この小説は『仮面ライダーディケイドがリマジの平成二期の世界を旅したら』というIFから生まれた作品です!
原作の人物、設定とは一切関係がございません!
このエピソードはリマジドライブの1エピソードという形になっています。その後編です。また、色々カットされています。←重要
現場検証後、一晩中爆弾のロイミュードへの対策を考えていた志乃たちだったが、スマホの着信音が鳴り響く。
「もしもし……どうしたの伝ちゃん?」
電話の相手は、同じく特捜課のメンバーである青年……ハンドルネーム『伝ちゃん』で眼鏡の無造作ヘアーと一昔前のオタクの外見だが、意外にも既婚者である天才ハッカー。
インターネットの情報収集に関しては最上級クラスの逸材だ。
『どんより通報でござるよっ!場所は藤森小学校!しかも、教室で犯人も立て籠もてるとの情報もあるなりっ!!』
「っ!行こう纏ちゃん、ゴウも…てあれ?」
「ゴウならすぐに向かったよ!私たちも早く!!」
行動が早い弟分に「流石」と思いながらも、志乃たちは現場へと急行した。
数時間前、某小学校の校門付近にいた警備員がフードを被った男に声をかけていた。
見るからに怪しい風貌の男性に、いつでも対応出来るよう身構えるが、気にすることなくフードの人物は笑みを浮かべながら口を開く。
「良い、とても良い……ディ・モールトッ」
「一体何を…」
「僕はね、芸術を作りたいのさ……作った爆弾で壊れる学校と子どもたちという、素晴らしい芸術をねぇっ!!!」
そう叫んだフードの男性……019は警備員を人間離れした腕力で投げ飛ばして意識を奪うと、そのまま小学校へと侵入する。
そして。
「動くなぁっ!!」
近くの教室へと侵入し、所持した小型爆弾を爆発させて、そこにいた担任教師と生徒たちを恐怖の色に染め上げた。
019が教壇に上がると、教師は生徒たちを守るように隅へと向かう。
「あはっ♪良いねぇその表情、爆発させたくなるねぇ!!ドッカーンって!!あっはははははは!!」
狂喜的なの笑声に怯える子どもたに、教師は「大丈夫」と必死で励ましていた。
その様子を、一人の影が見ていた。
「美しくないねぇ……」
019の行動に、思わず溜め息を吐く。
その人物は犯罪を許容するが、そこに確固たる己のポリシーがある。
「けど、これはこれで都合が良い」
一人ごちると、その人物の周囲にプロジェクターで投影した映像が浮かび上がり、そこから数体の異形が出てくる。
「行け」
短くそう命令すると、現れた異形たちは019の占拠する小学校へと向かっていった。
教師と子どもたちを人質に立て籠る019……まるで彼らを怖がらせるようにボマー・ロイミュードとしての姿を現すと、重加速を発生させる。
そして自分の身体に手を突っ込むと、そこから赤と青のコードが露出した電子タイマー付きの物体…体内で生成した爆弾を取り出す。
『んふふふふっ。さぁ、史上最高の芸術を…ん?」
これから自身で作り上げた爆弾で破壊することに興奮と歓喜を抑えきれない様子のボマー。
しかし、教室の外から何かが光っていることに気づいた。
「警察か」と人質から離れて教室を出る。
そして、光の正体を見ようと覗き込もうとした瞬間…。
【マガール!】
『いぎゃあああああああああっっ!!?』
突如、間の抜けた電子音声と軌道が曲がった光弾を顔面で受け取る形になった。
火花を散らし、煙を上げている頭を抑えながらも、何とか起き上がる。
『くそっ!一体、何だ… 』
しかし、攻撃だということに気づきすぐに教室に戻るも、そこには先ほどまでいなかった存在……マフラーを風で靡かせる白い戦士がいた。
手には先ほどボマーが体内で生成した爆弾を持っている。
先ほど光弾に紛れ込む形でシグナルバイクたちがくすねたのだ。
『お、お前っ!』
「ふふん♪」
挑発するように、爆弾を見せびらかす彼から奪還しようと迫る。
しかし、逆に戦士がボマーを殴り飛ばして名乗りをあげる。
「追跡!撲滅!……いずれも~マッハ!!」
長ったらしい名乗りをしながらも、標的を子どもたちから自身へと移すべく、彼は開けておいた窓からボマーを叩き落とす。
落下し校庭の地面へと直撃したロイミュードとは対照的に、華麗に着地した戦士は名乗りをあげた。
「仮面ライダー……マッハ!!」
決めポーズを取る戦士……マッハは手に持っていた爆弾を投げ渡すとゼンリンシューターで狙撃する。
『がああああああああああっっ!!』
起き上がったボマーは、自分の爆弾でダメージを受けると再び地面へと転がる。
これでも重加速が解除されないのは進化した賜物だろう。
「どうだ、自分の芸術品のお味は?」
『この、お前たち絶対に許さないっ!!』
煙を上げて立ち上がったボマーは地団駄を踏む。
表情こそ分からなかったが、その怒気と叫びからかなりご立腹であることが分かる。
だが、それは『彼ら』も同じだ。
突如として聞こえてくるエンジン音が静止した世界に響き渡る。
重加速などものともしない、赤きスーパーマシンは校庭に停車すると運転手が現れる。
「時間ぴったり、さっすがシノちゃん!!」
「デートの時間には間に合わせる、俺なりのルールだよ」
カップに刺さったストローでガムシロ入りのミルクを一口飲んだ志乃は、マッハに軽口を叩くとすぐさまに左手に持ったドライブドライバーを装着する。
「行くぜベルトさん」
『OK! Start your engine!』
そしてイグニッションキーを回し、構えを取るとシフトブレスにシフトスピードをセットしてレバーモードへと変形したシフトカーを操作し、叫んだ。
「変身っ!」
【DRIVE! Type SPEED!】
赤いアーマーと黒いタイヤを装着し、燃え上がるような熱と闘志を宿した戦士……そう、彼こそが。
「一っ走り、付き合えよっ!!」
『舐めるなっ!!』
身を屈めて宣言した仮面ライダードライブに、ボマーは生成した爆弾を投擲して爆破しようとする。
しかし、すぐさまレバーを三回倒して加速能力を発動させたドライブは装着したタイヤを高速回転させながら、ロイミュードと距離を詰めるとアッパーカットを浴びせてからの連撃でダメージを与える。
「はぁっ!」
『がぁっ!!』
渾身の右ストレートで吹き飛ばされたボマーは地面を転がるも、そこから追撃するようにゼンリンシューターによるエネルギー弾が命中する。
『ぐっ、ぐぅっ』
立ち上がるもすぐに膝をついてしまうボマー……形勢は既に仮面ライダーへと傾いていた。
だが、そこに思わぬ乱入者が現れる。
「うわっ!?」
突如現れた存在にマッハが驚いたように身構える。
乱入者……コブラ型とバット型、そしてスパイダー型の下級ロイミュードがそれぞれに二体ずつ現れたのだ。
「仲間か」と構えるドライブとマッハだったが、胸元にあるプレートを見たベルトが声を漏らす。
『あのロイミュード、数字がない』
そう、現れた下級ロイミュードたちには数字が彫られてなかったのだ。
本来ならばあるはずのナンバーを持たないロイミュードたちはドライブたちに敵意を明確にすると、すぐさま飛び掛かってくる。
一転して有利な立場へと逆転したボマーは笑いながら、爆弾を生成する。
『何だか知らないけど、喰らえっ!!』
手助けした下級ロイミュードたちごと巻き込むように投擲した爆弾は派手な音と共に爆発し、マッハとドライブはそれによるダメージを受ける。
「くっそ!やりやがったな爆弾野郎!」
「なら……車体交換と行こうか。ベルトさん!」
ボディから煙を上げるも、ドライブは走行してきた黒いシフトカー『シフトワイルド』をキャッチするとシフトスピードの代わりにセットしてレバーを倒す。
【DRIVE! TYPE WILD!!】
音声と共に黒いスーツは白銀へと変わり、アーマーもシャープな赤い物から武骨な4WDを思わせる黒いアーマーへと変わり、装着されていく。
変身者のパッション……すなわち熱い心を体現した形態『タイプワイルド』だ。
ハンドル剣を取り出し、ドリフト回転よる斬撃を下級ロイミュードたちに浴びせるとレバーを三回倒してシフトワイルドの能力を解放する。
【W・W・WILD!】
「はぁっ!!」
『ひぎゃあああああああああっっ!!』
そのまま、宛らアメフト選手の如き強烈なタックルで接近しボマーを吹き飛ばす。
しかし、それだけでは終わらない。
「今度はこれだっ!」
【DRIVE! TYPE TECHNIQUE!!】
【タイヤコウカーン! ROAD WINTER!!】
作業車を模した黄緑のアーマーが特徴の『タイプテクニック』へとチェンジすると、すぐさま首回りにセットされた横向きのタイヤをアイスカラーのシフトカー『ロードウィンター』へと交換する。
雪の結晶が描かれた円盤をぶら下げたような姿になるも、そこから極寒の冷気を噴射してボマーごと下級ロイミュードを凍結させる。
するとマッハは青いシグナルバイク『シグナルカクサーン』をドライバーにセットし、ドライブもソーラーカーを模した赤いシフトカー『バーニングソーラー』を召喚したドア銃のスロットに装填。
【HISSATSU! FULL THROTTLE!!】
【HISSA-TSU! FULL THROTTLE!!】
互いに異なる音声を鳴らし、ドライブはドア銃から灼熱の太陽光線を、マッハは拡散する無数のエネルギー弾で下級ロイミュードたちを粉砕した。
一方のボマーも絶叫と共に吹き飛んだが、撃破には至っておらず辛うじて立っている。
しかし動揺することもなく二人は青いシフトカーと赤いサイドカーがあるバイク型のアイテムを取り出し、シフトブレスとマッハドライバー炎のスロットに装填する。
【DRIVE! TYPE FOMULA!!】
【SIGNAL BIKE SHIFT CAR! RIDER! DEAD HEAT!!】
そして現れるのは、現時点での最強戦力……『タイプフォーミュラ』と『デッドヒートマッハ』だ。
青いF1カーを模した風の戦士は最高加速能力で、青い軌跡と共にボマーに攻撃を仕掛け、マッハも赤いエネルギーを発しながら強烈な回し蹴りを仕掛ける。
下級ロイミュードも全滅し、再度吹き飛んだボマーを見据えながらドライブが宣言した。
「決めるぞっ、ゴウ!」
「りょーかいっ!」
再び必殺技の電子音声を鳴らすとドライブは青い風を身に纏い、マッハも自身のボディを赤熱させて高く跳躍すると、そのまま勢いよく急降下キックを繰り出した。
「「はああああああああああああっっ!!!」」
『ぎゃああああああああああああああっっ!!!』
『フォーミュラドロップ』と『ヒートキックマッハー』のダブルライダーキックが直撃したボマー・ロイミュードは今度こそ爆散。
白い光のような019のコアが現れると、小さく爆ぜて消滅した。
『Nice Drive!!』
ベルトからの賛辞を受けて、ドライブとマッハの二人は勝利のハイタッチをするのだった。
ドライブピットにて。
「んー。疲れたー」
ウィッグを外して椅子にだらける志乃……女装を一時的に解いたシンノスケはガムシロ入りのミルクを飲み干して一息吐く。
「お疲れ」と労うベルトに礼を言いながらも、彼は今回の事件で残った『謎』について尋ねる。
「なぁ、ベルトさん」
『ん?』
「結局、あのロイミュードたちは何だったんだ」
そう、ボマーとの戦闘中に現れたあの下級ロイミュードたちだ。
ナンバーの入っていないロイミュード……あれは何だったのか。
「何か、嫌な予感がする……」
人工的な光で輝く街並みに、上等な白いスーツとシルクハット、そして舞踏会用のマスクを身に着けた男性は自然と笑みを零していた。
仮面ライダーのデータ収集と、あわよくばロイミュードの撃破を目的としていたが、思わぬ収穫があったと喜びを隠しきれないでいる。
「仮面ライダー……英雄の称号は私が頂こう」
【DRIVE……!!】
宣戦布告とも取れる発言と同時に、男は自らの身体を変身させた。
歪んだ車の戦士へと……。
一人の青年が喫茶店のような店から出てきた。
その服装は黒いスーツにトレンチコート……さながら刑事ドラマに出てくる刑事みたいだ。
しかし、決定的に違うのは彼の首にマゼンタカラーの変わったカメラをぶら下げていることだ。
上着の内ポケットに入った警察手帳を軽く観察し、先ほどの新聞に記載されていた事件の内容を照合し一つの結論を導き出した。
「ここがドライブの世界か……」
戸走シンノスケ / 戸走志乃(シノ) / 仮面ライダードライブ ICV釘宮理恵
霧園ゴウ / 仮面ライダーマッハ ICV田村篤志
ベルトさん ICVクリス・ペプラー
霧園纏(きりぞのマトイ) ICV下田麻美
追蜂(おいばち)憲一 ICV川原和
モンクロイミュード(003) ICV伊藤健太郎
ボマーロイミュード(019) ICV間島淳司
??? ICV吉野裕行
??? ICV井上正大