超次元ゲイムネプテューヌ~黒紫の誓い~   作:ほにゃー

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第十一話 新たな仕事!博覧会に向けて!

「「ラステイションよ、私は帰ってきたどー!!」」

 

「恥ずかしいから大きな声出すな!」

 

ラステイションに戻って来るなり、リオとネプテューヌは大声で叫ぶ。

 

そして、アイエフがツッコミを入れる。

 

最早お決まりの展開だった。

 

「いやー、ちょっと出掛けてただけなのに懐かしさを感じちゃってさ」

 

「もうここが自分の故郷みたいなノリになっちまった」

 

「そうだ、ノワールとスワルトはなんか思い出せた?街に見覚えとか無い?」

 

「別に、何も思い出せないわ」

 

「同じくだ」

 

「そっかー。さっきのダンジョンからも近いし、この街の人かもって思ったんだけどなー」

 

「お前達も記憶喪失らしいが、そっちはどうなんだ?」

 

スワルトがネプテューヌの隣に立ってるリオにそれとなく話しかける。

 

「全く何も思い出せないな」

 

「私も同じだよ。……そうだ!試しに四人で頭をぶつけて見ない?私とリオは豆腐の角で、ノワールとスワルトはダンスの角で!」

 

「ショック療法って奴だな。よし、やってみよう!」

 

「嫌よ!」「ふざけんな!」

 

スワルトとノワールが同時にツッコむ。

 

「なんで私達がダンスの角で、貴方達が豆腐の角なのよ!」

 

「ほら、俺とネプテューヌの頭はデリケートかつ繊細だからさ。でも、二人は石頭っぽいから、ダンスの角でも問題無さそうだなって」

 

「そうか。なら、凍らせた豆腐の角で殴ってやろうか?」

 

スワルトが拳を鳴らしながら、黒い笑みを浮かべてリオ達ににじり寄る。

 

「いや、流石にそれは……」

 

「どんな豆腐がいいかしら?絹ごし?それとも木綿?最後ぐらい好きな豆腐を選ばして上げるわ」

 

ノワールも黒い笑みを浮かべながらにじり寄って来る。

 

「ちょっとちょっと!食べ物を鈍器にしちゃダメだって!あいちゃんもコンパも見てないで助けて!」

 

ネプテューヌが助けてもらおうと、アイエフたちの方を向く。

 

「豆腐豆腐って連呼されると、なんだがお腹空いて来たわね」

 

「今日のお夕飯は豆腐にするです。ついでに、ノワールさんとスワルトさんの歓迎会もするです!」

 

「あ、それいいかも。歓迎会なら鍋とかいいわね」

 

二人はと言うと、リオとネプテューヌの危機に見向きもせず、晩御飯の話をしていた。

 

その後、なんとかノワールとスワルトを宥めることに成功したリオ達はシアンの所へと戻った。

 

「たっだいまー!モンスター倒してきたよー!」

 

「ほんとか!?これで部品不足に悩まされる心配がなくなるってもんだ!」

 

報告を聞き、シアンが嬉しそうにする。

 

「そう言えば、二人ほど増えてるんだが、その子たちは?」

 

「ああ、そう言えば紹介がまだだったわね。彼女はノワール。そして、隣の彼がスワルト。交易路で出会って、記憶喪失らしいから連れて来たの」

 

「そうだったのか。ってあれ?その二人……何処かで見たことあるような……まままままま、まさか!女神のブラックハート様!?それに、守護者のバイオレットナイト様!?」

 

シアンは二人の変身前の姿を知っていたらしく、正体に気付かれた。

 

気付かれたことにスワルトたちは内心焦り始める。

 

「ノワールさんと、スワルトさんが、ブラックハート様とバイオレットナイト様です!?」

 

「な、なんだってー(棒)」

 

「ありのまま起こったこと話すぜ。記憶喪失の女の子と男の子を拾ったら女神様と守護者様だった。何を言ってるか分からねーと思うが以下略」

 

「そ、そんな訳ないでしょ!これは、その………コスプレよ!」

 

「コスプレ?」

 

「そう!私、コスプレが趣味で、ブラックハート様が好きだから、その……」

 

(ノワール、流石に記憶喪失でその言い訳は苦しいぞ)

 

「なんだ、コスプレか。だから、ブラックハート様とそっくりの恰好してたんだな」

 

(マジかよ!?信じるのか!?)

 

「てことは、スワルトのそれもバイオレットナイト様の恰好なのか?」

 

リオが不思議そうにスワルトに尋ねて来る。

 

「(コスプレが趣味だなんて、嘘でも言いたくない!だが………)ああ、まあな」

 

「へー……ちょっと意外だったな」

 

「あまりにもそっくりだったから、本物かと思っちまったぜ」

 

「残念です。ノワールさんとスワルトさんが、女神さんと守護者さんならシアンさんのお願い聞いて貰えたかもしれないのに……」

 

(あ、危なかった……)(よくこんな嘘を信じられるな……)

 

「でも、普段から女神様と守護者様のコスプレしてるなんて、二人って痛い趣味してるんだね」

 

「こら、ネプテューヌ。そう言う事は本人を前にして言うもんじゃないぞ。そう言うのは、陰でこっそり言うものだ」

 

「痛いって言うな!これにはそれなりに深い事情があるのよ!」

 

「くそっ……なんでこんな目に………」

 

「まぁまぁ、四人共落ち着きなさいって。じゃあ、シアン。私達は帰るけど、もう特に用はないわね」

 

「帰るのか?だったら飯でも食ってけよ。お礼にご馳走するぜ」

 

シアンからの有難い言葉もあり、六人はシアンの実家の食堂で夕食を取ることになった。

 

「はむはむはむ……おいしー!シアン、このハンバーグ、すっごく美味しいよ!」

 

「はぐはぐはぐ……うまい!このチャーハンも、すごくうまい!」

 

リオとネプテューヌは料理の味に感激し、凄い勢いで食べる。

 

「うちの母親の自信作なんだ。気に入ってくれて嬉しいよ」

 

「凄く豪華な料理だけど、私たちまでご馳走になっていいのかしら?」

 

「そんな細かい事気にしないで食ってくれよ。飯は皆で食った方がうまいんだからさ」

 

「そうよ。これは貴方達の歓迎会なんだから。もっとも二人の好きな豆腐パーティーじゃないけど」

 

「別に俺達は豆腐が好きって訳じゃないぞ」

 

「あれはネプテューヌとリオが勝手に言ってただけよ」

 

「うげえええ!!?誰、この料理にナス入れたの!?万死に値するよ!」

 

「こっちになんで麻婆豆腐があるんだよ!俺への恨みか!?」

 

突然、料理の中にナス料理と麻婆豆腐があることに、リオとネプテューヌが声を上げる。

 

「ねぷねぷとリオ君、もしかしてナスと麻婆豆腐嫌いなんですか?」

 

「嫌いってレベルじゃないよー!コンパも、よくこんなグニョグニョしたの食べられるね」

 

「麻婆豆腐って言うか、麻婆が嫌いなんだよ!よくあんな刺激の半端ないの食べられるな」

 

「そうだ!もしかしたら、何か思い出すかもしれないし、このナスはノワールに上げるよ」

 

「なら、この麻婆豆腐はスワルトにやろう」

 

そう言い、二人はナスをノワールに、麻婆豆腐をスワルトの前に出す。

 

「なんで私達が食べないといけないのよ!」

 

「自分たちで食え!」

 

「嫌いな物を人に押し付けるんじゃないわよ。もしかしたら、食べたショックで記憶が戻るかもしれないわよ」

 

「やめて、あいちゃん!食べただけで名人もダメージを受けるナスを、可憐な乙女の私が食べたらどうなることか……!」

 

「いいから、食べなさい!」

 

「もがっ!?むぐっ(ゴックン)………ぐはっ!?」

 

「ね、ネプテューヌ!?」

 

ナスを食べて、倒れるネプテューヌをリオが助ける。

 

「しっかりしろ、ネプテューヌ!」

 

「さぁ、次はリオよ。さぁ、口開けなさい」

 

「ま、待ってくれ、アイエフ!麻婆は!麻婆だけは!」

 

「男なら、どーんと行きなさい!」

 

「むぐっ!?(ゴックン)………がはっ!?」

 

麻婆豆腐を食べさせられたリオもネプテューヌ同様、床に倒れる。

 

その様子をスワルトとノワールはじっと見ていた。

 

「…もしかして騒がしいのは嫌いでした?」

 

そんな二人を見て、コンパが聞いて来る。

 

「いいえ、別にそうじゃないわ」

 

「ただ、こんな賑やかな食事ってのが初めてだったからな……」

 

そう言って二人は教会での食事を思い出す。

 

部屋に軟禁され、食事も部屋に運ばれ、そこで摂らされる。

 

味はするのに美味しくないと二人はいつも感じていた。

 

教会で出されていた料理と比べれば、シアンの実家の料理はかなりランクが低い。

 

だが、この日食べた料理はいつもよりとても美味しく感じていた。

 

「そうですか。でも、これからはずーっと一緒ですよ」

 

「……その件なんだけど、私達も貴方達の仕事を手伝わせてもらえないかしら?」

 

「おおー!何々、ノワールたちも手伝ってくれるの?」

 

「それは有難いな。人手が多いのはこっちとしても嬉しいしな」

 

復活していたネプテューヌとリオが料理を食べながらそう言う。

 

「まぁな。助けてくれたお礼と思ってくれればいい。それに、ただ一緒に居るってのも気が引けるんだよ」

 

「こう見えて、私達結構強いわよ」

 

「そうね。貴方達が仲間になってくれると頼もしいわ。そろそろ私一人じゃ、この三人にツッコミを入れるのか大変だったのよ」

 

そう言ってアイエフは、リオとネプテューヌ、コンパを見る。

 

「なんとなく、分かるわ……」

 

「今まで大変だったんだな……」

 

「いやぁ、こんな序盤で仲間が二人も増えるなんて幸先いいね」

 

「しかも即戦力だからな。育成の必要も無い。有難いな」

 

「なら、その幸先ついでにもう一つ仕事を受けてくれないか?」

 

すると話を聞いていたシアンがくちを開く。

 

「今年開催される総合技術博覧会に出展する武器のモニターを頼みたいんだ」

 

「なんだ、それ?祭か?」

 

「総合技術博覧会ってのはラステイションで四年に一度開催される催しで、いろんな会社が決められたジャンルで展示を行うんだ。目的は技術交流だが、それだけじゃない。もっとも優れた展示品を出展した所は、女神様直々にトロフィーを贈られるんだ」

 

「てことは、もしトロフィーが贈られることになれば、女神様に会えるってことか?」

 

「そうだ!それが目的なんだ!女神様にあって直談判しようってことだ!それで、お前達に武器のモニターを頼みたいって訳だ」

 

「そんなのお安い御用だよ!それで、武器のモニターって何をすればいいの?」

 

「とにかく武器を使って、その感想をフィードバックしてくれればいい」

 

「なんだ、それなら簡単だね」

 

「これなら他のお仕事と一緒にできそうですね」

 

コンパがそう言うと、リオはあることを思いつく。

 

「なら、アヴニールの仕事をしないか?」

 

「何言ってるのさ、リオ!」

 

リオの言葉にネプテューヌが声を上げる。

 

「アヴニールは悪い奴等なんだよ!そんな奴等の手伝いなんてしなくていいって!」

 

「だが、仕事を通じて奴等の情報を知ることもできるぞ。仕事の中でアイツらが博覧会に出展しようとしてる物の情報が分かれば、こっちが有利になる」

 

「なるほど、スパイってことね。私はいいと思うわよ」

 

「私も同じね」

 

「俺もだ」

 

アイエフとノワール、スワルトもリオの提案に賛成する。

 

スワルトとノワールは、アヴニールの仕事を受けることで、教会が自分達に隠していることや実態、企みが分かるのではと思ているが、それは誰も知らない。

 

「うーん……でも、なんか釈然としないなぁ……」

 

「まぁまぁ、これも作戦だ。俺だってアヴニールなんかの為に仕事はしたくないが、ここは我慢だ」

 

「リオがそう言うなら、仕方ないかぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、シアンからモニターする武器を預り、シアンが用意してくれた部屋で各自寝ることになった。

 

「ノワールから眼鏡を貰ったが、こんなので誤魔化せるのか?」

 

スワルトは渡された眼鏡を片手に呟く。

 

「一応掛けてみるか」

 

ベッドから起き上がり、備え付けの鏡の前に立って、眼鏡を掛ける。

 

「なるほど………結構似合うな。そう言えば、デスクワークにはいいって言うし、これから書類仕事の時は掛けてみるのもいいかもな。こんな姿、リオや他の守護者が見たら驚くだろうな」

 

そう言って、スワルトは一人笑う。

 

が、すぐに頭を振る。

 

「何やってんだ、俺は。少しアイツらと馴染み過ぎた。俺たちは敵だって言うのに………」

 

「おーい!スワルト居るかー!」

 

「うおっ!?」

 

行き成りは言って来たリオにスワルトは驚く。

 

「あ、悪い。驚かしたか?」

 

「お、お前………まさか今の聞いてたか……?」

 

「今の?今のってなんだ?」

 

「……聞いてないならいい。ただの独り言だ」

 

「独り言ってなんだよ?気になるから教えてくれよ!」

 

「ああ、うっさい!教えん!」

 

「まさか、一人でポエムでも作ってたのか?ポエムってたのか?自分の心を言葉で表現しちゃってたのか?それは恥ずかしいな」

 

「誰がそんな恥ずかしい真似するか!てか、何の用だよ!?」

 

スワルトにそう言われ、リオは袋を見せる。

 

「近くの店でチョコ買って来たんだよ。折角だし、一緒に食おうぜ。チョコって美味いんだぞ」

 

「それは知ってる。たっく………お前一人で食ってろよ」

 

「そんな釣れないこと言うなよ。一緒にチョコ食って親睦深めようぜ」

 

「断る」

 

そう言い、スワルトは部屋を出て行こうとする。

 

「何処行くんだよ?」

 

「外だ。ちょっと散歩して来る」

 

そう言い残し、スワルトは部屋を出て行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、なんで付いて来んだよ!?」

 

「別に付いてってないぞ。ただ、俺が行く先にお前がいるだけだ」

 

リオが笑いながら、チョコを食べつつスワルトの後を付いて行ってた。

 

「だから、一人にしろって言ってるだろ!」

 

「よう、お前ら」

 

スワルトが騒いでると、シアンがそこに現れる。

 

「全くお前達も賑やかだな。夜も遅いし、あまり騒ぐなよ」

 

「悪いな、シアン。スワルトにはよーく言っておくから」

 

「俺の所為かよ……」

 

「てか、シアンこそこんな夜中に何してんだ?」

 

「私は知り合いの工場の連中と会合してきたんだ。博覧会に向けての技術交換にな。小さくてもアヴニールよりも優れた技術を持った所もあるし、それに、もう潰れた工場連中も力を貸してくれるって言うんだ!皆で力を合わせて女神様に会おうってさ!」

 

「なんか総力戦って感じだな」

 

「もちろんさ。この博覧会はラステイションの未来が掛かってるって言っても過言じゃない。お前達にも期待してるぞ」

 

「俺たちも明日のモニターと探りを頑張らないとな、スワルト」

 

「ああ……そうだな」

 

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