さて、7月後半は試験が近づいてくるので、投稿期間が短くなるか長くなるかになります。ご不便をおかけしますがよろしくお願いします。
で、閑話を書いたのですが……我ながら酷い駄作となりました。
この閑話は9月1日の始業式から、
……俺の名前は村田維吹、17歳。聖グロリア―ナ女学院の学園艦にある高級テーラー‘‘Kings Men’’の仕立て屋だ。本日はこの学校のとある生徒の依頼で、聖グロリア―ナの学園艦のパブで待ち合わせをしている。
「……これ絶対似合ってないよなぁ。」
俺は支給された衣服(高級スーツ)を見た後、エールを一口飲んでため息をついた。
さて、俺が何故こんなお嬢様学校の学園艦でこんな変装をしているのかというと、
なんでも、新型戦車導入を阻止しようと、ここのOG会が最近、不穏な動きを見せているそうで……。なので念のため、俺を護衛に就かせるそうだ。
で、なぜ俺がこんな似合わない高級スーツを着ているかというと、その護衛対象本人
……絶対映画見たよな。確かに面白かったけどさ。
俺は再びため息をつき、あたりを見回した。今の時間(午後2時過ぎ)のせいでほとんど人はいない。居るのは他校の制服を着て、亜麻色の髪を三つ編みにし、それを頭の後ろで巻いた(ギブゾンタックだっけか?)髪型の少女。そして、聖グロでも亜麻色の髪の子とも違う制服を着て、サンドイッチをガツガツと食べている真っ赤な髪の少女だけだった。身長や制服から考え、彼女らは学校見学に来た帰りだろうか?
「……全く、なんだって新型戦車導入ってだけで護衛がいるんだか。」
エールがコップの4分の1を切った。俺はパブだから
カランカラン
すると、パブのドアが開き、金髪を三つ編みにし、それを巻き上げた(ギブソンタックだったよな?)髪型をした、聖グロの制服を着た淑女が入って来た。写真で見た護衛対象とそっくりだ。やっと来たのだろう。
……彼女が‘‘田尻凛’’か、結構な別嬪さんだな。
彼女は俺を見つけ、俺の真正面の席に腰を下ろした。
「こんにちは、お嬢さん。俺は‘‘Kings Men’’の仕立て屋、村田維吹です。あなたが‘‘田尻凛’’様ですか?」
すると、淑女が微笑んで言った。
「えぇ……私が依頼主の‘‘ダージリン’’ですわ。」
……‘‘ダージリン’’?今回の依頼主は‘‘
「失礼、今回の依頼主は‘‘田尻凛’’様だったはず。‘‘ダージリン’’様とは聞いてないのですが?」
俺はそう言ってジャケットの中に手を突っ込んですぐ銃を抜けるようにし、その‘‘ダージリン’’に魔力で圧力をかけた。すると、彼女の額には冷汗が出てきた。
「……せ、聖グロでは、幹部クラスや幹部候補生はニックネームで呼びあっていますの。是非とも、今後はダージリンとお呼びください。」
……嘘をついている様には見えない。
「学生証を見せてもらっても?」
すると‘‘ダージリン’’は上品な財布をだし、そこから学生証を出して俺に渡した。そこには‘‘田尻凛’’と書かれていた。
……なんだ、警戒しすぎたか。
俺は魔力を解き、圧力をかけるのをやめた。
「いや、失礼しました。成り代わりが来たのかと思って警戒してしまいまして。」
「いえ、私も勘違いさせてしまい、すいません。」
すると、カウンターからマスターが出てきた。
「お客様、ご注文は?」
「では……エールを。」
「かしこまりました。」
……意外だな。この学園の生徒が紅茶を頼まないなんて。
「次期戦車道隊長のダージリンさんがこんなところでエールを飲んでいいんですか?」
「せっかくパブに来たんですもの、エールを頼まないと。それに、ここへ来たのは数年ぶり。……毎日紅茶ばかりでは飽きてしまいますわ。」
ダージリンさんは心なしか、ウキウキしているように見えた。
「「ダージリン様!?」」
すると、パブにいた二人の中学生(?)が‘‘ダージリン’’という言葉に反応した。二人は首をグルンッと回してダージリンさんを見ると、驚きと喜びを合わせたような表情をした。そして、その二人はダージリンさんに駆け出してきた。
「「ダージリン様ですか!?」」
「え、えぇ……。」
ダージリンさんは二人の勢いに圧倒されているようだ。
「私!!ダージリン様にあこがれてここに来ました!!」
「あたしもダージリン様のカッコいい姿にあこがれてきました!!」
二人がダージリンさんを
「エールです。」
マスターがダージリンさんの前にエールを置くと、逃げるようにカウンターに戻ってしまった。巻き込まれたくないのだろう。
……助け舟でも出すか。
「二人とも落ち着きなって、ダージリンさんがあわt……」
バァン!
パブの入り口のドアが、叩きつけられたように思いっきり開けられた。
俺達4人は音の方向に顔を向けると……そこにはいかにもヤンキーな青年達が10人ほどいた。そのヤンキー達は俺達4人を見つけると、ズカズカとこっちに近づいてきた。
「この子がターゲットの‘‘ダージリン’’ちゃんかぁ?」
「結構可愛いじゃないの?」
「回しちまってもいいって聞いてるぜ。」
「「「「「ギャハハハハハ!!!」」」」」
……おい、典型的な悪役じゃねぇか。しかも序盤での踏み台役のような悪役だ。
「この二人の嬢ちゃんも可愛いなぁ。」
「お前、ロリ専だもんな。何がいいんだか。」
「わっかんねぇかな?無知なところを、調教していくのがいいんじゃねぇか!」
丸坊主の長身の男がそう言うと、
「「ッ……!!」」
ダージリンさんのファン(?)である中学生二人が、涙目でダージリンさんにしがみついた。当のダージリンさんは優雅にエールを……
ブルブルブルブル
エールを持つ手が大きく早く震えている。彼女の額からは大粒の汗が流れている。
……良く表情を崩さないもんだ。
俺は感心した。俺は一口エールを口にした後、
「よう、ここは手を引いてくれないか?」
「あぁ?」
髪を茶髪にして軽いパーマをかけた、リーダー格であろう男が俺を睨んだ。
「この学園艦には駐在所が一つしかない。警官も一人だけだ。この人数を拘束するとなると数日間、
調べておいたことだが、学園には駐在所一つが基本らしい。となると警察官は一人……一人で拘束した10人を預かるなんて難しい……。
……全く、面倒ったらありゃしない。
俺はエールを飲み干した
「黙ってろ。怪我してぇのか?」
茶髪パーマが答えた。
……交渉決裂か。そう言えば、ダージリンさんはきっと映画を見たから‘‘Kings Men’’に変装させたんだよな。ちょうど、あの映画のワンシーンの様に演出してやるか。
「ちょっとどいてくれ。」
俺は支給された蝙蝠傘を握ると、パブの入口へ向かった。
「「え?」」
ダージリンさんと亜麻色の髪の少女が、絶望したような声を上げた。
「ちょっとあんた!!何逃げてんのよ!!それでも玉はついてんの!?この玉無し!!イ○ポ!!皮被り!!」
……赤髪の嬢ちゃん。その口調で聖グロに入ろうとしてんのか?
「援交相手ならほかで探せよ、玉無し!」
リーダー格の茶髪パーマが俺の頭をひっぱたいた。
……敵の実力も分からない雑魚ってのは面倒なんだ。まぁ、向こうが最初に叩いてきた。だから、これで向こうから喧嘩を仕掛けてきたという口実ができるけど。
俺は大きなため息をつくと
ガシャン!!
パブのドアの鍵を閉め始めた。
「Manners」
ガシャン!!
「maketh」
ガシャン!!
「Man.」
ガシャン!!
入口にあるカギはおおよそ全てかけた。
……たまには俳優を気取るのは悪くない。まぁ、俺は大根役者だけど。
「訳せるか?」
俺はパブの入り口のドアの隣にある鏡でこのヤンキーたちの動向を探る。ヤンキーたちは全員俺の方へ向いたようだ。
「「「「えっと……。」」」」
「マナーは人を作る、でしたわね。」
……ダージリンさんが答えちゃ意味ないだろうに。
「意味は分かるか?」
俺がヤンキーたちに聞いた。
「こいつ急にそんなこと言って馬鹿じゃねぇの!?」
「「「「ぎゃははははは!!!」」」」
……何がそんなに面白いんだか。
「では、講義を始めますかね。」
俺の目の前の机に飲みかけのジョッキが置いてある。俺は蝙蝠傘の先を握り、曲がっている柄をジョッキに引っかけた。
「あらよっと!!」
俺はそのまま蝙蝠傘を一気に振り、ジョッキを勢いよく真後ろに飛ばした。
バリィイン!!!
「うっ!?」
茶髪パーマの額にそのジョッキが命中し、茶髪パーマは崩れ落ちるようにぶっ倒れた。他のヤンキーはリーダー格を見て呆然とする。
俺はゆっくりヤンキーたちに近づいていった。
「どうした?
俺は棒立ちしている残りのヤンキーたちを睨んだ。
「うらぁあああああ!!」
がっしりした体形の坊主頭が俺に拳を振り上げてきた。
「よっ!」
俺はその男の拳を避けるのと同時に腕を掴み、そのまま背負い投げの要領でその男を投げた。
バリィイイン!!!
男はパブのドアと一緒に店外へ投げられた。
「「「「うあぁああああ!!!」」」」
乱闘が始まった。
ヤンキー達は強制的にパブの床で寝る羽目になった。
……とりあえず、これで大丈夫だろう。
俺はダージリンさん達三人の元へ戻った。
「大丈夫だった?」
「えぇ……。」
ダージリンさんは表情を変えずに言った。
……流石だな。まぁ、目尻に薄っすら涙がたまってるけど。
「あ、ありがとうございます!!」
亜麻色の髪の子が頭を下げてお礼を言った。俺は思わずこの子の頭を撫でた。
……何この子、可愛い。
「う、後ろ!!!」
赤髪の子が俺の後ろを指さした。
……わかってる。ヤンキー達のリーダー格・茶髪パーマが起き上がったんだろう?
俺はゆっくり後ろを向いた。
「こ、このくそ野郎……。」
茶髪パーマはズボンの中から、でっかいリボルバーを出して俺に向けた。
……あの拳銃はS&W M29だろう。一昨日見た映画で、主役がその拳銃を使ってたのを覚えている。
「そこでやめとけ。今なら銃刀法違反と傷害罪と名誉棄損だけだ。大人しくその銃を渡せ。」
……構え方を見るに、素人だ。そんな奴がバカでかいマグナムを片手で撃って当たるはずがない。
男はワナワナと震えながらその拳銃を俺に向け、
「死ね!!!死ね死ね死ね死ね!!!」
ダァンダァンダァンダァンダァンダァン!!!
発砲した。
「っち!!!」
ギィイイン!!
俺は腰から銃剣を出し、ダージリンさん達と俺に当たりそうな弾をそれで弾いていった。
カチンカチン!!
弾切れになったようだ。俺は茶髪パーマに一気に近づくと、銃剣の峰で茶髪パーマの首元を殴って気絶させた。
俺は、ヤンキー達全員を縄で縛りあげ、ダージリンさん達のところへ戻った。
「う、うぅ………うぅうううう……。」
亜麻色の髪の子が俺に抱き着いて泣きだした。一般人の中学生があんな目に合えば、泣くのもしょうがないだろう。
「ありがとうございます。村田さん。」
ダージリンさんは俺に頭を下げて礼を言った。
「まぁ、これも‘‘Kings Men’’の仕事ですからね。しかし、OG会がこんなの雇うなんて……ハァ……。」
……ここは女子高の学園艦。若いヤンキーの男たちが10人も入れるわけがない。となると、裏で手を引いている奴がいる。OG会ぐらいしかないだろうな。
俺はそんなことを考えながら、大きなため息をついた。
「お兄さん!!」
「ん?」
赤髪のお嬢ちゃんが俺を呼んだ。
「カッコいい!!どうやったらあんなカッコいい事できるようになるの!?」
赤髪のお嬢ちゃんはキラキラした目で俺に聞いてきた。
「そうだなぁ……その前に……。」
泣き止んで顔が真っ赤になった亜麻色の子を引き離し、ハンカチを渡した。そして俺の両手を赤髪のお嬢ちゃんの頭に乗せ、
「俺の事、お嬢ちゃんなんて言ったっけぇ~~?」
ミシミシッ!!
その手に力を入れて、赤髪のお嬢ちゃんの頭に圧力(物理)を思いっきりかけた。
「イ゛ダダダダダダダ!!!」
「なんて言ったけぇ~?」
俺はあの時、お嬢ちゃんの言った言葉を覚えているぞ。
「ゴメンナサイ!!ゴメンナサイ!!」
俺は赤髪のお嬢ちゃんの頭から両手をどかした。
「ウゥ……。」
赤髪のお嬢ちゃんが涙目で俺を睨んでくる。
「高級テーラー‘‘Kings Men’’の従業員には、ああいう技術が必要になってくるんだよ。」
嘘はついてない。従業員、今のところ俺一人だし。
「そうなの!?」
……え?冗談なんだけど、気づいてる?
「とりあえず、警察に連絡だな。」
俺はスマホを出し、聖グロの学園艦の駐在所に電話をかけた。
電話をかけて数分もしないうちに警官が来た。
「女の子を襲おうとしたんだって?」
聖グロの学園艦唯一の警官は年を取った好々爺だった。
「そうなんですよ。俺が武偵だったんで何とかして……。」
「えぇ、彼のおかげで私は助かりました。」
俺とダージリンさんが好々爺の爺さんにそう話した瞬間、
プルルルル!!
パブの電話が鳴った。
「はい、こちら‘‘パブ・アーサー’’……。」
すると、パブのマスターが電話の受話器を差し出した。
「村田様にお電話です。」
俺は受話器を受け取った。
「はい、もしもし?」
「やぁ、君がダージリンの雇った護衛かい?」
……おかしいな。高級テーラー‘‘Kings Men’’のはずなんだが
「俺は高級テーラー‘‘Kings Men’’の従業員だ。」
「……そういう事にしよう。さっき不良を10人倒して、そこにはダージリンと駐在官と中学生二人がいるだろう?」
「ッ!!」
……監視されてるのか!?
俺は思わずパブを見回した。
「ここにいる全員に話をしたい。スピーカーにしてくれ。」
「……あぁ。」
俺はパブのマスターにスピーカーモードにしてもらい、それと同時にスマホの音声メモをオンにした。
「何だってスピーカーにしなきゃなんねぇんだ?」
「……パブの目の前に航空機用のハンガーがあるだろう?」
電話の相手は急に話を変えた。
……確かに滑走路を挟んで目の前に、連絡用飛行機の格納庫があるが、それがどうしたんだ?
「確かにあるが……。」
「では見ていてくれ。」
電話の相手がそう言った瞬間、
ドカーーーーーーン!!!!
格納庫が大爆発を起こした。
……は?
俺達5人は口が開いたままだった。
「今、綺麗に爆発しただろう?これの10倍の爆弾を聖グロリア―ナのとある校舎と、学園艦のどこかに設置した。」
……ウソだろ!?格納庫が木っ端みじんになったんだぞ!?その量の10倍が爆発したら、生徒の骨すら残らねぇぞ!?
「我々は午後6時にそれを爆発させるようにセットした。……それとは別に、教員や生徒を避難させようとしたら爆発するようになっている。変なことはしないことだ。……止めるには一つ、方法がある。」
……なんてこった。この学園艦には駐在さんが一人に俺一人。何にもできねぇぞ!?
「どうすればいい!!!」
俺は叫んだ。
「ダージリンと護衛君、そしてそこにいる中学生二人に命令を与える。」
「待て!!ダージリンさんにこの二人は一般人だぞ!?」
……なんだって民間人3人も巻き込まなきゃなんねぇんだ!?
「話の腰を折らないでくれ……ダージリンとその護衛君、それにそこの中学生二人は艦首付近のAC-224589Dの部屋に置いてある携帯電話に25分後に出ろ。」
俺は時計を見た。今は午後2時15分。
……そう言えば、まだ昼飯食ってないなぁ。
カット。
「てやんでぃ馬鹿野郎!!少なくても中学生の二人は聖グロと関係ねぇんだぞ!!」
「静かにしてくれないか護衛君。それ以上言うなら、さっき以上の爆弾が爆発することになる。」
「ッ!!!」
「では25分後。くれぐれもそこの駐在官を連れてこないように。」
ツー、ツー、ツー
電話が切れた。
……敵はこっちを監視している。ならば、この3人を連れて行かないとすぐバレる。
「ハァ……駐在さん、誠にすいませんが聖グロの生徒を校舎から出さないで、一カ所に集めてください。それと本土の警察にも連絡を。」
すると、好々爺の駐在さんの顔つきが一気に変わった。
「若ぇの……それだけか?」
学園艦の駐在さんの眼が鋭く光る。
「言い忘れていましたが、俺は軍から武偵へ出向しているものです。軍のツテがある。軍の爆弾処理班とその他を入れる許可をください。警察がヘリで来るよりかは早いかもしれません。」
……本来なら駐在さんの許可なしでも大丈夫だが、現場を混乱させないようにするためだ。
「分かった、許可する。住民の方もこっちがやっておく。……全く、今日は3時から孫とボコのショーを見る約束だったんだがなぁ。」
駐在さんは大きなため息をついた後、携帯電話を出した。
「連絡先だ。おめぇのも見せろ。嬢ちゃんたちもだ。」
「「「は、はい!!」」」
俺達は電話番号を交換すると、
「行ってこい若ぇの!!こっちは任せろ!!!」
「よろしくお願いします。……すまないみんな、協力してくれるか?」
「「「はい!!」」」
……彼女たちは迷いもなく頷いた。
「じゃぁ、一緒に来てくれ!!」
俺達は走り出した。
俺は近くに置いてあったベンツのEシリーズを拝借し、3人を乗せるとアクセルを踏んだ。
「ダージリンさん!!AC-224589Dはどこですか!?」
俺はさらにスピードを上げながら聞いた。何とか昨日で学園艦の地図は覚えたが、そんな部屋は知らない。
「甲板から2階降りた場所にある4番艦の5条の89番の倉庫よ!!」
「距離は?」
俺達のいる場所は比較的艦尾付近の場所だった。そこから艦首は大分遠いぞ!?
「ここからですと……10キロくらいかしら?」
「もっとスピード上げるぞ!!」
俺はアクセルをさらに踏みこんだ。
俺は中学生二人の名前を知らないことを思い出した。
「そういえば中学生の二人!」
「「は、はぃい!!!」」
……声が上ずってる。こんなことに巻き込まれたら当たり前か。
「俺は村田維吹大尉、海軍から武偵高校に出向中に任務で聖グロに来たら巻き込まれた男だ。二人の名前は?」
「と、
亜麻色の髪を編み込んだ少女が涙目で答えた。
「あたしは
赤髪の少女は逆に目をキラキラと光らせていった。
……事の重大さが分かってねぇのか?
「三人とも安心しろ!!俺は7歳のクリスマスからテロリストと戦ってきたベテランだ!!つい2、3週間前にもテロリストと戦ってた。お前らの安全は俺が保証するぞ!!」
……アメリカの中国総領事の娘誘拐の件な。何だってこんなに巻き込まれるんだ?
俺がそう気休めを言うと、ダージリンさんと橙辺さんは落ち着いてきた。
「なんたって俺は
「あ、そこ左で。」
ダージリンさんが言った。
「了解!!」
俺はスピードを維持したままハンドルを傾けた。
「
矢場さんが飛び上り、俺の肩を揺らして聞いてきた。
「おいこの野郎!!ゆらすな!!」
「本当に本物なの!?」
「ここで嘘ついてどうすんだよ!!」
「「ま、前!!」」
ダージリンさんと橙辺さんが指をさして叫んだ。前には右から左へ動く車列が……
「……ッ!?しっかりつかまれ!!」
俺はさらに車を加速させ、動く車の間を何とかすり抜けた。多少擦ったのはショウガナイ。
「う、運転中に揺らすな!!」
「ご、ごめんなさい……。」
矢場さんはシュンと落ち込んだ。
「……で、本物だけど、どうした。」
「ファンなんです!!あとでサインしてください!!」
……俺にまさかファンがいたなんて。
「傷ついても傷ついても、敵に立ち向かう姿にあこがれてました!!」
……俺はただ、ボロボロになってカッコ悪く敵を倒していただけなんだが。
「この事件が終わったら山ほど書いてやるよ!!」
「やったーーー!!」
矢場さんが飛び上がって喜んだ瞬間、
「そこ右です。」
「はいよ!!」
車には強い遠心力がかかり……
ドスッ!!
「痛い……。」
飛び上がった矢場さんは車のドアに思いっきりぶつかった。
「……シートベルトしような。」
「「「……はい。」」」
三人はイソイソとシートベルトを締めた。
実は、‘‘BOKO Hard 2.5’’の他に、‘‘花火盗人……ミカちゃんとミカと俺’’を書こうと思ったのですが、プロットの段階でスランプになりそうだったので諦めました。(文字数の問題もあるけど)
ところで某有名映画‘‘ダイ・〇ード’’の3作目は船での戦いにしようとしたところ、‘‘沈黙〇戦艦’’が先に放映されてしまい、台本を変えざるを得ない状態になったことは有名(?)です。
なので、‘‘幻の3作目’’を学園艦(船と言えるのか?)でテロと戦うことになりました。(なお、‘‘ジョニー・マクレー’’こと‘‘おっさん’’は今回出てきません。)
なので題名が‘‘2.5’’となります。
なぜ‘‘BOKO Hard’’なのかは、閑話全部読んでくれたら分かると……いいなぁ。
‘‘Kings Men''です。‘‘Man''ではありません。‘‘e’’と‘‘a’’が違います。
橙辺夕子と矢場蘭が出てきました。とあるガルパンの登場人物なのですが……本名のほうはオリジナルです。考えるのが大変でした。
シートベルトはしっかりつけましょう。
閑話なので、‘‘Next Ibuki's HINT!!’’はありません。ご容赦を。