光次元ゲイムネプテューヌ~聖なる祈りと極光の守護神~ 作:EDENCROSS
≪前回までのあらすじ≫
偽の婚約パーティーに参加するために正装に着替えたエルク達は、
控え室から会場への扉を開いた。
エルク達は、招待客された今回の協力者のいるパーティー会場に入った。
黒のドレスを着たノワールとユニ、ティアラに白のドレスを着たブラン、
胸元に黄色の花に緑のドレスを着たベール、水色とピンクのドレスを着たロムとラム、
黒のスーツ、赤のドレス、ライトグリーンのドレスを着た神宮寺ケイ、西沢ミナ、
箱崎チカといった仲間達に加え、各国の教祖達の姿もあった。
ルビィは自分の右腕をエルクの左腕に絡めて横並びに用意された席まで、
床に敷かれたレッドカーペットの上を歩いていく。
「見て、ルビィお嬢様よ! 素敵だわ!」
「そして彼が、ルビィさんの婚約者のエルクさんか。
彼の活躍は耳にしているよ」
「ああ、なんでもギルドのハンター達が手を焼いている凶悪なモンスターを討伐しながら、
ネプテューヌ様とネプギア様の手助けをしているそうだ」
「いやはや、あの若さで大したものだ。 他国の女神様の方々からの信頼も厚いと聞く」
「強さと誠実さもあるというわけだな。 私の愚息とは大違いだな」
「今日は連れてきていないのかね?」
「ああ。 今回は事情が事情なだけにな」
「私も息子も同じく」
「難しいけど、どうにかして引き込めないかしら・・・?」
など、ルビィとエルクを賞賛する声が上がる。
エルクは会場内にいる仲間達に気付き、互いに顔を合わせて頷く。
そして席に着き、しばらくしてからルビィの挨拶がはじまった。
ルビィ
「皆様、本日はわたしルビィ・ガーネットの婚約パーティーに来ていただき
ありがとうございます。 この度、わたしはこちらのエルクさんと婚約
いたしました」
エルク
「皆様はじめまして、ルビィさんと婚約させていただいたエルクと申します」
続けてエルクがスピーチする。
ノワール
「へえ、なかなか様になってるじゃない、エルク」
ブラン
「ええ、ああいうエルクを見るのもはじめてね」
ベール
「あの服もきちんと着こなしていて、素敵ですわ!」
ユニ
「そうですね。 お兄ちゃんって、何着ても似合うも思いますよ」
ロム
「おにいちゃん、カッコいい!(きらきら)」
ラム
「おにいちゃんのとなりを歩いているのがルビィちゃんって人?
わたしとロムちゃんとあまり変わらないわね」
チカ
「話しによれば、サファイア家の者が何かよからぬことを企んでるんでしたわよね?」
ケイ
「ああ。 ガーネット家を乗っ取るということらしいけど、
その際にその家督を継ぐ彼女が邪魔になるだろうね」
ベール
「そのためにもまず、ルビィちゃんを亡き者にするということですわね」
ミナ
「そして、ローズさんも・・・」
ノワール
「それにしても、大胆な事をするわね。 私達女神がいるっていうのに、それもこんな昼間に
やろうだなんて」
ケイ
「そのことだけど、先程エルクからの連絡で脅迫状が送られてきたそうだよ。
おそらく、ガーネット家に与する者全てを始末する気のようだ」
チカ
「正気? そんなことすれば流石に国が黙ってないわよ?」
ミナ
「それすらも承知・・・いえ、計算の内。 なんらかの特殊な手段を使ってくるかもしれませんね」
ユニ
「その特殊な手段っていうのは何なんですか?」
ミナ
「それはわかりませんが・・・」
ノワール
「そうでもしないとできないってことでしょ」
ケイ
「サファイア家は武の一族。 財に秀でたガーネット家と双璧をなすと聞いたことはあるけど・・・」
チカ
「じゃあその財を狙っているということ? それじゃあただの略奪じゃないの」
ミナ
「ええ。 人として到底許されることではありません」
ロム
「なんだか怖い・・・(ぶるぶる)」
ラム
「だ、大丈夫よ、ロムちゃん! もし悪い人たちが来ても、おねえちゃんたちがいるんだから!」
ノワール
「私達女神を前にそんなことをしようだなんて、身の程知らずね」
ミナ
「加えてプラネテューヌの腕利きのハンターの方々をいますので、守りのは万全かと」
ベール
「そして、ルビィちゃんの側にはネプテューヌとネプギアちゃんとエルちゃんもいますからね」
ケイ
「それら全てを越えてくるほどの手段ってことだね。
僕が思うに、
ミナ
「
ノワール
「ええ、私達も今まで何度も見たわ」
ブラン
「通常では考えられない超常的な能力を持ったアイテムだったわね」
ベール
「では一体、どんなものなのでしょうか?」
皆の憶測もある中、会場中に拍手が鳴り響いた。
ケイ
「彼の演説もなかなかよかったよ。
さて、いろいろ思い当たることもあるかもしれないけど、今は考えるより、
目の前のことに集中しようじゃないか」
ノワール
「気になるけど、今はそうするしかなさそうね」
「いやあ、いいスピーチだった。 これがルビィさんを守る偽装の婚約パーティーというのが
惜しいくらいだ」
「聞けばなんでもサファイア家の者が、ガーネット家を狙っていると言うではないか」
「私もローズさんから直接聞いたわ。 サファイア家とガーネット家はそれぞれ武と財によって
女神様と共にプラネテューヌを支えてきた名門中の名門。
それがガーネット家に対してよからぬ事を企んでいるだなんて・・・」
「ああ、にわかには信じられん話しだが、かといってローズさんが嘘を仰るとも思えん。
あのお方には昔世話になったご恩がある」
「それは我々とて同じ。 だからこそ、我等一同あのお方に協力すると決めたのだ。
それ故に、高い金を払って腕利きのハンターを雇ったのだ。
もしものことがあってガーネット家が失ったとなれば、恩恵を受けている身として、
その損失は計りしれん」
「あまり滅多な事を言うものではありませんよ。
そうならないためにも、ガーネット家に仕えている護衛の方々との共同で
この任についているのですから」
「それ以上に我々には女神様が付いておられる。
そしてルビィさんの側にも我等が女神ネプテューヌ様とネプギア様とエルク君も付いている」
「俺も彼の事は耳にしている。 彼ほどの実力者なら安心か」
「そういえば、ルビィさん達の所に居るのはオライト君ではなかったかね?」
「本当だわ、なぜ彼があの二人の所に居るのかしら?」
「確か一度、ルビィさんにプロポーズしたと聞いたが、一体どうなっているんだ?」
ブラン
「・・・やっぱり、あの子を不信に思う人も多いようね」
ケイ
「ああ、それも無理もない・・・いや、そう思うのも当然さ。
ガーネット家を狙っているサファイア家の跡取りが、
ルビィさんにプロポーズを申込だとあればね」
ミナ
「仕方がない、と言えばそうかもしれませんが、なんだか可哀想な気もしますね・・・」
チカ
「まあ、気持ちはわかるけど」
教祖達を含めた会場内にいる人々が皆がそう口にする。
しかし、突然オライトがマイクを手に取った。
オライト
「皆様、はじめまして、ボク・・・ワタシはサファイア家の長男のオライトと申します。
皆様もご存知の通り、ガーネット家とサファイア家は代々共にプラネテューヌを支えてきた
一族です。 ですが今回、我がサファイア家の者がガーネット家を狙っているという話を
聞きました。 そのサファイア家に名を連なるワタシがこの場にいる資格はないのかも
しれません。 たとえワタシがこの計画を知らなかったとしても・・・」
ルビィ
「・・・」
「計画のことを知らされていなかった、と?」
「オライト君はルビィさんと同じ歳は10才と聞く。
単に子供だから知らされてなかっただけではないのか?」
「実はそう見せかけて、自分の息子を使ってルビィさんとローズさんを暗殺する計画
かもしれないわよ?」
「ふむ、たとえ10才の子供だとしても、武の一族の跡取りであるなら、そういった訓練を受けて
いたとしてもなんらか不思議ではないか・・・」
「それじゃあ、やっぱり・・・!」
「いや、だとしたら今こうして我々に話すのはおかしくないか?」
「確かに。 そんなことすれば計画が頓挫するぞ」
「一体何がなにやら・・・」
オライトの言葉に、会場がどよめき、混乱始めた。
オライト
「皆さんのお気持ちも理解できます。 ガーネット家を狙っているサファイア家の一族の
跡取りが何を言ってるのかと、それも重々承知の上です。
たとえ知らなかったとはいえ、ワタシはルビィさんにプロポーズをしましたが、
ご存知の通り断られました・・・」
「? つまり、何が言いたいのだ、彼は?」
「やはり、子供の戯言―――「ですがっ!」っ!?」
オライト
「・・・ですが、ワタシはルビィさんを守りたい!
これが父の仕業だとするなら、これはサファイア家の跡取りである息子のボクの役目だから!
ボクを信じてほしいとは言いません! どうか皆さん、ボクに機会をください!
皆さんさんから信用を得られる機会を!」
オライトはマイクを片手に皆に向かって頭を下げた。
本来なら信用されないのかもしれないが、自分の家の行いを恥とし、狙っている本人の前での
発言であるのと同時に、彼の真剣な表情を見て嘘ではないと思った会場にいる彼らの反応は・・・
「どうする? 本人はああ言っているが・・・」
「うむ、彼の言葉に嘘はないだろう。
わざわざサファイア家が狙っている彼女達の前でのものだ。
ガーネット家の方々も彼のことを信用しているからこそ、隣に立つことをお許しになられ
たんだろう」
「言われてみれば確かにそうだよな」
「ここは彼を信じてみようじゃないか。
もしもの時は、女神様とエルク君がついておられる」
「そうだな。 彼を信じた皆さんを信じようじゃないか」
最初はオライトを疑う声もあったが、彼のそれらをとそれを信じたローズとルビィを信じる
こととなり、会場中に拍手が響いた。
オライト
「ありがとうございますっ!」
その後披露宴が終わり、自由時間を使ってエルク達は仲間の下へ行く。
ルビィ
「皆様はじめまして、わたしはルビィ・ガーネットと申します。 以後お見知り置きを」
ノワール
「こちらこそはじめましてね。 私はノワール、ラステイションを治める守護女神
ブラックハートよ」
ブラン
「わたしはブラン。 ルウィーを治める守護女神ホワイトハートよ、よろしく」
ベール
「お初にお目にかかります。 わたくしはベール、リーンボックスを治める守護女神
グリーンハートですわ」
ローズ
「はじめまして、私はガーネット家の家長のローズ・ガーネットと申します。
娘のルビィ共々以後お見知り置きを。
そして、今回の一件でのご協力、心より感謝いたします」
ベール
「それほど畏まらなくとも大丈夫ですわ、ローズさん。
以前より貴女の事は耳にしておりましたわ」
ノワール
「お近づきということで、私もユニもケイも協力させてもらうわ」
ブラン
「だから安心して、ローズさん。 あなた達のことはわたし達が必ず守るわ」
ルビィ
「ありがとうございます、女神様・・・!」
ローズ
「私からも、改めて感謝します」
ノワール
「それにしてもエルク、その衣装似合ってるじゃない」
ブラン
「そうね、一瞬誰かわからなかったわ」
ベール
「ええ! 素敵ですわ、エルちゃんっ!」
エルク
「ありがとう、皆もそのドレス、よく似合ってるよ。
実は僕をこういった服を着るのはじめてで、ちょっと不安だったんだ」
ノワール
「何言ってるのよ、そんなに着こなしておいて。
でも実際、エルクって何を着ても似合うと思うのよね」
ベール
「ええ、そうでしょう! ああ、写真でも撮れれば・・・!」
チカ
「まあ、孫にも衣装ってやつね。 なかなか様になってるじゃないの」
ミナ
「久し振りに貴方と会いましたが、その衣装も相まってみちがえましたね」
ケイ
「ふふ、これから君のそういった正装を取り揃えておこう。
いつか必要になるだろうからね」
エルク
「あはは・・・。 そう言うケイさんこそスーツなんだね。
てっきり、皆と同じドレスかと思ったけど?」
ケイ
「実はノワールからしつこく着るように言わたんだが、やはり僕はこちらの方が落ち着くんだ」
ノワール
「そんなことないわよ。 あなたもドレスが似合うと思うわよ?」
エルク
「なら、ケイさん用のドレスも用意しておかないとね」
ケイ
「やれやれ、これは一本取られたかな?」
ネプテューヌ
「ちょっとちょっとー! わたしたちをなくして話ししないでよー!」
エルク
「うわっ! ネプテューヌ!」
突然、ネプテューヌが声を荒らげて会話に割り込んだ。
イストワール
「ネプテューヌさん、皆さんの前ではしたないですよ」
ブラン
「そうよ、ネプテューヌ。 ここはあなたの教会じゃなくてパーティー会場なんだから」
ベール
「国民の皆様に品格を問われますわよ?」
ネプギア
「す、すみません、皆さん!」
ノワール
「ネプギアもイストワールも、相変わらず苦労してるのね。
あなたも少しはエルクを見習ったらどうなの?」
ネプテューヌ
「ごめんごめん。 でも、みんなが話してると混ざりたくなっちゃうじゃん!
あ、プリンだ! わーい!」
ノワール
「もう、この子ったら・・・」
ネプテューヌとネプギアとイストワールが加わったことで、
周囲の参加者達から声が聞こえてくる。
「見ろ、四女神様と候補生にそれらを支える教祖様方がお揃いになったぞ!」
「ああ、全員がそんな場面を見るのは初めてだ! こんななのは滅多にお目にかかれないぞ!」
「女神様方も参加しているとも聞いたが、いやはや長生きはしてみるものじゃ」
「こうして見ると壮観ね! ドレスもお似合いで美しいわ!」
「特にベール様はすごいボリュームだ・・・!」
「もう! 男って皆そればっかりなんだから!」
「しかし、あの方々の中心にいるエルク君も、改めてただ者ではないと思ったよ。
女神様方から信用があるというのは本当だったようだ」
「素敵! わたくしもお近付きになりたいわ! どうすればいいのかしら?」
「あなたの気持ちはわかるわ。 いつか彼も女神様とご一緒に我が家にご招待したいわ」
「抜け駆けか? ならばこちらも―――」
「彼と友好関係になれば、女神様とお近付きになれる機会もできるということか・・・」
「我々もうかうかしてはいられんな。 手土産は何がいいだろうか・・・」
エルク
「えっと・・・」
ネプテューヌ
「あはは、人気者だね、エルくん!」
エルク
「まあ、中には僕を認めてくれる人もいるけど」
ケイ
「ふふ、彼らにとって君はそれほどの価値のある人物ということさ。
これほど女神と親密な関係になっているのは、君と仲間達以外にいないからね」
ミナ
「皆さん、水面下で牽制し合っている感じですね。 将来的な利益という意味で」
ラム
「それっておにいちゃんを取り合ってるってこと?」
ロム
「おにいちゃん、どこにもいっちゃやだ・・・(ぎゅっ)」
エルク
「大丈夫だよ、ロムちゃん。 僕はどこにも行かないから」
ケイ
「この会場内にいる人達は、全員が名のある家の、つまり上流階級の者だ。
その方々が集まるこういった場所は、ただのパーティーではなく、情報収集の場でも
あるからね」
ユニ
「なんだがお兄ちゃんをどうこうしようって声も聞こえたけど、それも全部自分たちのためって
ことなのね」
ベール
「そうすることで、わたくし達女神との人脈を作ろうと言うことですのね」
ノワール
「まあ、エルクの実力は本物だから欲しがり気持ちはわかるけどね」
ネプテューヌ
「大丈夫だよ、エルくん! 君のことはわたしががっちり守るからね!」
エルク
「う、うん、ありがとう・・・」
その後、テーブルに並べられた料理に舌鼓を打ち、皆との会話も盛り上がった。
途中で参加者達との挨拶を兼ねた会話や、アプローチをかわしながらルビィの警護も忘れず
警戒していたその時、一人の使用人がローズに話しかける。
「ローズ様、こんな物が・・・」
ローズ
「っ! ・・・わかりました。 こちらで預かります」
イストワール
「どうかしましたからローズさん?」
ローズ
「はい。 ゴンザレス」
ゴンザレス
「はい、ローズ様。 ・・・こ、これはっ!? 皆様、これを」
使用人から預かった物を確認したローズは、ゴンザレスに人払いをさせた後、
改めて中身を皆と確認した。
『本日、太陽の輝く時にて、美しい赤の乙女の命を頂きに参上す。
抵抗なくその命を差し出すならば苦しみなく永遠の安息の眠りを約束しよう』
エルク
「こ、これって・・・脅迫状!? いや、殺害の予告状かっ!」
ゴンザレス
「はい、そのようです・・・」
ケイ
「けど、一体いつの間に?」
ゴンザレス
「先程の使用人の話しでは、表の警護の者が拾ったとのことです。
その時、不審者らしき者もいなかったようです」
ネプテューヌ
「それにしても、ずいぶん中二的な予告状だね」
ネプギア
「そんなものを出すなんて・・・!」
イストワール
「そして、それを出した人影もなかった、と」
ルビィ
「母様・・・」
ローズ
「大丈夫よ、ルビィ。 貴方のことは必ず私達が守るから」
ミナ
「ガーネット家が狙われてるから、お二人の身も危険と思っていましたが・・・」
チカ
「こんな露骨な物を送りつけてくるなんてね。
でも、これではっきりしたんじゃないかしら?」
ベール
「そうですわね、チカ。 サファイア家の仕業ということが」
ローズ
「・・・はい、そうなりますね。 その証拠に、この予告状にサファイア家の家紋の印が
押されていますから」
エルク
「こんな物を送りつけてくるんだから、何が仕掛けてくると思うよ。
警護の人達がつくなんて考えるまでもなくわかりきってることだし」
ゴンザレス
「ではなぜ、そんな強行手段をするのでしょうか?
それこそ、大昔に実在した超常的な道具がなければ不可能なのでは?」
エルク
「?」
ネプテューヌ
「うーん・・・。 そんな都合のいい物なんてあったかなぁ?」
イストワール
「皆さんにこの事を伝えますか?」
ローズ
「いえ、そんなことをすれば会場は一気に混乱してしまうでしょう。
そうなればルビィを守りにくくなります」
ミナ
「そして、それは同時に相手にとってルビィさんを襲う機会を与えてしまうことになります」
オライト
「た、確かに・・・。 では、これはボク達の中だけというのにした方がいいのでしょうか」
ローズ
「わかりました、そのようにいたしましょう。 ゴンザレス」
ゴンザレス
「はい、ローズ様」
ゴンザレスは、予告状を持ってその場を離れ、警護の強化にあたった。
ケイ
「さて、問題はいつ仕掛けてくるか、だね」
エルク
「うん。 太陽の輝く時ってあったから、日の出ている間っていうのは確かなんだけど・・・」
ローズ
「このパーティーを夜間ではなく日中にしたのは、暗闇に紛れた襲撃を防ぐためですから」
ケイ
「夜になってからではなく、わざわざ今この時間に予告状を出したということは、
やはり貴方方に与する者達もろとも始末するということだろうね」
ローズ
「わたくしの考えが裏目に出てしまいましたね・・・」
ネプテューヌ
「でも、よくみんな協力くれたよね? 自分の身も危ないってのに」
ルビィ
「もちろんそのことも皆さんにお話ししたわ。
その上でわたしたちに協力したいと言っていたから、そうしてもらったのよ。
ギルドハンターや警護の人たちを雇う費用は皆さんが用意してくれたのよ」
ローズ
「それと、皆様とお近付きになれるかもしれないとも仰っておられました」
ノワール
「まあ、協力したいっていうのは本当なんだろうけど・・・」
ブラン
「どちらかというと、後者の方ね」
ローズ
「もちろん、有事の際には避難していただく手はずも整っています」
ネプテューヌ
「それなら安心だけど、普通予告状ってもっと早い段階で出すもんなんじゃない?」
ネプギア
「そういえばそうだよね。 なんで今なんだろう?」
ユニ
「確かに気になるけど、今は気になるしてても仕方ないわ。
アタシ達も警戒しないと」
ケイ
「そうだね、いつでもルビィさんを守れるようにしよう」
エルク
「・・・」
ネプテューヌ
「どうしたの、エルくん? お腹空いてるの?
まだまだたくさんあるよ。 ほら、わたしのプリンも分けてあげるよ」
ノワール
「そんなわけないでしょ、あなたじゃるまいし」
ベール
「エルちゃん、何か考え事ですの?」
エルク
「ああ、うん。 ちょっと気になったことがあって・・・」
ミナ
「気になったこと、ですか?」
チカ
「なによ、それって」
エルク
「それは―――」
大昔に実在した超常的な道具。 これは先程ゴンザレスが言った言葉だ。
エルク達はそれがどういうものなのか理解しているが、
たとえ名門の家に仕える執事長であっても、普通の人間が知っているはずのない物だ。
なぜ彼がそれを知っているのか。 それが何を意味しているのか。
それを皆に言葉にしようとしたその時だった。
「きゃあーっ!」
「な、なんだっ!? なんなんだ、これはっ!」
「くそっ! なぜ私の影からモンスターが出てくるんだ!」
「く、来るな! あっちへ行けっ!」
「た、助けてーっ!」
突然会場内が驚きと恐怖の声が響き、一気に大混乱となった!
ケイ
「エルク!」
エルク
「わかってる! ・・・っ!」
エルクは、目を瞑って念じた。
ー プラネテューヌ教会 ー
ユリウス
「っ! 皆、合図だ!」
海男
「それは、えるっちのかい?」
ユリウス
「ああ、そうだ」
シーシャ
「予定通りだね。 どうやらアタシ達の出番みたいだよ!」
うずめ
「おっしゃ! 腕が鳴るぜ!」
エスーシャ
「ああ。 では、行くとしようか、イーシャ」
イーシャ
「ええ、エスーシャ」
ケーシャ
「待っていてください、エルクさん、ノワールさん!
今、皆でそちらへ行きますから!」
ビーシャ
「ヒーローは遅れてやって来るってね!」
ネプテューヌ(大)
「っというわけでクロちゃん、例のものよろしく!」
クロワール
「たく、人をいいように使いやがって・・・」
アイエフ
「なんでもいいからゲートを開きなさい!」
コンパ
「クロワールさん、よろしくお願いしますです!」
ユリウス
「頼む、クロワール。 あまり時間がない!」
クロワール
「ああもう! わかったから旦那まで急かすなっての!
どいつもこいつも、エルクのことになった途端にうるさくなりやがって!」
いざという時のため、プラネテューヌ教会に控えていた仲間達。
ユリウスがエルクからの念話による合図を受けた時、彼等のいるパーティー会場へ、
クロワールのワープで駆けつけるようになっていた。
ビーシャ
「そういえば、クロワールのワープってちゃんも使えるの?
前まで
ネプテューヌ(大)
「それについては大丈夫だよ、ビーシャ!
事前にクロちゃんと一緒にワープテストしたからね!」
クロワール
「こいつせいでプラネテューヌの端から端まで移動させられるハメになったけどな・・・」
ネプテューヌ(大)
「まあまあ、そのお陰で使えるってわかったんだからいいじゃん。
それじゃあよろしくね、クロちゃん!」
クロワール
「へいへい、ほらよ―――」
クロワールは大きなワープゲートを展開した。
ケーシャ
「このゲートを見るのも、なんだか久し振りですね」
コンパ
「でも、なんだか少し怖いです・・・」
アイエフ
「じゃあ、コンパだけここに残る?」
コンパ
「い、いやです! わたしも一緒に行くですっ!」
アイエフ
「はいはい、わかったわよ。 一緒にいきましょ、コンパ」
コンパ
「はいですっ!」
海男
「うずめ、それに皆も気を付けて行ってくるんだよ」
うずめ
「おう! 皆一緒に帰って来るから待っててくれよな、海男!」
ネプテューヌ(大)
「よーし! 出発ー!」
一同
「「「「「おーー!」」」」」
仲間達は、クロワールのワープゲートでエルク達の下へと行くのであった。
今年も後少し・・・。 皆様よいお年を!