咲-Saki-もし1年後に夢乃マホが飛び級して清澄高校に入学したら   作:神奈木直人

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第51話《阿知賀編⑬》 中堅後半戦

十分間の休憩が終わり、選手達が対局室に集まっていた。

 

~場決め結果~

渋谷尭深:東

二階堂有紗:南

天理白:西

檜山花音:北

 

『さぁ、選手達が対局室に戻ってきて場決めもしました。中堅後半戦開始です!』

~東一局~ 親:渋谷尭深

阿知賀 133300

白糸台 122400

姫松 76900

有珠山 67400

(とりあえず阿知賀の親番までは何も怖いもんは無いな。攻めとくか。)

~8巡目~

「リーチ。」

(速い。これは高いのを狙ってたらこの人の速さには追い付けそうに無いな。なら速度重視の打ち方にするか。)

「ポン。」

(よし、これで聴牌。後は追い付く!)

~10巡目~

「ツモ。リーチツモタンピン三色。3000・6000。」

(うわっ、やられた。追い付くと思ったんだけどな。)

(うーん、やっぱり連風じゃないと全然和了れないな。)

『最初に和了したのは二階堂選手です。やはり彼女、安定しています。』

『前半戦では圧倒的に稼いでいましたからね。』

~清澄高校宿泊施設~

「二階堂有紗さん、凄いね。」

「そうですね。でも、個人的には渚さんの方が強いと思います。」

「渚さんの方がお姉さんだっけ?」

「そうですね。渚さんなら阿知賀の三連続和了を止められてたでしょうし、渋谷さんのハーベストタイムも10枚なら止められてたと思います。」

「そんなに凄いの?」

「はい。マホが役満を和了ろうとした時に流されたり、高い手を和了ろうとした時も逆に高い手を和了られてしまったりしましたから。」

「そういえばそうだったよね。マホちゃんを止められるのは凄いね。」

「そんな、マホなんかより宮永先輩の方が凄いですよ!」

「私はたまに大きめな和了りを出来るだけで全然凄くないよ。マホちゃんは臨機応変に対応しているから私よりも凄いよ。」

「もう二人の褒め合いは聞き飽きたわ。わしからしたら二人とも人間とは思えんほど凄いわ。」

「そうですか。」

「そうじゃ、それに、まだ試合の途中なんじゃから静かにしてくれんか・・・」

「あっ、そうでした!ごめんなさい・・・」

「すみませんでした!」

(はぁ、やっぱりわしも和達と一緒に会場まで行けば良かったんかのぉ。あの時は優希に振り回される気がして一緒に行かんかったけど、この二人の異次元の会話を聞いとる方が辛いわ・・・)

~東二局~ 親:二階堂有紗

阿知賀 130300

白糸台 116400

姫松 88900

有珠山 64400

(この親番は連荘しときたいな。次は天理白の東場の親番やからな。)

(今回は姫松には和了らせない。私が先に和了ってみせる。)

「ポン。」

(1巡目からいきなり中鳴かれた。もしかしてこれ・・・)

「ロン。混一中一通。8000です。」

(やっぱり、渋谷が1巡目に振り込んだ。)

(速い。それにまた一通。これはまさか・・・)

~清澄高校宿泊施設~

「あの有珠山の人、毎回配牌で一通が出来てるよね。」

「そうですね。今回は二階堂さんが中を出して、渋谷さんが1巡目に字牌を出すっていう特徴が相まって和了れましたね。」

「1鳴きで聴牌出来るなんて、一葉ちゃんみたいだね。」

「いや、有珠山の方は一ノ瀬さんの劣化番ですね。」

「さっきは劣化番って決めつけるのは良くないみたいに言ってたのに今回はキッパリと劣化番って言ったね。」

「はい、一ノ瀬さんより勝る点が見当たらないですから。」

「そうかな?」

「はい。まず1鳴きで聴牌出来る所は同じですけど、一ノ瀬さんの場合は鳴いても三色同刻と三暗刻の4飜が確定していますけど、有珠山の方の場合は鳴き一通で1飜しか無いですからね。それに、鳴かなくても一ノ瀬さんは4飜、有珠山の方は2飜ですから。」

「うーん、でも、清一とか付けられたら強いんじゃない?」

「そんな事言ったら一ノ瀬さんは清老頭や四暗刻が可能です。」

「確かに言われてみたらそうだね。それにしてもマホちゃんはやっぱり凄いね。人の性質を完全に理解してて。」

「ありがとうございます。まぁ、と言っても、それが出来るのは宮永先輩のお姉さんの能力のお陰ですけどね。」

「そうだね。」

~東三局~ 親:天理白

阿知賀 130300

白糸台 108400

姫松 88900

有珠山 72400

「リーチ。」

(このダブリー、なんとかならへんのかほんまに面倒やわ・・・)

(鳴いて速く和了るっていう手もあるけど、それだと安いな。ここはどうにか和了りたいからな。)

~7巡目~

(なんか分かんないけど阿知賀がまだ和了ってない上に聴牌も出来た。ここは確実に和了りたい!あっ!来た!)

「ツモ。混一一通ツモ。3000・6000です。」

(くそっ、やられた!)

(まさか東場の親番で連荘出来ないなんて・・・これは、あれを使うしか無さそうですね。)

~東四局~ 親:檜山花音

阿知賀 123300

白糸台 105400

姫松 85900

有珠山 85400

(さっきはこいつに親流されたからな。流し返したるわ。)

「ポン。」

(姫松の人、流し返すつもりですね。させませんよ!)

「ポン。」

(また鳴かれた。これはちょっと危険・・・あっ!)

「それポンです。」

(よし、一通ドラ1だけだけどこれで聴牌・・・)

(聴牌したみたいやな、けど・・・)

~5巡目~

「ツモ。混一対々。2000・4000。」

(なっ、先に和了られてしまった・・・)

(連風じゃないとこの人に和了られる。やっぱり強い。)

~南一局~ 親:渋谷尭深

阿知賀 121300

白糸台 103400

姫松 93900

有珠山 81400

(おっ、なかなか良い配牌だ。これなら姫松にも勝てるかもしれない。よし、頑張るぞ!)

(有珠山に高い手の予感。危ないな・・・)

~8巡目~

(よし、聴牌した。次は連風だからダブリー出来るけど、出来るだけ稼ぎたいからここはリーチを掛ける!)

「リーチ。」

「ロン。清一一通。16000です。」

(有珠山!?しかも倍満!?やられた・・・)

『檜山選手が天理選手に倍満和了です!そしてこの和了りで檜山選手は3位に浮上です!』

『先鋒戦での大差が嘘だったかのように点数が平らになってますね。』

『このまま有珠山のペースになってしまうのか!』

『ですが、次は天理選手の連風ですから、どうなるかはまだ分かりません。』

『あっ、そっか!またあのダブルリーチが来てしまうのか!』

~有珠山高校控え室~

「よし、姫松を捲って3位浮上!」

「それに、1位との点差もかなり縮まりました。素敵です!」

「このまま行けば、もしかしたらうちが1位で終わらせる事も出来るかもしれませんね!」

「やっぱり毎回一通が配牌で揃ってるって、かなりのアドバンテージですよね。」

「そうだよな。よし、花音!このまま白糸台も捲っちゃえ!」

「素敵に頑張って下さい!」

「頑張って下さい、花音さん!」

~南二局~ 親:二階堂有紗

阿知賀 105300

白糸台 103400

有珠山 97400

姫松 93900

「リーチ。」

(はぁ、このダブリーなんとかならないのかな?)

(最下位になったし、この親番で連荘しておきたいけど、渋谷尭深の事考えたらしない方が得策やな。ここはこいつに和了らせたるわ。)

『天理選手ダブルリーチだぁ!』

『これを和了れればまた点差を広げられますね。』

~4巡目~

(はぁ、東場の時にこれ来いよ・・・ま、いいけど。)

「ツモ。ダブリーダブ南ツモドラ3。4000・8000。」

『倍満ツモだ!点差を縮められたらまた引き離す。これが天理白の実力だぁ!』

『姫松は親被りな上にもう親番は無いですから少し厳しいですね。』

~南三局~ 親:天理白

阿知賀 121300

白糸台 99400

有珠山 93400

姫松 85900

(このままオーラスになって渋谷尭深が役満ツモしたとしたら有珠山は親被りになるからギリギリ3位で終える事が出来る。だからこれ以上点差を広げられる訳には行かへん!絶対稼いだる!)

~8巡目~

(よし、聴牌。)

「リーチ!」

(姫松の人がリーチした。これ和了られちゃったらまたラスになっちゃうね。けど、私も聴牌してるんだよね。だからこっちが先に和了っちゃうよ。)

~13巡目~

(姫松の人ごめんね、こっちが先に来ちゃったみたい。)

「ツモ。平和一通。1300・2600。」

(くそっ、有珠山に和了られた!)

『なんと有珠山が姫松を引き離した!』

『今の二階堂選手の手、ツモっていたら倍満でしたからね。これはとても悔しいでしょうね。』

『そして、白糸台がなんと3位になってしまった!しかし、次はオーラスです!渋谷選手の配牌に期待だー!』

『そうですね。』

(まぁ、今回は最短の7局しか無かったですから、配牌で来るのが確定しているのは7牌だけですけどね。)

~南四局~ 親:檜山花音

阿知賀 118700

有珠山 99600

白糸台 98100

姫松 83600

(ハーベストタイム!)

(さてさて、今回の白糸台の手牌は、白3枚發2枚中2枚やな。大三元狙おうとしとるようやけど、發2枚と中2枚は私が持っとる。それに、ラッキーな事に七対子になりそうな手。これならいけるかもしれへん!)

(よし、やっちゃおうか、あれを!)

(ん?なんや、今、渋谷尭深よりも阿知賀のこいつの方が嫌な感じがしたわ・・・連風はもう終わったはずやんな?何するつもりなんや?)

~阿知賀女子控え室~

「よし、白、一発かましちゃえ!」

「えっ、どうしたの?晴絵。」

「うわっ、白の手牌やばっ!」

「えっ、どれどれ?うわっ、暗刻が3つに対子が1つ。これ、四暗刻狙えるかも!」

「そう、それが白の渋谷尭深対策だ!」

「えっ、どういう事?」

「白は昔からダブルという言葉が好きだったらしく、それで中学の時からダブルリーチダブ東ダブ南が出来たらしいんだ。」

「何それ凄い・・・」

「でも、それと今の配牌とにどんな関係があるの?」

「それはだな、ダブルという言葉、麻雀で他の単語でも聞いた事があるんじゃないか?」

「あっ、そっか!ダブル役満!」

「そう!私が白の牌譜をチェックしてたら、連風じゃないオーラスの時に、手牌と捨て牌を照らし合わせて見ると、ほぼ毎回ダブル役満が出来ていたんだよ。」

「そうなんだ、凄いね。」

「ダブル役満と言っても、これまでのデータでは、一般的にダブル役満と言われている国士無双13面待ち、九蓮宝燈9面待ち、四暗刻単騎待ち、大四喜の4種類しか出来ていなかった。」

「つまり、大三元と字一色みたいな組み合わせは無いって事?」

「今の所そうなった事は無いな。それに、場所によっては大三元や小四喜を門前で和了ったらダブル役満にする所もあるらしいけど、そういうのもまだ出来た事は無い。」

「でも、ダブル役満が出来るなんて凄い!」

「ま、ダブル役満って言っても、この大会のルールはダブルだろうが6倍役満だろうが役満と変わらないからね。仕方ないけどさ。」

「あっ、対子が重なって四暗刻単騎が聴牌した!」

「よし、いけ!白!」

~対局室~

(よし、四暗刻単騎聴牌。これを和了れたら三校を一気に引き離し、プラスで終わらせる事も出来る。でも四暗刻単騎なのがちょっと辛い。ハズレを引いてしまったな。国士無双13面待ちとか九蓮宝燈9面待ちだったら待ちがめちゃくちゃ広いけど、四暗刻単騎の場合はかなり待ちが少ないからな。和了るまでに時間が掛かっちゃうんだよね。まぁでも、気長に待とうか。)

『なんと、オーラスは渋谷選手が爆発するかと思ったが、渋谷選手が欲している發と中は二階堂選手が押さえているせいで聴牌出来ない!それだけでなく、まさかの天理選手が四暗刻の単騎待ちを完成させている!』

『渋谷選手が字牌を抱え込んでいるので、圧縮が効いているのでしょうか?』

(四暗刻単騎、ダブル役満ダブルリーチ、ダブ東ダブ南・・・あっ!成る程、そういう事でしたか。これは、赤土さんのチーム、更に強くなってますね。)

~9巡目~

「ツモ。」

(えっ、そっち?)

(やっぱり阿知賀がツモったか・・・)

「四暗刻単騎。8000・16000です。」

(ヤバいとは思っとったけど、本当に役満やったか・・・)

(結局役満なのかよ!渋谷尭深が天理白に変わっただけじゃん!)

(私のハーベストタイムが・・・)

~白糸台高校控え室~

「たかみーが和了れないなんて!」

「しかも、阿知賀の人が役満を和了るとはね。」

「まぁ、今のは二階堂有紗さんが發と中を押さえていた事で渋谷先輩が和了れなかった事と、天理さんがオーラスで強くなる能力が相まってこんな結果になりましたけど、決勝ではどうなるでしょうね。まぁでも、その前に夢乃マホさんが来るでしょうけど。」

「そうだな。あの人は多分、渋谷じゃ勝てないだろうな・・・」

 

 

『中堅後半戦、終了ぉぉぉぉ!!!!!なんとなんと、オーラスで天理選手が役満を炸裂させて更に点差を広げ、プラス収支で終わらせました!』

『東場で連荘が出来なかったのでマイナスになるかと思いましたけど、ここへ来て役満を和了るとは思いませんでした。』

『そして白糸台高校は役満こそ和了れなかったものの、2位にキープしました。有珠山高校は役満親被りを喰らいましたが未だ3位、姫松高校はかなり稼いでましたが、4位になってしまいました。では、休憩の後に、副将前半戦を開始致します!』

 

~中堅後半戦結局~

阿知賀 150700

白糸台 90100

有珠山 83600

姫松 75600




次からは副将戦です。副将と大将は咲-Saki-の原作キャラだけの対局になりますね。クオリティを落とさないように努めます。
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