転生したら海の悪霊?   作:ヨシフ書記長

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はい!遅れてしまって申し訳ありません!


ライアーズ・ダイス

「ロープを引けー!」

『ヴオォォォォ!』

 

マッカスの号令と共にダッチマンの水夫達は雄叫びをあげながらロープを引き始めた。

 

「ヤードを回せー!何をちんたらしてる!ガキ!急げ!」

「ヒィィィ!」

 

マッカスの叱責にバギーは悲鳴をあげながらヤードを回し始めた。

 

(シャンクスぅ!早く戻ってきてくれぇ!そして、俺をここから解放してくれぇぇぇ!)

 

バギーは上を見ながら、声にもならない叫び声を上げたのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ー1時間前ー

 

「乗船なんかしたくねぇよ!こんな幽霊船にいられるか!早くおろしてくれぇ!」

 

バギーはジョーンズの言葉に頭を抱えながらそう言った。

 

「うるせぇなぁ…。少しはその口を閉じていられねぇのか?小僧?」

 

喚くバギーを面倒くさそうに見ながらジョーンズはそう言うとシャンクスの前に立った。

 

「ッッ…!!」

 

ジョーンズはシャンクスの顔をマジマジと見ながらこう言った。

 

「ふむ…ふむ…。いい顔つきだな…シャンクス君?恐れを感じれない…覚悟を決めてる顔つきだ…。将来は大物になるぞ?」

 

ジョーンズはシャンクスを見ながら、ニヤッと笑うとパイプに火をつけた。

 

「さぁて?お前らがこの船に乗って来た理由は分かったが…。これからお前らはどうする?」

「何だ?俺らをこの船から降ろしてくれるのか?」

 

ジョーンズの言葉にバギーは嬉しそうにそう言った。しかし、ジョーンズはバギーを見下すようにこう言った。

 

「降ろす?はて…?誰も俺の船から降ろすとは言っていないぞ?んん?俺の船に乗ったのだ!お前らには向こう100年間俺の船で働いてもらおう…!」

「何だってぇぇぇ!そんなの嫌だァァァァ!」

 

ジョーンズは悪そうに笑いながらそう言うと、バギーは涙を流しながら頭を抱えてそう言った。しかし、シャンクスはジョーンズを睨みつけながらこう言った。

 

「…。分かったなら…交渉(パーレイ)といこう。どうしたら…俺らを無事にこの船から降ろしてくれる?」

 

ジョーンズはシャンクス言葉に、ピタリと動きを止めるとシャンクスを睨んでこう言った。

 

「一体何処でその言葉を知った?小僧ォ?」

「うちの副船長に教えられたのさ!」

 

シャンクスは麦わら帽子を深く被りながらそう言った。ジョーンズはそれを聞くと、不機嫌そうに顔のタコの足をウネウネと動かしながらこう言った。

 

「そうだなぁ…タダでとは言わんがぁ…。そうだ!」

 

ジョーンズは顔を輝かせるとシャンクスを見てこう言った。

 

「お前も海賊の端くれなら知ってると思うが…!海賊は飲む 打つ 買うが大好きだ!俺もその中でも打つ事が好きでなぁ?それでだ…!お前らがこの船に残るかをこのゲームで決めようじゃないか…!」

 

ジョーンズは片手でサイコロを転がすとそう言った。シャンクスはそれを見るとこう言った。

 

「いいだろう…。もしも…俺が勝てば俺達を無事に、この船から降ろしてくれ…!」

「よかろう!しかぁし!お前が賭けに負ければ、お前達は半永久的に太陽は拝めんぞ?いいなぁ?」

「いいだろう…!のった!」

「まってくでぇぇ!やだァァァ!助けてくれぇぇ!」

 

シャンクスはジョーンズの言葉に頷くとジョーンズはニヤリと笑った。バギーはジョーンズ達の会話を聞いて顔を青ざめさせながら泣き喚いていた。

 

「では、シャンクス君!我が船室に来たまえ!そこでやろうじゃないか!」

 

ジョーンズはシャンクスの後に手を回すと船室へと促した。バギーはまだ喚いていたが…ジョーンズはそれに顔しかめるとこう言った。

 

「おい!マッカス!」

「アイ…!船長ォ?」

「あのうるさいのを少し揉んでやれ!」

「了解しました…。ギヒヒ!」

「ギャァァァァァァ…!!嫌だァァァ!シャンクスゥゥゥ!助けてくれぇぇ!」

「おい!バギーを離してくれ!まだ働かなくてもいいだろう!」

 

マッカスに連れていかれようとするバギーを見て、シャンクスはジョーンズにそう叫んだ!しかし、ジョーンズは意地悪そうな顔を浮かべながらこう言った。

 

「確かにぃ?お前はぁ…?パーレイで"賭けに勝てば俺の船から降ろしてくれ"とは頼んだ…。しかぁーし!いつ、何処で、とは指定しなかった!それに!働かせるのは賭けの終わった後とは、誰も言ってないぞぉ?小僧ぅ?それにぃ…パーレイはタダの心構えに過ぎん!連れていけ!」

 

シャンクスはジョーンズの言葉にギリッと歯ぎしりをしながらジョーンズを睨みつけこう言った。

 

「嵌めやがったな…!」

「いいや…?よく考えずにパーレイをしたお前が悪いんだ…。シャンクスくぅん?よく考えて次から使うんだなぁ?」

「クソっ!」

 

シャンクスは悪態をつきながらジョーンズを睨んだが…ジョーンズはさらに嫌な笑みを浮かべながらこう言った。

 

「さぁ…俺の船室に行くとしようか?シャンクスくぅん?」

 

ジョーンズとシャンクスは船室へと消えていった…。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

ーロジャーsideー

その頃…ロジャー達は…

 

「おい!見つかったか?」

「いやぁ?いねぇぞ!」

「どこに行きやがったんだ?あいつら!」

 

海賊達は行方知れずになったシャンクス達を血眼になって探していたその騒ぎを聞きつけてか…船室からレイリーが出てきた。

 

「うるさいぞ…。何事だ?」

「あ!レイリーさん!」

「それがぁ…」

「シャンクス達がいねぇんだよ!」

「船倉やら色々と探して回ったが見つからねぇんだ!」

「何だと?それは本当か?」

 

レイリーの前で説明していた海賊はさらにこう言った。

 

「レイリーさん!実は…!バギーの喚く声が聞こえた後に、海へ飛び込むような音が聞こえたんだ!もしかしたら、シャンクス達は海に落ちちまったのかもしれねぇ!」

「何?海に落ちただと?」

「ええ!水飛沫の音を聞いたのは俺だけではねぇんでさ!」

 

手下の海賊はそうレイリー説明していたが…1人があることを言い出した。

 

「悪霊に連れてかれたかもしれねぇ…。」

「悪霊だと?」

「ええ…。実はオイラは水飛沫のあとに甲板に出て周りを見渡したんでさぁ…。その時に…!」

「何だ?何かを見たのか?」

「見たんではねぇんですが…。まるで海の底から響くような不気味なオルガンの音が聞こえたんでさ…」

「オルガンの音色だと?」

「ええ…。あいつらはもしかすると悪霊に魅入られたのかもしれねぇ…」

「ぬぅ…」

 

レイリーがそう唸るとまた船室のドアが勢いよく開けられると、その中から酒瓶を片手に持ったロジャーが現れた。

 

「うるせぇぞ!なんの騒ぎだ!」

「ロジャー船長!じ…実は!」

「何だと?ガキ共が?」

「そうでさぁ!もしかすると海の底に…!」

「へっ!心配する事たァねぇ!あいつらは生きてる!そんな気がするんだ!」

「またお得意のカンか?ロジャー?」

 

レイリーはそう言うとロジャーを見ながらニヤッと笑った。

ロジャーは酒瓶を煽るとこう言った。

 

声が聞こえんだよ(・・・・・・・)!野郎共!急いでシャンクス達を探すぞぉ!」

『おぉぉぉぉ!』

 

ロジャーの言葉に海賊達は歓声を上げるのだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

〜シャンクスside〜

 

俺はあの悪霊に促されるまま…あいつの船室へと足を踏み入れた。

奴の船長室の中は船尾の側に大きなパイプオルガンがあってその前には椅子とテーブルが用意されていた。

 

「さぁ…遠慮なく座るといい。すぐには始めん!ゆっくりしていろ」

 

ジョーンズはそう言うと部屋の奥に何かを取りに行った。

俺はなにか武器になるようなものがないか辺りを見渡した。

すると、部屋の隅に大量の木箱が積まれているのが見えた。

 

(あれはなんだ?なにかの焼印が押されてるな…。あれは!

世界政府のマーク!何でそんなものがこの船に…!)

 

俺は木箱を見ているとヤツがニヤニヤと笑いながら戻ってきた。

 

「うんん…?あの木箱が気になるのか?シャンクス君?」

「ああ…」

 

やつは俺を見ながら木箱を指さすとそう言った。すると、奴は得意そうに喋り始めた。

 

「あの木箱は俺がサラザールとやり合っていた時に頂いたものだ。

CPの軍艦…!あのエンデヴァー号に大切に積まれていた物さ!

あの木箱の中にはな?シャンクス君?世界政府の連中が知られたくないものが詰まっているのだよ…。この世界の根幹から揺るがすかもしれないものがなぁ?」

 

俺の目を見ながら奴はそう興奮したように言った。奴はどこからとも無く…賽子を10個取り出すと俺の前に投げてこう言った。

 

「そんな事よりィ…?さっさと勝負をしようかぁ!ブラフ…いや?ライアーズ・ダイスを知っているかァ?」

「あぁ…知っている」

「それは結構!俺はこのゲームが大好きでなぁ?人を騙すゲームというのは人間関係と同じで、実にぃ…?興味深いものだァ…」

 

アイツはククク…と笑うとカップを2つ取り出して机に置いた。

 

「さぁ…!始めるぞぉ…!俺に勝てば…お前らをこの船から降ろしてやる。しかーし!負ければこの船の水夫として向こう100年働いてもらうぞぉ?いいなぁ?」

 

俺は奴の目を見ながら頷くと奴は嬉しそうに目を細めた。奴はカップに賽子を投げ入れ机に叩きつけるとカップの中を確認してニヤッと笑った。俺も同じくカップに賽子を入れて机に叩きつけると中の目を見た。

 

(二五三二六か…。難しい目だな…。)

 

俺はそう思ったものの少し様子見をする為にこう言った。

 

「2の目が5つ以上だ」

「ほぅ…2の目が5つかぁ…?」

 

奴は顔の触手を使ってパイプに火をつけると、パイプをふかし始めた。

 

「なら、俺はァ…?4の目が2つだぁ…」

(4の目が2つ?えらく正確だな?)

 

俺はあまりの怪しさに顔を顰めながらこう言った。

 

「3の目が4つ以下だ」

「ほう!3の目が4つかぁ…」

 

奴はカップの中を確認しながらそう言った。

 

「5の目がぁ3つだァ…」

 

(5の目が3つ?つまり…4の目が2つということを合わせると…残り奴の不明なサイコロの目は2つか1つだ)

 

「6の目が2つ…」

嘘つき(ライアー)めェ…」

 

やつが俺を見てそういった事に俺はギョッとした。

あいつは俺を見ながらニヤリと笑うとカップの中を俺に見せた。

そこにあるサイコロの目は四四六六三だった。

俺はサイコロの目を見ると奴を睨みながらこう言った。

 

「テメェ…!イカサマしたな…!!」

 

俺はやつを睨みながらそう言った。やつはパイプをくわえながら俺を嘲笑うとこう言った。

 

「イカサマだと?はて?お前が何を言っているのかわからんなぁ?」

 

やつはニヒルな笑みを浮かべるとパイプの煙を俺に向かって吹きかけてきた。俺は歯ぎしりしながらコップの中のサイコロを少し見てまたやつを見た。やつは、椅子から俺の方へと身を乗り出すと俺のコップを掴んでこう言った。

 

「さぁーて?お前のサイコロの目は何かなぁ?」

 

奴は俺を見ながらコップを持ち上げようとしたが…!

その瞬間!風を切る音が聞こえたと思うと船が大きく揺れた!

 

「…!何事だ!」

「うわっ!」

 

俺は揺れたせいで床に倒れたが…やつはキョロキョロと倒れずに辺りを見渡した。すると、船室のドアが開けられた!

 

「船長ォ…!敵が現れましたぁ…!」

 

シュモクザメの顔をした水夫がやつに向かってそう言った。

 

「何だと?海軍か?」

「いえ、海賊です!」

 

やつは水夫と共に外へと出ていった。俺もそれについて行き外に出ようと、するとバギーが俺に向かって走ってきた!

 

「シャングズゥゥゥ!俺達ァァァ!どうなちっまうんだァァァ!」

 

バギーは涙をボロボロと流しながら鼻声のままそう言った。

俺はバギーにこう言った。

 

「バギー!それどころじゃねぇ!逃げるチャンスがまわってきたぞ!」

 

俺は、うずくまりながら涙を流しながら拳で床を叩くバギーを立たせるとそう言った。バギーはその言葉に泣くのをやめると袖で目をこすりながらこう言った。

 

「そっ…そりゃあ!ほっ…本当か?」

「あぁ…!どうやらこの船を襲おうとしている海賊がいるみたいだ!戦闘になったらその間にずらかるぞ!」

 

俺はバギーと共に甲板に出た

そして、俺達はダッチマンの水夫が叫ぶ海賊の名を聞いて、歓声を挙げた!

 

『ロジャー海賊団だァァ!』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

〜ロジャーside〜

 

「野郎共!もっと撃ちまくれ!」

「相手に反撃の隙を与えるな!畳み掛けるんだ!」

『ウオォォォ!』

 

ロジャーとレイリーの号令と共に大砲は一斉に火を吹くと

その度にダッチマンの周りには次々と水飛沫が上がっていた!

 

「ロジャー!必ずあの船にシャンクス達がいるのか!」

「ああ…!レイリー!あの船から聞こえんだよ(・・・・・・)

バギーのやつの泣く声が!」

 

ロジャーは剣を抜くとダッチマンに向けて叫んだ!

 

「野郎共!総員乗り込む準備をしろー!いいな!」

『ウオォォォ!』

 

雄叫びをあげる海賊達はせかせかと動き回っていた。しかし、レイリーは望遠鏡を覗き込むと叫んだ!

 

「ロジャー!あの船が船首をこちらに向けてきたぞ!」

「何ィ?」

 

ロジャーはダッチマンを睨みつけるのだった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

〜ジョーンズside〜

 

「船首カノン砲ーー!」

「船首カノン砲準備ィー!」

 

ジョーンズの号令をマッカスは船倉に向かって叫んだ。すると、船首の砲門が開き3連装のカノン砲が姿を現した。

ジョーンズは操舵輪を操作しながらロジャー海賊団へと向けると言った。

 

「撃てェェェェ!」

「発射ァァァァ…!」

 

ジョーンズの号令と共に船首のカノン砲は轟音と共に火を吹いた!

カノン砲は一発を発射すると、キリキリと音を立てながら回転して

すぐにもう1発を発射した。

ロジャーの船は上手くカノン砲の砲弾を避けていたが…1発が船の真ん中にある船室に命中した!

 

「野郎共!このフライング・ダッチマンに歯向かった事を後悔させてやれ!」

『ヴオォォォ!』

 

ジョーンズはそう号令すると腰にあるカトラスを引き抜くと、ロジャーの船へと向けた!

すると!ダッチマンのマストが風をいっぱい受け始めた!だんだんダッチマンの速度が上がるとロジャーの船に接近し始めた!

 

「野郎共ォォ!乗り込むぞぉ!」

 

ジョーンズはカトラスをロジャーの船へと

向けながらそういうのだった。




やっとかけました。最近忙しくて更新できませんでした。すみません
やろうかな?と思ってる小説があるんですよ。もしかすると近いうちにあげるかも。
龍が如く✖️BLACK LAGOON
それと
コナン✖️怪人二十面相
の2つをやりたいな?と思ってます。
どれが見たいか
感想にてご意見ください。

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