私、高町なのはは聖祥大附属小学校に通う
そして、私は『魔法』の力を手に入れて、この街に落ちた『ジュエルシード』を封印する為に頑張ってるの!
『ジュエルシード』てっ言うのは危険な物らしくて、放っとくと暴走したり周囲の生物を取り込んで暴れたりするらしいの……。
だから、私はユーノ君から『魔法』の力を借りて、未然にそういう事件を防ごうと思い、日夜奮闘しています。それにユーノ君の力にもなってあげたいし。
実は私以外にも力を貸してくれる仲間がいます!名前は林田光輝君、光輝くんは私より先に魔術師として活動していたらしくて、魔力量が私の何倍もあるんだって。すごいなぁ、昔からなんでもできた彼だから、そんなに驚かったの。
そんな、日々戦っている私達にも休息が必要なわけなのです。たまの日曜なのでサッカーの応援をしに行きます。
「…………なぁ、どうしても行かなきゃいけないことから?」
「何言ってるの恭也、記憶がないと言ってもあのサッカーチームを支えてきたのは貴方なのよ。試合の時に来てくれたらあの子達だって良い励みになるの、ほら、無駄口叩かずさっさと動く!」
あぁ、またなの。お兄ちゃんの高町恭也が恋人の月村忍さんに絡まれている、これで何回目がわからないの。
実はお兄ちゃんは今記憶喪失なの、だから恋人である忍さんがよく家に来て、お兄ちゃんを街を連れ回すの。
そんな忍さんが嫌なのか、お兄ちゃんはよく家を留守にしてるの。前に何処に行ってるのか聞いてみたら公園で昼寝してるんだって……………それじゃあ、唯の穀潰しなの。
そんな、家族ですが。私は元気です。
たまの日曜にも関わらず今日もこの女、月村忍は笑顔で俺が運転するオートバジンの後ろに乗っている。
「ところで恭也、前々から思ってたんだけど………貴方バイクなんて持ってたかしら?というか免許証は?」
「知るか俺に聞くな、それにこのバイクは普通のバイクじゃねぇのはお前が一番しってるだろ」
「う〜〜ん、まあ、そうなんだけどさ……」
なんとか誤魔化せた。こいつ妙に感がいいからな、できればまだ、俺が『高町恭也』では無いと知られたくないしな。すると、周囲の車が動き始めていたどうやら考え事をしている内に信号が青に変わったのだろう。後ろの車がクラックションを鳴らしながら早く行くように促してくる、再びエンジンの爆発力でオートバジンを動かした。
「………だるいな」
「恭也、言いたいことは分かるけどさ…今は控えとこうよ」
燦々と照らす陽気な太陽の光がどうにも恨めしく思えてしまう、何故眼前で元気に少年たちは白黒の円形状のゴムボールを蹴り合うことができるのだろうか。若さというのは神秘に構成されいたのかと馬鹿な考えが恭也の頭にあった。
「……ねぇ、今ね恭也が考えている事大体分かるんだけど、私はただ単に『一族の血』のせいで元気が出ないだけです!!」
なにを言ってんだこの女、恭也は心の中で呆れたため息を付く。このままでは面倒くさいことになるだろう、話題転換を図ることにした
「………やっぱり、一族的に太陽って駄目なのか?」
「う〜ん、全然駄目って言うわけでは無いんだけどね、やっぱり苦手って感じはあるのよね」
『夜の一族』とやらはどうやら『吸血鬼』の生き残りの子孫らしく、月村家はそういう連中のボスをやってきてるらしい。
「まぁ、ご先祖さまみたいに吸血衝動はあるんだよね」
「………え、なに。そういう時ってお前はどうしてんだよ?」
「献血した血を吸ったりして抑えたり、まあ対処は色々あるんだけど、中には全然飲まなくても大丈夫っていう人も居るんだよ。結局の所性欲に似たものだから抑えることはできるんだけね」
「へぇ〜、でも本当に吸いたいってという時はどうすんだよ?」
「……それは、……ねぇ〜〜?」
忍の扇情的な意志が篭った視線が俺の身体を舐め回すように見てくる。よし、決めた俺絶対こいつの前で必要以上に接触しない。
「あ、そうそう……………恭也」
「なんだ?」
「前に預かった『ファイズアクセル』と『ファイズブラスター』返すわ」
「……………いいのか?」
「うん、さくらさんが三徹しても構造が理解できなかったらしくて、だったらもう返しちゃた方が良いかなってそれにアレがなくて恭也が色々困るかもしれないしね」
それもそうだ、先日の戦いでその他の強化パーツが無くて、苦戦したのは事実だ。それにコイツも色々と納得したらしいしな。
「すいません、恭也さん」
唐突に背後から声がかけられた、振り向くとそこには一番会いたくない人物、林田光輝その人がニコニコした笑顔でそこに居た。
「あ、光輝くん。元気?」
「はい、お陰様で」
「……………それで、なんの用だ?」
「…………いえ、少し二人っきりで話しくて……迷惑でしょうか?」
「別に」
「そうですか、良かったです!」
そういうと俺は林田に連れられて、建物の隅っこへと向かった。
「それで、なんの「オルフェノク、なんでしょ?」………なんだと?」
今、こいつは何と言ったか?一瞬理解が追いつかなかった。そんな俺の様子が面白いのか林田は未だにニコニコと嘲笑っていた。
「聞こえないんですか、『オルフェノク』なんでしょ恭也さんは?」
何故こいつはオルフェノクのことを知っている、この世界にはオルフェノクの存在しない筈だろ。そんな悩んでいる俺の様子を察してか、言葉を紡ぐ。
「オルフェノクのことは、私の『友人』から聞きました。もちろん『ファイズ』のことも、ね。」
あざとく首を傾げる。こいつは一体何を言っている?というか俺が一番気になるのはその友人って奴だ。そいつが『仮面ライダー』のことを知っていて、それをこいつに教えたと言うなら、色々とヤバい
「…………それで、なにが目的だ?」
「あれ?否定はしないんですね」
「どっちにしろ、お前は分かりきってるんだったら誤魔化す理由はない」
「へぇ〜、案外さっぱりしてるんだ。偽物のくせに。」
偽物か…………随分と懐かしい言葉だな、なるほどコイツはわかっているわけか、俺が『高町恭也』じゃないって言うことに…。
「まあ、いいか。それで『目的』でしたっけ……………簡潔に言わせてもらうと『この街から出ていってください』」
「…………随分と直球なことで」
「笑い話じゃねんだよ、お前は危ないんだよ。存在的にも。世界的にも。バケモノ」
林田は切り替えるのように先程のニコニコとした笑顔から反転して今は、恭也に向かって鋭く冷たい殺気がにじみ出ていた。
「…………………………………残念だか、それは無理な相談だ」
「……なに?」
俺っていう存在がこの『世界』に害を成すことは重々と承知していた、しかしだそれでも俺はこの街を離れられない『約束』があったのだ、とりあえずそれを成し遂げるまでここを離れるわけにはいかないのだ。それに……
「少なくとも、俺は『今の高町恭也』として、なのは達の笑顔を守らなきゃいけない」
少なくともこれが俺の存在理由、そんな俺の言葉が気に入らないのか林田は怪訝そうな表情で俺を睨みつけた。
「…………………後悔しないでくださいね」
その場を去ろうとする林田、そんな林田を見送る俺はいつの間にか拳を作って、強く握りしめていた。
「ーーーあ、そうそう少し良いですか?『魔法少女リリカルなのは』っていう言葉に聞き覚えは?」
「は?なんだそりゃ」
「……知らないなら、いいです」
その質問を後に林田は振り返らずに歩き出した。
あれは危ないな、そんな言葉が風に乗ってかき消された。
「あ、恭也!遅いよ、何してたの試合終わっちゃったよ!?」
急いで忍のもとに戻るとどうやら試合が終わっており、忍たちが待ち呆けていた
「………すまねぇ、色々とあった」
「そういえば、林田くんと話してたけど何をはなして晩御飯たの?」
「ん?う〜んと別に大したことじゃないよ」
どうやら、林田はあの事を話す気はないらしい。
「さて、そろそろ帰るか」
皆それぞれの荷物を背負い、夕焼けで紅く染まり上がっているグラウンドから続々と帰路に向かって足が伸びていく、子どもたちの会話からは今日の晩御飯はなんだろうか?や今日の試合は勝って良かったと喜び合う声が聞こえた。
「……………みんな、それぞれの『家』に帰るんだな」
恭也、いや『九条誠一』の家はもう存在しない。どんなに足掻いても救えなかった結果として自分以外の存在の消滅が起こってしまった『彼の世界』は帰れない場所になってしまったのだ、しかし今は少なくとも『高町恭也』として目の前にいる『大切な人達』を守らなきゃいけない、それだけが自分の心の根底に有った。
「お兄ちゃん、早く行こ?」
「…………あぁ、そうだな。『帰ろうか』」
哀愁漂う恭也の様子にその歳独特の可愛らしさを持った笑顔で手を引っ張るなのは。きっと、明日も恭也は『自分の居場所』の為に戦うのだろう。
今日が終わっていく。恭也はなのは達の隣に立ち家路を急いだ…………………。
『ぎゃあーー!!』
『たすけて!誰かぁッ!?』
『なんだ、コレはァ!?』
瞬時に耳が捉えた助けを求める声、恭也は辺りを切羽詰まった表情で見渡す。なのは達は気づいていない様子、それもそのはず今こうしてなのは達が捉えられない叫び声を拾えるのは『オルフェノク』としての性質故だ。
「ッ!!」
いてもたってもいられない、恭也は爆発的に走り出した。その肩に銀色のベルトを背負い込んで。
「ちょっと、恭也どこ行くのよ!?」
忍は急に走り出した恭也を追いかける。しかし、恭也はそんなことに構ってられなかった。とにかく、今も聞こえる声を頼りに路地を駆け抜ける、やっとこさ暗い路地に出口の光が見えだした。近い!研ぎ澄まされた五感が本能的に理解する。
「危ない!!」
瞬間、上空から強い衝撃があった。金髪のツインテールの少女のフェイトその人だった。
「何すんだ、フェイト!?」
「こっちのセリフです!!ジュエルシードの魔力反応があったから、来てみれば。貴方がまた危険に突っ込もうとしてたんですよ!この前に言いましたよね、もう危険な事をしないでくれって!?」
恭也に跨った状態でキャラぶっ壊れで説教してくるフェイトに圧倒され、沈黙するしかない恭也を後ろからやってきた赤毛のアルフが深くため息をついていた。
「………てか、やっぱりジュエルシードか」
「えぇ、そうです。どうやら、現住植物わ取り込んで巨大な樹木が暴れている状況です」
淡々と真面目な表情で説明を聞きながら恭也は『ヘルヘイムの森』の事を思い出す。
「…………因縁臭えな」
「?……まぁ、今回は相手が違い過ぎます。だから大人しくして、…………ってちょっと待ってください!?」
フェイトの拘束を無理やり解き、恭也は事件の現場へと飛び出した。そこには、巨大な樹木が段々と木の枝を鞭
のように使いながら、ビルなどの建造物を飲み込んでいた。まるっきし『ヘルヘイムの森』じゃねぇかと恭也が苦笑した。
「ちょっと、危ないですって!!」
「そうだよ、恭也。ここからはあたいたちの領分だ、下がっていな」
「…………………すまんが無理だ、なにしろ俺は」
銀色のベルト『ファイズドライバー』を勇ましく腰に巻きつけた
ーーー555 Enter
《Standing by》
「……………偽物でも化物でもーーー俺は『仮面ライダー』だからな!!」
「変身ッ!!」
天に掲げたファイズフォンをベルトに叩き込む。瞬間、フォトンブラッドが恭也の身体中を駆け巡り、眩い光となってそれは存在した。
《Complete!!》
仮面ライダーファイズ。
偽物の青年は闇を切り裂き、光を齎す仮面の戦士と化す
「な、………なんですか、それ?」
「あんた、魔道士だったのかい?」
「………今、答えたはすだッ!!」
変身完了と共に樹木はファイズを得体の知れない標的として捉え、木の根を器用に振り飛ばした。
「シャアっ!!」
すかさず攻撃を避け、木の根に拳を叩き込む。しかし効果は薄く、木の根は少しヘコんだだけだった。攻撃を反転させ反撃に移った木の根の鞭の様にスナップの利いたなぎ払いはファイズをビルの壁にめり込ませた。
「(さすがに、コイツは失敗したな……)」
地面に叩きつけられる前に体制を立て直したファイズは劣勢な状況だっだ。フェイト達は他の木の根を相手にしているので応援は期待できない、何も考えずに突っ走ったのが悪かった、できればあの時忍からファイズアクセルだけでも返してもらえば良かったと後悔していると恭也はオルフェノクの超人的な感覚によって近くに人間の気配を感じた。
「まだ、誰かいんのかよッ!!」
すぐさま、気配のもとに走り出すが巨大な樹木の枝が恭也の進行を妨げる
「邪魔なんだよッ!!」
《Exceed Charge》
電子音と共にフォトンブラッドが右脚に取り付けられているファイズポインターに充填されていく、そしてファイズは必殺のキックーーー『クリムゾンスマッシュ』を叩き込む。次の瞬間、木の枝はピッタッと動かず青い炎が内側から吹き出しΦの文字を浮かばせて灰と化す。
「大丈夫か!?………ってはやてか」
そこにいたのは車椅子が横倒しにされて震えていたはやての姿だった
「…………仮面ライダーファイズ!?いやてか今の声っておにいさん!?」
「話はあとだ、さっさと逃げるぞ!!」
ファイズは倒れているはやてを素早く抱き上げる、次の瞬間、グシャッという金属が潰れる音が聞こえた。その光景を見たはやては冷や汗をかかずにいられなかった、先程まで使っていた車椅子が巨大な巨木によって見るも無残なモノに変形したからだ。
「………あれ、高かったのにな〜!」
「そんな、こと言ってる場合か!?って囲まれたか……」
どうやら、大樹も馬鹿ではないようだ。ファイズのキックの威力を知り、バラバラに攻撃しても意味がないと理解し、ジリジリと閉じ込める戦法に切り替えたそうだ
「(………さすがに、この壁をぶっ壊せるほどの火力は今のファイズでは出せない)」
絶体絶命。しかし、運命はファイズを味方した。
「恭也!!これ使って!!」
遅れてやって来た忍がビルの二階からファイズブラスターを投げつける。
「これを待ってたぜ!!」
「………もしかして、『ブラスターフォーム』か!?生で見れるなんて運がえぇな、うち。」
ファイズはベルトからファイズフォンを取り外し、アタッシュケース型強化パーツ『ファイズブラスター』に装填する。
ーーー555 Enter
《Awakning!!》
電子音が合図に再びフォトンブラッドがスーツ全体に行き通る。
次の瞬間、紅い巡行が光を齎す。誰もがその光に勇気を貰う。
紅いライダースーツに黄色の大きな瞳。そして背中にはPFF(フォトン・フィールド・フローター)というマルチユニットを装備している。
《仮面ライダーファイズブラスターフォーム》
ファイズの最強の姿がそこに顕現した!!
次回、逃走。
運命は廻り始めた………。