも勢いのまは弾かれたが、

空中で身を翻して地面に着地した。

 

 

アイエフ

「まだまだ行くわよ! ソウルズコンビネーションッ!」

 

エルク

「十連白夜ッ!」

 

 

今まで何度も見たアイエフのカタールと体術の連続攻撃。

こちらも剣と鞘の二刀流による連続攻撃を繰り出す。

 

 

エルク・アイエフ

「「はあーっ!!」」

 

 

神威とカタールの剣撃、鞘と蹴りの打撃の応酬。

互いも一歩も譲らない攻防の中、押しのけ合って距離を取り、エルクは神威の柄尻を

鞘口に差し込み、ナギナタ状態にシフトし、次の行動に出る。

 

 

エルク

「はっ!」

 

 

その神威で、アイエフに突きを繰り出す。

 

 

アイエフ

「当たらないわよ!」

 

エルク

「くっ!」

 

 

回り込むように身軽な動きで攻撃を避け、そのままの動作で放った回し蹴りを、

エルクは神威を縦にして防御する。

そしてそれをすかさず風車のように回転させて足を巻き込んで、

アイエフの体制を崩す。

 

 

アイエフ

「っ! ガイツ・シュトロームッ!」

 

エルク

「輝剣・光華ッ!」

 

 

アイエフは闇魔法ガイツ・シュトロームによる黒い波動を放ち、

エルクは振るった剣の軌跡を爆発させる光華を繰り出し、相打ちになる。

 

 

エルク

「ブライトスフィアッ!」 

 

 

続けて詠唱破棄によって唱えた光魔法で追撃する。

 

 

アイエフ

「眩しい・・・! 目眩ましのつもり!?」

 

エルク

「シルバーチェーンッ!」

 

アイエフ

「こんなものっ!」

 

 

それに紛れて白銀の鎖を創り出したシルバーチェーンを放つが、

アイエフはそれを叩き斬る。

 

 

アイエフ

「さあ、次はどうするの!? ―――っ!?」

 

 

エルクの出方を伺おうと後退した時、アイエフの足に何かが絡みついた。

よく見るとそこには、地面に小さな魔法陣が描かれており、

そこからシルバーチェーンが伸びていた。

 

 

アイエフ

「こ、これって・・・あの鎖!? なんでここに―――あの時ね・・・!」

 

 

追撃にと唱えた光魔法に紛れて放ったシルバーチェーンの直後にトラップとして

自分のすぐ後ろに設置した事に気付いたアイエフは、直ぐ様破壊する。

 

 

エルク

「輝剣・光牙―――連閃ッ!」

 

アイエフ

「っ! 魔界粧・氷樹ッ!」

 

 

そこから間髪入れずに飛んでくる多くの光の刃を、初手に唱えた氷魔法で防御するが、

耐えきれずに粉々に砕け散った。

 

 

エルク

「疾閃牙ッ!」

 

アイエフ

「いつの間に! クロスエッジッ!」

 

 

素早くアイエフの横に移動し、エルクは元の状態に戻した神威で鋭い突きを放つが、

アイエフはX字に斬りつける技で再び防御する。

 

 

エルク

「鎧徹しッ!」

 

アイエフ

「その技は―――きゃあっ!」

 

 

密着状態で繰り出されたそれは、カタールをクロスして構えていたアイエフの防御を、

打撃と衝撃で崩した。

 

 

アイエフ

「くっ、まだよ! まだ―――っ!」

 

 

それによって転倒して尻もちをつくアイエフ。

立ち上がろうとしたところに、エルクは神威の剣先をアイエフに向けた。

 

 

エルク

「勝負あり! だね」

 

アイエフ

「・・・ええ、そうみたいね」

 

 

エルクは神威を鞘に納めてコールアウトし、差し出した手でアイエフの伸ばした

手を掴んで起こした。

 

 

アイエフ

「はあ、負けたわ。 本当に強くなったわね、エルク。

 私も途中で熱くなったわ」

 

エルク

「それは僕も同じだよ、アイエフ。 君も強かったからこっちも熱くなっちゃったよ」

 

アイエフ

「そう言ってくれて嬉しいわ。 でもエルク、あなた全然本気じゃなかったでしょ?」

 

エルク

「まあ、確かにそうだけど、それを言ったらアイエフもだろ?

 軽い手合わせだったわけだし」

 

アイエフ

「・・・いいえ、私は本気で戦ったつもりよ。

 それこそ、あの爆炎覚醒しようと思ったくらいにね」

 

エルク

「それって、あの赤くなる状態のやつだよね?」

 

アイエフ 

「ええ、そうよ。 手合わせと言ったけど、私は最初から全力だったわよ。

 これまであなたの近くで戦ってきたんだから、嫌でもあなたの強さは知ってるつもりよ。

 そんなあなた相手にそんな感覚で戦ったらすぐ負けるのは分かりきってるもの」

 

エルク

「アイエフ・・・」

 

アイエフ

「繰り返しになるけど、本当に強くなったわね。 なんだか遠い存在になった気がするわ。

 まだ完全にとは行かなくとも、今では初代女神の力の一部を使えるんだから、

 私なんて相手になるわけないわよね・・・」

 

エルク

「ど、どうしたの、アイエフ? なんていうか・・・君らしくないよ?

 確かに僕が勝ったけど、あくまでそれは手合わせの範疇であって、その・・・」

 

アイエフ

「・・・ふふ、冗談よ、冗談。 慌て過ぎよ、エルク」

 

エルク

「もう、びっくりしたよ。 急にあんなこと言い出すんだから・・・」

 

アイエフ

「悪かったわ、ごめんなさい。 でも・・・」

 

エルク

「でも?」

 

アイエフ

「嘘を言ったつもりはないわ。 それだけあなたが強くなったっていう証拠だから。

 それに、個人的にもあなたには今まで助けられてきたからね」

 

エルク

「それは僕も同じだよ。 いつの間にか僕達は互いに助け合ってたんだね」

 

アイエフ

「ふふ、そうね。 理想の関係って言うのかしらね、こういうの」

 

エルク

「そうだね。 今更かもしれないけど、これからもよろしく、アイエフ」

 

アイエフ

「ええ、任せない! 私こそ、頼りにしてるわよ、エルク」

 

 

そう言ってエルク達は、握手を交わした。

その後、二人は休憩がてら雑談をする。

 

 

アイエフ

「イストワール様から聞いたわよ、なんでも昨日は大変だったみたいじゃない」

 

エルク

「うん。ネプテューヌが仕事を溜め込んでたみたいで、その全ての納期が昨日中だった

 から大変だったよ・・・」

 

アイエフ

「それは災難だったわね。 でも、毎度のことながらネプ子には困ったものね。

 どうして学習しないのしら、あの子は。

 あれじゃああなた達がかわいそうだわ」

 

エルク

「まあ、ネプテューヌもいざって時にはやってくれるから、信用してるんだけどね」

 

アイエフ

「それは私もわかってるわ。 なんだかんだで今までネプ子には助けられてきたし、

 前の猛争事件の時だって皆の協力があったにしろ、うずめを助けて解決した

 わけだしね」

 

エルク

「それもネプテューヌから聞いたよ。 世界中を巻き込んだ事件だったけど、

 うずめやネプテューヌさんと出会えてよかったってね」

 

アイエフ

「そうね、私もそう思うわ。 逆にあの事件がなかったら出会うこともなかったもの」

 

エルク

「あのまま消えるはずだった俺が生きていられるのは、ねぷっち達のお陰だ

 ってうずめも言ってたよ。 その時僕は居なかったけど、僕もそう思うよ」

 

アイエフ

「ねぷ子からしたら、うずめは友達で仲間で女神の先輩だからね。

 もちろん私もよかったって思ってるけど、あの子はあの子で色々思うところが

 あるんでしょうね」

 

エルク

「みたいだね。 ネプテューヌがネプギアとうずめとネプテューヌさんの四人で一緒に

 居るのをよく見かけるよ。 ああして見ると、四姉妹って感じがするよ」

 

アイエフ

「わかるわ。 考えてることが似てるのか気が合うんでしょうね。

 大きいねぷ子にいたっては同一人物だからね」

 

エルク

「はは、だね。 それとこの前、ネプテューヌが二人に仕事を手伝うように頼んでる所を

 見かけたんだけど、速攻で逃げてったよ」

 

アイエフ

「仕事が嫌って所も似てるのね。 まあ、本来大きいねぷ子とうずめが教会の仕事をする

 必要無いんだけどね。

 やればできる子っていうのは知ってるけど、いえ、知ってるからこそ、

 ネプ子にはしっかりして欲しいものだわ」

 

エルク

「なんだか、ネプテューヌの愚痴みたいになってるね」

 

アイエフ

「ふふ、そうね。 話を変えるなら、ロティは一緒じゃないの?

 あの子、いつもあなたと一緒にいるから」

 

エルク

「ロティなら今、ネプテューヌさんとうずめと海男さんと一緒に神次元に行ってるよ。

 お世話になった人達に挨拶したいって。

 僕達とこっちの世界に来る時、そのまま一緒に来ちゃったからそれができなかったからね」

 

アイエフ

「まあ確かに、あの時はこっちにあの巨大な邪力(タナトス)モンスターが現れたから

 そんな暇なかったものね。

 でもエルク、あなたも一緒に行った方がよかったんじゃない?

 ロティの師匠なんだから」

 

エルク

「もちろん僕もそうしようと思ってロティに言ったんだけど、「師匠のことはあたしから

 言っとくから、師匠は修行がんばって!」って強く言われたんだ」

 

アイエフ

「そういうことね。 それでどう? エリス様の力は?」

 

エルク

「最初の時と比べて馴染んだ気がする。 完全に使いこなすにはまだ足りないって感じかな」

 

アイエフ

「そう。 前にも言ったけど、何かあったら力になってあげるからいつでも声をかけなさい。

 もしその時が今回みたいな手合わせだったら、今度こそ負けないわよ?」

 

エルク

「ありがとう、アイエフ、その時は頼むよ。 もちろん次も勝つけどね」

 

アイエフ

「言うようになったじゃない。 最初は腰引いてたくせにー」

 

エルク

「だからそれはやめてくれー」

 

アイエフ

「ふふ、はいはい」

 

 

と、笑い合いながら僕達の話は続く。

その後、アイエフのバイクに乗せてもらい、用があるギルドまで送ってもらった。

その道中に感じた風はと疾走感は、変身して空を飛ぶものとは違うものであり、

ギルドに着くのもあっという間だった。

 

 

ハンター

「あっ! エルクさん、こんちはっス!」

 

ハンター

「お疲れ様です、エルクさん!」

 

ハンター

「昨日はマジで凄かったぜ、エルクさん!

 なんたった一人で凶暴な教会指定のモンスターを倒しちまうんだからよ!

 しかも五体だぜ、五体!」

 

ハンター

「やっぱエルクさんはオレらとは違うなー!」

 

エルク

「あ、ありがとう。 えっと、アイエフ・・・この人達は?」

 

アイエフ

「あなた、今まで色んな手配モンスターを討伐してきたでしょ。

 昨日の事もあってギルドのハンター達、すっかりあなたのファンになったみたいよ?」

 

エルク

「僕ってそんなに有名なの?」

 

アイエフ

「このプラネテューヌのギルドだけじゃないわ。 他のギルドだってそうだし、

 それにここだけの話、私の所属してる諜報部の方でもあなたを高く評価してるのよ。

 なんでも、あなたをスカウトしようって話があるくらいだから」

 

エルク

「諜報部からも? 確かに何度かアイエフの任務を手伝った事もあったけど・・・

 それで?」

 

アイエフ

「そう、その功績が認められて評価されたってわけ。

 私も嘘の報告書を出すわけにはいかないからね」

 

エルク

「評価されるのは嬉しいけど、僕には使命があるから・・・」

 

アイエフ

「ええ、わかってるわ。 私から上層部には本人は断ったと報告しておくわ」

 

エルク

「そうしてくれると助かるよ」

 

 

ギルドに入るなり自分のファンだと言うハンター達に声をかけられ、諜報部の方からも

目をつけられていることを知って困惑しながらも、エルクとアイエフは彼らに軽く

挨拶しながら受付まで足を運ぶ。

 

 

職員

「こんにちは、エルクさん。 昨日は本当にお疲れ様でした。

 貴方のお陰でモンスターに脅かされる心配も無くなりました」

 

エルク

「ありがとうございます。 それで、僕にある依頼があるという話ですが・・・」

 

職員

「はい。 その依頼人の方は奥のギルド長室にてお待ちになっています。

 こちらへどうぞ」

 

エルク

「ギルド長室? ギルドの代表の人が直接僕に依頼っていうのは?」

 

職員

「それは代表から説明があると思いますので、私からは何も」

 

エルク

「なら一度、教会に戻って着替えた方がいいかな?

 てっきり、いつものモンスター討伐の依頼かと思ったからそのために手合わせも

 したし・・・」

 

アイエフ

「汚れても臭いもしないから大丈夫よ。 なにより時間がかかるでしょ?

 私は入り口で待ってるから」

 

エルク

「エ? 待っててくれるの?」

 

アイエフ

「なによ、何か不都合でもあるの?」

 

エルク

「いや、そうじゃなくてアイエフの方は大丈夫なの?

 これからの予定とかあるかもだし」

 

アイエフ

「今日、私は非番だから平気よ。

 それに、何か手伝えることもあるかもしれないしょ?」

 

エルク

「そういうことならお言葉に甘えさせてもらうよ」

 

アイエフ

「うん、よろしい。 さあ、早く行きなさい。 あまり待たせると怒られるわよ?」

 

エルク

「そうだね、行ってくるよ。 すみません、お願いします」

 

職員

「では、こちらへ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

職員

「代表、エルクさんをお連れました」

 

「ご苦労、お通ししてくれ」

 

職員

「はい。 ではエルクさん、私はこれで失礼します」

 

エルク

「ありがとうございました」

 

 

 

一時アイエフと別れ、案内してくれた職員に礼を言って目の前の扉をノックし、

どうぞと言う言葉の後、部屋へ入った。

 

 

 

エルク

「失礼します」

 

アイラ

「ようこそ、我がプラネテューヌギルドへ。 私はここの代表―――つまりマスターを

 務めさせてもらっているアイラだ。 そして、こちらの方が―――」

 

ルビィ

「はじめまして、ルビィよ。 あなたがあの有名なエルクさんね。 ふ〜ん・・・」

 

エルク

「えっと、なにか・・・?」

 

ルビィ

「ギルド内で有名な人って聞いたからどんな人かと思ったら、意外に普通なのね。

 体も華奢だし、強そうには見えないわね」

 

 

ギルド長室に居た二人の人物。 一人はギルドの代表の茶髪の長身の戦士風の女性と、

もう一人の美しい赤い髪と真紅のドレスを着たルビィと言う少女は、その容姿からして

ロムとラムより少し年上くらいだろうか?

座っていた高級なソファーから立ち上がってエルクの側へ行くと、まるで値踏みするか

のような目でエルクを見ながらそう言った。

 

 

アイラ

「まあ、人は見かけによらないと言いますよ、ルビィ嬢。

 現に彼はその確かな実力と功績をもって、我がギルドのハンターたちだけではなく、

 多くのプラネテューヌ国民からを慕われているのですから」

 

ルビィ

「・・・わかってるわ、わたしもきちんと調べたからこうして依頼を出すんだから。

 ただ、ちょっとだけそう思っただけよ」 

 

 

そう言ってルビィは、再びソファに座る。

 

 

アイラ

「すまなかったね、エルクさん。 さあ、あなたもどうぞ」

 

エルク

「はい」

 

 

アイラにすすめられ、エルクも二人の向かいになるように座る。

 

 

エルク

「それで、僕に依頼というのは?」

 

アイラ

「本当なら世話ばなしのひとつもいいが、単刀直入ってのも好きだよ。

 今回の依頼についてなんだが・・・」

 

ルビィ

「それはわたしが話すわ、アイラ。 それは・・・」

 

エルク

「それは?」

 

ルビィ

「エルクさん、わたしと結婚してほしいの!」

 

エルク

「・・・ ・・・ ・・・ ・・・エ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルク

「っというわけで、結婚することになりました」

 

アイエフ

「いやいや! どういうわけでっ!? 全然まったく理解できないんだけどっ!?」

 

 

アイエフが激しく動揺するのも無理もない。

なぜなら好きなエルクがルビィという会ってまだ間もないほぼ他人の少女と結婚すると

言うのだから。

 

 

アイエフ

「え、えっと・・・私、あなたに嫌われるようなことしたかしら?

 心当たりが無いんだけど・・・」

 

エルク

「待った待った! とりあえず落ち着いてくれ、アイエフ。

 結婚すると言っても、それは偽装で、本当の目的は別にあるんだ」

 

アイエフ

「どういうこと?」

 

エルク

「ここじゃ話せないから、教会に帰って話すよ」

 

アイエフ

「・・・わかったわ、絶対よ?」

 

 

エルクは動揺するアイエフにそう言い、バイクに乗せてもらって教会へ戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エルク

「ただいま、皆」

 

ネプテューヌ

「おかえり、エルk「おかえりなさい、エルちゃん!」ねぷぅっ!?」

 

 

エルクの帰りを迎えようとしたネプテューヌを押しのけ、ベールがエルクにハグをする。

 

 

エルク

「うわっ! ね、姉さん!?」

 

ベール

「ネプギアちゃんにも会うためにやって来ましたが、エルちゃんが留守にしていると

 知った時、ものすごーく寂しかったんですのよ?」

 

エルク

「ご、ごめん、用事があって少し空けてたんだ」

 

ベール

「いいんですの、こうして貴方の温もりを感じることが出来るのですから。

 わたくしも、エルクニウムを摂取しますわ!」

 

ネプテューヌ

「ちょっとちょっとベール! それはわたしとネプギアだけの栄養素だよ!」

 

エルク

「エルクニウムはともかく、なんで皆教会に?」

 

ノワール

「私はネプテューヌに呼びれて来たのよ、仕事も一段落したしね。

 それに・・・あなたに会いたかったから///

 

ブラン

「最後に何を言ってたのかよく聞こえなかったけど、わたしもこの子たちも同じよ。

 もちろん、あなたに会いたかったから来たのよ」

 

ラム

「おにいちゃん!」

 

ロム

「おにいちゃん、会いたかったよ!(ぎゅっ」

 

 

ロムとラムの双子の姉妹も、エルクに抱き着く。

 

 

ユニ

「お邪魔してます、お兄ちゃん」

 

 

ベール、ブラン、ノワールだけはなく、他の仲間達の姿もあった。

 

 

ピーシェ

「えるくーっ!」

 

 

その時、突然ピーシェが激しいタックルを繰り出し、エルクに密着していた三人は

素早くエルクから離れた。

 

 

エルク

「おっと! 急に飛びつくと危ないよ、ピーシェちゃん」

 

プルルート

「エルクくん、ナイスキャッチ〜!」

 

エルク

「二人も来てたんだね」

 

プルルート

「うん。 一回ピーシェちゃんと向こうのあたしの国に帰ったんだけど〜、

 その時いーすんから仕事しろって言われたんだ〜・・・」

 

ピーシェ

「ぴぃも手伝ったんだよー!」

 

エルク

「そうなんだ。 偉いね、ピーシェちゃん」

 

ピーシェ

「えへへ~///」

 

プルルート

「ねえねえエルくん、あたしにもなでなでして〜」

 

エルク

「プルルートもお疲れ様」

 

プルルート

「えへへ~///」

 

ネプテューヌ

「ぷるるん、仕事溜めてたのー? だめだよ、女神っていう自覚も持たなくちゃー」

 

イストワール

「それを貴方が言いますか、ネプテューヌさん・・・」

 

アイエフ

「ですね。 ネプ子、あんたまた皆に迷惑かけたんでしょ」

 

ネプテューヌ

「や、やだなあいちゃん。 わたしはいつも通りやってるだけだよ。

 ねえ、ネプギア?」

 

ネプギア

「え? それは、えっと・・・」

 

コンパ

「でも、いつも通りということは、ねぷねぷ・・・」

 

アイエフ

「ええ、そういうことみたいね、エルク?」

 

エルク

「まあ、ネプテューヌをやればできる子だから、信頼してるよ」

 

ネプテューヌ

「エ、エルくん・・・!」

 

エルク

「でも、本音を言うならもっとしっかりすれば仕事を溜めて大変な思いをしなくて

 済むのになって。 さらにはもっと女神としての自覚をもって欲しいなって」

 

ブラン

「さっきあなたがプルルートに言った言葉がそのまま帰ってきたわね」

 

プルルート

「あたし知ってるよ〜。 こういうってブーメランって言うんだっけ〜?」

 

ピーシェ

「ねぷてぬ、駄女神ってことだよね」

 

ネプテューヌ

「ガーンっ! なに、この上げて一気に落とす感じ!? わたしに味方は居ないの!?

 っていうかピー子! 誰が駄女神じゃーいっ!」

 

 

っと、賑やかな場に、皆が自然と笑い出す。

 

 

アイエフ

「それはそうとエルク、皆に話があるんじゃなかったの?」

 

イーシャ

「お話って、いったい何のお話ですか?」

 

エルク

「うん、実は―――」

 

 

エルクは皆に、ギルドで聞かされた事を話した。

 

 

ネプテューヌ

「ふむふむなるほど、エルくん結婚するんだね、おめでとう―――ってええっ!?

 け、結婚ってあの結婚だよねっ!?」

 

ノワール

「ほ、他にどういう意味があるっていうのよ!」

 

ブラン

「そ、そうよ、ネプテューヌ! と、とにかく落ち着きましょ!」

 

ベール

「ブラン、それはあなたもですわよ。 これは夢、夢に決まっていますわ!

 そうでなければ・・・わたくしのエルちゃんが・・・!」

 

 

話を聞いた途端、女神だけではなく、他の仲間達も激しく動揺しはじめた。

 

 

ケーシャ

「エルクさんが結婚・・・!? は? いや・・・は?

 それじゃあ私が嵌めているこの指輪は? 許せないわ、その女・・・!」

 

ビーシャ

「見損なったよ、エルク! キミは本当のヒーローだと思ってたのにっ!」

 

イーシャ

「エルクさん、その話は本当なんですか・・・?

 なら、あなたが私に送ったこの指輪はなんだったんですか・・・?

 私達との絆は嘘だったんですか・・・?」

 

エスーシャ

「・・・イーシャを泣かせたな、エルク。 覚悟はできてるんだろうな・・・!」

 

シーシャ

「これって、所謂浮気ってやつだよね? さすがのお姉さんもショックだよ、エルク君。

 まさか君に裏切られるだなんてね。

 とりあえず、一発殴らせてくれないか・・・!」

 

ネプギア

「そんな、お兄ちゃんが他の女の子とそんな関係になるなんて・・・!」

 

ユニ

「お兄ちゃん・・・?」

 

ロム

「おにいちゃん、わたしのこと嫌いになったの?(うるうる」

 

ラム

「ロムちゃん、こうなったらおにいちゃんを氷漬けにしちゃおっか?」

 

エルク

「ちょ、ちょっと待ってくれ、皆! それはあくまでふりだよ、ふり!

 その辺もちゃんと話す、話します! だからユニ、ケーシャ、銃口を向けるのやめて!」

 

 

エルクの話―――もとい、ルビィから聞かされたのはこうだ。

彼女の一族ガーネット家はプラネテューヌでは有名な家で、

サファイアという同じく名のある家のオライトという少年からプロポーズを受けたらしい。 

しかし、この一族にはある黒い噂があった。

それはある犯罪組織との繋がりがあり、金と武力を背景に、

ガーネット家を乗っ取ろうというものだった。

ガーネット家は代々女性が家督を継ぐ一族、将来的に家長となる彼女を守るために偽の婚約者を立てる事を計画したのは、現家長にしてルビィの実母のローズであり、

名実共に申し分ないエルクを選んだようだ。

 

 

ブラン

「・・・なるほど、そういうことだったね」

 

シーシャ

「でも、ただのお家同士の問題じゃなさそうだね」

 

イストワール

「はい。 何やら剣呑な話のようです」

 

アイエフ

「犯罪組織っていうのも気になりますね。 

 ここ最近そういった話も情報もありませんから」

 

ビーシャ

「プラネテューヌの街だって、平和そのものだよ。

 まあ、ちょっとしたケンカはあるみたいだけど」

 

ユリウス

「今だ残る邪力(タナトス)の問題とは別のようだが、噂と言えど確かに看過できんな」

 

ユニ

「何もない所に煙は立たないって言いますからね」

 

ネプギア

「それが私達の国で起きることなら尚更ですね。 ねえ、お姉ちゃん」

 

ネプテューヌ

「もちろんだよ、ネプギア! わたしのこのキュートな目が黒いうちはそんなこと

 絶対にさせないよーっ!」

 

エスーシャ

「だがその話、私達が聞いてもよかったのか?」

 

エルク

「僕が信用できる人になら話しても大丈夫って言われたから問題ないよ。

 っていうか、そろそろ物騒なものしまってくれないかな?」

 

ユニ

「ああごめん、お兄ちゃん!」

 

ケーシャ

「ご、ごめんなさい、エルクさん! エルクさんがそんな人なんかじゃないっていうのは

 知っていましたけど、つい・・・」

 

コンパ

「でも、その人はどうやってエルクさんのことを知ったですか?」

 

イストワール

「ガーネット家ほどの大きな家ともなると、それだけ情報が集まります。

 きっとそれでエルクさんのことを知ったのでしょう」

 

プルルート

「プラネテューヌで有名なお家らしいけど、ねぷちゃんはルビィちゃんのこと

 知らないの〜?」

 

ネプテューヌ

「ん〜、前にパーティーで会ったくらいかな?

 ネプギアといーすんと一緒に話したくらいだったけど」

 

ネプギア

「確かその時、ルビィちゃんの10歳の誕生日パーティーだったよね?」

 

イストワール

「あれはまだ、エルクさんと出会う前のことでしたね」

 

ベール

「これまで色々な事件を解決し、且つわたくし達女神との関わりがあると知ったから、

 エルちゃんが偽の婚約者として選ばれたというわけですのね」

 

シーシャ

「エルク君のことだから、もちろん協力するんだろう?」

 

エルク

「これがただの家同士の話ならともかく、力尽くで乗っ取ろうっていうなら、

 僕はあの子を守りたいと思ってる。

 それにもし噂が本当なら、これは両家だけの問題じゃない。

 プラネテューヌ全体の問題になりかねないからね」

 

イストワール

「・・・そうですね。 両家の跡取りのご結婚ならおめでたいですが、

 サファイア家の背後にある犯罪組織という武力的なものがあるなら、話は変わります。

 以前から交流のあるわたしとしても、協力したいです」

 

ネプテューヌ

「それでルビィちゃんの家を乗っ取ろうっていうんでしょ?

 大切なことだからもう一度言うけど、わたしのこのキュートな目が黒いうちは

 そんなこと絶対にさせないよー!」

 

プルルート

「ねぷちゃん、頼もしいー!」

 

ノワール

「けど、両家の子供が結婚するとなったら、やっぱり政略結婚になるのかしらね」

 

ケーシャ

「やっぱり結婚っていうのは、好きな人同士じゃないと駄目です! ねえ、エルクさん!」

 

エルク

「そ、そうですね・・・」

 

ユニ

「ケーシャさんの圧、凄い・・・」

 

ベール

「今回エルちゃんが他の女性と結婚するなど言う話を聞いた時は驚きましたわ。

 それこそ、この大きな胸が張り裂けそうなほどに」 

 

ブラン

「・・・それ、いちいち言う必要あるのかしら? なんならもう裂けちまえ」

 

シーシャ

「まあそれはともかく、やはり何かを守るためだったんだね。

 お姉さんは、君がそういう男だって信じてたよ」

 

エルク

「その割には、さっき殴りかかりそうな勢いだったけど?」

 

イーシャ

「イストワールさんも言ってましたが、それだけ大きま家で情報が集まるなら、

 サファイア家の方にもエルクさんことも知られているでしょうね」

 

エルク

「だろうね。 なのにわざわざ僕を選んだってことは何か考えあるんだろうね」

 

ユリウス

「確かにな。 噂が本当なら武力的な介入も十分考えれるからな」

 

エスーシャ

「偽の婚約兼ボディーガードというわけか」

 

ラム

「それって、一番近くにいるとその子を守りやすいってこと?」

 

ユリウス

「それと同時に力を持ったエルクを婚約者として公に発表するば、

 相手に対するある程度の牽制にもなるな」

 

ロム

「う〜ん、むずかしこと、よくわからない・・・(はてな」

 

ピーシェ

「ぴぃにもわかんない!」

 

ネプテューヌ

「胸張って言うことじゃないよ、ピー子」

 

ノワール

「で、それはいつ行われるの?」  

 

エルク

「明日ルビィと一緒に屋敷へ行って、そこでパーティーが開かれるからそこで

 紹介されることになってる」

 

ビーシャ

「明日って、随分急なんだね」

 

エルク

「なんでもこの話は結構前から進んでたらしいよ。

 まさかその時から目をつけられてたなんて思ってなかったから、

 話を聞かされた時はびっくしたよ」

 

ブラン

「無理もないわ。 そういう事情で偽の婚約者を演じて欲しいなんて言われたら

 誰だって驚くわ」

 

ネプテューヌ

「でもでも、わたしにとってはルビィには事前に相談してほしかっなぁ。

 だってわたしは本物のエルくんの婚約者なんだもん。

 この薬指にはめたエンゲージリングがそう言ってるんだからね!」

 

ノワール

「それを言うなら、私も同じなんだけど。 まあ、ネプテューヌの気持ちはわかるわ」

 

ユニ

「事情はわかったけど、なんだかお兄ちゃんの気持ちを利用してるみたいで

 面白くないわね」

 

プルルート

「エルくんなら絶対協力してくれるってこと〜?」

 

エルク

「ユニの言いたいこともわかるよ。 さっきも言ったけど、今回の問題はひいては

 プラネテューヌ全体の問題になる可能性もある。

 たとえ噂だったとしても、協力したいんだ」

 

ネプギア

「国のためを思ってくれるのは嬉しいけど、でもやっぱりお兄ちゃんが心配だよ。

 だってそれはお兄ちゃんも危険ってことでしょ?」

 

ネプテューヌ

「ネプギア・・・」

 

エルク

「・・・ごめん、ネプギア。 それは僕も承知の上だ。

 自分の身は守れるし、警護の人も付く手筈になってるから大丈夫だよ。

 でも、なにより僕には―――」

 

ユリウス

「我々がいるということだな。 つまり、私達にも手伝って欲しいのだろう?」

 

エルク

「うん、協力してくれるかな、皆?」

 

ネプテューヌ

「もう、水臭いなぁエルくん。 そんなの決まってるじゃん」

 

ノワール

「ええ、そんなの言うまでもないわ」

 

ブラン

「ここまで話してくれたもの、そうしない手はないわ」

 

ベール

「わたくしも異議はありませんが、具体的はどうしますの?」

 

イーシャ

「ルビィちゃんの身辺警護といっても、こんな大人数では目立ってしまいますね」

 

ビーシャ

「それにわたしたちのことも知ってるよね?

 特にわたしなんてヒーロー活動でそれこそ目立ってるし・・・」

 

シーシャ

「だね。 けれどそれはアタシ達の場合、だろ?

 プルルートちゃん、ピーシェちゃん?」

 

プルルート

「え? あたし〜?」

 

ピーシェ

「ぷるるととぴぃがなに? しーしゃ?」

 

ユリウス

「なるほど、彼等の情報網によって、この超次元の人間のことを知っているが、

 プルルートとピーシェはこの世界とは異なる神次元の女神―――」

 

エルク

「つまり、二人のことはまだ知られてないってことだね」

 

ネプギア

「でも、どうするんですか? やっぱり、サファイアの家に忍び込んで調べるとか?」

 

ケーシャ

「潜入捜査なら得意なんですが、私が行ってもバレてますよね・・・」

 

エルク

「そういえば、サファイア家は今人手不足でメイドを募集してるって

 ルビィちゃんが言ってたな」

 

ラム

「それじゃあ、プルルートとピーシェがメイドになってサファイア家に行くってこと?

 わたしも行きたいなー」

 

ロム

「わたしもメイドさんやりたいな(きらきら」

 

ブラン

「駄目よ、ロム、ラム、あなた達も女神なんだから素性は知られているわ」

 

ラム

「ちぇー・・・」

 

ロム

「がっかり・・・」

 

ネプテューヌ

「でも、そういうことならちょうどいいんじゃない?」

 

イストワール

「はい、これ以上ない機会かと」

 

プルルート

「あたしがメイドさんか〜。 うまくできるかな〜?」

 

エルク

「大丈夫だよ、プルルート。 きっとうまくいくし、それに似合うと思うよ」

 

プルルート

「えへへ、そうかな〜/// エルくんが言うならあたし、がんばっちゃおっかな〜」

 

ピーシェ

「ぴぃもぴぃも、メイドやりたーいっ!」

 

ベール

「ピーシェちゃんはまだ小さな子供ですが、大丈夫なんですの?」

 

エルク

「年齢不問とも言ってたけど、でも・・・」

 

プルルート

「安心してよ、エルくん〜。 あたしがピーシェちゃんを守るから〜」

 

アイエフ

「まあ、ピーシェも女神だから心配ないかもね。

 いざという時は女神化して対処できるでしょ」

 

ネプテューヌ

「ぷるるん場合、やりすぎなきゃいいけど・・・」

 

プルルート

「もちろんその時はちゃんと手加減するよ〜」

 

ネプテューヌ

「その言葉をわたしは信用してもいいのだろうか・・・?

 だってあのドSぷるるんになるわけだし」

 

コンパ

「ねぷねぷ、ここはプルルートさんを信じるです」

 

シーシャ

「ピーシェちゃんも変身したらパワフルになるから、そういう意味では心配になるね」

 

ネプギア

「私なんて初めて神次元で会った時、初対面で鳩尾くらいましたから。

 しかもまだ今よりも小さい時に・・・」

 

ユニ

「アンタ、ピーシェにそんなことされてたの?」

 

エルク

「とにかく明日、プラネテューヌにあるガーネット家の屋敷へ行くことになってるから、

 ネプテューヌ、ネプギア、イストワールさん、同行お願いします」

 

ネプテューヌ

「オッケー! あの子の家に行くのも久しぶりだよ」

 

ネプギア

「最近会えてなかったから、少し楽しみかも」

 

イストワール

「ネプテューヌさん、くれぐれも粗相のないようにお願いしますよ」

 

ネプテューヌ

「わかってるって、いーすん! 心配性だなぁ」

 

イストワール

「わかっているのなら結構なのですが」

 

エルク

「それじゃあ今日は仕事を前倒しにしようかな。

 明日になったら教会の仕事手伝えないだろうし」

 

イストワール

「そうしてくれると助かります。 ネプテューヌさん、ネプギアさんもお願いします」

 

ネプギア

「はい、わかりました」

 

ネプテューヌ

「ちょっと待っていーすん、前倒しってことは今日で明日の分の仕事するってこと?」

 

イストワール

「その通りです。 お二人とも明日のパーティーに参加するんですから、

 仕事と予定を変える必要がありますので」

 

ネプテューヌ

「え"〜! じゃあそれって実質倍の量ってことじゃんっ! そんなできっこないよ〜!」

 

ネプギア

「だ、大丈夫だよ、お姉ちゃん。 私も手伝うから!

 それに前にも似たようなことあったけど、みんなで片付けられたんだし、

 なんとかなるよ!」

 

ノワール

「ねえエルク、いつもこんな感じなの?」

 

エルク

「・・・はい、大体こんな感じです」

 

ブラン

「エルク達の負担が大きいわね」

 

ベール

「同感ですわ。 愛想を尽かされてもしりませんわよ、ネプテューヌ」

 

エルク

「いつものことなんだけにもう慣れたけど、こういうのも一度や二度じゃないし、

 ネプテューヌもやれば出来る子だしね」

 

イストワール

「ではネプテューヌさん、早速仕事に取りかかりましょう」

 

ネプテューヌ

「ねぷーっ!!」

 

ノワール

「・・・やれば出来る子、なのよね?」

 

エルク

「うん、やれば出来る子・・・?」

 

 

皆が帰った後、明日のために仕事に取りかかったエルク達。

しかし、その仕事量にネプテューヌはねぷねぷ言っていたそうな・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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