咲-Saki-もし1年後に夢乃マホが飛び級して清澄高校に入学したら 作:神奈木直人
表彰式が終わり、汐見真紀は鶴賀学園のメンバーと合流した。
「お疲れ様です、真紀。3位入賞おめでとうございます!」
「うん、ありがとう。でも、後半から全然和了れなくて、ギリギリの入賞だったんだよね。それに、一葉が最後の対局で夢乃マホに清老頭を直撃してくれたお陰で入賞出来たしね。ウチだけだったら入賞出来てなかった。やっぱりウチ、実力無いのかな・・・」
「そんな事ありませんよ。真紀はとっても頑張ってましたし、調子が悪く無かったら私が何もしなくても入賞出来ていたでしょうし。というより、どうして途中から調子が悪くなったのですか?」
「実はさ、焦華さんに会ったんだよ。」
「そうだったんですか。それじゃあ駄目ですね。」
「えっ?」
「真紀は実力が無いという事ですよ。」
「えっ、どうしたの突然、そんな掌返しして・・・」
「真紀の目標は何ですか?」
「えっ、宮永咲を倒す?」
「それよりも大事な事があるでしょう!」
(一葉、どうしたんだ・・・?)
「えっ、中学の先生達を一生後悔させる事?」
「それよりも大事な事です!」
(えぇ、なんか今日の一葉めんどくさい。どうしちゃったんだよ・・・)
「えっ、じゃあ、焦華さんを倒す事?」
「そうですよ!焦華さんを倒すのが私達の目標のはずなのにも関わらず、焦華さんに会っただけで緊張して他の方々に負けるなんて、それじゃあ焦華さんには一生勝てませんよ!」
「そうだった、ウチ、こんなんじゃ焦華さんに勝てない。」
「そうです。真紀は十分強いんですから自信をお持ちになって下さい。私は、自信満々でいきいきとしている真紀が好きなんですから!」
(あれ?わ、私、今、何という事を言ってしまったのでしょうか!?あわわ、私、真紀の事、す、すすす、好きだなんて。うわぁ!どうしましょう、真紀の顔が見れません!でも、ちょっとだけ・・・うわぁ、耳まで真っ赤にしてる!可愛い!って、そういう問題じゃなくて!)
「あ、あの。」
「ど、どうしたんだよ。」
「い、今言った『好き』は、友達として、ですから。」
「えっ?何言ってんの?そんなの分かってるよ。」
「えっ?あっ、あぁ、そうですよね。はい・・・」
(・・・まったく、突然好きだなんて言われたらびっくりするに決まってるだろ!)
「はぁ、マッキーとかずかずはいつまで二人の世界にいるるんすかね。」
「うむ、まぁ、仲が良いのは良い事だ。」
(去年の桃子さんと加治木先輩もこんな感じだったような気が・・・)
「ちょっ、先輩方!ウチら、そんなんじゃないですから!」
「そ、そうですよ、付き合いが長くて馬が合うところはありますけど、そんな関係ではありませんから。」
「まっ、本人達がそう言ってるなら良いっすけどね。」
「うむ、じゃあ、私達も帰ろうか。」
「うん。」
「はいっす。」
「マホ、汐見さんに届きませんでした・・・」
「し、仕方無いよ。皆とっても強かったし。」
「でも、宮永先輩は2位通過でしたよね。」
「あぁ、うん、そだね。」
「マホ、悔しいんです。汐見さんを越えられなかったですし、宮永先輩に全然敵わなかったですし、氷華さんに至っては、もう、住む世界が違うって感じでした。マホ、勘違いしていました。敵う訳が無いのに同じレベルにいるって。だから、悔しいんです。壁みたいなもので阻まれてるみたいで、とっても悔しいです・・・」
「マホちゃん・・・」
「大丈夫です。マホちゃんにはまだ来年も再来年もあります。リベンジしましょう。私も、来年は必ず個人戦で勝ちます。」
「和ちゃん・・・」
「和先輩、こんなマホでも、出来るでしょうか。マホなんかが・・・」
「大丈夫だじょ。マホちゃんは十分に強いじぇ。もっと自信を持て!」
「はい、ありがとうございます、片岡先輩!」
すると、まこが何かを思い出したような顔をした。
「ほうじゃほうじゃ、そういえば今年も合同合宿をしようと思っとるんじゃけど、どうする?」
「合同合宿?って、何ですか?」
「団体戦の決勝で戦った4校の合同合宿をするんだよ。うちと龍門渕高校と風越女子と鶴賀学園の4校で。」
「全国大会に備えて、強い相手と戦うんじゃ。」
「成る程、という事は、また氷華さん達と戦えるんですか?」
「うん、そうだよ。個人戦に出る人同士は戦えないけどね。」
「行きたいです!マホ、氷華さん達とまた戦いたいです!」
「ほいじゃ、決まりじゃの。」
「合宿楽しみだじぇ!」
「うん、そうだね!」
そして1週間後、4校合同合宿が開催された。
「よしっ、去年は一番遅い到着じゃったけど、今回は一番じゃ。」
「そうですね。」
「そんなのどうでもいいような気がするじぇ。」
「ま、まぁまぁ。」
「あら、貴方達、早いわね。」
清澄のメンバーが話していると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「あんた、また来たんか。」
「竹井先輩!また合宿に来てくれたんですね。」
「おっ、風越のお姉さんと鶴賀の3年二人もいるじょ。」
「あれ、でも、もう一人いるよ。ぶちょ、じゃなくて、竹井先輩、あの方は誰なんですか?」
「あー、あの人はね、今年の風越女子の先鋒を勤めていた冬室氷華さんのお姉さんなのよ。」
「初めまして~、冬室氷華の姉の焦華です~。」
(なんか、氷華ちゃんと対照的な感じがするよ・・・)
「全然似てないじぇ。」
「ははは、よく言われるよ~。」
「はぁ、成る程、池田先輩が言ってたビッグゲストって、姉さんの事だったんですね・・・」
「それだけじゃないぞ、去年3年だった四人も駆けつけてくれてるんだ!」
「本当ですね、それは楽しみですね。」
「あっ、風越の人達も来ましたね。」
「氷華、さっきぶり~。」
「姉さん、今日は予定があるからって珍しく早起きして出掛けたと思ったら、こんな事だったんだ。」
「ちょっと氷華の事びっくりさせたくてね~。」
「びっくりというよりはがっかりという気持ちの方が大きい。」
「酷っ、流石にそれは酷いよ~。」
冬室姉妹が話している時、元高三の四人も話をしていた。
「なぁゆみちん、あの人って本当に強いのか?なんだかへらへらしててあんまり強そうに見えないんだけど。」
「蒲原の口からへらへらしてるという言葉が出てくるとは思わなかったな。まぁ、そこは置いといて、冬室の実力は確かだよ。あいつは本物だ。」
「そうですね。あの人はとってもお強いです。風越のメンバーはもう身に染みて分かってると思うけど。」
「皆、驚くだろうな。奴との圧倒的な差に。」
「そうですね。」
「今日から三日間の合同合宿のご参加、ありがとうございます。この合宿を糧にして、全国でも活躍できるよう頑張りますのでご協力お願いいたします。」
「あの、なんで部長じゃなくて和ちゃんが合宿開始の挨拶をしてるんですか?」
「和は次の新部長じゃけぇのぉ。予行練習みたいなもんじゃ。」
「それって、部長がやりたくないだけなんじゃ・・・」
「やっぱりぶちょーだじぇ。」
「そんな事無いわ。わしはちゃんと後輩の事を思って!」
「言い訳が見苦しいじぇ。」
「染谷先輩、ちゃんと部長の職務は果たしましょうよ。」
「咲まで・・・じゃけどわしだって普段はちゃんと部長として皆をまとめとるじゃろ!」
「えっ・・・咲ちゃん、染谷ぶちょーが皆をまとめてた事ってあったか?」
「うーん、無いかも。」
「うおぉぉい!」
「ちょっと部長、仕事を私に押し付けたのですからせめて静かにして下さい。」
「・・・はい、すみません。」
「まぁ、話は粗方終わりましたけどね。」
「じゃあ私、早速麻雀やりたいな~。」
「姉さん、これは姉さんの為の合宿じゃないんだから。」
「分かってるよ。でも、氷華が戦った先鋒の3人と戦って見たくなったんだよ~。」
「お三方、姉さんと対局して貰ってもよろしいですか?」
「いいじぇ。」
「うむ、問題無い。」
「とりあえず打ちてぇ。」
「はぁ、大丈夫だそうですよ。」
「やった~、やるやる~。」
(3人とも、可哀想に。あの3人じゃ絶対に姉さんには勝てない。せめて夢乃マホと宮永さん、汐見さん辺りじゃないと、相手にすらならないでしょうね。)
「あっ、そうだ!折角だから、10万点持ちでやりたいな~。氷華と同じ状況で戦いたい!」
「まぁ、別にいいけど。」
「うむ、私は構わないです。」
「大丈夫だじぇ。」
「ふふっ、ありがとうございます。じゃあ、始めましょうか。」
~場決め結果~
片岡優希:東
井上純:南
津山睦月:西
冬室焦華:北
~東一局~ 親:片岡優希
片岡優希 100000
井上純 100000
津山睦月 100000
冬室焦華 100000
~7巡目~
「ツモ。300・500だよ~。」
(やられた。この人も安手、って事は、南一局では満貫を和了られるかもしれねぇな。)
~東二局~ 親:井上純
冬室焦華 101100
井上純 99700
津山睦月 99700
片岡優希 99500
~5巡目~
「リーチだよ~。」
(なっ、リーチ!?安手じゃないのか?まぁ、姉妹で全く同じ打ち方ってのは無いとは思ってたけど、まさかリーチしてくるとは。何を出せば良いんだ。これか?)
「ロン。リーチ一発。2600だよ~。」
(出和了りもしてくるのか!しかも2翻和了り。どういう事だ・・・?)
(なんか、嫌な感じがするじぇ・・・)
~東三局~ 親:津山睦月
冬室焦華 103700
津山睦月 99700
片岡優希 99500
井上純 97100
~4巡目~
「ロン。門前混一で6400だよ~。」
津山睦月が振り込んだ。
(ちょっと待てよ!これ、どんどん打点が、)
(上がっていってる!?)
(咲ちゃんのお姉さんみたいだじょ・・・)
~東四局~ 親:冬室焦華
冬室焦華 110100
片岡優希 99500
井上純 97100
津山睦月 93300
~5巡目~
「ツモ。門前混一ツモ。4000オールだよ~。」
(こいつ、やべぇ!)
(誰かが止めなくては!)
(どんどん打点が高くなっちゃうじょぉ!)
~東四局一本場~ 親:冬室焦華
冬室焦華 122100
片岡優希 95500
井上純 93100
津山睦月 89300
~3巡目~
(こいつに連荘だけはさせねぇ!)
「ポンだ!」
(ノッポが連荘を止めようとしてくれている。ならこっちも手伝うじぇ。)
「ポンだじぇ。」
(私の手番が飛ばされたね~。早くも共同戦線を張ってるね~。)
「ロンだ。1300。」
「はい。」
(よしっ、これで連続和了も止められて打点も下がるはず。いけるじょ!)
(これで安心、この3人はそう思っているんだろうな。ウチもそれにしてやられたよ。この人は、連荘する事で打点が上がる訳じゃない。)
~南一局~ 親:片岡優希
冬室焦華 122100
片岡優希 95500
井上純 94400
津山睦月 88000
~4巡目~
「リーチだよ~。」
(はっ?リーチ?)
(連続和了を止めたからリーチしてこないはずなのに・・・)
(この感じはヤバいじょ・・・)
「ツモ。リーチ一発ツモ混一。3000・6000だよ~。」
(なっ!?)
(打点が!?)
(減ってないじょ!?)
(ふふっ、皆驚いてるね~。誰も連続和了が止まったら打点が下がるなんて言ってないのにね~。)
~南二局~ 親:井上純
冬室焦華 134100
井上純 91400
片岡優希 89500
津山睦月 85000
~5巡目~
「ツモ。タンヤオ清一ツモ。4000・8000だよ~。」
(また打点が上がっている。でもこれ、防げねぇんじゃ意味ねぇじゃねぇか。どうすれば良いんだよ・・・)
(このままじゃヤバいじょ・・・)
(流石は冬室さんの姉だな。全く隙がないのに打点も高い。このままだと、全部持っていかれる。)
~南三局~ 親:津山睦月
冬室焦華 150100
片岡優希 85500
井上純 83400
津山睦月 81000
「リーチだよ~。」
(なっ、この人もダブリーとかしてきやがんのかよ!)
(あーあ、焦華さんの思う通りの展開になってるねー。まぁ、この3人ならしゃーないか。)
「ツモ。ダブリー一発ツモタンヤオ清一。6000・12000だよ~。」
(焦華さん、やっぱり独り舞台になっていますね。真紀がマイナスで負けてしまうような相手ですから当然と言われれば当然かもしれませんが。)
~南四局~ 親:冬室焦華
冬室焦華 174100
片岡優希 79500
井上純 77400
津山睦月 69000
(さあて、次は役満だね~、しかも親の役満だから48000だよ~。ふふっ、楽しみ~。)
(うわっ、部長の手牌やばっ。これなら焦華さんに一発かませるか?いやでも、この点差じゃ無理か。)
(うわわっ、鶴賀の先鋒の人、配牌が凄すぎるよ、それに・・・)
「リーチだよ~。」
(焦華さんも負けてないか、これは部長と氷華さんのどっちが早いか、見物だな。)
「ポン。」
(せめてずらして遅らせてやる。)
(これを和了れれば・・・)
(残念だね~、津山睦月ちゃん、ツキは私の方に向いていたようだよ。)
「ツモ。リーチ一発ツモ対々で16000オールだよ~。」
「・・・は?」
「はぁ、姉さん、今の、公式戦だったらチョンボだよ。」
「いや~、一回やってみたかったんだよね~。リーチツモ対々って言って四暗刻和了するの。」
「はぁ、これだから姉さんは・・・」
~試合結果~
冬室焦華 222100
片岡優希 63500
井上純 61400
津山睦月 53000
「ねえねえ、そんな事よりさ、津山睦月ちゃんの手牌見せてよ!」
「えっ、う、む、はい。」
焦華が睦月の手牌を公開した。その手牌には、東3枚、南3枚、西3枚、北3枚、そして白が1枚だった。
「うっわー、四暗刻単騎に字一色に大四喜とか、やっばいね~。」
「マジかよ・・・」
「そっちもやばすぎだじぇ・・・」
「それで、誰かが東南西北のどれかを出したとして、それをカンすると~、ほら、白が顔を出しちゃいます~。」
「うわっ、凄すぎだろ・・・」
「ヤバすぎだじぇ・・・」
(えつ、どうしてあの人、何も見てないのに嶺上牌が白だって分かったんだろう。もしかして、私みたいに牌が見えてたりするのかな・・・?)
「あっ、あの、どうして、嶺上牌が白だって分かったんですか?」
「・・・知りたい?」
「は、はい。」
「宮永咲ちゃんさ、対局中に津山睦月ちゃんの手牌を見て驚いていたのは良いんだけど、何故か嶺上牌をチラチラ見てたよね?」
「あっ・・・」
「嶺上開花を連発する宮永咲ちゃんが嶺上牌を見ていたから。これで納得できた?」
「あっ、はい。そうですか。」
(なんだ、別に牌が見えてたりはしないんだ。まぁ、それが普通だけどね。)
咲がそう考えていると、焦華が咲の耳元に近付いて囁いた。
「ごめんね、私は咲ちゃんみたいに牌が見えてたりはしないんだ。」
「わっ!?あっ、はい。そ、そうですか。はぁ、びっくりしました。」
「突然ごめんね~。」
「いえ、大丈夫です。」
「冬室、お前、少しは手加減をしてやれよ。」
「えっ?どうして?だってこの3人は去年もいたから、もし私が長野の麻雀部にいたらこの子達、戦ってたかもしれないよ?」
「そうだけど・・・」
「じゃあ加治木は去年この子達に手加減とかした?」
「そりゃあ、そんな事はしてないが・・・」
「なら大丈夫だよね。私が手加減しなくても。」
「・・・まぁ、そうだな。」
「だよね~。」
(正論を言って自分の意見を無理やり通させようとする感じ、やっぱり焦華さんは変わってないな。)
「まぁまぁ、ゆみもそこら辺にして、これは高校の合宿よ、私達は深入りしちゃいけないわ。」
「そうだな。皆、すまない。」
「いや、加治木先輩は何も悪くないっすよ!」
「モモ、ありがとう。」
「ほいじゃ、そろそろ特打ちじゃ!」
「待ちわびたぞ!衣も焦華と麻雀する~!」
「いいよ~。」
「わーい!」
3日間の合宿が終わり、鶴賀学園の5人は帰る準備をしていた。
「あれ、真紀がいません!」
「えっ、マッキーさっきまでいたっすよね。」
「うん、いたと思うけど・・・」
「じゃあ、私が探してくる。」
「よろしくっすむっきー先輩。」
「じゃあ、私は荷物整理してるね。」
「じゃあ私達もやるっす。」
「うん。」
「あぁ、真紀、何処に行ってしまったのでしょうか、心配です!どうしましょう東横先輩!真紀が、真紀がぁ!」
「かずかず落ち着くっす、あっ、そうっす!マッキーの可愛い所を教えて下さいっす。」
「真紀の、可愛い所ですか?」
「そうっす、他の事を考えれば気持ちが紛れるっすよ。」
「確かにそうですね。」
「じゃあ、マッキーの可愛い所を教えて下さいっす。」
「そうですね、真紀が恥ずかしい事を言ったりした時に赤くなったりするんですけど、真紀の場合は耳まで真っ赤になって俯くんですよ!それで、とっても可愛らしい声で『は、恥ずい・・・』とか言うんですよ!しかもそれだけじゃなくてですね、その時に真紀の事をからかうと真っ赤な耳がピクッと動くんですよ!それが何とも言えないくらい可愛くて!しかもその後に真紀は大抵『も~、止めろよ一葉~。』って言ってくるんですよ!その声がもうこれまでとは比べ物にならないくらい可愛くてですね、あっ、でもそれだけじゃないんです!あとですね、真紀が中学2年の時のお話なんですけど・・・」
(長い長い長い長い長い長い長いっすよ!このまま聞いてたら日が暮れちゃうっす。何とかしなくては・・・」
「ねぇ桃子さん、これってどうすればいいの?」
(ナイスタイミングっす!かおりん先輩!)
「あぁ、それなら私がやるっす、じゃあちょっと、こっちお願いするっす。」
「えっ、あぁ、うん。分かった。」
「・・・なんですけど、そこが凄く可愛かったんですよ!ってあれ?東横先輩はどちらへ?」
「あっ、えっと、私の方で分からない事があったから変わって貰ったの。」
「あぁ、そうだったんですか。」
(ふぅ、かおりん先輩のお陰でかずかずの暴走を止めることが出来たっすね・・・)
「皆、汐見さん見つけたよ。」
「いやー、すいません。」
「真紀ぃ!何処にいたんですか!心配したんですよ!」
「悪い悪い。」
「じ、じゃあ、荷物もまとめたっすから帰りましょう!急いで!」
「う、うむ、そうだな。」
(モモ、どうかしたのかな?)
「じゃあ、汐見さんも一ノ瀬さんも、お話は車の中でも出来るから。ね?」
「あっ、はい。すみません、急いで乗ります。」
(まぁ、帰りは智美ちゃんが運転するから話どころじゃないかもしれないけどね・・・)
「鶴賀の人達、なんだかドタバタしてたけど大丈夫かな?」
「きっと大丈夫じゃろ。さっ、わしらも帰るぞ。」
「はい。」
こうして、ドタバタしながら合宿は幕を閉じた。
次回からは第20話の最後に出ていた新キャラのお話になります。どうぞご期待下さい。