少年士官と緋弾のアリア   作:関東の酒飲

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 遅れて申し訳ありません。
 主な理由は中間テスト・中間レポート・法事のせいです。とりあえず中間テストやレポートは終わったので、次話こそ週一投稿できる……といいなぁ。





Die Hard3 in Tokyo 変態刑事……

  

 

「(英語)エレベータにいた全員、これを持ってやがった。」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)は神妙そうな顔つきで『何かのカード』を渡してきた。

 

「(英語)……『東京港の入港証』?」

 

 それは『東京港の入港証』だった。

 俺はこのカードを観察してみるが、これが本物か偽物かわからなかった。しかし、これによって‘‘サイモン’’は東京港へ向かうことが予想できる。ということは……

 

「(英語)『東京港』?……港か!!」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)も気が付いたようだ。おそらく、‘‘サイモン’’は大量の奪った物品を船で持ち出すつもりなのだろう。

 

「よし、西住さん!!『東京港』行きながらあのトラックを探すぞ!!シートベルトはしっかりな!!」

 

俺はそう言ってボロ車(ビュート)のアクセルを踏み込んだ。

 

 

 

 

「あの……ここで脱落っていうことはできませんか?」

「気持ちは分かるけど……西住さんもマークされてるはずだぞ?まだ一緒にいたほうが安全だ。」

「ですよね。アハ、アハハハ……」

 

ボロ車(ビュート)では、ハイライトが消えた西住さんの虚しい笑い声が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「乗っても地獄、降りても地獄かぁ……」

「西住さん!!さっさと立ち直ってシートベルトつけろ!!あぶねぇぞ!!」

 

『鏡高組から奪った(借りた)センチュリー』でのカーチェイスの時、俺はシートベルトをつけなかったおかげで多数の怪我を負ったのだ。

 西住さんも同じ目に会って欲しくないため忠告し、俺もシートベルトをつけようした。

 

  プチッ!!

 

その時、布が裂ける様な音がした。シートベルトの金具に伝わる‘‘巻き戻るバネの力’’を一切感じない。

 俺は恐る恐るシートベルトを見ると……運転席側のシートベルトが千切(ちぎ)れていた。

 

  カチン!!

 

「このボロ車ぁあああ!!!」

 

  プスン!プスン!!

 

俺が苛立たし気に叫んだと同時に、ボロ車(ビュート)のエンジンの調子が悪くなった。

 

 ……ヤバい!!機嫌が悪くなった!?

 

 

このボロ車(ビュート)は……何故だかわからないのだが、悪口を言うと機嫌を損ねてどこか調子が悪くなるのだ。そして謝り続けると‘‘なぜか’’機嫌が直る

 

 

 ……こんな時にエンジントラブルとかシャレにならないぞ!?

 

俺は片手でハンドルを(さす)りながら謝り始めた。

 

「ごめんね~。ほら……言葉の綾で、いきなりシートベルトが切れたから……いや、本当にごめね。機嫌直してねぇ……」

「アハハ……私、生きて帰れたら東京タワー限定『タワー・オブ・ボコ』を買うんだぁ……」

 

車内では『必死に謝る少年の声』と『空笑いをする少女の声』が響く。

 

「(英語)……お前ら、何してるんだ?」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)はタバコに火をつけ、ため息と紫煙交じりにつぶやいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ‘‘サイモン’’は『村田とマクレーを殺した』という報告を待っていた。しかし、いくら時間がたっても連絡が来ない。無線からはノイズ音ばかりが聞こえる。

 

「‘‘カール’’、どうした?まだ殺れないのか?」

 

‘‘サイモン’’が無線機越しに尋ねた。その時だった。

 

『(英語)残念!!‘‘カール’’はくたばった!!もう一度繰り返す、‘‘カール’’はくたばった!!‘‘カール’’のお友達もだ!!』

 

ジョニー・マクレーの大声が無線から放たれた。タルゴ夫妻はキッと無線機の方へ視線を向けた。

 

「(英語)……ジョニー、我々は今とても重要で崇高な目的のために動いている。博物館にはまだまだ展示物があっただろう?我々が盗んだという事にするから……それで手を打たないか?」

『(英語)俺の条件を言ってやる!!隠れている岩の下から這い出してきな!!踏み潰してやるぜ!!』

『あれだ!!あのトラックだ!!』

 

ジョニー・マクレーの声と共に、村田イブキの声が聞こえた。

 奴らは自分たちのトラックに追いついたらしい。サイドミラーを確認すると、奥の方にボロボロの車が見える。

 ‘‘カール’’を待つためにゆっくりと進み、途中パーキングエリアで休憩を取ったのが(あだ)となったようだ。

 

  バン!!

 

‘‘サイモン’’は思いっきりドアを殴り、苛立つ心を押しつぶして無理やり平静を保つ。

 ‘‘サイモン’’は思い出した。『軍服風の制服を着た少女の‘‘あの(あお)り’’よりはマシじゃないか』と……

 

「やってくれるじゃないか……!!」

 

‘‘サイモン’’はそう言って無線を切った。

 

 

 

 

「だから早く殺せと言ったんだ!!」

「……。」

 

夫:マシアス・タルゴが怒鳴り散らし、妻:カティア・タルゴは目をつむった。

‘‘サイモン’’は頭が痛くなってきた。マシアス・タルゴの怒鳴り声が頭に響く。

 

「ご忠告ありがとう。」

 

‘‘サイモン’’はそう言うと胸元からアスピリンを取り出し、水と一緒に飲んだ。

 ジョニー・マクレーと村田イブキが‘‘カール達’’から逃れ、自分達を補足するとは予想もしていなかった。

 

「大丈夫だ。今度こそ奴は死ぬ。……必ずな。」

 

‘‘サイモン’’はそう言って己を落ち着かせ、無線機を持った。

 

「‘‘ニルス’’、奴らが来た。ここで必ず殺せ……いいな?」

『えぇ、分かってます。安心してください。』

 

無線機からは‘‘ニルス’’からの頼もしい声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺はボロ車(ビュート)に謝り続け、何とかエンジンの調子が戻った。そこで俺はシートベルトをしない代わりに戦闘用ヘルメットを被り、首都高を爆走していた。

 

「(英語)坊主!!本当にこっちでいいのか!?」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)はそう言って拳銃を取り出した。そして弾倉を取り出し、残弾を確認している。

 

「(英語)遠回りしていなければこっちで行くはずだ!!最悪、東京港で待ち伏せすればいい!!……それよりもおっさん!!軍でも警察でもいいから連絡してくれ!!」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)は拳銃を急いでしまい、携帯を出した。

 

「(英語)番号は!?」

「(英語)えぇっと……」

 

俺は自分のスマホで電話番号を調べようとし……壊れて電源が入らない事を思い出した。

 

 ……あぁ、クソ!!特別回線の番号を教わればよかった!!

 

無線が使えない今、‘‘110番(警察通信司令部)’’や‘‘兵部省の電話受付’’は普段の業務に加えて『警察や軍の情報』を一手に引き受けているのだ。電話回線は混線しているに違いない。

 

 ……俺が個人の番号を覚えているのは……第二中隊の面々と、第一中隊の藤原さんぐらいか?

 

第二中隊は田中曹長以外の全員が上海にいるから不可。となると、藤原さん一択だ。

 

「(英語)坊主!!早くしろ!!」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)が急かしてくる。俺は藤原さんの電話番号を伝え始めた。

 

「(英語)……あぁ!!『090……』」

「(英語)『090……』」

 

 

 

 

ジョニー・マクレー(おっさん)がスマホに電話番号を打ち込み、相手の応答を待っていた。

 

『‘‘カール’’どうした?まだ殺れないのか?』

 

その時、『東京国立〇物館』で敵から奪った無線から‘‘サイモン’’の声が聞こえてきた。

 

「(英語)坊主、持ってろ。」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)はそう言って運転中の俺に携帯を投げ渡した。

 

「(英語)え!?おい何やって!!」

 

俺はハンドルから手を離し、その携帯を受け取った。そのせいでボロ車(ビュート)がグラグラと蛇行する。

 俺は慌てて右手をハンドルに戻し、左手で携帯を耳に当てて反応を待つ。

 

 ……蛇行のせいでボロ車(ビュート)が大きく揺れたけど、西住さんは大丈夫か?

 

俺はバックミラーで後部座席にいる西住さんを確認した。

 

「アハハ……お家帰る……」

 

西住さんは…………姿勢よく座り、ボヤいているため大丈夫そうだ。きっと、大丈夫なはずだ。目のハイライトが消え、時々カラ笑いの声が聞こえるが……大丈夫に違いない。

 

 ……まぁ、死んでないからいいか。なんだかんだ言っても西住さんは強いし。

 

俺はそう自分に言い聞かせた。

 

 

 

 

 

「(英語)残念!!‘‘カール’’はくたばった!!もう一度繰り返す、‘‘カール’’はくたばった!!‘‘カール’’のお友達もだ!!」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)が無線機越しに‘‘サイモン’’へ挑発する。その間、俺はおっさんの携帯を耳に当て、藤原さんが電話に出るのを待つ。

 

 ……クソッ!!忙しいのは分かる。知らない電話番号だから出るのに躊躇(ちゅうちょ)するのも分かる。だけど早く出てくれ!!

 

俺は八つ当たり気味に携帯をさらに強く握りしめ、ボロ車(ビュート)のアクセルをさらに踏み込み、無理やり苛立ちを押さえつける。

 

「(英語)俺の条件を言ってやる!!隠れている岩の下から這い出してきな!!踏み潰してやるぜ!!」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)がそう言った時だった。奥の方にダンプやトラックの車列が見えた。

 

 ……あれだ!!『東京国〇博物館』で衝突しそうになったトラック車列だ!!

 

「あれだ!!あのトラックだ!!」

 

俺は思わず声を上げた。ジョニー・マクレー(おっさん)は『どれどれ』とばかりに前方を覗き込む。

 

『やってくれるじゃないか……!!』

 

‘‘サイモン’’の言葉が無線機から発せられたが、俺達には届かなかった。そんな物より目の前のトラックだ。

 

 

 

ボロ車(ビュート)はゆっくりと、しかし確実にトラック10数台の車列に近づいていく。

 

「(英語)もっとスピードは出ないのか!?アクセルを踏み込め!!」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)はイライラしながらダッシュボードをバンバンと叩く。

 

「(英語)こいつはパイクカーだ!!スポーツカーやアメ車の様なバカ馬力じゃねぇからスピードには縁がないんだ!!……それよりもダッシュボードを叩くな!!壊れるだろ!!」

 

俺がそう言った時、やっと携帯が繋がった。

 

『もしもし?藤原ですg……』

「藤原さんですか!!俺です!!村田です!!」

『え……?村田!?君いつの間に機種変更したんだ!?』

 

 携帯からは藤原さんの声と共にサイレンの音や喧騒が聞こえる。きっと藤原さんも爆弾探しに駆り出されているのだろう。

 

「してません!!おっさん……ジョニー・マクレーの携帯からかけてるんです!!それよりも、‘‘サイモン’’の狙いは復讐じゃありません!!強盗です!!」

『…………なんだって?』

 

携帯越しでも、藤原さんの『ドロッとしたオーラ』が伝わってくる。

 

「『東京国立〇物館』の展示品がごっそり盗られました!!翌日から開催される『特別展』の日本刀もです!!敵は今『展示品を詰め込んだトラックやダンプ』で首都高上野線を南下中!!今‘‘本町’’を過ぎました!!倒した敵の所持品から東京港へ向かっていると推測されます!!」

『……酒で酔ってないな?』

 

藤原さんの重い声から圧を感じる。流石に藤原さんもこんな荒唐無稽(こうとうむけい)な話を信じられなかったのだろう。

 

「朝から一滴も飲んでません!!……こんな大事件、飲みながらやると思います!?」

『悪かった。ところで学校の件について分かったこt……』

 

いきなり通話が途切れた。いくら耳を澄ましても藤原さんの声が聞こえない。

 俺はその携帯を確認すると……画面が真っ暗だった。ボタンや画面を押しても何の反応もない。

 

 ……電池切れ!?こんな時に!?

 

「(英語)チクショウ!!」

 

俺はジョニー・マクレー(おっさん)に携帯を投げ返した。

 

「(英語)何するんだ坊主!!」

「(英語)電池切れだ!!充電しとけよおっさん!!」

 

俺はそこで『旧芝離宮恩賜公園で拾った携帯』を思い出した。‘‘サイモン’’にバレるかもしれないが……今は連絡が優先だ。今、その携帯は西住さんが持っているはず……。

 

「西住さん!!携帯貸してくれ!!」

 

俺はそう言って運転をしながら左手を西住さんに向け、携帯を受け取ろうとするが……何の反応がない。

 俺は後ろを振り向いた。そこには……今だ呆然自失のまま、空笑いをする西住さんがいた。

 

「西住さん!!目を覚ませ!!」

「アハハ…………え!あ、あれ?」

 

俺は西住さんの胸元を両手で握り、大きく()すった。そこでやっと西住さんは目が覚めたようだ。

 

「(英語)いきなりハンドルを離すんじゃねぇ!!」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)が文句を言っているが……無視する。

 

「西住さん!!携帯を出せ!!早く!!」

「……え?は、はい!!」

 

 

 

 

 

 西住さんは慌てながら、上着のポケットから『拾った携帯』を取り出し俺に渡した。

 俺はそれを受け取るとジョニー・マクレー(おっさん)から運転を引き継ぎ、ハンドルを握りながら電話番号を打ち込む。

 

  プルル……

 

『はい、藤原d……』

「藤原さんですか!?さっきの携帯の電池が切れたので、違う携帯で通話しています!!『学校の爆弾』については何もわかりません!!それと首都高の閉鎖とヘリの応援をください!!」

 

俺は電話に出た藤原さんに早口で情報を伝えた。

 

『……上に掛け合ってみるができるか分からない。『爆弾探し』のせいで人手が足りないんだ。』

 

  バキッ!!ガン!!べキ!!

 

藤原さんがそう言った時だった。俺はいきなり頭をバットで殴られたような強い衝撃が走り、ボロ車(ビュート)のフロントガラス にヒビが入った

 

 ……な、何だ!?

 

俺は慌てて被っていた戦闘ヘルメットを脱いで確認すると……銃弾をはじいた跡があった。

 

 ……う、運がいいな。

 

基本、戦闘ヘルメットはライフルなどの銃弾は防ぐことはできない。しかし、今回はたまたま銃弾の角度がよかったのだろう。奇跡的にはじくことができたようだ。

 

 ……って、撃たれたってことは敵か!?

 

俺とジョニー・マクレー(おっさん)・西住さんは慌てて後ろを向いた。後ろには……少なくても十数台はある軍用装輪装甲車。その軍用装輪装甲車を追い抜き、俺達に銃撃を加えるスポーツカーも多数いる。

 

「こういう時は一般車両でのカーチェイスだろ!?なんで装輪装甲車(ガチの奴)を持ってきてんだよ!?」

「(英語)う、嘘だろ!?なんだって装甲車が90マイル(=時速約145キロ)以上出してんだ!?」

 

俺とジョニー・マクレー(おっさん)は思わず叫んだ。

 

『む、村田!?何があった!?』

「て、敵の追手が来ました!!30台以上はいます!!装輪装甲車が約半数!!応援をください!!」

 

俺は大声で恐怖心を押さえつけながら報告する。

 

『分かった!!できる限りのことはするが、期待はするな!!』

 

  ッー、ッー、ッー……

 

藤原さんが‘‘悲しい現実’’を叩きつけた後、電話が切れた。

 今、警察・軍・武偵は『爆弾探し』で手一杯なはずだ。それに加えて『首都高の封鎖』・『敵トラックの追跡』・『敵戦闘車両への攻撃』……できたとしても準備に時間がかかるだろう。それに藤原さんが『期待するな』という事は、できる可能性が‘‘本当に’’少ないのだろう。

 

 ……クソッ!!まさか軍が使えないなんて!!

 

最も信頼できる軍が使えないとは……思いもしなかった。他に助けてくれそうなのは……

 

 ……いるじゃないか!!俺は今までどこの学校に通っていた!?

 

俺は急いで電話番号を打ち込んだ。

 

 

 

 

 

 

『はい、もしもし。』

「中空知さんか!?俺だ、村田だ!!」

 

俺は中空知さんに電話をかけた。

 今、武偵高の生徒も爆弾探しに追われているだろう。きっと俺達『COMPOTO』の面々に、『バスカービル』の面々、武藤・不知火・ジャンヌ・ワトソン達も探しているはずだ。しかし、軍や警察の様に‘‘面子がかかっている’’わけではないため、比較的自由な人員が多いはずだ。

 だからと言っても、俺はみんな一人一人に電話をし、フリーかどうか聞いている時間はない。そこで俺は通信科(コネクト)の中空知さんに用件を伝え、動かせる人員を送ってもらおうと考えた。

 

『首都高上野線で何か?』

 

中空知さんの清涼な声がスッと耳に伝わる。

 中空知さんは得意の音響分析によって俺の居場所を特定したのだろう。彼女のその能力であれば、今の危機的状況は理解できるはずだ。

 俺は中空知さんに現状を伝え、応援を要請した。

 

 

 

 

  ダンダンダン!!ドカーン!!

 

「(英語)まず1台目!!」

 

助手席ではジョニー・マクレー(おっさん)が身を乗り出して拳銃を発砲し、敵車輛の一台が爆発した。

 

『分かりました。今からですと時間がかかりますが、よろしいですか?』

 

携帯から俺が最も待ち焦がれていた言葉が、中空知さんの美声によって伝えられた。俺はその言葉を聞き、喜ぶ気持ちを押さえることができなかった。

 

「ありがとう中空知さん!!愛してるぜ!!」

『ゴホッ!!ゲホッ……!!そ、それtt……』

 

  ピッ!

 

俺はハイテンションのまま携帯の通話を切った。その時、敵のトラックの車列が他の高速に乗り換えている所を発見した。

 

「おい!!マジかよ!!」

 

俺が電話している間に他のレーンに移動していたのだろう。今からそのトラックの車列を追うとなると、逆走以外の手段がない。

 

 ……まて、落ち着け。あの道は『東京港』へ遠回りなはずだ。

 

 俺はバックミラーを覗いた。後ろには、まだ装輪装甲車とスポーツカーが俺達のボロ車(ビュート)を狩ろうと追いかけてくる。

 

 ……クソッ!!敵が多すぎる!!このままじゃジリ貧、狩られるのも時間の問題だ!!何とかできないか!?

 

 

 

 

「む、村田さん!!」

 

俺がどうやって時間稼ぎをするか悩んでいる時だった。西住さんは俺の肩を叩いてきた。

 

「どうした!?」

「わ、私に使える武器を貸してください!!」

「………え?」

 

俺は思わず後ろを振り向き、西住さんを見た。西住さんは何かを決意したような、真剣な目をしており、重いが崇高なオーラを出していた。

 

 ……ほんと、何なの!?西住さんは!?

 

『重苦しいオーラ』を出すような人間は沢山見てきたが、『重苦しい中に崇高で、どこか気高いオーラ』を出す人間は初めて見た。

 

 ……まぁいい、とにかく使えそうなものはあるか?

 

俺は‘‘四次元倉庫’’をあさりだした。そして、以前テロリストから奪ったMG42機関銃とその弾を見つけた。第二次世界大戦中にドイツが使った機関銃だ。戦車道をやっている西住さんなら使えるかもしれない。

 

「これ使える?」

 

俺はその銃と弾を西住さんに渡した。

 西住さんは戦車道で鍛えていたせいか、約12キロ弱はある機関銃を軽々と受け取った。そして熟練兵の如く、流れるようにそして迷わずに弾を装填し、安全装置を外した。

 発射準備完了の銃を座席の背もたれに置き、西住さんは座った眼をして発砲を始めた。

 

 …………戦車道ってヤベェ

 

俺は思わず(おのの)いた。

 

 

 

 

 

 

 

「(英語)ロケット弾だ!!」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)がそう叫んだ時、敵の装甲車の一台からロケット弾が発射された。俺は慌ててハンドルを操作し、ロケット弾を避けた。

 

  チュドーン!!

 

ボロ車(ビュート)の真横にロケット弾は着弾した。爆発による破片がボロ車(ビュート)を襲う。

 

 ……軍も武偵も連絡した。後は警察か。警察で知り合いは……両川さん!?

 

  ガタン!!

 

その時、高速道路のつなぎ目を踏み、ボロ車(ビュート)が揺れた。

 

 ……つなぎ目!!そうだ!!『勝鬨橋』!!

 

 数年前、両川さんから『小さいころ‘‘勝鬨橋’’に侵入して勝手に開いた』と言う話を聞いたことがある。もし、両川さんが今でも『勝鬨橋』を開く方法を憶えていれば、何とかなるかもしれない。

 俺は両川さんの携帯番号に急いで電話をかけた。

 

 ……よし、繋がってくれよ?両川さんの携帯を止められてませんように。

 

 

 

 

俺の祈りが通じたのか、すぐに両川さんが電話に出た。

 

『ハイ、もしm……』

「両川さん!!村田です!!いきなりで悪いんですが今、爆弾魔の仲間に追われています!!敵を撒くために‘‘勝鬨橋’’を開いてほしいんですが、できますか!?」

『はぁ!?村田ぁ?何言ってんだ!?』

 

携帯から両川さんの呆れた声が聞こえた。

 

「敵数十台に追われてるんです!!敵を撒くために‘‘勝鬨橋’’を開いてください!!あと5分ぐらいで‘‘勝鬨橋’’に着きます!!……両さん、助けてください!!」

『…………本田!!急いでわしを‘‘勝鬨橋’’まで送れ!!村田、車は!!』

「傷だらけのビュートです!!」

『分かった!!死ぬんじゃねぇぞ!!』

 

  ッー、ッー、ッー……

 

……これで布石はすべて打った。あとは俺達が生き延びるだけだ!!

 

俺はハンドルを握る手に力を入れた。

 

 

 

 

 

 

「(英語)クソ!!いくら倒しても湧いてきやがる!!ありゃゾンビか何かか!?」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)はボヤキながら拳銃を撃つ。するとジョニー・マクレー(おっさん)の拳銃は銃弾が出なくなっていた。ジョニー・マクレー(おっさん)は替えの弾倉を探すが……見つからなかった。

 

「(英語)弾切れだ、クソ!!」

「(英語)俺のを貸そうか!?」

 

俺が訊ねると、ジョニー・マクレー(おっさん)は西住さんの横にあるアタッシュケースを見ていた。

 

「(英語)いや、あれを使う。……嬢ちゃん!!横のアタッシュケースをくれ!!」

「これですか!?」

 

西住さんは射撃をいったん止め、アタッシュケースをジョニー・マクレー(おっさん)に渡した。

 

 

 あのアタッシュケースは……‘‘旧芝離宮恩賜公園’’に仕掛けられていた爆弾だ。『置きっぱなしは危険だろう』と言う理由でとりあえず持ってきたのだ。

 

 

ジョニー・マクレー(おっさん)はそのアタッシュケースを開き、中をいじり始めた。

 

  ピッ!!ピー、ピー、ピー!!

 

 すると、アタッシュケースから嫌なアラーム音が聞こえてくる。ジョニー・マクレー(おっさん)はそのアタッシュケースを閉めると、助手席から身を乗り出した。

 

「(英語)坊主!!嬢ちゃん!!頭を下げろ!!……返品だ!!」

 

 ジョニー・マクレー(おっさん)はそう言ってアタッシュケースを首都高に投げ捨てた。敵の車両はそのアタッシュケースに気づかず、猛スピードで俺達を追いかけてくる。

 

 ……おい、まさか爆発させる気か!?

 

俺と西住さんは慌てて頭を低くした。その瞬間……

 

  チュドーン!!!

 

 爆発による爆音と熱風がボロ車(ビュート)を襲い……一瞬ボロ車(ビュート)の後部が宙に浮き、ドアガラスにヒビが入った。

 俺はバックミラーを覗いた。そこには……数台のスポーツカーと装輪装甲車が宙高く空に舞っていた。

 

 ……どんだけ威力があるんだよ!!あの爆弾!!と言うかさっきまであれ乗せてたんだよな!?

 

 その時、目の前に『首都高 銀座出口』が見えてきた。もう『勝鬨橋』までは目と鼻の先だ。

 

 

 

 

 

 

 

「本田!!ここだ!!」

「了解だ!!両川の旦那!!」

 

   キキー!!

 

‘‘勝鬨橋’’の旧運転室の前に白バイが急停止した。白バイには任侠の様な男と眉毛つながりの男が乗っていた。任侠男は本田隼人、眉毛つながりは両川勘吉と言う警察官だ。

 

「せ、せんぱ~い。勝手にこんなところにきていいんですか~?」

「いいんだよ!!『爆弾探し』なんか中川にでもまかしとけ!!」

 

両川は旧運転室への扉を見つけた。開けようとした所……扉に鍵がかかっているようだ。

 両川はその扉を蹴破ろうとした。その時……

 

「お巡りさん、何しとるんじゃ」

「あぁ!?爺ちゃん、悪いが今は時間が無いんだ!!後にしてくれ!!」

「わしゃ~昔ここで働いておってな。知っとるか?この橋は昔開いたんじゃ。それをしていてのぉ~」

「「何だって!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 俺達の乗るボロ車(ビュート)は首都高から降り、都道304号線・晴海通りに滑り込んだ。その後ろには、奴らが『ゾンビかゴキ〇リが如く』大多数で追ってくる。

 

 ……クソ!!なんて数だ!!

 

ジョニー・マクレー(おっさん)と西住さんの努力により、少なくとも20台以上は撃破している。しかし、敵の数が変わっていないように見える。

 

  ウゥ~~~~!!!

 

「っておい!?嘘だろ!?」

 

俺は前を見て驚いた。俺達の進行方向に‘‘戦車砲を搭載した装輪装甲車’’が4両も陣取っていたのだ。

 

 ……先回りされた!?

 

  ウゥ~~~~!!!

 

 ご丁寧にも、その‘‘戦車砲を乗せた装輪装甲車’’は4両ともボロ車(ビュート)に砲口を向けている。

 

 ……クソ!!ここまでか!?

 

  ウゥ~~~~!!!

  ドカーン!!

 

空からサイレン音と共に黒い物体が‘‘戦車砲を乗せた装輪装甲車’’へ落ちてきた。そして、その黒い物体が地面にぶつかった瞬間、敵4両が爆発したのだ。

 

 ……いや、正確には『爆発に込まれた』か?

 

俺は思わず上を見た。そこには第二次世界大戦の遺産:‘‘Ju 87スツーカ’’1機が超低空飛行をしていた。

 

 ……な、なんであんな骨董品が東京の空を飛んでいるんだよ!?

 

おそらく、その‘‘スツーカ’’が急降下爆撃をし、敵の装輪装甲車を撃破したのだろう。

 

 ……とにかく、助けてくれたのは有難い!!

 

 

 

 

 

 ‘‘スツーカ’’がボロ車(ビュート)の後方にいる敵車輛に機銃掃射を始めた。‘‘スツーカ’’のパイロットは凄腕なのか、一回の掃射で4~5両撃破している。しかし、数が多すぎるせいで敵の勢いは殺しきれていない。

 

  ブォオオオオ!!!

 

その時、敵のスポーツカー1両が猛スピードでボロ車(ビュート)の左側に横付けしてきた。その敵のスポーツカーの屋根には『忍者のコスプレをしたポニーテールの少女』が乗っていて、ボロ車(ビュート)の屋根に乗り移った。

 

「(英語)クソ!!こいつ!!」

「な、なんて運動神経!?」

 

『忍者コスプレ少女』がボロ車(ビュート)に乗り移った時、横道からハイエースが猛スピードで飛び出した。そして、そのハイエースは横づけしていたスポーツカーの真横に体当たりを敢行(かんこう)した。

 

 「む、武藤!?牛若!?」

 

 俺はしっかりと見た。そのハイエースの運転席には‘‘獰猛な笑顔’’を浮かべた武藤がいたことを。そして、ぶつかる瞬間にハイエースの扉を開き、ボロ車(ビュート)に牛若が飛び乗ったことを。

 

 

 

 

 

 

「はぁあああ!!!」

「あ、あと少しで殺せるところなのに!!」

 

  ガキィイイイン!!!

 

ボロ車(ビュート)の上では牛若と『忍者コスプレ少女』が切りあっているらしく、刃が交わる音が聞こえる。

 

「(英語)ロケット弾来るぞ!!」

「ロケット弾きます!!」

「くそぉおおおお!!」

 

‘‘スツーカ’’の掃射から逃れた敵車輛の一部からロケット弾が数発放たれようとした瞬間、その車両が爆発した。

 

「「「え?」」」

「「「困っているようだな!!マクレー刑事・村田少年・西住少女!!兵部省の要請により、我々が来たからにはもう安心だ!!!」」」

 

 チャチャチャチャチャーチャー♪

 

いきなり俺達を呼ぶ声が聞こえた後、へんなBGMが流れ始めた。

 そして道横の歩道が割れ、そこから大量の水が噴き出るとともに小型の潜水艦が出てきた。

 

「おちゃめなヤシの木カットは伊達じゃない。海を愛し、正義を守る。誰が呼んだかポセイドン。タンスに入れるは‘‘タンスにゴン’’。特殊刑事課三羽烏の一人、『ドルフィン刑事(デカ)』!!ただいま見参!!!」

「「「…………」」」

 

その小型潜水艦から、『(ふんどし)とセーラー服の襟しか着ていない、パイプを咥えた太った変質者』が出てきた。その褌には『水上警察隊』と書かれており、警察章も描かれているのだが……まさか警察関係者ではないはず……

 

「……」

「(英語)坊主、あれはなんだ?」

 

西住さんは『太った変質者』を見て戦意喪失したのか……射撃を止め、目のハイライトが消えていた。ジョニー・マクレー(おっさん)は頭が痛いのだろうか……眉間を押さえ、俯きながら俺に聞いてきた。

 

「(英語)知るかよ、あんな変質sh……いや、待てよ?」

 

 

 俺が武偵高に出向する前、『警視庁には‘‘特殊刑事課’’という超エリート変態集団がいる』という噂で聞いたことがある。その時は『そんな集団いるわけないだろ』と部隊のみんなで笑っていたのだが……。もしかしてこいつが……

 

 

 俺は冷汗をかき始めた。その『太った変質者』が何か言っているが、全く頭に入らない。

 するとあちこちのマンホールからイルカが飛び出てきた。そのイルカが手榴弾を『ショーのボール』の様に敵車輛へ投げつけ、撃破していく。

 

 

 

 

 

  ブロロロ!!!

 

今度は上空でエンジン音が聞こえてきた。俺は上空を見ると『双発レシプロ機の翼に乗ったセーラー服を着た変態親父二人』がいた。

 

「華麗な変身、伊達じゃない。月のエナジー背中に浴びて、正義のスティック闇を裂く。空の事件なら任せてもらおう!!特殊刑事課三羽烏の一人、月光デk……」

 

  ズドドドド……

 

『セーラーコスプレ親父二人』が乗っている双発レシプロ機を‘‘スツーカ’’が攻撃した。

 

 ……よっしゃ!!ナイス‘‘スツーカ’’!!

 

 俺達三人は全員でガッツポーズをしていた。

 ‘‘スツーカ’’の攻撃によって双発レシプロ機は火を吹いた。双発レシプロ機はそのまま敵の追手のど真ん中に墜落し、敵数両を巻き込んで爆発炎上した。

 

「おいコラァ!!口上の最中に攻撃するとはマナー違反だぞ!!」

「自分、名乗ってすらいないし……」

 

後ろで何か聞こえるが……気のせいだ。気のせいに違いない。

 

 

 

 

 

 

 

 両川と本田、そして爺さんは『勝鬨橋』の運転室にいた。

 

「おい爺さん!!本当に覚えてるのか!?」

 

 この三人は『勝鬨橋』を動かすのに手を焼いていた。最後に動いてから50年以上経っており、しかも電気は通っておらず、可動部はロックされている。

 そこで三人は電気を通し、ロックを外すところから始まった。そして後は電源を入れるだけなのだが……この爺さん、その入れ方を忘れてしまっていたのだ。

 

「何だったかのぉ……あ!!」

 

爺さんは急いでツマミをひねった。すると計器の針が動き始め、モーターの音が聞こえ始めた。

 

「爺さん!!急いでくれ!!」

 

築地方面からボロボロのビュートが『勝鬨橋』目がけ、猛スピードで走ってくる。

 

「まぁ慌てなさんな。……開け!!勝鬨橋!!!」

 

爺さんはそう言って、レバーを時計回りに回した。

 

 

 

 

 

 

『勝鬨橋』まであと400mを切った。しかし、『勝鬨橋』は開く気配がしない。

 

 ……クソッ!!『勝鬨橋』は失敗か!!

 

 その時、勝鬨橋の前に『海パン一丁の筋肉男』が仁王立ちをしているのに気が付いた。

 

「「「……」」」

 

とても嫌な予感がする。

 

「股間のもっこり伊達じゃない。陸に事件が起こった時、海パン一つですべて解決!!特殊刑事課三羽烏最後の一人、『海パン刑事(デカ)』只今参上!!とおぅ!!」

 

『海パン男』は唯一着ている海パンを脱ぎ捨てて全裸になり、俺達目がけて走り出した。

 

「っておい!!来るな、来るなぁーーー!!!」

「(英語)クソ!!コイツ!!」

「……東京、コワイ」

 

俺とジョニー・マクレー(おっさん)、西住さんは『全裸の男』目がけて発砲するが、当たる気配がしない。

 『全裸男』はボロ車(ビュート)にぶつかる瞬間、走り幅跳びの様に地面を蹴って宙を舞った。

 

「ゴールデンクラッシュ!!!」

 

『全裸男』は大声でそう言った後、ボロ車(ビュート)を飛び越えた。

 

 ……なんで飛び越えたんだ?あ、まさか……

 

「「ギャァアアアアアア!!!」」

 

ボロ車(ビュート)の上から女性の悲鳴が聞こえた。その後、『海パン男』・『忍者コスプレ少女』・牛若が地面へ落ちる様子を、俺はバックミラーでしっかり見ていた。

 

 

 

 

  ゴゴゴゴゴゴゴ……!!

 

 俺は心の中で牛若と『忍者コスプレ少女』に合掌したとき、轟音と共に目の前の道路が上がり始めた。『勝鬨橋』が開き始めたのだ。

 

「しっかり捕まってろよ!!」

 

  キィイイイイン!!!

 

俺はアクセルをいっぱいに踏んだ。ボロ車(ビュート)のエンジンからは『悲鳴のような高回転音』が大音量で聞こえてくる。

 

「(英語)クソッ!!坊主がいるといつもこれだ!!」

「え!?村田さん!!なんか橋が上がってるんですけど、何する気なんですか!?」

 

ジョニー・マクレー(おっさん)は顔をこわばらせながらアシストグリップ(車の天井に着いている手すり)をしっかりと握った。西住さんはヒステリー気味に大声で俺に訊ねながら急いでシートベルトをつけた。

 

「行け!!お前の意地を見せてみやがれ!!」

 

速度計の針が千切れ飛んだ。それと同時にボロ車(ビュート)は橋を登りあがり、空を飛んだ。

 

「「「うわぁああああああ!!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 




 パイクカーとは……要は『見た目重視の車』。大体既存の車を改造して造ることが多い。そんな車はスピードとは縁がありませんよね(一部例外を除く)。


 戦車道では第二次大戦中の戦車を使うという事は……MG42機関銃も使えるよね!!という事です。


 勝鬨橋は可動橋で、1970年まで開閉していたそうです。


 久しぶりに‘‘スツーカ’’の登場です。という事は……

 こち亀の特殊刑事課が登場です。

 イブキの通ったルートは
 首都高1号上野線『上野』で乗り、今度は『江戸橋ジャンクション』都心環状線C1に乗り換え(ここでトラックと離れた)、『銀座』で降りる。そして都道304号線・晴海通りをまっすぐ行けば勝鬨橋。となってます。


Next Ibuki's HINT!! 「ヘルメット」 
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