少年士官と緋弾のアリア   作:関東の酒飲

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 明日中間テストなのにアップする馬鹿がここに一人……。
 
 ところで、今の季節は梅の季節です!!梅干し、梅酒、梅の砂糖漬け、どれも美味しいので作ってみてください!!

 


一般人に爆弾って……

 俺達4人と和泉さん、安浦さんは東海道新幹線のぞみ246号、東京行きに乗った。キンジと白雪、和泉さんと安浦さんは16号車、俺と理子は15号車に乗ることになった。なんでもそこしか取れなかったらしい。

 俺と理子が指定された席に座ろうと……

「あら、イブキと理子じゃない。ここの席なの?」

俺達の席の後ろにアリアがいた。

「あぁ、まさかアリアの前の席だとはなぁ。」

俺はそう言いながらアスピリンを‘‘四次元倉庫’’から出して煽った。モルヒネが切れたのか、体が痛くなってきたためだ。ついでにこのアスピリンはアメリカ土産だ。アメリカはアスピリンの大量消費国で、おっさんが(すす)めてきた。

「すまんアリア。昨日ココに襲われて疲れてるんだ。寝かしてくれ。詳細は理子が言う。」

俺はそう言って眠りに入った。昨日はなんだかんだあって、朝の5時まで戦ってたんだ。起きたのも10時くらいであまり寝てない。ここで体力を回復させてくれ……。

 

 

 

 

 

 周りがうるさくなって俺は起きてしまった。

「なんだぁ?こんなにうるさくなって……。」

『お客様に お伝えしやがります。』

アナウンスが流れてきたが……何故ボーカロイド?嫌な予感しかしない。

『この列車は どの駅にも止まりません 東京駅まで ノン ストップで 参りやがります アハハ アハハハハ!!』

……おい、ウソだろ!?

『列車は 3分おきに10キロずつ 加速しないと いけません さもないと、ドカーーン!大爆発!!しやがります アハハ アハハハハハ!!』

……戦闘ヘリに追っかけられて、車に轢かれて、次は特急列車乗っ取り(エクスプレス・ジャック)かよ!!

「なんで俺がこんな目に……。」

……ぼやいても始まらないか。これは理子の起こした事件にすごく似ている。しかし、これは理子がやったものではない。

「理子!!心当たりは!?」

「やられた!!ツァオ・ツァオ…‥もう、動いたのか。あの守銭奴め!!!」

鋭い目つきで、理子は呟いた。

「……因果応報だな、‘‘武偵殺し’’さんよ。」

キンジは理子の肩を叩く。

「ツァオ・ツァオは…子供の癖に悪魔染みた発想力を持った、イ・ウーの天才技師だ。莫大な金と引き替えに、魚雷やICBMを乗物に改造したり……キンジ、お前のチャリに仕掛けた‘‘減速爆弾(ノン・ストップ)’’の作り方を教えたのもツァオ・ツァオだ。これはその改良版……‘‘加速爆弾(ハリー・アップ)’’!!!」

……おかしい。何だって今日の早朝に逃げて、午後にはしかけられるんだ!? 

「イ・ウーの…爆弾戦術の講師ってところね。理子、アンタ……生徒ならこの爆弾の基本構造は分かってるんでしょ、すぐに起爆装置を探し出して解除しなさいよ」

アリアが言った。すると理子は、歯軋りをしながら両膝の間に手を突っ込んで、シートを探る様に動かしたあと、

「何故だ!?私の席に仕掛けがない!?」

理子が叫んだ。

「どういう事!?」

アリアが聞いた。

「私はこの爆弾の基本構造を知っている。だから私に何か仕掛けをして、動けないようにするのが定石だ!!」

俺と理子の切符は藤崎さんが手配した。そして、キンジと白雪、和泉さんと安浦さんの切符も藤崎さんが手配した。しかし、俺と理子、キンジと白雪は普通に立っている。……もしかして。

「「16号車へ行くぞ!!」」

俺と理子が同時に言った。

 

 

 

 

 

 和泉さんと安浦さんは爆睡していた。

「和泉さん!!安浦さん!!起きてください!!」

俺は二人をたたき起こした。

「なんだい?ぼかぁ、疲れてるんだ。もう少し寝かせて……。」

「……脱いだほうがいいですか?」

何で安浦さんは脱ぎたがるんだよ!!

「緊急事態です!!二人とも座ったまま足を上げてください!!」

俺は有無も言わせずに二人の足を上げさせると、理子と一緒に二人の座っている椅子の下にあるカバーを外す。

「「うわぁ………。」」

そこには、爆弾が二つあった。しかも感圧スイッチが座席についている。……もし、二人がこの席から立ってしまえば、木っ端微塵になってしまうだろう。

「な、何なんだよ!!何が起こってるんだよ!!」

和泉さんはやっと周りの異常性に気がついたのか、いつも以上に慌てている。安浦さんも周りをキョロキョロと見回している。

「和泉さん、安浦さん、悪い方とすごく悪い方のどっちの情報が聞きたいですか?」

「悪いのしかないじゃないか!!あれかい!?君たちは疫病神か何かかい!?」

和泉さんがぼやく。

「それなら確実に、疫病神はイブキだな。」

裏理子が答えた。

「俺は何があってもそれは認めねぇぞ。」

「……とりあえず、すごく悪い方からお願いします。」

安浦さんがどっしりとした態度で聞いてきた。

「……さすがは大人。貫禄がありますね。」

「もうね、どうにでもなれって感じよ。」

安浦さんはそう言って、ペットボトルのお茶を一口、口にした。

「……和泉さんと安浦さんの椅子の下に爆弾が置かれています。しかも感圧スイッチがついているので、席から立ったとたん…爆発です。」

二人の顔は真っ青になった。

「悪い方は……。」

ガンガン!ガキィン!

何回かの金属音が響いた後、周り乗客たちが悲鳴を上げながら通路を駆け逃げ出した。音のしたほうを見ると……誰かが運転室の内側から扉を叩き割って出て来た。

你好(ニーハオ)、キンチ。ここで立直(リーチ)ネ」

「「「ココ!!!」」」

「ツァオ・ツァオ!!!」

キンジとアリアも16号車に来たようだ。清の民族衣装を身に纏ったココは、ウィンクをした後、身の丈に合わない鉈のような物を振り回し始めた。

「この列車、お前たちの棺桶なるネ!きひっ!」

ザンッッッ!!

先頭の座席を簡単に叩き割る。あれは、多分青龍刀だったっけ?幅広で、重い中国刀。日本刀が鋭く切る為の‘‘人切り剃刀’’、そして、青龍刀はその重さを以って肉と骨を砕き割る‘‘人切り包丁’’だ。

 まぁ、そんなことはともかく……

「……悪い方はこのように、列車がジャックされたってことですかね。」

「じゃぁ、あれかい?ほかの客のように僕たちは逃げられないんだね?」

和泉さんが聞いてきた。

「そうですね。」

「この爆弾は外せないのかい?」

「今全力でやっている。」

裏理子が爆弾をいじりだした。

「理子、頼む。」

「任せとけ。」

俺はココのほうへ向いた。

 

 

 

 

「10分だけ遊んでヤルヨ。ココはデートの約束あるネ」

と言うココの後ろ…二重扉の先にある、運転席には女性運転士が半ベソで振り返っており、助手席には誰も居なかった。どうやらココは、助手席に乗り込んでいたようだ。

「てめぇ!!一般人を人質にしやがって!!」

「え!?何でイブキがいるネ!?爆弾で身動きができないはず……。」

うえええええん……

すすり泣く子供の声が聞こえた。声が聞こえたほうを向くと、16号車中央付近で、まだ避難出来ていない妊婦さんに子供が抱き着いていた。

この16号車に残っている一般人は、彼女らと例の二人だけだった。

 見れば妊婦さんは大きなお腹を抱え、苦しそうに脂汗をかいている。このパニックの中で、ストレスによる体調不良を引き起こしたようだ。

……クソッ!!これ以上妊婦さんにストレスを掛けられん!!そう思ったとき、アリアが俺を走って抜いていった。

「白雪!!彼女と子供をセーブして!!」

アリアは日本の刀を抜き、下段でクロスさせ、突撃する。

「おう、君たち安心しろ。悪い人たちは兄ちゃんたちが倒しちゃうからな。」

俺はその間に子供たちを安心させようとする。

「なんたって、ここには‘‘ご存知、和泉陽司’’がいるからな!!」

「何だって僕に振るんだよぉおお!!僕が何をできるってんだい!?」

「和泉さんもお笑い芸人なら気の聞いた言葉をしゃべってくださいよ!!」

「ぼかぁ俳優だ!!」

……え?そうなの?

「キンジ!セーブ・フォローー!!イブキも!!!」

「お、おうっ!」

 

 

 

 

 

星伽が妊婦さんを支え、さっきので笑顔になった子供を俺が抱き上げて15号車へ走り、背後をキンジに守ってもらいながら移動する。

  ガキィイイン!!

後ろで金属同士のぶつかり合う音が聞こえる。アリア、そっちは頼むぞ。

「謀ったわね、卑怯者!!初対面の時にはココと名乗っておきながら……偽名だったとはね!ツァオ・ツァオ!!」

「それは欧州人の間違った呼び名ネ。イ・ウーではシャーロック様がそう呼んだヨ、だからココは皆にそう呼ばせてたネ。曹操(ココ)、これ、魏の正しい発音アルッ!」

「おいおいおい!!危ないって!!僕に当たるから!!待って落ち着いて!!話せばわかるって!!」

「いやね、陽ちゃん。‘‘どうでぃ’’って危険な企画ってのは知っていたけど、‘‘シェフ・和泉’’企画以上に危ない目にあうとは思わなかったよ。」

「って、なにお前は堂々とタバコ吸ってんだよ!!」

「「何でこの状況で漫才やってんのよ(やってるネ)!!!」」

………俳優じゃなくて、お笑い芸人だろ、絶対。

 

 

 

 

 

 

 子供たちと妊婦さんを何とか15号車へ非難させた。

「白雪、悪いけどこの人たちを頼む」

俺はそう言って銃剣を取り出した。あんな狭いところじゃ刀も38式も使えねぇ。

「乗客の中に医者がいないか探すんだ。俺達は4人で、アイツを逮捕する」

キンジも妊婦さんを支える星伽にそう告げる。

「は、はい!でも気を付けて、キンちゃん、イブキ君。あの犯人、普通じゃない感じがするの。」

……普通ねぇ?

「普通じゃない?それはいつもの事だろ。」

「てやんでぃ、こちとら毎回毎回、普通じゃねぇ敵と戦ってんだ。」

「「だから、普通だ。」」

星伽にそう言いつつ…俺とキンジは16号車へ向かう……。

 

 

 

 

 

 

 

 16号車に戻ると、アリアとココがほぼ同時に膝蹴りを繰り出し――互いの腰を蹴る形になって、飛び退いた。

その瞬間、ココは青龍刀を放り投げ、床を蹴り、アリアの膝、腰、胸を垂直に駆け上がる様にあがり、ビシィッ!と絹布の靴でアリアの顎につま先蹴りを叩き込んだ。

「アリアッ!」

キンジがバタフライナイフを構え、通路を駆ける。俺も‘‘影の薄くなる技’‘を使って一気に接近する。

「……ッ!!!」

よろめいたアリアが数歩後退した。その向こうで、運転室を背にしたココはバク転をしがら、バタバタと両袖の長い袂をヒレのように羽搏かせた。そして、その袖の中から、香水の容器のような物を取り出し……

泡爆珠(パオパオチュウ)ッ!!」

シュッ...と霧吹きみたいな音がした。小さなシャボン玉(?)がココの周りに出てきて、周囲に拡散していく。

「アリア避けろっ!!」

泡爆(パオパオ)は気体爆弾だ!あたしはイ・ウーで見た!シャボン玉が弾けて中身が酸素と混じると――爆発するぞッ!」

キンジと理子が慌てて忠告する。

 「「!?」」

それを聞いたアリアは、キュッ!と足元を鳴らし、俺は諦めて突っ込んだ。

バチィイイイイッ!!!

アリアと俺の眼前で弾けたシャボン玉から、激しい衝撃と閃光が上がる。

「きゃぅ...!」

アリアが車に撥ね飛ばされた様に吹っ飛ばされ、

「ッ!!」

俺は逆にココの方へ吹っ飛ばされた。

「この野郎!!」

「イ、 イブキ!?」

バキッ!!

俺は爆風の勢いを使い、ココを殴った。俺はそのままココのマウントポジションを取り

  ザクッ!!ザクッ!!

銃剣をココの首元にクロスさせるように床にぶっ刺した。

「た、救命(助けて)……。」

「すまんな!!」

 ドスッ!!

ココの鳩尾(みぞおち)に力いっぱいの拳を叩き込んだ。すると彼女は体中の力が抜けた。気絶したようだ。

 ジョワァ……

彼女の股間が濡れ始め、下半身から液体が出てきているが、彼女の尊厳のため無視しよう。

猛妹(メイメイ)!!」

もう一人のココが運転室から出てきた。やっぱり……そっくりさんが何人もいて、それを一人だと勘違いさせていたのか。さすがは世界で最も多い民族。3~4人そっくりさんが出てきても不思議じゃないぞ。

 もう一人のココは慌てながら気絶した方のココを見た後、アリアを見てニヤリと笑った。俺もアリアを見ると、アリアは立ちあがれず、膝をガクガクと震わせて……刀を手放してしまっている。

 すると、ココは‘‘前ならえ’’の様に腕を前に突き出し、袖からヌンチャクのような物を2本取り出した。

 ……違う!!小型ロケットだ!!

ロケットの先端同士をカチンと合わせ、ココが左右にソレを離すと、先端同士の間にワイヤーが1本、ピィッと張られて伸びた。まるで、ヌンチャクの様な形に……。

双火筒縛禁(シャンホートンフージン)!!!」

鋭い噴射音を上げて平行に飛んだ2発のロケットが、キンジとアリアの左右を通過した。そのロケットの間に張られたワイヤーがアリアとキンジに引っかかる。

「うゅっ!?」

アリアとキンジでワイヤーを固定されたロケットはグルグルッとキンジたちの周囲を勢いよく回り、二人を拘束していく。

「あッ……あ…!!」

「う…ぉ……ッ!」

  カキンッ!

二人の腕、胴、脚をグルグル巻きにしたロケットは、甲高い音を立ててワイヤーを切り離し、床に転がった。燃料を使い果たしたのだろう。

「きゃあっ!」

その転がったロケットをアリアが踏んで、キンジと一緒に倒れる。その衝撃のせいで、キンジはバラフライナイフを手から放してしまった。

 ……チクショウ!キンジとアリアを助けてやりたいが、俺がそうすればココが襲ってくるだろう。 

「きひっ。無駄ヨ...そのワイヤーはちょっとやそっとじゃ切れないアル」

「おいおいおい!!大ピンチじゃないか!!ぼかぁまだ死にたくないよ!!明日の東京初舞台に出るんだ!!お嬢ちゃん、落ち着いて一緒に話そうじゃないか!!」

相変わらず、口が閉じない和泉さん。

「うっひっひっひ……(ヌギヌギ)。」

ビールを山ほど飲みまくり、服を脱ぐ安浦さん。

……あれ?ここは戦場だよな?

 

 

 

 

 

「う……ふぇ……ツァオ・ツァオ……!!!」

その言葉に、ココが動きを止めて顔を向ける。この声は理子の声だ。

「…びええええええええ!!!理子はイ・ウーの仲間だったじゃーーーーーん!!!同期の桜じゃーーーーーん!!!理子は助けてぇえ!!理子だけは助けてぇえええ!!!!びええええええええ!!!」

理子が大声で喚き始めた。

「おいおいおい!!峰ちゃん何すぐ裏切っちゃってんの!?僕達の爆弾を解体してよ!!ぼかぁね、一般人だぞ!!一般人を巻き込んでもいいのかい!?」←和泉

「うっひゃっひゃっひゃっ!!(グビグビ)(パンツ一丁)」←安浦

……あれ?ここは戦場だよな(2回目)?ここまでコントのような戦場は初めてだ。

 理子のウソ泣きのおかげでココが俺から目をそらした。俺はその間にキンジのバタフライナイフを蹴ってキンジの手の届くところに送り、再び‘‘影の薄くなる技’’を使いロケットを発射したほうのココへ接近する。

「峰理子、ウソ泣きやめるネ!!ウソ泣き通用する相手、男だけヨ!」

「チッ!!」

理子はウソ泣きを止めて舌打ちをし、そしてアッカンベーをした。

 ココは理子から目線を外し、アリアを睨む。

緋弾のアリア(Aria the scarlet ammo)

……なんだそれ?‘‘Aria the scarlet ammo’’……緋色の弾薬のアリア。いや、‘‘緋弾のアリア’’か……。

「何もかも、お前のせいネ。イ・ウー崩壊した、世界中の結社、組織、機関、パワーバランス崩れたネ。乱世、これから始まるヨ」

ココが、罪人を見るような目でアリアを見る。俺はその間にココのそばまで回る。

「お前、緋緋色金(ヒヒイロカネ)喜ばせた。これも乱の始まりアル。緋緋色金と璃璃色金(リリイロカネ)、仲悪いネ。緋緋が調子づいた事感付いて、璃璃。百年振りに(おこ)たヨ。怒って見えない粒子撒いて、世界中の超能力者(ステルス)、力、不安定になった。」

……イロカネが、超能力を狂わせる?イロカネのことは兵部省で知ったけど……璃璃色金が超能力者(ステルス)を狂わせる事は聞いたこと……待て、確か辻さんに連れられて(強制)会議に出た時、聞いたような気が……。

「これから超能力者(ステルス)、役立たずになるヨ。その時、銃使いの価値増すネ。」

ココが、キンジを指差す。

「キンチは超能力者(ステルス)ちがう。でも、高い戦闘力持ってる良い駒ネ。主戦派(イグナテイス)研鑽派(ダイオ)、ウルス、みんなキンチ欲しがってる。」

どうやら……キンジはそういう業界で随分と人気らしい。確かに、キンジはフリーだからな。どこの組織でも欲しいはずだ。

「一番キンチに手出すの早かたの、‘‘ウルス’’ある。璃璃色金、姫に直接指令を送って、キンチを取りにかかったネ。でもキンチは、ココが横から貰うアル」

ココは実に嬉しそうに、ピョンピョンとその場で跳ねる。

「それに、イブキも気に入ったネ。ウルスのレキも、イブキも、アリアも、ココが貰うヨ。優れた狙撃手、暗殺に使うも良し、売るも良し、緋緋色金は高く売れるヨ。イブキは戦うもよし、その回復力を研究機関に売るもよしヨ。」

……ほう、俺を売るとは……だいぶ大きく出たな。

「キヒッ……乱世、ビジネスの好機ネ......この新幹線乗っ取り(ジャック)も、サイドビジネスある。さっき、日本政府に身代金として300億人民元要求したヨ。払えば良し、払わないなら……どっかぁああん!!!」

ツインテールが跳ねる程の勢いで、上を向いて甲高く叫ぶ。

「列車粉々にして、パオパオのデモンストレーションにするネ!」

……また金が目的か。定番だけど……つまんねぇ……

「キヒヒ……さっきのパオパオ、ほんの1ccネ。この列車には1㎥積んだアル」

1㏄は1㎤。なので

100×100×100=100万

よって、さっきの100万倍の威力の爆弾か……。新幹線なんて文字通り木っ端微塵になるぞ!?

泡爆(パオパオ)、目に見えない爆弾アル。何処にでも隠せる、誰にも気付かれない名品ネ。派手にふっ飛ばせば、注文、世界中から来るネ。ココ大儲けで、藍幇の女帝の地位買うヨ。」

さて、そろそろ襲いますかね。

「キンチ、レキ、イブキ、香港の藍幇城へ連れて行くネ。アリア、買いt……」

「ココ……こんな言葉を知ってるか?‘‘捕らぬ狸の皮算用’’ってな!!」

……修学旅行Ⅰ(キャラバン・ワン)の前に受けた護衛対象の口癖が移っちまったな。

 バキッ!!!

俺は安浦さんの飲みほした日本酒の瓶でココを殴った。彼女の頭から血が流れ出る。

「おぉ!!村田君!!テロリストを早くやっちゃって頂戴!!あ、峰ちゃん。まだ解体できない?」←和泉

「あ……。それ、僕の日本酒……。(パンツ一丁)」←安浦

「これ空のやつですから!!」

……本当にこの人達、俳優なんだよな?

 

 

 

 

 

 

 

 俺は日本酒の瓶を捨て、銃剣でココの首を切り飛ばそうとした瞬間、ココが青龍刀を突き出し、その斬撃を何とか阻む。

ギャィイイイイン!!!

甲高い音を立て、火花を散らす。

「後ろから襲うのは卑怯ヨ!!」

「後ろ取られる方が悪いんだよ!!」

青龍刀を俺に突き刺そうとするが、俺は銃剣で軌道を反らし、足払いをかける。ココはそれを飛んで避ける。

 ココは座席に着地し、今度はその座席を蹴って俺に接近してきた。

「アイヤー!!」

ココが青龍刀を俺に振り下ろす。あれをそのまま受けたら銃剣が折れるな。

 俺は左手の甲をココの手首にぶつける。それでココの斬撃を止めさせたと同時に、右手の銃剣の峰をココの左手首に思いっきりぶつける。

「アウッ!!」

ッチ!!軍務だったら今の攻撃でココの指を切り落とせたのに!!武偵の不殺は面倒だな!!

 のけ反ったココを追撃しようと俺は前に出る。……下!?

 ココはのけ反った体制から俺の顎に蹴りを入れようとしてきた。俺は両腕でそれをガードする。

 ココは今の攻撃を失敗すると、俺から距離を取り、体制を整えた。

「どうした?俺を売るんじゃないのか?」

俺は手の中の銃剣をクルッと一回転させる。

「……ッ!!アイヤヤヤヤヤッ!遊んでたらこんな時間ヨ!ココ、デートの準備あるネ!」

そう言ってココは気絶した方のココを背負って前もって開いてたらしい天井の扉に続く簡易梯子を昇っていき、車外に出ていった。

……追いたいが、ここでいったん体制を立て直そう。

 

 

 

 

キンジはいつの間にかワイヤーから抜け出していたようだ。

「イブキ、見つけたぞ」

キンジの目つきと雰囲気が変わっている。‘‘白馬の王子モード’’になったな。

「何をだ?」

「1㎥の泡爆(パオパオ)だ」

1㎥なんて量はカバンなんかには入らないだろう。どこかの部屋に隠されているのか?

「何処だ?」

「この洗面室に満たされてるんだ」

「そうか……。」

そこに風船でも入っているのか、それとも完全密室になっているのだろう。

「……き、キンジ!!」

アリアが叫んだ。

「あ、あんた!!許さないk……。」

キンジとアリアがじゃれ合っているが無視しよう。

 

 

 

 

 

 

「理子、解体終わったか?」

俺は理子に聞いた。

「相当時間がかかる。ツァオ・ツァオめ、複雑なのを仕掛けたようだ。」

まだ裏理子か。

「まだ僕たちは立てないのかい!?」

和泉さんが聞いてきた。

「そのようですね。」

「それに洗面室に爆弾があるんだろ!?そっちの方も解体できないのかい!?」

そんな無茶な……。

「いやぁ~……。自分は戦闘専門でして。」

「……グ~…グ~…。」

「「「何寝てるんだよ!!」」」

安浦さんがいびきをかいて寝ていた。

「……おぉ!!…東京着いた?」

「「「着いてねぇよ!!」」」

 




 アスピリンはアメリカで大量消費されてるそうです。なんでも、何の症状もないのに日常的に飲んでる人もいるとか。


 安浦さんが脱ぎたがりの酒好きなのは……‥分かる人は分かるよね。

 ココは理子とイブキを動けないようにしようと爆弾を設置したのですが、結局座ったのは一般人だった……という設定です。



 Next Ibuki's HINT!! 「宙づり」

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