ホムえもんと愉快な魔法少女たち   作:Mr.モノクマ

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新年あけましておめでとうございます。
今年もホムえもんをよろしくお願いいたします。


第21話 「ほむらの楯にスペアがあった! パート1」

とある日曜日。

今日は冬でありながら朗らかな天気。

温かい空気が心まで穏やかにさせる。そんな天気だった。

そしてそんな日は絶好の洗濯日和でもあった。

 

「さて」

 

ほむらは洗濯バサミに自分の洋服をはさむ。

 

「そうだこれも」

 

今日はせっかくだから楯の中の拳銃や重火器もお日様に充てておこう。

四次元空間の中にずっと置いていては腐ってしまう

 

「結構あるのね」

 

沖縄の米軍やらヤクザの事務所やらいろいろなところから盗す・・・いや拝借してきた。

外からは見えないように。

 

「マジックドーム!」

 

缶詰のような道具から薄い煙の幕が広がり、ほむらの家を包み込む。

そうすれば外から窓を除いても拳銃やら重火器やらの違法物は見えなくなる。

本来は雲の上に隠してある兵器を見つからないようにするための道具だ。

 

「さ、これでいいわ」

「何干しているの?」

「来たわね、美樹さやか」

 

チャイムも鳴らさずノックもしないで現れたのは美樹さやか。

 

「いったいどこから現れたの」

「鍵かかってなかった」

「あっそ・・・これは魔法少女の楯よ」

「いつものか」

「そう。たまには天日干しにしてあげないとね」

「へぇ。あっ、でも急に何か必要になった時にはどうするの?」

「大丈夫よ」

 

押入れの奥のほうから取り出したのはなんともう一つの楯。

いつも使っている楯と全く同じ奴だ。

 

「スペア?」

「そうよ。二つのポケットの中はつながってるのよ」

「どういうこと?」

 

ほむらの楯は内側が四次元空間に繋がっており、無限に物体を収納することができる。

そしてスペア楯と四次元空間越しに繋がっている。

 

「つまりちょっと念じながら楯の中にこの本を入れると」

 

もう一つの楯からほむらの手と本が出てきた。

 

「ほぉ。凄いね」

「じゃあ私はちょっと出かけてくるから」

「どこに行くの?」

「まどかと遊びに行くのよ」

「デートか」

「違うわよっ///」

 

顔を真っ赤にして否定する。

でもそれでもずっと楽しみにしていましたという感じのオーラが嫌というほど滲みとれる。

可愛らしいし服を着て、妙におしゃれしているのもそのためなのだろう。

香水のいい匂いもかすかに感じる。

 

「勝手に家の中うろちょろするんじゃないわよ」

「へいへい」

「じゃあ行ってくるわ」

「楽しんできなね」

 

ほむらはそのままもう一つの楯から取り出したタケコプターで空に飛んで行った。

妙に広い家に一人だけになると小さな孤独感が襲ってくる。

 

「何にもすることないな・・・・」

 

とその時。お日様の光にあたっている楯が目に留まる。

いつもさまざまなひみつ道具を駆使してみんなの注目を浴びるほむら。

魔女退治にも重宝する。

以前から使ってみたいと思っていた。

 

「借りちゃおう。こんなチャンス滅多にないもんね」

 

楯を腕に装着する。

 

「これで私はほむらと同じだ。好きな時に何でも出せる。じゃあまずは宿題を手早く片付ける道具を出そう」

 

でも何の道具を出せばいいのかわからない。

 

「そうだ」

 

さやかは思い出した。確か以前ほむらがこんなこと言っていた。

口の部分には「イメージ検索機能」が内蔵されている。

欲しいひみつ道具を頭でイメージしながら楯へ手を入れると、内部のコンピューターが自動的にひみつ道具を選び出す。

これにより、数多くのひみつ道具の中からその場に応じたひみつ道具を素早く取り出すことができるのだ。

 

「いいこと思い出しちゃった。さて楯さまどんな道具を出してくれましょうか」

 

 

 

 

    ○

 

 

 

 

「おまたせまどか」

「おまたせほむらちゃん」

「遅れてごめんね。待った?」

「大丈夫だよ。今来たところだから」

(あれ・・・これってカップルっぽい。この雰囲気良いわぁ)

「どうしたのほむらちゃん?」

「大丈夫よ。さっそく・・・ひゃひゃひゃ」

 

と、その時、ソウルジェムの部分からくすぐったくなってきた。

まるで誰かがコチョコチョしているような。

変な手の動きをするから体全体を撫でまわされるようなくすぐったさがほむらを襲う。

 

「ひゃひゃひゃ・・・変ね。どうしたのかしら」

「大丈夫?」

「ごめんなさい。話の途中で」

 

 

 

 

    ○

 

 

 

 

「う~ん・・・」

 

楯の中で手探りしてやっと取り出したのは“どこでもドア”だった。

 

「なんでどこでもドアが。こんなもんでどうやって宿題をやれっていうんだろう」

 

しかしせっかく楯が選んでくれたのだから。

ほむらにやってもらおうとして持ってきた問題集とノートを持ってきて、ドアの中に入る。

 

「行くだけ行ってみるかな」

 

同時刻。見滝原中学校の英語教師、早乙女和子は日曜日なのに一人でコーヒーを飲みながらくつろいでいた。

実家の一軒家に親と一緒に住んでいる30代半ばの乙女。

 

「日曜日なのに、一人でコーヒー飲んでいる乙女は私ぐらいでしょうね。ママもパパも出かけてるし・・・誰か来ないかな。カッコいい男の人がいいな」

 

そんなことを考えていたら庭にいきなり謎の扉が現れた。

 

「な、なに?まさかカッコいい男の人?」

 

驚き半分、期待半分で扉のほうをじっと見ていると、扉がゆっくりと開いた。

そこからは現れたのは青い髪の人。

青い髪、スラッとした手足、ツヤのある肌、だけどちょっとばかり頭の足りなそうな顔。

それは間違えなく。

 

「美樹さん!?」

「うわっ、先生!」

「ど、どうしてこんなところに?」

「いや、あの、ちょっと・・・」

「まぁいいわ。美樹さん。明日提出の宿題はやったの?」

「まだです。だからすぐに帰ってやります!じゃあ失礼します」

 

そそくさと帰ろうとするさやか。

そんなさやかを引き留める和子。

ここで帰してしまえば彼女は宿題をやらない。教師としてそれを見過ごしわけにはいかないのだ。

 

「待ちなさい」

「へっ」

「帰ったってすぐにはやらないでしょう。私も手伝うから今ここでやっていきなさい」

「そんなぁ・・・」

 

それから一時間後。

早乙女先生の教えもあってなんとか宿題を終わらせることができた。

疲れたが、これでおお威張りで遊ぶことができる。

 

「はい。お疲れ様。じゃあ帰ってもいいわよ」

「ありがとうございました。じゃあ失礼します」

「和子?」

 

さやかが帰ろうとしたら和子の母親が声をかけてきた。

 

「あのお邪魔してます」

「ハイどうも。あの和子。暇ならやってほしいことがあるんだけど」

「えっ、何?」

「庭のゴミを捨ててきてほしいの」

 

庭の隅には年末のゴミとして箪笥やら、段ボールやら、粗大ごみやらいろいろ置いてあった。

こんなにあってはやる前から疲れてしまう。

 

「大変だわ」

「和子がやるって言ってくれたんでしょ。夕方までによろしくね」

「どうしましょ・・・」

 

困り果てた和子。

そんな姿を見たさやかは宿題を手伝ってくれたお礼としてある提案した。

 

「そうだ私に任せてください」

「えっ、でもどうするの?」

「こんな時こそどこでもドア!」

 

どこでもいいから遠くて、尚且つ広いところを思い浮かべてドアを開く。

そしてドアの中にとにかくゴミを放り投げる。

 

「どうせガラクタだ。そうれそうれそうれ」

 

三十秒も満たないうちに、ゴミはすっかり片付いた。

 

「終わりました」

「ありがとう美樹さん。お菓子あるんだけど食べに行く?」

「ハイ食べます!」

 

お昼もご馳走になったさやか。

まだまだひみつ道具の使い道は無限にありそうだ。

 

 

 

 

 

「ほむらの楯にスペアがあった!」to be continued

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