悪しからず………。
ジャ「(はぁ〜、明日は会議かぁ。超憂鬱だわ…さっさと寝てプレゼンの準備しなくちゃなぁ)」
サービスが終了してサーバーがダウンされれば、ログインしていた者は当然強制ログアウトされる。
目を開ければそこは見慣れた自宅の部屋――ではなかった。
「「ん……?」」
ほぼ同時に発せられた驚きの声、慌ててそちらを見ると見慣れた骸骨が口をあんぐりと開けて驚いて居た。
モモンガ「あの、ジャッカルさん、ですか?」
ジャ「あなた…モモンガさん…ですよね?」
サーバーダウンが延期になったのか?それとも運営に何かトラブルがあったのか?2人は慌てて通信回線を繋げようとするも、コンソールが現れなかった。
ジャ「コンソールが、現れない?」
モモンガ「こ、こっちもです」
ジャ「GMコールも…一体何が、どうなって…!「ジャッカル様!如何されましたか!」ッ!?お前は…」
アバターの名を呼ばれたジャッカルはゆっくりと声の主を確認すると、跪いて待機しているイッセーの姿が見えた。その後ろではマグナギガとパルドーマが心配そうに見ている。
ジャ「お、お前!イッセーか!?ナザリック地下大墳墓の第二階層守護者の!!?」
イッセー「は、はい。そうですが?」
ジャ「じゃあ!背後にいるのは第三階層守護者のマグナギガとパルドーマなのか!?」
マグナギガ「は、その通りでございます」
パルドーマ「ナニカ心配事デモ?」
ジャ「いや、何でもない…少し相談するから待っててくれ。大丈夫、リラックスして待ってろよ?」
「「「ハッ!!!」」」
モモンガ【落ち着きましたか?】
ジャ【あっ、すみません待たせて…】
すると、モモンガの声が頭の中で電話で会話をする様に聞こえてきた。
ジャ【いや、まさかNPC達が動くなんて…】
モモンガ【ジャッカルさんは気がついてなかった様ですが、アルベドやプレアデス達も意志を持って動いて居ました。とりあえずアルベドで確かめたい事があるので後の者達には戻ってもらいましょう】
ジャ【そうですね、流石に長居は可哀想ですし。モモンガさんはアルベドに達をお願いします、イッセー達は俺が指示出すんで…】
モモンガ【了解しました、では早速】
「セバス、プレアデスを一人選抜しナザリック周辺を見舞われ。例え知的生命体が居ても報告するだけだ、攻撃はするなよ?残りのプレアデスは第九階層の警護に当たれ」
セバス「了解致しました」
「畏まりました」
セバス・チャンとプレアデス副隊長のユリ・アルファは了承すると、その場から離れていった。
ジャ「マグナギガにパルドーマよ、お前達は元の階層に戻って待機してくれ。イッセーはコッチに来てくれ」
イッセー「はい!分かりました!」
マグナギガ「イエッサー!!」
パルドーマ「了解デアリマス!」
イッセーは若々しい返事を、マグナギガとパルドーマは軍人の様な返事をして各々に出された命令通りに行動した。
アルベド「モモンガ様、私はいかがいたしましょう」
モモンガ「私の元に来い」
アルベド「はい!」
呼ばれたアルベドはまるで誕生祝いの品を貰った少女の様な表情で、モモンガの元に付き添う様に来た。
モモンガ【ジャッカルさん…匂いを感じます。ユグドラシルにこんな設定ありましたっけ?】
ジャ【いや、ありませんでした…呼んだは良いんですけどどうすれば良いですか?】
モモンガ【とりあえず触れてみましょう】
モモンガ「アルベド、触るぞ」
ジャ「イッセー、少しじっとしてろ」
アルベド「あっ」
イッセー「ん……」
そう言ってモモンガはアルベドの腕を掴み、ジャッカルはイッセーの頭を撫でる。
モモンガ「(脈がある…?AIでしかないNPCが、一体なぜ?)」
ジャ「(最近の技術には触覚を騙す奴もあるが…髪の毛の一本一本や温度まで真似出来るのか?)イッセー、顔も触るぞ」
イッセー「はい…」
ジャッカルは右手を垂らし頬を撫で、首筋をなぞる様に触れる。ジャッカルは気づいてないがイッセーの顔は赤らめていて、手に擦り寄る様に顔を近づける。
ジャ「(脈まで…もしかして本当に現実になっているのか?だが、何が原因なんだ?設定の変更や守護者の移動が関係しているのか?てかイッセーまるで猫みたいだな、マンション暮らしだったからペット飼えなかったんだよな…)」
ホンワカした気分になったジャッカルは、両手でイッセーの顔を愛でる様に撫でる。イッセーも甘える様に眼を閉じて受け入れる、だが、そんな雰囲気をぶち壊す言葉が発せられた。
モモンガ「アルベド…む、胸を触ってもいいか?」
ジャ「エェェェェェェェッ!?」
ジャッカルは驚いて思わず手を離してしまった、顔を赤らめながら撫でられていたイッセーも耳まで真っ赤にしてモモンガを見て、言われたアルベドもポカンとした表情になっている。驚いて精神抑制を発動して落ち着きを取り戻しはしたが、それでもまだ冷静にはなれないジャッカルはメッセージでモモンガを止めようとする。
ジャ【何言ってんすか!そんな事したら消されますよ!?】
そう、ユグドラシルではR-18な事をすると強制退場されてしまうのだ。ペペロンチーノのそれに何度も引っかかりかけたこともあるのだ。
モモンガ「【違います!確かにアルベドは美人ですよ?けどそれはそう言うの無しでただ単にココが現実かどうか見極めるのに必要だからであってやましい事は一切無いですからね!?】構わにゃい…ないな?【全然無理でしたァァァァァァァァァ!!!】」
アルベド「もちろんです、どうぞ…お好きにしてください」
「「(え、いいの?」」
アッサリと承諾したアルベドのたゆんと揺れる胸に細く、とあるアイスの様に脆そうな指でアルベドの胸を掴む様に触れる。
ジャ「ッ!?(強制退場をされないだと!?おいおいユグドラシルの頃じゃNPC相手でも問答無用で即退場だぞ!て事は…ガチで現実になっちまってるのか!?)てか、いつまで触ってるんですか!!」
モモンガ「あっ、すまなかったアルベド」
アルベド「ふあ…あ……モモンガ様」
「ここで私は初めてを迎えるのですね?」
「「…エ?」」
アルベド「自分で脱いだ方がいいでしょうか?それともモモンガ様が?着たままですとあの……汚れて……いえ、それがよいとおっしゃるのであれば私に異存はございませんが」
イッセー「ア、アルベドさん!そう言う事はモモンガ様と二人きりの時にして下さい!あなたは守護者統括なんですよ///」
顔をキラキラと輝かせながらモモンガに詰め寄るアルベドに、イッセーは頭から煙が出るのではないかと言うくらい真っ赤になって止めようとする。フリーズしていた二人もその言葉を聞いて正気に戻った。
モモンガ「そ、そうだアルベド。今はそんな事をしている時間はない!」
ジャ「ゴホン!その通りだ。そう言う事はイッセーの言う通り二人だけの時にするとかよく考えてからにしろ」
アルベド「も、申し訳ありません!緊急事態だと言うのに己の欲望を優先させてしまい…」
モモンガ「よい、アルベドよ。お前の全てを許そう《ビビった…》」
ジャ「構わないさ、新しい命令を下す。アルベドは各階層の守護者に連絡を取り、30分後に第六階層の円形闘技場に集合する様に伝えてくれ」
アルベド「はっ!」
ジャ「イッセーはアルベドと行動を共にしろ」
イッセー「分かりました!」
二人が玉座の間から出て行くと二人はハァ…と溜息をついた。
モモンガ「なんてこった…まさか、つまらない冗談だったのに『モモンガを愛している』と言う設定がそのまま受け継がれてるなんて…タブラさんの作ったキャラクターを汚してしまった……イッセーに感謝ですよ」
ジャ「えぇ…しかし、今は悔やんでる場合じゃなさそうですよ。俺は取り敢えず宝物殿に行って必要なアイテム取ってきます、モモンガさんは先にアウラとマーレ達のいる階層に行ってて下さい」
モモンガ「はい、分かりました。ではジャッカルさん、また後ほど」
ジャ「はい、では後ほど」
〜宝物殿・霊峰〜
※ネタバレの都合で合言葉やパンドラの能力は省略します。パンドラ好きの皆さん、ごめんなさい。
ジャ「いるか!パンドラズ・アクター!」
「はい!此処におります!」
すると、黒い扉の中から全身真っ黄色の軍服姿の異形、パンドラズ・アクターが現れた。彼は若い頃のモモンガが生み出したキャラクターなのだが、作った本人が恥ずかしがって宝物殿に押し込まれていたのだ。だが、能力はチートである。
パンドラ「それでジャッカル様、この様な場所にどの様なご用件でございましょうか!!」
ジャ「階層守護者全員に話をするのになんの装備も無しじゃカッコ悪いからな。取り敢えず俺の
パンドラ「オォ!あの伝説の装備、『
ー数分経過…
ジャ「ありがとなパンドラ、今度差し入れ持ってくるからな!」
パンドラ「はい!光栄でございます!」
ジャ「じゃあまたな!」
そう言って消えたジャッカルの場所に敬礼をしていたパンドラは手を胸に当て呟いた。
パンドラ「またな…ですか、最後に此処に装備を預けにきた時もまたなと言ってましたね」
『パンドラ、覚えてるか?ジャッカルだ。これからお前にある事を伝える。俺は長期間此処に来れなくなる、だがな形だけでも残して起きたいから此処に俺の装備とか色々預けていく、だからお前にはそれを預かってて欲しいんだ。それと、照れて話しかけないかもだけどモモンガさんもちょくちょくここに来るかもだからよろしく頼むぜ?じゃあ、またな!』
パンドラ「…ふ、おかえりなさいませ!我が創造主モモンガ様のご友人にして至高の御方の一人、ジャッカル・デーモン様!!」
パンドラは再び、その場で敬礼をした…。
次回は第四・第八階層以外の守護者が登場するのでお楽しみに!!!