少年士官と緋弾のアリア   作:関東の酒飲

94 / 113
 次話で事件が始まります。今度は間違いはありません。ここまで長かった。




 学校が始まったので、投稿期間が遅れる……のか?今まではバイト漬けだったから逆に疲れて書けなかったし。







高級中華食い放題(手土産付き)……

「……ん」

 

快調に動くビュートを運転して15分後、隣で寝て(気絶して)いた白鷺千聖(護衛対象)がやっと起きたようだ。

 

「ここはd……」

「車の中だ。」

 

俺の言葉に、白鷺千聖(護衛対象)はギロリと俺を睨んできた。

 

「お前、あの空港でやった事を覚えているか?」

「……」

 

白鷺千聖(護衛対象)の目は俺を視界から外した。‘‘プロ意識の高い女優’’である彼女には、自分がやらかした重さをよく理解できるはずだ。‘‘自分の我が儘でロケを中止させた’’という事を……

 

「まぁ良い。それよりも……お前の事を調べさせてもらった。斎藤浩二(さいとうこうじ)って言うディレクターにお前は世話になっていたみたいだな。」

「……ッ」

 

白鷺千聖(護衛対象)は再び俺を睨みつけてきた。俺はその視線を無視し、車を運転する。

 

「俺とジョニー・マクレー(おっさん)はあの時、最善を尽くした。それだけは胸を張って言える」

 

  キキーッ!!

 

ビュートにブレーキをかけ、白鷺千聖(護衛対象)の家の前に停めた。ボロすぎるせいか、ブレーキ音がやけに響いた。

 

「俺達が居ても居なくても、‘‘ウィンザー114便’’はテロの手によって墜落させられていただろう。あのハゲ署長、平時はともかく……緊急時に対しては無能だったしな。」

「…………今日は送ってくれてありがとうございます」

 

白鷺千聖(護衛対象)は張り付けた笑顔をしながらシートベルトを外し、ドアを開けた。

 

「ただ、これだけは聞いてくれ。……お前にも‘‘女優のプライド’’がある様に、俺にもプライドってものがある。『ジョン・F・ケネディ国際空港で死んだ両親』の(かたき)だろうと、任務なら死ぬ気で守る。」

「……そう」

 

白鷺千聖(護衛対象)は‘‘貼り付けた笑顔’’で、しかし目は俺を射殺(いころ)さんばかりに俺を見てきた。

 

「俺はこの任務を降りるつもりはない。護衛を変えたければお前が願い出ろ。」

「…………今日はありがとうございました。」

 

  バタン!!!

 

白鷺千聖(護衛対象)はビュートの扉を勢いよく閉め、自宅の門を開けた。

 

 ……これで、明日からはお役御免かな

 

俺は本心を言ったが……彼女には‘‘彼女の(すじ)’’がある。彼女と俺は相いれないだろう。

 俺はため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  バキッ!!……バリン!!

 

白鷺千聖(護衛対象)が勢いよく閉めた時、何かが壊れる音がした。

 俺が慌てて運転席から出て、音がした場所に向かうと……助手席側のドアミラーが落下し、割れていた。

 

「て、テメェ!!この車がボロいのは分かってただろ!?なんで勢いよく閉めたんだよ!!」

「うるさいわね……。あんなぐらいで壊れるなんて普通思わないわよ!!」

 

俺が白鷺千聖(護衛対象)に怒鳴ると、彼女もキレてしまった。

 

「何で物を大事にできねぇんだよ!!見ろよ、鏡が完全に割れてるじゃねぇか!!」

「今の空気で‘‘優しく扉を閉める’’なんてことができるかしら?そもそもこんな‘‘古ぼけた車’’で来るんじゃないわよ!?」

「ば、馬鹿!!お前……そんな事言ったr……」

 

  ボーン!!

 

ボロ車(ビュート)から爆発音が響き、ボンネットから白煙を吹き出した。もちろんアイドリング状態だったエンジンはストップしている。

 

「機嫌損ねちゃっただろ!?何してくれてんの!?」

「な、何を言っているのかしら?」

 

白鷺千聖(護衛対象)は女優としてのプライドなのか、明らかに焦っていて冷汗をかきながらも……美しい笑顔で答えた。

 

「と、とりあえず養生テープかガムテープ持ってきてくれ!!」

「わ、分かったわ!!」

 

俺は急いで運転席に戻り、ボロ車(ビュート)の機嫌を取り始めた。

 

「いや……アイツも苛立ってつい言っちゃたみたいで、ゴメンナサイネ。機嫌戻して……ね」

 

  キュルキュルキュル……

 

エンジンがかかる気配がしない。俺はため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 とりあえず、白鷺がガムテープを持ってくるころまでには、機嫌が戻ったことをお伝えする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日の朝、『任務中止のメールか電話』が来ると思っていたのだが……そう言うものは一切なかった。

 

 ……ただ連絡が遅れているだけか?

 

俺は待ち合わせ場所にボロ車(ビュート)を停め、『連絡が来ているかの確認』のために携帯をいじりだした時だった。

 

  コンコン……

 

「ん?」

 

そこには、ひびが入った運転席の窓を叩く白鷺がいた。俺はめんどくさそうに窓を開ける。

 

「なんだ……護衛を変えなかったのか?」

「あなたにもプライドがある様に……私にもプライドはあるのよ?」

 

彼女は‘‘貼り付けられた美しい笑顔’’をしながら、勝手に助手席の扉を開け、席に座った。

 

「今日は学校の後、パスパレのみんなでレッスンなの。今日も(まも)ってくれるかしら?」

「昨日と態度が一切違うから、逆に怖いんですけど……」

「ウフフ……」

 

俺は白鷺の態度の変わりように逆に怖くなり、冷汗をかいた。

 

「……ゴメン、マジで変わっていい?」

「あら、あなたにもプライドがあるんじゃなかったかしら?」

「べらんめぇ!!誰だって急に態度が変われば警戒するわ!!」

 

ボロ車(ビュート)はやけに快調に前進していった。

 

 

 

 

 授業が終わり、俺はアイドル事務所でPastel*Palettes(パスパレ)のレッスンをボケーと見ていた。

 そのレッスンが始まる前、白鷺はPastel*Palettes(パスパレ)のメンバーに頭を下げてた。。

 

「昨日はごめんなさい。せっかくの初テレビだったのに」

「……村田君とあのおじさんに何かあったんでしょ?いいの?」

 

すると、Pastel*Palettes(パスパレ)のメンバーの一人:氷川日菜が聞いてきた。

 

「……えぇ、私の中で決着をつけたから」

「ふーん…………自分よりも不幸な人でも見つけたの?」

「……ッ!?」

 

 ……いやぁ、アイドルって大変だなぁ

 

その時俺は、昨日割れたドアミラーの鏡の補修をしながら適当に聞き流していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 レッスンも終わり、『今日はまだ襲撃を受けていないなぁ』と思いながらボケ~としていると……

 

「分かんないよぉ~……」

 

Pastel*Palettes(パスパレ)のボーカル:丸山彩が泣きべそを書きながら、プリントの問題を解いていた。

 

 ……出発まで残り10分。どうせ今は暇だから、面倒を見てやるか。

 

「分からない問題でもあるのか?」

「い、イブキ君!!これ分かる!?」

 

 

彼女も同じ‘‘花咲川高校’’に通う同級生だそうだ。最初の頃は互いに丁寧語でしゃべっていたのだが……今はもう面倒なので砕けてしゃべっている。

 

 

 俺は丸山彩からプリントを受け取り、問題を見てみると……そこには斜方投射の簡単な問題があった。

 

「これって……高1どころか、最悪中学でやりそうな問題なんだけど」

「………」

「おい、そっぽ向いてないでこっちを見ろ。」

 

すると、丸山彩は涙目で俺を見てきた。

 

「だって、物理は苦手で……」

「……ッ!?」

 

流石は現役アイドル、涙目での破壊力は俺の想像をはるかに超えていた。

 

 ……白鷺の様な‘‘貼り付けた笑顔’’や‘‘営業スマイルの完成形’’ではできない、素の顔でこの破壊力なんて!?

 

俺はたじろいだ瞬間、後ろから投射物の気配を感じた。俺は振り向き、それをキャッチすると……

 

「……広辞苑!?」

「……いま何を考えていたのかしら?」

 

白鷺が‘‘どす黒い笑顔’’で俺達に近づいてきた。

 

「俺が何を考えてようが勝手だろうが!?それよりもお前、なんて物投げてんだよ!!これで人を殺せるんだぞ!?」

「私もあなたの事は調べさせてもらったわ。このぐらいの攻撃じゃ死なないでしょう?」

「だからってやっていい事と悪いことがあるだろう!?」

 

俺と白鷺の言い合いを聞きつけ、慌てて残りのPastel*Palettes(パスパレ)メンバーがワラワラと出てきた。

 

「どうかしたんですか!?」

「イブキさん!!今のはどうやって取るんですか!?」

 

Pastel*Palettes(パスパレ)メンバーの大和麻弥、若宮イヴが出てきた。

 

 ついでに大和麻弥が2年生、若宮イヴが1年生だそうだ。ため口でしゃっべて欲しいのだが……向こうはこの喋り方が素であるらしい。

 

「みんな~どうしたの?もう時間だよ?」

 

 氷川日菜の言葉に時計を見ると……もう出発時刻であった。白鷺との口喧嘩で相当時間を食っていたらしい。

 

「また今度教えるから……」

「本当!?約束だよ!!」

 

丸山は涙目で俺の手を握ってきた。

 

 ……そこまで切羽詰まってるのかよ。ヤバい、実はこれ面倒事に首突っ込んだか?

 

俺は思わずため息をついた。

 

 

その後、俺はPastel*Palettes(パスパレ)のメンバーをボロ車(ビュート)に詰め込み、家まで送った。

 

 

 

 

 

 

 

 余談であるが……後日、丸山と白鷺(実はこいつも理解していなかった)に『物理の解き方』と『微積分』を強制的に叩き込んだのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はアクビをしながら車を運転していた。

 

「なんだ、襲撃がないなんて護衛して初めてじゃないか?」

 

 そう、本日は奇跡的に襲撃が一切なかったのだ。すでに他のPastel*Palettes(パスパレ)のメンバーは家に送っており、白鷺を送れば今日の護衛は終わりになるのだが……あと5分も経たないで白鷺の家に付く。

 

 ところで、いつもは最低でも一日一回は銃撃やら斬撃やらがあった。なので襲撃のなかった今日は逆に気分が悪い。

 

「そもそも、毎日襲われるのがおかしいわよ」

「……確かにそうだ」

 

俺の(つぶや)きに白鷺が反応した。

 

 

 ……あれ?そもそも毎日襲撃を受けるっておかしくないか?

 

 日々警察の皆さんやHS部隊第一中隊の皆さんが必死に働いている。そのおかげもあり、治安が悪くなったとはいえ、日本は先進国の中で最低ランクの犯罪率を叩きだしているのだ。

 

「やっぱりお前は俺の疫病神だ。」

「あら、調べたら結構問題を引き寄せているそうじゃない。疫病神は果たしてどっちかしら?」

「あれはジョニー・マクレー(おっさん)か上官のせいだ。俺は基本それに巻き込まれただけなんだよ」

 

 キキーッ!!

 

ボロ車(ビュート)は白鷺の家の前に止まった。ボロいせいだろう、相変わらずブレーキの音が大きい。

 俺が周りの気配を探るが……敵意は一切感じない。今日は本当に襲撃がないようだ。

 

「明日こそ護衛が変わるのかな?」

「さぁ?どうかしら」

 

  バタン

 

白鷺は惚れそうな美しい笑顔を向けた後、前日の件を反省したのか……優しくボロ車(ビュート)のドアを閉め、家に入って行った。

 

 ……ハァ、見た目は‘‘絶世の美女’’なんだけどなぁ

 

俺はそう思った時、バチカンのシスター:メーヤを思い出した。

 彼女も見た目の絶世の美女ではあるが、人外や異教(?)の者には一切の容赦がないという二面性を持つ。

 

 ……‘‘綺麗な花には(とげ)がある’’か。よく言ったものだ。

 

俺はため息をつきながらアクセルを踏み、ボロ車(ビュート)を発進させた。

 

 ……何だって、ここ最近はワトソン・ココ・メーヤ・かなめ・白鷺と‘‘地雷持ち’’の女ばかりと会うんだ。

 

俺は頭を振り、無理やり思考を止めさせた。不幸を嘆いたって仕方がない。今後のことを考えよう。

 

 ……そういえば、こいつは借りものだ。今度の車はどうするか。

 

  ドッドッ……プスン、プスン!!

 

いきなりボロ車(ビュート)の調子が悪くなった。

 

 

 

 

 

 

 俺は帰路につき、俺はゆっくりとご機嫌斜めのボロ車(ビュート)を走らせていた。その時、前方で馬に(またが)って走っている人物を目撃した。

 

 ……と、東京に馬!?しかも乗馬!?

 

 確かに、乗馬の場合は道路交通法により『軽車輛(自転車やリヤカー)』に相当し、公道を走ってもよい。しかし……東京で見るのは初めてだ。

 

 ……あれ?この騎手の背中、やけに見覚えがあるぞ!?

 

赤信号のため、その馬の後ろにボロ車(ビュート)を止め、騎手を見て……やっとわかった。

 

 ……この騎手、俺の実家のはす向かいに住んでいる‘‘秋山の爺ちゃん’’だ。

 

 

 

 この『秋山の爺ちゃん』は世界最後の本格的な騎兵戦闘・騎馬突撃である老河口作戦に従軍したそうだ。そして‘‘ソ連侵攻’’の際は、少数の騎兵(文字通り)で大いに暴れまわり、ソ連の侵攻を半月ほど遅れさせたらしい。だが……その話をしていた時は酒を飲んでいたので、それが本当かどうかは分からない。

 

 

 

 とりあえず俺の実家のはす向かいに住み、‘‘自称保護者’’で、俺の頭が上がらない人の一人だ。

 

「‘‘秋山の爺ちゃん’’!?」

「……ん?イブキか!!大きゅうなったなぁ。……その車は何ぞね?違う車持っとったはずぞな。」

 

やはり、その馬に乗っていたのは‘‘秋山の爺ちゃん’’だった。

 

「つい最近、襲われて前の車が廃車になって……この車は借りてんだ。ところで、爺ちゃんが馬に乗っている所なんて初めて見たぞ!?」

「遠山ば近くに住んどったのに、それ知らせなんだ。それっを今知って、そこへ行くぞな。今で言う『サプライズ』じゃ。」

 

‘‘秋山の爺ちゃん’’は80歳越えとは思えない、スラッとした姿勢で答えた。

 

 ……と、遠山ねぇ。なぜか、そんな苗字の幼馴染がいるのだが、きっと気のせいに違いない。

 

 それよりも、問題はこの馬だ。爺ちゃんが馬に乗っている所は初めて見た。

 

「その馬は何処で借りたの?初めて乗馬しているところ見たぞ!?」

「近衛師団から借ったぞな。意外にすんなりと借れるぞ。」

 

 ‘‘秋山の爺ちゃん’’はそう言って、水筒の中の物をグイッと飲んだ。

 

 ……あれ?近衛師団から借りた!?あの近衛師団から!?

 

近衛師団は『極東戦役:極東編 場所を考えろよ……』で分かると思うが……とても狂暴な部隊だ。その部隊が‘‘退役軍人’’とはいえ、すんなり物品を貸すなんて予想できない。

 

 ……そ、そんなことより、‘‘秋山の爺ちゃん’’が今飲んだのは酒か!?

 

 ‘‘秋山の爺ちゃん’’は俺以上の酒好きだ。爺ちゃんの水筒の中身が酒なんて普通にありえる。

 

「‘‘秋山の爺ちゃん’’!?その水筒……!?」

「……ん?(酒の)搾りかすを水で薄めたものが入っとるだけじゃ。アルコールは1%以下じゃけん法律には触れてなか。ほうじゃけん心配するな。」

 

そう言いながらグビグビっと再び水筒に口をつけた。

 

 ……まぁ、法律に触れてないなら別にいいけどさ。

 

 

 

 

 

 そんな時だった。東池袋を通る時、とある塾の前で喧嘩が起こっていた。。その喧嘩をしているのは……キンジ!?

 

「キンジ!?」

「……なんぞな。あの喧嘩しとる奴はイブキの知り合いぞね?」

「あいつは親友だ!!」

 

 俺がそう言った時だった。キンジの(そば)にトヨタのセンチュリー(トヨタの超高級車)が止まり、そこから筋肉質の男6人ほど出てきた。

 

 ……喧嘩で1対1、ギリギリ2対1までは許せるが、5対1はただのリンチだろ

 

「助けるけ?」

「……流石に見捨てられないでしょ」

 

 キキーッ!!

 

俺はため息をつきながら車を停め、ギアをP(パーキング)に入れ、サイドブレーキをかけた。

 

「喧嘩は久しぶりじゃのぉ。腕が鳴るぞな!!」

「……え?爺ちゃんも?」

「当り前ぞな!!」

 

‘‘秋山の爺ちゃん’’は馬から降り、‘‘クリスマスプレゼントを開ける子供’’の様な笑顔を浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よぉキンジ。相変わらず厄介なことに巻き込まれてるなぁ」

「い、イブキ!?」

 

キンジは顔がこわばっていたのだが……俺の声を聴いた瞬間、ほんの少しではあるが表情を崩した。流石のキンジも6人の相手はキツイと覚悟していたのだろう。

 

「何じゃぁ小僧ども!!集まらな戦えんのか!?」

 

黒の乗馬靴に藍色の乗馬ズボンとコートを着た‘‘秋山の爺ちゃん’’が鋭い眼光で睨みながら挑発してきた。

 

「うるせぇジジイ!!引っ込んでろ!!」

 

一人が‘‘秋山の爺ちゃん’’に突っかかっているのだが……相手の力量が分からないのか?

 

「おい、イブキ。あの爺さんは……」

 

キンジは‘‘秋山の爺ちゃん’’の実力を理解したのだろう。さっきよりもさらに顔がこわばっている。

 

「‘‘秋山の爺ちゃん’’はヤバいぞ。なんたって‘‘酒が入ってなくても’’この実力なんだ。」

 

この爺さん、酒が入っている時は手加減が無いのだ。この人にもどれだけ絞られたことか……

 

 

 

 

 ‘‘秋山の爺ちゃん’’は胸ポケットからボールペンを3本取り出した。

 

「こりゃ説教じゃのぉ」

 

‘‘秋山の爺ちゃん’’はペンを持って腕を振った。その瞬間、リーダー格のスキンヘッドの肩と太ももにボールペンが深々と刺さっていた。

 

「ぐおぉおおお!!」

 

リーダー格の男は倒れ、泣き叫ぶ。その瞬間に‘‘秋山の爺ちゃん’’は一気に接近し、もう一人を掴み、太ももと腕にペンを刺しながら投げ飛ばした。

 

「ぐあぁああ!!」

 

もう一人もあまりの痛さに叫んでいる。

 

「泣きわめくのは覚悟がなかっただけぞな。」

 

‘‘秋山の爺ちゃん’’は再び胸ポケットからペンを出し、その先端を無傷の男たちに向けた。

 

「おい、小僧ども……。わしの様なジジイ見たら、(戦争の)生き残り思え!!」

 

 

 

 

「じ、ジジイ……!!クソッ!!ぶっ殺す……ぶっ殺してやる!!やれぇ!!」

「「「うおぉおおおお!!!」」」

 

6人中、2人が脱落したため残り4人。その4人全員が俺達を襲おうとした時だった。

 

  ヒヒーン!! ベキッ!!バキ!!

  ドッドッドッ!!! ドスッ!!グシャ!!

 

‘‘爺ちゃんの馬’’と‘‘ボロ車(ビュート)’’がその集団に勢いよく突っ込み、()ね飛ばしていった。

 

 

 

 

 

 ……うわぁ、あっちは運がねぇな。‘‘爺ちゃんの馬’’に‘‘俺のボロ車(ビュート)’’に()かれるなんて。……え?

 

俺は確かにエンジンを掛けっぱなしにしていたが、ちゃんとギアはP(パーキング)に入れ、サイドブレーキも掛けていた。その状態で車が動くはずがない。

 

「何で動いてるんだよ!!このボロ車!!」

 

  ボーン!!

 

俺が『ボロ車』と言った瞬間、ボロ車(ビュート)は爆発音と共に、ボンネットから白い煙を出して止まった。

 

「……ってヤバ!?」

 

俺は急いで運転席に乗り込み、キーを外した。そしてギアやサイドブレーキを確認すると……見事にD(ドライブ)に入っており、サイドブレーキは外れている。

 

 ……なんで勝手に外れてるんだよ。

 

 俺はため息をつきながらボンネットを開けると……問題があるように見えない。

 そうなると、白煙を上げた理由は一つしかない。俺はいまだに納得できていないが……このボロ車(ビュート)特有の問題だ。

 

 ……機嫌を損ねた!?

 

俺は運転席に戻り、ボロ車(ビュート)へ必死に謝りながらエンジンを掛けようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

「イブキはがいにすごい‘‘じゃじゃ馬’’持っとるようじゃのぉ。」

 

‘‘秋山の爺ちゃん’’は『よしよし』と馬を撫でながら、『必死に謝りながらキーを回すイブキ』を見て笑っていた。その時だった。

 

「……じ、ジジイ!!」

 

‘‘秋山の爺ちゃん’’の背後で‘‘最初にペンで刺さされた男’’がゆっくりと立ち上がり、腰から拳銃を抜いた。

 

「……何じゃあ。覚悟はできとるのか?」

「死ねぇ!!」

 

‘‘最初にペンで刺された男’’が引金を引こうとした瞬間、キンジがその拳銃を蹴飛ばした。そのまま流れるようにキンジはその男を投げ飛ばし、そして男の首元に持っていた傘の先端を突きつけた。

 

「これ以上大事にさせたいのか?」

「…………」

 

これで一段落……かと思いきや、駅の方角から警笛の音が聞こえる。

 

「こらぁ!!何をやっとるかぁああ!!」

 

警察が必死になって人混みを分けながら走ってくる。

 『馬や車が撥ね飛ばす』ようなことが起こったのだ。通報されて当たり前だ。

 

「おじいさん、キンジ……イキってる鉄砲玉(ガキ)共の‘‘いい薬’’になったわ。ありがとう。」

 

すると、停まっていたトヨタ・センチュリー(黒塗りの高級車)の後部座席から、改造和服を着た美少女が出てきた。

 

(カシラ)なら兵隊を手中に収めなあかんぞな。」

「全く、反論のしようがありません。お詫びに夕食をご馳走します。遠山もどう?……今の遠山は、断らない遠山だよね?」

 

改造和服美女は切れ長の瞳でスッとキンジを見た。

 

「分かっt……」

「いやぁ、僕達も一緒に御馳走になってもよろしいですか?お嬢さん」

 

‘‘改造和服美少女’’の後ろに、カーキ色の軍服を着た二人が急に現れた。‘‘秋山の爺ちゃん’’以外はその2人を警戒する。

 

 

 

 軍人2人は‘‘秋山の爺ちゃん’’に敬礼をした後、再び‘‘改造和服美女’’の方を向いた。

 

「藤原少佐、さすがにこの入り方は警戒されますよ。」

「小野田、いいのいいの。歓迎してもらったら逆に困るんだから。」

「……あ、アンタは」

 

キンジはこの軍人のうち、一人に見覚えがあった。

 

「あぁ、遠山くん。すまないね、旧友と食いに行こうとするのに邪魔しちゃって」

「我々は‘‘鏡高組’’へ警告をしに来ました。できれば、あそこに居る村田大尉も一緒にお話をさせていただきたかったのですが……」

「ごめんね。機嫌直してね。お願いだから……」

 

藤原少佐と一緒に来た小野田少尉は『車に対して謝りながらキーを回すイブキ』をチラッと見た後、それを無視して‘‘改造和服美少女’’に言った。

 

「分かりました。全員招待しますが……この車では全員を乗せられません。おじいさんとお二人はあちらの車で来てもらってもよろしいでしょうか?」

 

‘‘改造和服美少女’’が指を刺した先には……ヘコミや錆だらけのビュートがあった。

 

  キュルキュルキュル……ボン!!ドッドッド!!

 

「よっしゃぁ!!かかった!!」

 

エンジンがかかって大喜びをするイブキもいた。

 

「村田大尉……何やってるんですか……」

「村田……相変わらずだなぁ。」

 

二人はため息をついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんじゃぁ。諜報か?」

「はっ!!閣下の想像通りであります。」

 

藤原さんに小野田少尉はボロ車(ビュート)に乗り、‘‘秋山の爺ちゃん’’は馬に乗りながら話していた。

 

「その話し方は止めろ。体がかゆうなるぞな。」

「し、しかし……」

「小野田、閣下が言っているんだ。」

 

そんな風に話していると……会食の会場である、いかにも中華風でケバケバしい看板の店に着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 このレストランの名前は『紅寶石(ルビー)』。一見(いちげん)さんお断りの店で、‘‘鏡高組(かがたかぐみ)’’が運営する店だそうだ。藤原さんがそう言った。

 

 ……いやはや、赤ばっかりだな。

 

カーペットに壁・机・シャンデリアすべてが赤く、金の刺繍(ししゅう)がされている。

 

「おい、お前たち。バックにいな。」

 

‘‘改造和服美少女’’は幹部たちにそう言った後、俺達をVIP専用であろう部屋に案内した。

 そこには……数々の豪華な料理や酒が置いてある。

 

「姐さん……この人達は……」

 

幹部の一人が俺達を見た後、‘‘改造和服美少女’’に耳打ちをした。

 

「えぇ、いい男でしょ?」

 

‘‘改造和服美少女’’は何でもないようにそう言うが……幹部たちの顔真っ青だ。

 

 

 

 

 

 

 

「「いただきます」」

 

俺と‘‘秋山の爺ちゃん’’は席に付くと同時に箸を持ち、美味そうな中華料理をむさぼり始めた。

 

「あの……村田大尉?閣下?」

 

小野田少尉が唖然としながら俺たちを呼ぶ。まぁ、確かにこのような重苦しい空気で、料理をむさぼる奴はいないだろう。しかし……俺と‘‘秋山の爺ちゃん’’には関係ない。

 

「『毒が入ってないか』ぐらいすぐわかりますよ。それに、こんなのめったに食えませんし。ビールはないんですか?……ってそうだ!!俺運転手だった!!」

「毒盛れば、どがいな報復されるか向こうも分かるぞな。酒はどこじゃぁ!!……って飲酒運転になるぞな!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺と‘‘秋山の爺ちゃん’’が酒を飲めない事に意気消沈している横で、話し合いは進んでいく。

 

「兵部省の藤原石町、少佐です。こちらは副官の小野田です。」

「小野田少尉です。」

 

藤原さんの紹介に、小野田少尉は頭を下げた。

 

「‘‘鏡高組’’組長の鏡高 菊代(かがたか きくよ)です。」

 

藤原さんは軽く周りを見た。

 

「随分と羽振りがよさそうですね」

「えぇ。一発逆転をかけて中国マフィアと共同でマカオのカジノ経営に手を出したら、この結果です。もちろん合法ですよ。」

 

すると藤原さんはポケットからシガリロを出し、口にくわえて火をつけた。フーッと美味そうに煙を吐き出した後、『ドロッとしたヘドロのような目』に変わった。

 

「‘‘外患誘致罪’’」

「「「「「……ッ!?」」」」」

 

藤原さんがポツリと言った言葉に、鏡高菊代や幹部たちが反応した。

 

「『刑法 第八十一条  外国と通謀して日本国に対し武力を行使させた者は、死刑に処する。』これが適用されるのは‘‘外国’’であり、‘‘外国マフィア’’ではない。適用させるとしたら‘‘テロ等準備罪’’か。」

「……それがどうかしたのですか?‘‘鏡高組’’は違法行為を全て御法度(ごはっと)にしているのですが。」

 

鏡高菊代は懐からキセルを出し、紅の唇で(くわ)えた。

 

「さっきの『塾の前の喧嘩』でもそうですが、儲かっているとはいえ……あなたは下の者まで統制がしっかりできていますか?」

「「………」」

 

藤原さんと鏡高菊代は互いににらみ合う。

 

「まぁまぁ……藤原少佐、喧嘩はよしましょうよ。とりあえず、我々はあなたがどこで何をしようとどうでもいいですが、テロを呼び込まれては困ります。ただでさえ東京(ここ)は‘‘お上’’のお膝元。日本の喉元です。」

 

小野田少尉はやんわりとした口調で言った。藤原さんはシガリロに口をつける。

 

「あなた達も‘‘裏の顔’’がある様に、(我々)にも‘‘裏の顔’’がある。合法で無害ならともかく、問題を持ってきたら……。『内部抗争の末、共倒れ』なんて事が起きないことを祈ります。」

 

藤原さんが煙を吐きながらつぶやいた。鏡高菊代は笑顔で対応しているが……目が笑っていない。きっと彼女のハラワタが煮えくり返っているだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、俺と‘‘秋山の爺ちゃん’’は交渉に参加せず、何をしていたのかと言うと……

 

「……そうだよなぁ。‘‘エビチリ’’ってこういう味だよなぁ。やっぱりシェフ泉の腕がおかしい。」

「この‘‘フカヒレ’’、香港で食ったものよりうまいぞな!?」

 

『酒が飲めない気晴らし』もかねて片っ端から皿を空けていく。そして時々、‘‘鏡高組’’の幹部らしい人たちにお代わりを持ってこさせていた。

 

「何かあったらそこの村田大尉のような人物が‘‘対応’’させてもらうので、そのつもりd……」

 

小野田少尉はそういって俺のほうを示した

 

「すいませーん、サイダーあります!?」

「わしは茶がほしいぞな!!」

「村田大尉、閣下……もう少し、緊張感をですね……」

 

小野田少尉はため息をついた。俺はそんな小野田少尉を見て、不思議そうに答えた。

 

「……え?交渉事なら藤原さんに任せたほうがいいですし。……あぁ、彼女に自己紹介してませんでしたね。村田です。どうぞよろしく」

「わしはただの老いぼれじゃぁ。特に覚えんでもええぞな」

「そ、そうですか。……おい、お客様が飲み物をご所望だ。早くしろ。」

 

鏡高菊代は俺と爺ちゃんの傍若無人さを見て顔を引きつらせつつ、幹部達に命令を下す。幹部の一人が急いで部屋から出て行った。

 

「さ、サイダーとお茶です。」

「ありがとうございます。……あ」

「だんだん。……アッツ!!」

 

  パリン、パリン……べちゃぁ

 

俺はサイダーのコップを手から滑らせてしまい、‘‘秋山の爺ちゃん’’は熱くなったカップから思わず手を離した。

 その結果、サイダーとお茶はテーブルやカーペットにこぼれてしまった。

 

「な、なにやってるんですか!!」

「いやぁ、すいません。手が滑っちゃって……」

「すまんのぉ、猫舌なんじゃ」

 

小野田少尉は苛立ちながら俺と‘‘秋山の爺ちゃん’’を非難してくる。

 

「いえいえ、こちらの不手際です。熱いお茶に塗れたコップを出してしまいすいません。……早く代わりのものを!!」

 

鏡高菊代は笑顔(目は笑っていない)のまま、口だけで謝ってきた。

 

「すいません、こんな高級そうなカーペットを汚してしまって。」

「まっことすまんのう」

 

俺と‘‘秋山の爺ちゃん’’申し訳なさそうに、再び皿に箸をつけ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 さて、腹いっぱい『高級中華』をたいらげ、軍人4人組は『紅寶石(ルビー)』から出た。キンジはまだ残り、中学で同級生でもあった鏡高菊代ともう少し話すらしい。

 ‘‘秋山の爺ちゃん’’は馬に乗り、俺・藤原さん・小野田少尉はボロ車(ビュート)に乗って移動していた。

 

「あぁ~!!もう!!二人ともなにやってるんですか!!交渉がめちゃくちゃだ!!」

 

小野田少尉は苛立たしげに大声で叫ぶ。

 

「あんなことすれば舐められるに決まっている!!絶対に面倒なことが起きますよ!!」

「……なんじゃぁ、小僧。理解できんぞね?」

「……ッ!?」

 

‘‘秋山の爺ちゃん’’は少し殺気をこめ、小野田少尉をにらんだ。小野田少尉は八つ当たりをやめ、冷や汗を流し始めた。

 

「はぁ……。閣下、小野田はまだ学校を出たばかりなので勘弁してください。……村田、‘‘あの組’’はヤレるか?」

 

藤原さんは腕を組み、目を閉じながら……ドス黒い声で俺に聞いてきた。

 

「あれは個々の戦力はカス同然ですが……あそこの強みは‘‘兵の数’’でしょう。‘‘第二中隊(うち)’’だと目標撃破は朝飯前ですが、殲滅戦(せんめつせん)だと‘‘撃ちもらし’’が多数出てきます」

「なるほど」

「しかし、中国マフィアの方は不明です。」

 

そう、俺や爺ちゃんがただ腹いっぱい『高級中華』を食べていたわけではない。ワザと幹部たちを動かし、その仕草を観察していたのだ。

 

「あの組織はもう終わりじゃのぉ。しかも、あのお嬢さんはそのことおそらく理解しとるはずぞな。」

「……え?爺ちゃんマジで?てっきり‘‘あんな無能’’達を使っていたから人選能力が無いと思ってた。」

 

 

 

 ‘‘鏡高組’’の幹部を鏡高菊代に紹介してもらったのだが……‘‘センチュリーの運転手兼護衛’’の人物以外の全員が……鏡高菊代を見限(みかぎ)っているように見えた。

 そんな人間を幹部に据えているのだ。いつ謀反を起こされてもおかしくない。

 

 ……しかし、その事を理解している?理解していて、そんな爆弾を抱えているのか?

 

「あそこまでの人数、粛正することはできん。それに『一発逆転』いよった。たいがい、成功して求心力上げようとしたのじゃろう。」

「……失敗したときは?」

「奪われるくらいなら解体ぞな。」

 

 ……なんでもあの鏡高菊代は俺と同い年だそうだ。あの華奢な体で、大きな覚悟をしていたのか。

 

俺は思わずため息をついた。小野田少尉は無表情のまま、俺達の話を聞いている。まさか俺と爺ちゃんがそこまで考えていたとは思わなかったのだろう。

 

「そう言う事だ。小野田、こうやって相手を観察する方法があるんだ。………まぁいい。村田、ちゃんと詰めてくれた?」

「もちろんです。小野田少尉の分もありますよ」

 

俺は運転しながら‘‘四次元倉庫’’を開き、タッパーを4つほど取り出した。その4つを後ろの二人に渡す。

 

「いやぁ、助かる!!今日の夕飯は困らないね!!」

「…………え?何ですこれ?」

 

藤原さんは嬉々としてもらい、小野田少尉は混乱しているようだ。

 

「……何って、さっき中華だよ?」

「ちゃんと詰めときましたよ。……あぁ、タッパーは返さなくてもいいです。」

「な、何やってるんですか!?」

 

小野田少尉は顔を真っ赤にして叫んだ。

 

「だって、あんなことしてたら料理は食べれないし」

「あの‘‘幹部達’’も‘‘鏡高菊代’’も気が付いてませんよ?それにあんな量を食えるはずないじゃないですか。爺ちゃんと2人で約10人前ですよ?」

「わしもタッパーに詰めたぞな。手土産は完璧じゃのぉ」

「………もうやだ。こんな軍隊」

 

小野田少尉はポツリと呟き、‘‘死んだ魚の目’’をした。

 

 

 

 

 

 

「……いらないなら俺が食べますよ?」

「…………いただきます」

 

小野田少尉はタッパーを持った手を一切離さなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 藤原さんと小野田少尉を巣鴨駅で降ろし、‘‘秋山の爺ちゃん’’と一緒に『遠山』の家へ向かうと……

 

「イブキにぃ~!!」

 

かなめが抱き着いてきた。

 

 ……あれぇ?なんで‘‘かなめ’’がここにいるんだ?

 

俺は目が点になる。何故か分からないが、この家にはレキにGⅢ、キンジの祖父祖母がいる。

 

 ……え?‘‘秋山の爺ちゃん’’が言ってた『遠山』って、キンジの祖父?

 

「閣下!?なぜここに!?」

「遠山ぁ!!なんでここに住んどると知らせなんだ!!」

 

キンジの祖父は慌てながら敬礼をしている。レキはボ~っとこの光景を見ているのと対照的に、GⅢは「何でここにダイハードが2人もいるんだ」といいながら頭を抱えている。

 

「ねぇイブキにぃ?‘‘お姉ちゃん達’’でも、‘‘理子(ぶりっ子)’’でもない女の臭いがするんだけど?」

 

 ……もうヤダ。帰りたい。

 

このカオスな状態はキンジが戻るまで続いた。

 

 

 

 

 

 

 




白鷺千聖が護衛を変えなかった理由。
1.『例え嫌いな出演者がいても、問題なく演じる』というプロ根性を刺激されたため。
2.自分以上にイブキの失った者が多すぎたため
3.そもそも、イブキが直接的な原因ではなかったため。


 薄々、気が付いているとは思いますが……このボロ車(ビュート)、悪口を言われると拗ねます。
 ついでに『閑話:高校生活2学期編  BOKO Hard 2.5』で乗り、今はローズヒップの愛車であるクルセイダーは、お上品な言葉を言われると機嫌を損ねます。


‘‘秋山の爺ちゃん’’は、『秋山好古』がモデルです。でも、‘‘秋山の爺ちゃん’’は老河口作戦で大活躍したことにします。
 関東出身の作者なため、この伊予松山弁は似非です。指摘していただける方大歓迎。


 イブキは『戦争』なら何でもありだが、『喧嘩』なら正々堂々とやらなきゃいけないだろう……と思っています。


『わしの様なジジイ見たら、(戦争の)生き残り思え!!』はゴールデンカムイを参考。


 小野田少尉は飛び級こそしていないが、‘‘両手で数えられる範囲の順位’’で陸軍士官学校を卒業し、そのまま‘‘陸軍中野学校’’と‘‘陸軍中野学校二俣分校’’で次席卒業のエリート。ただし、今年から部隊配属なのでまだ新人。


  Next Ibuki's HINT!! 「Simon Says」 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。