それだけで人は恐怖する。
その目は何時からあったのだろう―
物心がついた頃からその右目には眼帯が
あてられていた。
そのせいで周りからは忌み嫌われ虐めをうけ、
孤独な生活を送っていたと思う。
なんだよ......この眼は。
そうして私は右目の眼帯を外す。
その眼は縦に斬られたような傷があった。
「..........っぐ!」
更に光に晒されると焼けるような痛みが走る。
こんな傷を負った記憶なんてない。
ありもしない記憶を想像し消し去りながら
この右目について突き止めようとしていた。
K市 商店街 大学前
商店街というにはその街はとても賑やかで、
その街に聳え立つ大学に通っているだろう
若者たちが門をくぐって街へ放たれていく。
時計の短針は4を指している。日はゆっくりと
赤みを帯びていく。
そんな大学から少し離れた小さな寂れた公園、
誰も寄り付かず遊具はボロボロとなったその
公園のベンチに一人の人間が座っていた。
髪は清潔感ある真っ白である。
雨ではないのだが、黒いパーカーを着ていて、
その一部であろうフードを深く被っている。
そのためどんな表情かはわからない。
下半身はこれまた黒一色のズボン。
全体的に華奢な体躯である。
「......」
声を発さず俯いている。
端からみれば浮浪者に近いような。
?「―それはきっと素晴らしいと思うの!」
?「そうなの、空想に近い世界だけどね~」
少し大きな声をだしお喋りをする少女が二人
公園に入ってきた。
そして二人は先客に気づくことなく
大きくて幅のある滑り台に登っていく。
一人は白いYシャツに近い服と黒いロングスカート、
黒いハットを被った少女。
もう一人は白いナイトキャップに紫色の服。
黒ハットの少女より少し背が低い。
?「私とメリーの力があればきっと見つかるわ!」
?「結界の綻びがどこに繋がってるか把握
出来ない以上無理よ。」
理想を高く持つ黒いハットの少女と、
それに呆れるナイトキャップの少女、メリー。
メリー「今何時?蓮子!」
蓮子「まだ4時25分ね~......」
黒いハットの少女、蓮子は時計を見ずに時間を
言い当てた。
メリー「流石ね!その眼。」
蓮子「私を誉めなさいよー!!」
「............。」
眼″という言葉に反応したのか、
ベンチに座っていた人の頭が上がった。
ほんの少しだが。
そしてフードの奥から覗く眼が赤く輝いた。
一瞬だけ。
蓮子「メリー......寒気しない?」
メリー「というか......生きてる感がしない。」
二人は明らかな違和感に恐怖を感じた。
風が強く吹いてるわけではない。
‘明らかにその空気がかわったのだ。’
それは熱を感じない、まるで死体を触ったように
冷たく、そして鋭い感覚を感じたのだ。
メリー「誰か......いるの?」
蓮子「(・д・ = ・д・)」
メリーはガクガク震えだし、蓮子は辺りを
見回す。
蓮子「うーん..........あっ!」
「......................!!」
蓮子が見回す間にその場から離れようとした
矢先に見つかった。
蓮子「ちょっと待ちなさいよ!」
フードの人はその場で立ち止まる。
蓮子「ふざけんなてめぇがぁぁぁ!!」
「!?」
蓮子はフードの人に飛び蹴りを喰らわせた。
その脚はフードの人の背中を直撃し、
フードの人は倒れ仰け反った。
「~~~~っ!!!」
無言ではあるが凄く痛そう。
フードの人は少量の血反吐を吐いた。
そして咳き込む。
メリー「なにやってんの蓮子!傷害だよ!?」
蓮子「え........あ............」
蓮子もその重大さに気づき始めた。
メリー「あの........立てますか?」
「....................うぐっ.....」
フードの人は俯せのまま倒れている。
なんとか立とうとはしているが、
衝撃に体が慣れていないようだ。
メリーは手を貸して立たせる。
そして先程フードの人が座っていた
ベンチに座らせ、休ませる。
「はぁ........はあ。」
メリー「びっくりしたでしょうすいません。」
休んでから30分がたった。
メリーはフードの人の看病をしている。
蓮子はなにもできず未だ立ち尽くしていた。
「敵意はないんだ......許してほしい。」
メリー「え?」
そのフードの人の声は低い女性の声だった。
「眼という言葉に引かれてね。」
メリー「聞こえてたんですね。」
「悪い。ずっとここで座ってた。」
メリーはその謝罪に満足し、
気にしないでと言った。
蓮子「えっと........その......すいませんでした。」
蓮子が謝りに入った。
「......痛かったよ。」
蓮子「本当にすいませんでした。」
フードから覗くその眼の輝きはいつの間にか
なくなっていた。
地味に初投稿なんです(笑)
ちょっと小物感がしますがいかがでしたでしょうか?
というか見てくれたりしますかね?