原案:漫画ホムえもん(作者:ヌゥ氏)
この作品のモチーフとしている原案はヌゥ氏がpixivで連載している「漫画ホムえもん」という作品です。
一度見てその面白さに感涙を受け、私も書いてみたいと思いました。
でも、無断に連載するのは昨今いろいろ問題がありまして。
メールフォームで執筆の許可をお願いしたところ快くOKしてくれました。
実によい人です。
一応その際のメールの内容の原文です
『> この作品を“原案”とした作品を執筆する許可を取りたいと思いまして。
もちろん執筆してもらって構いません。
自由におこなって「ホムえもん」というジャンルを 大いに盛り上げてください。
私のような作品に 敬意を表していただき 本当に嬉しく思います。
ありがとうございます。』
そんな好意を裏切らないように、こちらともクオリティの高い作品を作っていきますのでよろしくお願いします。
私の半年ぶりぐらいのハーメルン復帰作品なので温かく見守っていてください。
※12月13日に第1話をセルフリメイクした作品を投稿しました。
今後はこれを第1話としてください
この状況を一体どうしたらよいものだろうか。
6月のまだじめじめとした雨が降りしきる中、美樹さやかは悩んでいた。
自分の目線の先には一人目をまわして倒れている一人の少女が。
「大丈夫まどか!?」
鹿目まどかはつい数秒前に壁に思いきりぶつかり気を失ってしまったのだ。
なんでそうなってしまったかというと。
「まさか床が急に超高速ベルトコンベアになるとは思わなかった」
「大丈夫鹿目さん?」
心配そうにすり寄ってきた豊満な胸を持つ少女。
巴マミである。
今いる三人の中では一番の年長者で頼れる先輩である。
「う、うん。大丈夫です。あいたたた・・・」
頭にできたたんこぶを痛そうに撫でる。
一体ここはどこなのだろうか。そう、今彼女たちがいるのは見滝原市に存在する魔女の結界なのだ。
彼女たちは魔法少女。
この街にはびこる魔女を倒し平和をもたらすのが彼女たちの仕事だ。
「何なんですかこの魔女は?足元が急にベルトコンベアになったり、プレス機が落ちてきたり。これじゃあどうすればいいかわかりませんよ」
さやかが悩んでいたのはそのためだ。
この奇妙奇天烈、摩訶不思議の魔女空間内。しかも魔女の本体がいっこうとして姿を現さない。
これでは倒しようにも倒せない。
「今回は簡単に勝てるような気がしたのに・・・ん?」
後ろでなにやら不穏な気配を感じる。
まどかとマミは真っ青な表情で何かを訴えていた。
「えっ?二人とも・・・」
「う、うし、うし」
「牛?」
「後ろよ美樹さん・・・」
振り向きたくないが恐る恐る後ろを見てみるとそこにはありとあらゆる家電製品が踊りながらさやかたちを襲ってきた。
まるでパ○リカのあの有名なシーンのようだった。
「ぎょええええええぇぇぇぇええええええ!!!」
さやかはマヌケな悲鳴を上げたが、危険は目の前まで迫っていた。
まどかとマミもあまりの出来事に呆然として何もできない。
このまま死ぬしかないのかと考えた、その時!
「スモールライト!」
謎の光が家電製品を照らす。
するとどうだろう。光を浴びた製品はみるみる小さくなっていく。
「助かった・・・」
「危機一髪だったわね」
「ほむらちゃん!」
手にライトをもってさっそうと現れた黒髪ロングヘアーの少女。
身体全体から威風堂々と覇者のオーラを醸し出すその少女の名は暁美ほむら。
彼女は魔法少女でありながら、自身の持ち物である楯からありとあらゆるひみつ道具を出すことができる異色人物。
そのひみつ道具の種類は多種多様で本人曰く数百の道具があるらしい。
「まったく私がいなかったら危なかったじゃない」
「暁美さん!助かったわ!ほら美樹さんも」
「助かったよ転校生!このさやかちゃんが褒めて遣わす」
「なんで偉そうなの。てかその転校生って呼び方やめなさい」
「へーいほむら」
目の前の危険は去ることできたがまだ安心はできない。
魔女の正体が分からない限り、いつまたあのような場面に遭遇しないとも限らない。
「じゃあしょうがないわね、これを使いましょう」
「お、何か出すの?」
「正体解き明かしメガネ!」
ほむらが出したのは一般的なメガネ屋でよく見る赤いメガネ。
この道具は何か隠れたものの正体を見つけたい時に使う道具で、このメガネで見た隠されたものはその正体を見ることができる。
「何のことか全然分かんない」
「使えばわかるわ」
そのメガネをかける。
なんとなく似合っている。三つ編みおさげの状態ならなおさらだ。
「似合っているのね。暁美さんイメージチェンジしちゃう?」
「何を馬鹿なこと言ってるの。さて・・・」
あたりを見渡す。
すると中央の家電製品のゴミが積み上げられているゴミ処理場のようなところで何かが見えた。
黒い影のような人間だが顔にひょっとこのお面をつけている。
「・・・・・・・・」
「どうしたの?」
「いや、ずいぶんマヌケな格好をした魔女だったから」
「正体分かったの?」
「ええ。おそらくここの魔女の正体は、機械の魔女“デスパレート”」
機械の魔女。そうするとなぜ機械を多く多用した戦術をとる魔女なのか納得できる。
しかしこれはどう倒せばいいのだろうか。
「ここからは私に任せなさい」
「え~~~~~~あれは私が倒したいのにぃ」
「何か文句ある?私だってこのごろまどかにカッコいいところ見せてないのよ」
「それはあんたがいつも魔女退治の時に参加しないから」
「うっ」
「ともかく私に任せなさい」
しかし、この魔女は正攻法では勝てる確率が少ない。
意表を突いた攻撃をしてくるのでこちらとしてもどう倒せばいいのかが不明だ。
「フフフ、そこは心配無用よ。さてと・・・」
手に持った楯からなにかを取り出すほむら。
一概に魔法少女と云ってもその実力は千差万別。
彼女にはなにか策があるのだろう。
「モーテン星 機械専用長持ち安心バージョン!」
ほむらが取り出したのは星型のバッジだった。
「なにそれ?」
「盲点って知ってる美樹さやか?」
「ぜんぜん」
「だと思ったわ」
「難しい説明は後にして、この道具を付けた者の姿は周囲の生物の目の盲点にしか届かなくなるから、透明人間のように誰にも姿を見られずに行動できるのよ」
「すげぇ、でもそれって魔女の目にも通用するの?」
「えっ?」
非常に素朴でかつ的確な疑問をぶつけてきた。
盲点というのは脊椎動物の目の構造上、生理的に存在する暗点(見えない部分)の一つで、生理的な暗点なので生理的暗点とも言う。
それが魔女にもあるかどうかというのはさすがのほむらも分からない。
「どうなの?」
「・・・・・・」
「ん?」
「ま、まかせておきなしゃい」
(((噛んだ)))
「仕方ないわね。じゃあこっちにしましょう。モーテン星 機械専用長持ち安心バージョン!」
これは機械専用長持ち安心バージョン。監視カメラなどを錯乱するために作られたもので、しかも長持ち安心バージョンだから途中で効果が切れることもない。
「ただ使い捨てなのよねこれ」
そして攻撃手段としてこれを出す。
「名刀“電光丸”!」
刃のない模擬刀のような剣。
しかしあなどるなかれ。これはレーダーを装備した刀。
たとえ目を閉じていたり視線を相手から外していたりしても、相手の位置や動き・作戦を察知し、電光丸が自動的に使用者の腕を動かすため、相手との斬り合いに必ず勝つことができるのだ。
しかも、なお、斬り合いでなくとも例えば相手が刀を持っていなかった場合。
そんな時も襲ってきた相手を自動的に攻撃し、撃退することもできる。
「それはさすがに卑怯じゃない」
「卑怯も減ったくれもないわ。勝つため、そしてまどかを守るためなら手段は厭わないわ」
「ほむらちゃん///」
「まどか///」
顔を赤らめて見つめあう二人。
「はいはい!じゃあさっさとやっちゃって」
「と、とりあえず私たちはあっちに行ってましょうか」
三人は危険にならないように安全地帯に移動する。
「薄情ね。じゃあ行くわよ」
今のほむらは、異性はおろか同性までも見惚れてしまうような凛々しさがあった。
其処から始まるのは魔女結界内の魔法少女と機械の魔女“デスパレート”の殺陣。
「相手も機械のがれきで作られた剣を持ってるわね。これは好都合よ」
モーテン星をつけたほむらが電光丸で魔女を切り裂こうとする。
「!?」
すると剣で防御された。
魔女はほむらに背を向けた方向を向いているので、おそらくは気配だけで感じ取ったのだろう。
「よくできた魔女ね。魔法少女時代の顔が見てみたいわ」
試合場所は上下左右、何ものにもはばかれる事の無い機械の空間。
時に剣戟の音をけたたましく打ち鳴らし。
時に瞬時加速を流れるように織り込ませ。
時には螺旋を描きながら上昇して斬り合い。
そして。
決着は訪れる。
○
「まどか!」
「ほむらちゃんだ。無事だったんだね」
「私にかかればあんな魔女。それと私の活躍見てくれた?」
「あっ」
何か申し訳なさそうな顔をするまどか。
「えっ?」
「ゴメン、結構遠くまで逃げちゃったから見てなかっ・・・た・・・」
「でもほむら。まどかはちゃんと感じてくれたから」
「そ、そうよ。暁美さんっ」
「う、うん。ありがとうほむらちゃん」
「まどかあああああぁぁぁぁぁぁああああああああ」
消えつつ結界の中、ほむらの叫び声が響き渡った。
これは奇妙奇天烈摩訶不思議奇想天外四捨五入出前迅速落書無用なひみつ道具を持つほむらとその周りの魔法少女が引き起こす、笑える物語である。
○
「誰か忘れてないか?」
原案:なし(オリジナル作品)