転生したら海の悪霊?   作:ヨシフ書記長

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私は…帰ってきた!

やっとテストが終わりました…。

もう心が折れかけたよ…。

では、続きです。


少年の憧れ

トルトゥーガでの激闘から2日後…。

 

トルトゥーガより100キロ離れた島

フォース島〜ウォーキー共和国〜

ウォーキー共和国は昔は地下資源で潤った島で島の至る所に海底まで続く洞窟が山ほど空いてるのだった。

 

そんな島の一角である少年達が走っていた!

 

「待ってよォー!」

 

「うるせぇ!この割れ頭!」

「着いてくんなぁ!」

「泣き虫のお前と遊んでたら、俺らにも泣き虫がうつるしな!」

「そうだよな!ギャハハハ!」

 

「割れ…頭…。うわぁーん!この頭は生まれつきなんだぁ!」

 

子供達にそんな事を言われるとその男の子は座り込んで泣き始めた!

 

「ほら!また泣きやがった!」

「じゃあな!泣き虫のフォクシー!」

「帰ってママにでも泣きついてな!」

 

フォクシーを見ると少年達はまた笑い走って行った

 

「えぐ…ひっく…。」

 

フォクシーは泣きながら立ち上がるとまた少年達を追いかけた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

一方…。港にはCPの職員達が上陸していた。

 

「本当にこの島にいるのか?」

 

「わからん…。長官はこの島に必ずいると言っておられたが…。」

 

「しかし、あの子は能力者なのだろう?海に落ちたとなると死んでるんじゃ…。」

 

「その時は死体でも持って帰るしかないさ…。」

 

職員達の後から声が響いた。

 

「それに奴もいるかもな!そうだろ?お前ら?」

 

「まぁ…そいつも能力者だろ?死んでるじゃないか?」

 

背が低い男とのっぽの口髭のある男はそう言いながら職員達に近づいてきた。

二人はまるで西部劇の保安官のような格好していた

 

「ええ!あの悪霊がいた場合はよろしくお願いします!」

 

1人のCPの男はペコペコしていたが、複数人の男は怪訝そうな顔をしながらコソッと喋り出した。

 

「なぁ…。あの二人一緒に来たがよ…。何者なんだ?」

 

「え?お前知らねぇのか?あの二人は有名な保安官だぜ?」

 

「マジかよ?名前は何だよ?」

 

「あの背の低い方が"首吊り処刑人"アーサー・エリス。

あの人に追いかけられたら絶対に首吊り縄をかけられるって言われてる。そして、あの背の高い方が保安官のビターズ・ティルマン…。

あの"海の暴れん坊"クレイ・アリソンを地の果てまで、追いかけて捕まえたんだと」

 

「おいおい…。アーサー・エリスって言うとバリソン王国の王様を吊るしあげたっていう…。」

「ああ…。あの王族吊るしの処刑人さ…。それに後は…」

 

「ルーサー・ハミルトンとかを20人ほど吊るしあげたぜ?」

 

二人はギョッとして後ろを見るとアーサーがこっちを見て笑っていた。

 

「心配すんな!ジョーンズは必ず!この俺様が吊るしてやるよ!」

「おいおい…。生かして捕まえてこいとも言われてんだから…。その為のお前じゃんかよ…。」

 

ビターズは溜息をつきながら、帽子を傾けながらため息をついた。

 

「キヒヒ!そうだったけ?まぁいいじゃんか!」

「おいおい…。本当にしっかりしろよ?またお前が暴走すると怒られるのは俺なんだからよ!」

 

そうビターズはいうとアーサー達は笑いながら共和国へと入っていった…。

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

「皆ー!待ってくれぇ!」

 

フォクシーは子供たちに追いつくとそう言った

 

「チッ!しつこいなぁ!」

「お!そうだ!おい!フォクシー!」

「な…なんだ?」

「俺達と遊びてぇのか?」

「…!ああ!遊びてぇ!」

「なら!この洞窟に奥にあるっていう海賊の財宝を取ってこい!そうしたら、そのお前の勇気に免じて俺達のグループに入れてやるよ!」

 

1人の少年の言葉にフォクシーは顔を輝かせた!

 

「ほ…本当か!本当なんだよな!本当に財宝を手に入れたら!グループに入れてくれるんだな!」

「あぁ!本当だぜ?」

「わかった!すぐに取ってくるぜ!」

 

フォクシーは子供達の後ろにある洞窟へと入っていった。

 

「おい…いいのかよ。そんなこと言って!」

「あ?嘘に決まってんじゃん!あの泣き虫がこの洞窟の奥に行ける訳無いし!」

「そうだけどよォ…。」

「ほら!フォクシーが入ってる間に帰ろうぜ!」

 

子供達はそう言うと洞窟に入ったフォクシーを置いて帰っていった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

洞窟の中は暗くジメジメしており…

天井からはポタリ…ポタリ…と水滴が落ちていた

 

 

「うう…。暗いなぁ…。ジメジメするしよォ…。」

 

フォクシーはそう言いながら洞窟の奥へと…恐る恐る入っていった。

 

「何か明かりになるものは…。」

 

フォクシーは辺りを見渡すと、近くに蝋燭が落ちていた。

 

「お!蝋燭だ!採掘してた時奴かな?」

 

フォクシーは蝋燭を拾うとポッケからマッチを取り出し火をつけた。

蝋燭のに火がつくとぼんやりと洞窟の中の様子が映し出された。

 

「おお!これで見やすく!?」

 

フォクシーが前に進もうとすると足を滑らせ、そのまま奥へと落ちていった!

 

「うわぁぁぁ!!ふぎゃ!」

 

フォクシーは叫び声をあげながら落ちていくと上手く着地できずにそのまま砂浜に突っ込んだ!

 

「いてて…!ちくしょう!落ちちまった!うわぁぁん!」

 

フォクシーは起き上がると泣き喚いたが…蝋燭の光で何かが見えるとすぐに泣き止んだ!

 

「…!なんだありゃ?」

 

泣き腫らした目を擦りながら、落としていた蝋燭を拾い上げ、辺りを照らした。

蝋燭の光で辺りを照らすとそこには…色んな船の残骸が落ちていた!

 

「これは船の残骸か!とういう事は!財宝があるかも!」

 

フォクシーは鼻をすすりながら、目を輝かせてそう言った。

フォクシーがある船の残骸に近づくと、白い服を着た少年が倒れていた!

 

「…!おい!大丈夫か!」

 

フォクシーはその少年の近くに行くと体を揺すった!

 

「うう…ゴホゴホ…!」

 

少年はうめき声をあげると、口から水を吐き出した!

 

「溺れてたのか!待ってろ!今!水を吐かせてやる!」

 

フォクシーはそう言うと少年の胸に心臓マッサージを行った!

すると!少年は勢いよく水を吐き出した!

 

「ウェ…!ゴボボ!ゲホッ!」

 

少年は水を吐き出すと目を少し開けて言った

 

「うぅ…ここは…?」

 

「ここか?ここはフォース島だ!」

 

「姉さん!姉さんはどこ?」

 

フォクシーの言葉に少年は勢いよく起き上がり、辺りを見渡した。

 

「姉ちゃん?お前のか?ここは海底洞窟に繋がってるとこだぜ?見てねぇが…?」

 

フォクシーの言葉に少年はひどく落ち込んだ様子だった。

 

「それよりもお前…名前はなんて言うんだ?」

「僕?僕の名前はルーク…。」

「ルークか…。俺の名前はフォクシー!宜しくな!ルーク!」

 

フォクシーはルークと手を握手したその時!

周りの船の残骸が何かに吹き飛ばされた!

 

「なんだァ?何が起きたんだ!」

「…!フォクシー!あれ!」

 

フォクシー達は慌ててしゃがむと周りを見渡した。

すると、ルークはあるものを見ると驚愕の声を上げた!

 

そこには大きな海王類がいた!

 

「うわぁぁぁ!海王類だァ!」

「は…早く!逃げないと…!」

 

ルーク達が海王類から慌てて逃げようとすると…

 

「やっと見つけたぞ…」

 

「え?誰の声?」

「俺じゃねぇぞ?」

 

「こっちだ…!ガキ共…。」

 

ルーク達は恐る恐る声のする方を見るとあの海王類がいた

 

「え?まさか海王類が…?」

「んな…!訳ないだろう?海王類が喋れるなんて…」

「ごちゃごちゃうるせぇなぁ…。助けてやったのによォ…。」

 

『シャァベッタァァァァァァァ!!!』

 

ルーク達は叫び声をあげながら驚きの表情で海王類を見た!

 

「しかし…。この暗い洞窟じゃ動きにくいな…。外に出るぞ!お前ら?」

 

海王類はそう言うと口を開けた

 

「え?まさか!」

「おいおい…!嘘だろ?」

 

ルーク達はそう言ったが海王類は勢いよくルーク達を口に入れると動き出した!

 

 

「うわぁぁぁ!食われたァ!」

「出してよォ!」

 

海王類はそのまま洞窟の入口へと向かい始めた

 

海王類は大きな体を揺らしながら狭い洞窟の中を動き回ると外へと出た!外に出ると口に含んでいたルーク達を吐き出した

 

「グェっ!」

「うわっ!」

 

べシャッと音を立ててルーク達は着地した。

 

「さぁて…。この姿はもういらんな…。」

 

海王類はそう言うと体がまるで吸い込まれていくかのように渦を巻きながら徐々に無くなっていた!

 

「なんだァ!」

「え?何が…。」

 

海王類が無くなりかけるとそこには一人の男がたっていた。

オレンジ色の髪を結び、切れ長の赤い目をした男がルーク達を見下ろしていた。左腕は痛々しくも切り取られていた。

 

「ふぅ…。さぁて…ルーク?」

「ひっ!なんで僕の名前を…!」

「何でかって?アンジェリカのやつにお前を救ってくれって言われたからな?」

「姉さんが?」

 

男の言葉にルークは驚きの表情を浮かべた!

 

「そうだ…。それに操られてたお前をあのベケットから助けてやった!」

 

「ベケット…そうだ…僕はあいつに…!」

 

ルークは何かを思い出しながらそう言った

 

「思い出したか?全く…お前ら姉弟は忘れっぽくて困る…。」

 

男は髪を撫でながらそう言った

 

「助けてくれたって事は…もしかして!あなたって!」

 

ルークの言葉に男はニヤッと笑うと言った!

 

「ああ…!そうだよ!ルーク!俺の名を言ってみろ!」

 

「"海の悪霊"!デイヴィー・ジョーンズ!」

 

ルークの言葉にフォクシーは驚愕の表情を浮かべた

ジョーンズはニヤッと笑うと言った

 

「ご名答…正解だ!ルーク君!」

 

ジョーンズは笑いながら言った

 

「形態変化!」

 

ジョーンズはみるみるうちに体を変化させ、いつもの姿になった。

 

そして、ジョーンズはフォクシーを見ると言った

 

「お前は誰だ?小僧?」

 

「ヒィィ!お…俺の名はフォ…クシー!」

 

「フォクシー?ほう…お前がか…。」

 

ジョーンズはフォクシーの言葉にフォクシーの顔をマジマジっと見ると顎に手を当てながらそう言った。

 

「ふむ…。これは何かの縁だ!フォクシー!」

 

ジョーンズはそう言うとフォクシーの前に手を出した

 

「ルークを助けてくれてありがとう。勇敢なそんなお前に対してこれをやろう!」

 

ジョーンズはフォクシーに短い刀を手渡した

その小刀の鞘にはタコの絵が彫られていた!

 

「こ…これは?」

 

フォクシーは恐る恐るジョーンズに言った。

 

「うん?ただの小刀だが?何の変哲もないな?だが?もしかするとお前が大きくなったら必要とすることがあるかもしれんぞ?」

 

ジョーンズがそう言い終わろうとした瞬間!

ジョーンズの体にロープが巻きついた!

 

「…!なんだァ?」

 

洞窟の前の森の中からCPの職員達と共にアーサーとビターズが現れた

 

「まさか…本当にいるとはなぁ!捕まえたぜ!」

「ああ…長官もすごいな…。ジョーンズ!貴様に逮捕状だ!それにルーク君の保護もだ!」

 

ルークはビターズの言葉に顔を青ざめると言った!

 

「嫌だ!あんな所に戻るもんか!」

 

「何を言ってるんだ?君は攫われたのでないのか?」

「細かい事は今はいいじゃねぇか!ビターズ?それよりもこいつだぜ?」

 

「ぐぅ…切れんなこの縄…。」

 

「当たり前だ!この俺はナワナワの実を食べた縄人間!体変幻自在に縄に変化できるんだ!決して切れない縄にな!お前が暴れる度に俺の縄がお前を締め上げるぜ!」

 

アーサーはそう言いながらジョーンズを締め上げ始めた!

「そうかい…。そいつァ…厄介だが…!」

 

ジョーンズはアーサーを見ながら笑った!

 

「何をする気だ?もう無駄だぞ?」

 

「俺はあいつとの戦いで色々と学んだ…。その授業料として片腕は持ってかれたが…しかし気づかせてくれた!俺の能力に対する事をな!」

 

ジョーンズはニヤッと笑いながらまた言った

 

「つまり悪魔の実ってのは…考えようなのさ!これだけしか出来ないんじゃない!これ発展させる事も色々出来るんだ!」

「何を言って!」

 

アーサーは後に下がりをしながらそう言った!

 

「形態変化!モード(腐無虫)!」

 

ジョーンズがそう叫んだ瞬間!ビターズは慌てて銃を抜いて

ジョーンズを頭を吹き飛ばした!

 

「ビターズ!」

「アーサー…何か嫌の予感がしやがる…。」

 

ビターズは縛られているジョーンズ見ながらそう言った!

しかし、頭の吹き飛ばされたジョーンズは急に顔をアーサー達に向けた!

 

「おいおい…。何だよ…そりゃあ…」

 

アーサーは驚愕の声を上げた!

何故ならジョーンズの顔はおびただしい数のフナムシになっていた

瞬間!ジョーンズの体が崩れ落ちると中からおびただしい数のフナムシが現れ、CPの職員達を襲った!

 

「体中にぃぃぃ!」

「うわぁぁぁ!殺しても殺してもォォ!」

「やめろ!口に入るなぁァァ!」

 

「落ち着け!お前ら!」

「しかし、この数では…!」

 

「うげぇ!口に入っ…」

 

CPの職員の1人が口からフナムシが入るとそのまま倒れ死んだ。

 

「ヒィィ!こんなところにいれるかぁ!」

 

一人は逃げ出そうとすると、フナムシの大群の中から剣が飛び出し胸を貫いた!

 

「何だよ!何なんだ!お前はァ!」

 

アーサーはそう叫びながらフナムシを踏み潰していた!

すると、フナムシの大群が人の形になるとジョーンズになって言った

 

「俺の異名通りだろう?"海の悪霊"さ!フハハハ!」

 

ジョーンズの笑う姿に恐怖しながら、片手をロープに変化させてジョーンズを縛りあげようとしたが…体がフナムシで出来てるジョーンズには無駄だった…!

 

「それじゃあ…アーサー君?死ぬのは怖いだろう?」

 

「うっ…うわぁぁぁ!」

 

アーサーはそのままフナムシの大群に飲まれた…。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

ルーク達は目の前の様子に目を疑った

 

目の前に居たはずのCPの職員は全ていなくなっていた

アーサー達は異形な姿になり、ジョーンズ言う事よく聞いていた。

ジョーンズ達は森を歩いていた。

 

「ルーク!近くの入江に行くぞ!」

 

近づいてきたジョーンズに少し怯えた表情を見せた

 

「おいおい…そんなに怯えるなよ?身を守る為だ!多少の死人は仕方ない!」

 

ジョーンズの言葉にルークはうなづいた!

森を抜けると入江があり…その近くにフライング·ダッチマン号が浮上してきた!

 

「おーい!船長!」

 

ルチアーノの声が響いた

 

「それでは、さらばだ!フォクシー!」

 

ジョーンズはそう言うとルークを抱えながら船へと跳躍した!

アーサー達は近くの木に体を押し当てると消えた!

 

そして、ジョーンズ達が船に乗るとダッチマン号はゆっくり潜行して行った!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ー2日後ー

 

「おい!お前ら!」

 

「あん?何だよ!泣き虫フォクシー!」

 

フォクシーは小刀を少年に向けると言った!

 

「お前に対して決闘を申し込む!フェー!フェッフェッフェ!」

 

後にこの少年は"銀狐"のフォクシーと呼ばれるようになる。




はい。色々と長くなりました。
これでフォクシーさんの絡みは終わります。

次は赤髪さんと赤っ鼻さんと絡ませます。バギーさん落ちた時ね

ちなみにフナムシのやつですが…簡単に言えばバイオのマーカスのヒルみたいなのです。人型になるやつね…。悪霊って名乗るくらいならこれくらい出来そうだしね

ヒーローアカデミア も書いてるんでそっちも見てね(宣伝)

感想をお待ちしております!(マジで)
感想くれたらマジで助かりますんで

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