俺とマクレーのおっさん、白髪の初老は小屋に行くため、車に揺られていた。
「そういえば、なんで子供がいるんだ?」
「あぁ、巻き込まれちゃってね。安心して、あのおっさんよりは戦えるから。」
「何言ってやがるんだ坊主、まぁ役には立ってるけどよ。」
「そ、そうなのか・・・。」
「俺は村田維吹っていうんだイブキって呼んでくれ。」
そういえばこのじいさんの名前知らなかったな。
「あぁ、私の名前はレス・バーンっていうんだ。よろしく、イブキ君。」
「じゃぁ、バーン爺さんって呼ぶね、よろしく。」
とまぁこんな感じで車に揺れていたが、
「イブキ君、君は本当にこれで戦うのかい?」
俺の持っている装備はルガーP08と銃剣一本。民間人の少年が戦うのに、こんな軽装備でいいのか?って聞きたいのだろう。
「大丈夫、大丈夫。バーン爺さんは後ろで気楽に通信してくれればいいよ。」
小屋の近くに着いたので、車から降り、徒歩で小屋まで行くことになった。小屋に着くと、二人の武装した男が見回りをしていた。こいつは黒だな。
「おっさん、俺が処理してくる。無いとは思うが、バレたら援護よろしく。」
「何言ってんだ坊主。」
「管制室で直談判してた時、俺はずっとおっさんの後ろにいたんだぞ。」
「・・・気をつけろよ、坊主。」
「わかってらぁ」
雪が降り積もっている。足跡っていう「違和感」ができちまうけど仕方ない。俺は少し遠回りをして、二人のうちの一人に近づき、銃剣を振るった!!
ドサッ・・・
首が落ち、敵は倒れた。あと一人だ。
あの銃剣道の師範から、ナイフの術も教わったんだっけ・・・。しかもナイフによる首の落とし方とか教えられたし・・・。
あと一人に向かおうとしたところ、急に携帯が鳴る音が!!おっさん、なんで携帯鳴らすんだよ!!電源切っとけよ!!そのせいでおっさんは敵にバレ、敵と格闘してるし・・・。
今思ったら、なんであの敵は銃を持っているのに、使わなかったんだろう。今でも不思議でならない。
おっさんがだいぶ不利だし!!急がないと!!マクレーのおっさんがマウントポジションを取られナイフに刺されようとした瞬間、一閃!!俺はそいつの首を落とした。そのせいで、マクレーのおっさんは返り血で見事な紅に染まったけど、気にしない気にしない・・・。
「ったく、服が真っ赤じゃねぇか。何てことしやがる。」
「助かったんだから、いいじゃねぇか、おっさん。」
マクレーのおっさん、いい体格してるのに格闘は力任せだから弱いって、本当もったいないよな。
バーン爺さんが急いで空港へ連絡したため、アメリカ陸軍対テロ特殊部隊のグレーン少佐達が数分も待たずに来てくれ、小屋を包囲した。そのとき、ハゲの署長にまた色々言われたが、またグレーン少佐に助けられた。助けてくれるのはありがたいけど、俺グレーン少佐のこと疑っているんだよな・・・。
小屋の窓が割れる音がした。
「伏せろ!!」
誰が言ったかわからないが急いで俺とマクレーのおっさんは近くの木に隠れた。
ズダダダダダダダ!!!
あいつら気づいてこっちに銃を撃ってきた。アメリカ陸軍対テロ特殊部隊の隊員達は反撃を開始したがあたる気配はない。ちょっと待て、あの隊員たちの射線の先には小屋があるのに、なんで小屋に一つの穴も開かないんだ!?しかも隊員の近くに大量に紙の燃えカスが落ちている・・・。もしかして・・・あいつら!!いや、そっちよりも敵が逃げちまう。
「おっさん追うぞ!!」
「馬鹿野郎、弾が当たるぞ。隠れてろ!!」
「弾は絶対に当たらないから大丈夫だ!!急がないと逃げちまうぞ!!」
「わかったよくそッタレ!!」
俺とマクレーのおっさんは走り、敵を追いかけた。しかし、敵はスノーモービルに乗って逃走した。敵は8台。後の2台はやれる!!俺とマクレーのおっさんは拳銃を撃った!!
この2台に乗ってたやつは動かなくなり、俺とマクレーのおっさんはそのうちの一台に乗り込んだ。
「なんで坊主が乗るんだよ。」
「子供がスノーモービルなんて動かせるわけないだろ!!」
さすがにスノーモービルは動かせねぇよ。というか触ったことすらないよ。
「そういえば坊主はガキだったな。射撃は任せたぞ。」
「任せろ。安全運転で頼むぜ。」
「そいつは無理な相談だ、お客様。」
俺とマクレーのおっさんを乗せたスノーモービルは敵を追いかけた。
「おい、もっと当てろ坊主!!」
「こんなに、荒い運転で3台やったんだぞ!!褒めてくれたっていいだろう!!」
こんな上下左右に揺れているところで素人が3台も敵を撃破したんだ。普通に考えたらすごいことだろ!?
「なんだ、褒めてほしいのか!?」
「・・・ごめん、寒気がしてきた。」
「本気にするなよ、坊主・・・。俺も傷つくんだぞ。」
だって、このおっさんが褒めるって気持ち悪くないか?
カチッカチッ
「チクショウ!!弾切れだ!!」
「仕方ねぇ、俺のやる!!、俺の脇にあるからテメェで取れ!!」
俺はマクレーのおっさんの脇から拳銃を出したが
「おっさんのも無いじゃねぇか!!しかも予備弾倉もないし!!」
「わりぃ、忘れてた。」
残り三台これじゃきついぞ。敵の2台が視界から隠れるとこに入り、一台はこっちに近づいてきた。
「ヤバいぞ囲むつもりだぞ!!」
「どっちにしろ、行くっきゃねぇ。坊主、強行突破は好きか?」
「嫌いじゃないね、ハァ・・・。おっさん、こっちに来るやつに、ギリギリまで近づいてくれ!!」
「死ぬんじゃねぇぞ、坊主!!」
「おっさんこそな!!」
そういって俺はナイフを持った。近づいてきた敵はサブマシンガンを連射してきたが、こっちは反撃できねぇ・・・。そして敵と交差した瞬間
「イピカイエー・マザーファッカー!!!」
俺はナイフを敵の額に向けて投げた。敵に当たったのか、そいつはスノーモービルから転げ落ちながら、大量の血を出していた。
敵を倒し一安心したその瞬間、見えなかった2台が視界に入った。そいつらスノーモービルから降りて、こっちを狙ってやがる!!
「「伏せろ!!」」
俺とマクレーのおっさんは伏せ、敵が一斉に打ち始めた。俺とマクレーのおっさんは撃たれながら、スノーモービルをフルスロットにした!!やべぇ煙ふきだし始めたよ。ってヤバい、正面にジャンプ台みたいなのがある。
「おっさん、前、前!!」
「なんだ?ってうわぁあああ!!」
俺とマクレーのおっさんの乗ったスノーモービルは宙を舞った。これは敵のいい的だ。
「手離せ、坊主!!」
「分かった!!」
俺とマクレーのおっさんがスノーモービルから手を放し、さらに宙を舞った瞬間、俺たちの乗っていたスノーモービルが大爆発!!
「うわぁああああああああああああああああああああ!!!!」
「ぎゃぁああああああああああああああああああああ!!!!」
俺たちは地面に叩きつけられた。完全に満身創痍・・・超痛ぇ・・・
敵は爆発に巻き込まれて死んだと思ったのか、どっかに行っちまった。
今よく考えたら、なんであんな至近距離から撃たれたのに、俺達は一発も直撃してないんだ?運良すぎだろ。
俺とマクレーのおっさんは体を引きずるようにし、空港に戻った。
「ん?あんたたちか・・・って、おい!!どうした!?」
あ、清掃員のおじさんだ。まぁ、俺達はボロボロだから驚かれてもしょうがないか。俺とマクレーのおっさんは清掃員のおじさんに事情を話し、空港内で荷物や乗客を運ぶ小さな車で、署長室に行ってもらうように頼んだ。
「どいたどいた!!」
「危ないからどいてくださーい!!」
なんで、一般人を避難させてないんだよ・・・。あ、アリアとメヌエット発見。手振っておこう。
「おっさん、その持ってる銃はやっぱり。」
「あぁ物的証拠だ。」
「となると、相当まずいぞ、避難すらしてねぇし。」
「まぁ、何とかするしかねぇな坊主。」
俺とマクレーのおっさんは署長室に車ごと乗りこんだ。そしてエドワードとグレーン少佐達の銃撃戦で使われたマシンガンのマガジンが空砲であったことを身をもって知っていただき、初めからグラントが裏切り者であったことを教えた。その時のハゲの署長は赤鬼のごとく怒ってな、俺らに協力したんだ。それで俺たちは、敵と裏切者たちが向かった航空機へ急いだんだ。だけど、ハゲの署長は警察部隊はクリスマスの混雑とウィンザー114便の墜落による混乱で何もできないとか言い出した。ったく使えねぇ・・・。
何とか滑走路に着いたら、敵の高飛び用の飛行機が動き始めていた。どうしようかと思ったところ、マクレーのおっさんは近くにあった報道用のヘリを見つけた。
「ヘリはいい思い出がないなぁ」
「なんなら来なくてもいいぜ、坊主。」
「っけ、来るなって言われてもついて行ってやるよ。」
おっさんは報道中のニューキャスターに警察手帳を見せびらかせ、ヘリコプターを動かしてもらい、敵の飛行機の主翼に行くように言った。
「カメラマンのお兄さん、このレンチ借りるよ」
なんかカメラマンとニュースキャスターも一緒に来ちまったけどしょうがない。
俺達はヘリコプターから飛行機の主翼に飛び移った。マクレーのおっさんが主翼の可動部に上着を詰めて、動かせないようにしていたら、ドアが開き、グレーン少佐が来た。
「君たちには何年もかけた計画を台無しにされたよ。まさか、中年オヤジと少年によって、計画が水の泡になる一歩手前になると思わなかったよ。」
「グレーン少佐には色々と弁護してもらった恩があるけど、まさか裏切者だったとはな。少佐、かかってきやがれ!!」
「私は子供だからって手加減はしないぞ!!」
グレーン少佐がそう言って俺に近づいてきた。っとアブねぇ師範ほどではないけど、ボロボロの体じゃきついぞ。
しかし、俺のほうが上手だったか、レンチでグレーン少佐の頭を殴ることに成功した。グレーン少佐はそのまま地面に落ちていった。
「おっさんここに給油口がある。開けてくれ!!」
「っ!!あぁ、わかった。!!」
俺の考えが通じたのか、マクレーのおっさんが給油口を開けようとしたら。今度はエドワードが主翼に来やがった。クソッ!!血の流しすぎで意識が朦朧としてきやがった・・・。
「さぁこれで終わりだ、ガキ、マクレー!!」
エドワードがそう言ってナイフを俺に向かって突き出してきた。何とか食らいついてるけど、大分きついぞ・・・おっさん早く給油口を開けてくれ・・・。そう思いつつレンチとナイフをぶつけていた。俺が力を振り絞り、何とかナイフを弾き飛ばしたけど、勢い余って俺のレンチも飛んで行っちまった。お互い素手か・・・殴り合いなんざ、大人と子供だぞ、勝てる自信がない・・・。おっさんはまだか?思った瞬間、マクレーのおっさんは、俺とエドワードの戦っているところに来た。え?さっさと逃げようよ。
エドワードは意外と強かったらしく、俺とマクレーのおっさん二人で殴り合っても圧倒していた。そして俺達は給油口の近くまで押されていた。その時、飛行機が大きく揺れたせいで、おっさんは主翼から転げ落ち、俺は給油口の近くでぶら下がっているようになってしまった。おっさんはちゃんと仕事をしたようで、給油口は開いており、そこから滝のように燃料を出していた。そこで俺は、さっきグレーン少佐と戦っている時に、奪った二つの物を給油口に入れた。うん、この感覚だとちゃんと燃料タンクまで行ったな。その瞬間
「オラァ!!」
と掛け声でエドワードの蹴りを受け、俺も飛行機から落ちてしまった。
「今度こそ、さよならだぁ!!!」
俺も、あんたらともう会いたくねぇよ。
体が小さいせいか、よく吹っ飛び、マクレーのおっさんの近くまで転がってしまった。飛行機は加速を始めた。
おっさんはジッポを取り出し火をつけ、
「イピカイエー・マザーファッカー」
そういって漏れ出た航空燃料に火をつけた。その火はどんどん燃え移り、飛行機に近づ・・・かなかった。むしろ追い放されてる。
「おっさん、さすがに火は飛行機より早くないぜ。」
「じゃぁどうして開けさせたんだよ。」
「まぁ、見てなって。イピカイエー・マザーファッカー」
言った瞬間、飛行機は大爆発をした。って俺のすぐ目の前に飛行機の骨だと思うやつが刺さったし、アブねぇ・・・。
「燃料タンクの燃料をいい具合に抜いて、燃料と空気を混ぜ、そこに手榴弾を爆発させたのさ。ここまででかい爆発になるとは思わなかったけど。」
ほんと、あんな大爆発になるとは思わなかった。火薬でも積んでいたのかね。
「・・・坊主よく考えたな。ハハハ。」
「何笑ってんだよ、おっさんククッ・・・」
なんか急におかしくなっちまったんだ。
「「っはっはっはっはっは!!!!」」
二人して地面に横になって笑いころげた。
今思うとよく生きてたよなぁ・・・。実はもう一つ、この後、重大な事件が起こったんだが。
おっさんがつけた火を頼りに飛行機が下りてきた。それを聞いて安心したぜ。マリーさんが乗ってた機体は燃料が少なかったらしいからな。マリーさんの飛行機が下りてきて、そこから乗客が出てきたとき、
「マリー!!!マリー!!」
とか言っておっさん大きく手を振ってたっけ。それでマリーさんと会ったら、マクレーのおっさんとマリーさんが抱き合ったんだ。結構感動したなぁ。その後、俺とマクレーのおっさん、マリーさんと一緒に俺の親のところに行こうとしたら、マスコミにマイクとカメラを向けられた。
マスコミを避けて、ターミナル内に入り、俺の両親たちを探していた。両親は何とか見つかった。あちこちケガをしていたのでみんな驚いたようだったが、よく帰ってきたと言ってくれた。その時、違和感があった。顔をあげると、アリアの後ろに空間を無理やりつないだような丸い穴があった。その穴の中には、柱のようなものと、根暗そうな男、ピンク色の髪の少女、そしてアリアに向けて驚きながら銃を構えているオールバックの青年が・・・
「アリア!!避けろ!!」
根暗そうな男がそう言って、アリアが後ろに振り向いた瞬間、我に返り
「伏せろ!!」
そういって、俺の近くにいたアリアとメヌエットを押し倒した!!
タァーン!!ダダダダダダダ!!!!!
銃声が聞こえ、俺は胸を撃たれた。
薄れていく意識の中、俺はこう思ったんだっけか、「俺、外国に行ったら厄介ごとに巻き込まれる運命にでもあるのか?」今のところ正解だよ、くそッタレ。
こうして、12歳の長いクリスマスは終わった。
大分長くなったけど、これで終わらなかった・・・。
あと2話で民間人編終了。民間人編が終わってから、主人公は幼年学校に行きます。
あと、暦鏡がなぜここででたのか・・・。
わかる人ならわかるかな?