死霊術師のネトゲライフ   作:ヤマネコ

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第三話~オフ会ー2

 

マスターが席を立ちこう言った

 

「私が『アレイキャッツ』のマスターのアプリコットだ。職業はロウウィザード、ご存じだとは思うが火力には自信がある。前ヶ崎高校二年で名前は御聖院杏、生徒会の会長をしている。今日は学校帰りなのでこんな加工で失礼する。」

 

学校帰りであることを考えるに時間も自分の都合で決めたのではないだろうか…。

 

「我々は今日このときが初対面だ。しかし、すでに親しき仲でもある。その楽しくも複雑な関係を、たっぷりと楽しもうではないか。」

 

そう言ってマスターは席に座った

 

「では次だ。」

 

「ん、じゃ俺やるわ。」

 

そう言い、俺は席を立った

 

「俺の名前は斉藤義之、前ヶ崎高校一年五組に所属している。ゲーム内では職業は死霊術師、名前はヨッシーだ。俺もマスター同様火力には自信がある。あとどうでもいいかもしれないが、こちらの瀬川茜の彼氏で前ヶ崎高校の現国教師の斉藤先生の弟だ。これからもよろしくな。」

 

しゃべり終えた俺は席に座った

 

「へー、お前斎藤先生の弟だったんだ。」

 

「そうだったんですねー。」

 

「では、次シュヴァイン。」

 

マスターに指名された茜は恥ずかしそうに

 

「うぅ…。」

 

と言うとのろのろと立ち上がり、

 

「瀬川茜、前ヶ崎高校一年です。」

 

と、普段と違う小さな声で言った

 

「それで、えっと…。」

 

と茜がもじもじしていると…

 

「うん、分かるぞ、シュヴァイン、人前でシュヴァインと名乗るなど当然恥ずかしいだろうからな。」

 

「え…っと、マスター?」

 

この反応から察するに茜はシュヴァインの意味を分からずに名前を付けたのだろうか

 

「あ、あのな、茜。シュヴァインってさドイツ語で豚って意味なんだよ。だからマスターが言いたいのは、私は豚です。よろしくお願いしますというのは恥ずかしいだろうということだと思うよ。」

 

「うむ、ヨッシー、その通りだ。」

 

「は…え、はい?」

 

あー、やっぱり分かってなかったのか…

 

「何、え、嘘、それマジで言ってるの?豚?シュヴァインが?」

 

茜が顔を真っ赤にしながら俺たちに問いかける

 

「うむ。…なんだ、知らないで使っていたのか?」

 

「当たり前でしょ、誰が好き好んで自分の名前に豚なんてつけるのよ!なんかかっこいいから使ってたに決まってんでしょ!」

 

「シューちゃん…お気の毒に…。」

 

「ちょっ…マスターにヨッシーなんで言わなかったのよ!」

 

「考えたくもなかったが、わざとでなく素でつけていたら、もっと恥ずかしいだろうと指摘するのは控えていたんだ。まさかこんな場で暴露することになるとは、この私ですらも予想外だったんだ。」

 

「俺もだいたいマスターと同じ感じかな。」

 

「うわあ、ちょっと、やめてよ。」

 

慌てつつ、手を振る茜にマスターは微笑みながら

 

「ほら、シュヴァイン(笑)、早く自己紹介を続けろ。」

 

「かっこわらいかっことじとかわざわざ口に出して言ってんじゃないわよ!あんた、いつもモニターの前でそんな読み方してたの!?」

 

「ねえ、シューちゃん、そんなにおとなしくしなくても、いつも見たいに俺様はシュヴァインだぜ!みたいなテンションで大丈夫だよ?」

 

というアコの言葉にとどめをさされた茜は

 

「それは言わないでえぇぇぇぇ。」

 

と言いつつ、がっくりと崩れ落ちた

 

「茜……えっと、その、頑張れ。」

 

「くっくっく…初っ端から飛ばしていくな、シュヴァイン。普段ならwwwが飛び交っているところだ。」

 

「そういえば、そのいつも使っている『だぶりゅーだぶりゅーだぶりゅー』っていう文字、なんて読めばよかったんですか?」

 

確かによく使うけど口には出さないよなぁ

 

「あれはワールドワイドウェブの略だ。」

 

とマスターが訳知り顔で言い、

 

「そういう意味じゃないだろ、あれはワラワラワラって読むんじゃねえの?」

 

とルシアン

 

「へー、流石ルシアンっ。」

 

とアコが感心していると…

 

「あああもう人を放って置いてあんたらは!」

 

「すー…はー…あー、私がシュヴァイン。LAではソードダンサーをやってるわ。今後豚って呼んだ奴はぶった切るから。あと、wwwは三つセットでテラワロって読む。それ以外は認めないから。以上!」

 

言うだけ言って茜はどっかりと席に座り込んだ。

 

オフ会はまだ始まったばかりだ。

 




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