テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ─そして、僕の伝説─   作:夕影

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本日の『第五十六話』投稿にて完全にストックが尽きました;;
次回から執筆してからの投稿となりますので、更新速度が一気に遅くなる事をご了承下さい;;

あ、後…後書きにちょっとした報告があるので良ければ見てください。


第五十六話

 

 

 

 

 

 

「──ふむ…人の姿を保ちながらもジルディアの力を使用する、か…」

 

 

「うん。ニアタなら何か分かるかと思ったんだけど…」

 

 

 

──ギベオンの回収…そして、あの『狂風』サレの強襲から数日。僕は甲板でニアタにサレの力、そしてサレの姿の事を話した。

 

圧倒的過ぎる力もそうだけど…ジルディアの力の影響を受けながらも人の姿を保っていたサレの事が、僕は気になったからだ。

ジルディアの力の影響を受けたものは基本、魔物は身体の部位が結晶化してしまったり…ヒトは最悪、結晶で構築された魔物…ジルディアの世界の存在になってしまう。

サレの言葉通りなら、サレがジルディアの力を得たのは霊峰アブソールでヴェイグが戦った後だろう。あれから大分の時間が経っているけど、サレはジルディアの魔物になるどころか、ラザリスと同じ姿…しかも、普通のヒト型にも姿を変え、明らかにジルディアの力を扱いきっていた。

 

 

明らかに異常と言えるそれが僕は気になり、ニアタならこの事が何か分かるかと思って聞いてみたのだ。

 

 

 

「ふむ…あくまで私の推測だが…そのサレという男…恐らく、ジルディアを…ラザリスのことを『受け入れた』のだろう」

 

 

「ラザリスを『受け入れた』…?」

 

 

暫く考えるような仕草を見せた後ニアタはそう言葉を出し、僕は小さく首を傾げる。

ニアタはコクリと頷くと言葉を続けた。

 

 

 

 

 

 

 

「本来…ヒトの身で他の世界の情報や力を取り込もうとすればその膨大な情報量に身体が耐えきれず、ソレを受け入れようとしたものは必然的にソレを拒否しようとする。拒否したままソレを取り込み続ければ…君達が以前見たというラザリスと共に居たジルディアの民のようになってしまう。だが…おそらくサレはそのジルディアの情報を始めから拒否せず、全てを『受け入れた』末に…君達が戦ったような膨大な力を手にしたのだろう」

 

 

 

「『受け入れた』からあんな姿で…圧倒的な力を…」

 

 

ニアタの話を聞き、僕は思わずそう言葉を出した。

『受け入れた』から…ニアタから説明されたその言葉に僕はなんとなく納得した。

サレに操られていた時…僕も、サレ程ではないけどジルディアの力を手にしていた。その時は操られていた事もあるけど…僕は『力』を欲してラザリスの…ジルディアの力を『受け入れた』。

そしてその結果…僕はサレ同様、ヒトの姿を保ったままジルディアの力を使用していた。

 

サレは今…僕の時とは違い、自ら望んでジルディアの力を『受け入れ』…その力を使用出来ているのだろう。

 

操られ、暴走していた僕と違い…意志を持って狂い、ジルディアの力を使用するサレ。

圧倒的な強さなのも納得してしまう。

 

 

「…ニアタ、今の僕達に…あのサレに勝てる勝算はあると思う…?」

 

 

「…今の君達には…そのサレという男への勝算ははっきりと言って無いに等しいだろう。ディセンダーが敗れたというなら、なおさらだよ」

 

 

僕の問いにニアタは少し考える仕草を見せた後、小さく首を横に振ってそう答えてきた。

…薄々分かってはいたけど…ニアタの言うとおり、今の僕達にあのサレに対抗する力は無いだろう。

 

だけど、サレがラザリスについている以上、サレは確実にいずれまたどこかで僕達の妨害をする為に現れる。

…それまでにサレに対抗出来る術を…力を身に付けておかないと…。

 

 

「…はぁ…暫く鍛錬…頑張らないとなぁ…」

 

 

「張り切るのは構わないが、あまり無理をし過ぎないようにね。……あぁ、そうだ…衛司」

 

 

溜め息を吐いて呟いた僕にニアタはそう言って暫く僕を見ると、不意に何かを思い出したような仕草を見せて僕を呼んだ。

僕がそれに小さく首を傾げると、ニアタは言葉を出した。

 

 

 

「カノンノとディセンダー…メリアを連れてきてもらえないか。君達に見せたいもの…いや…『会わせたい者』がいるのだ」

 

 

 

 

 

 

──────────────────

 

 

 

「──ふむ…三人とも、揃ったようだな」

 

 

「うん。それで、ニアタ…会わせたい人って?」

 

 

──ニアタに言われ、ちょうど部屋で休んでいたメリアとカノンノを呼び、僕は再び甲板に戻った。

ニアタは僕達を確認すると小さくコクリと頷いた。

 

 

「うむ。此方もちょうど準備が終わったよ」

 

 

「準備…?」

 

 

「…以前にも一度言ったが我々の本体はここでない異世界にある」

 

 

「ニアタっ!?」

 

 

ニアタの出した『準備』という言葉に首を傾げていると、そうニアタが続けて言葉を出していくと突如、ニアタの身体が光り出し、カノンノが声を上げる。

声を上げてないにしても、突然の事に僕とメリアもカノンノ同様驚いていると、ニアタは僕達に首を横に振って言葉を続けた。

 

 

「心配する必要はないよ。今私は異世界にいるその本体と交信し…この世界との通路を繋いでいるだけだ」

 

 

「っ!それって……っ!?」

 

 

ニアタの出したその言葉に僕が声を上げるとその直後、ニアタから溢れる光が一層強くなり、僕達は思わず目を閉じる。

そのまま少しして、僕はゆっくりと確認するように目を開けていくと…そこに居た人物に僕は思わず呆然とした。

 

いつも見ている少女と似たようで、どこか違う桃色の髪。その桃色の髪を留める、木を模したような髪留め。

 

 

「──うん、此処が『ルミナシア』かぁ…。向こうのニアタに聞いていた通り、ステキな世界だね」

 

 

そして…僕を確信させるように『画面越し』で聞いていた彼女の声。

間違いない…彼女は…っ!

 

 

「ぁ…ルミナシアのディセンダーさんに、ルミナシアの私…かな?それに…イレギュラーさん、だね?初めまして!グラニデって世界から来ました、カノンノ・イアハートです。よろしく!」

 

 

前作…『マイソロ2』のヒロインであるカノンノ…『カノンノ・イアハート』がそこにいた。

 

 

 

 

 

 





以上、第五十六話、如何だったでしょうか?

うん…なんかごめん←



『受け入れたサレ様』
今回はサレ様の強さについて語る回でした←
サレ様の強さ云々、及びジルディアの力云々は完全に独自解釈及び独自設定となってますので、多々変な所あったりします;
因みにこのサレ様への攻略法は作者である私すら全く思い付いてない←←


『イアハート登場』
はっきり言おう、マンガ版に触発されて気付いたら書いてた←←
マンガ版のイアハート登場の早さには本当に吹いた←
尾張さんマジパネェ←←

あ、後因みにですが……イアハートさんは私の脳内で既にグラニデディセンダー君とイチャコラやってる設定ですので、ヒロインに加わる事は無いのであしからず(真顔←←←



前書きで書きましたが今回でストックが尽きましたので次回からかなりか更新がおそくなります;

後報告ですが…『僕伝』人気キャラクター投票を始めました+
詳しくは活動報告に書きましたので、良ければ投票ご参加宜しくお願いします+

では最後に…皆様、感想やご意見…そして評価等良ければ宜しくお願いします+


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