ホムえもんと愉快な魔法少女たち   作:Mr.モノクマ

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第4話 「連想式推理虫メガネ パート2」

「探偵事務所?」

「そーんなだよ。杏子のやつが探偵ごっこなんかやり始めて」

「ちょっとまって。話の流れがよくつかめないんだけど」

 

どら焼きを食べている途中に急に訪ねてきて、探偵を始めたいと。

そりゃあ誰だって話の流れが分からない。

話の流れから杏子が推理本を買って見事な名推理を披露して探偵事務所を開いた。

それでさやかも探偵事務所を開きたくなったというわけだ。

 

「美樹さやか。あなたはやっぱり単純ね」

「しょうがないじゃん!だってあんなにピタリと当てられたら悔しかったんだもん」

「はぁ・・・」

「お願いだよ。さやかちゃん折り入ってのお願いだから」

「探偵ねえ。たしかこんなのが・・・・連想式推理虫メガネ!」

 

楯から出したのは普通の虫メガネであった。

だが持つところに赤いスイッチが取り付けてあった。

 

「連想?なんか難しそう」

「いや、そんなことないわ」

 

ほむらは食べかけのどら焼きをさやかに手渡す。

 

「このどら焼きをどこかに隠してみなさい」

「これを」

「そう。この虫メガネで推理して当てて見せるわ。簡単だとつまらないからなるべく難しいところにしなさいね」

「よーし、絶対わからないところに隠しちゃうぞ」

 

ほむらが部屋から出て数分後。

さやかから隠し終わったという知らせを聞いたほむらはもう一度部屋に戻る。

 

「さあどこでも探してみてよ」

「探さないわ。推理して当てて見せるの」

 

虫メガネのスイッチを押すと女のヒトの声で話しかけてきた。

 

『ご相談の要件をどうぞ』 

「私のどら焼きはどこにあるの?」

『どら焼きは丸い、丸いはお月様、お月様はお空、お空は青い・・・』

「そんないい加減な推理があるもんか!」

「まあまあ見てなさい」

『青いはさやか、どら焼きはさやかのおなかの中』

「あったりー!」

 

虫メガネの推理は見事に当たった。

だが驚きの表情をしているさやかの正面にいるほむらの顔はまさにめちゃくちゃ怒りに震えていた。

 

「た、食べたわね!!!あのどら焼き最後の一個だったのに返しなさい!」

「ゴメンゴメンゴメーンって!」

 

無事に虫メガネを手に入れたさやかであったが、ほむらの怒りはなお収まらない様子だ。

 

「これさえあれば私も名探偵だ」

「勝手になりなさい!」

「そう怒らないでよ」

「あとでゆっくり食べようと思ってたのよ!」

 

 

 

 

    〇

 

 

 

 

  『さやか探偵事務所』

自宅にさっそく看板を取り付ける。

さっそく杏子にも知らせに行こうとしたその時、まどかが急いで走っていくのが見えた。

 

「どうしたのまどか?」

「今から杏子探偵事務所に行くの」

「ねえまどか。私も一応探偵なんだ」

「そうなの!?でもさやかちゃんって推理できたっけ?」

「大丈夫。だったらこのさやかちゃんが見事な名推理を」

「さーやーかー」

 

後ろからヌッと現れたのは杏子だった。

 

「うわっ!」

「さやか、あたしのお客を取るなよ」

「ちぇえ」

「よーしまどか。この佐倉杏子にまかせろ」

「ありがとう。でもお財布を落としちゃって。すぐに見つけないと」

「なるほど。でも推理はちゃんと話を聞いて考えるものなんだぞ」

「杏子が偉く真面目なこと言ってる」

 

まどかの話によると、マミの家からそのまま買い物に行こうとバスに乗った。

そしてデパートからまたバスに乗って帰ってきた。

家に帰って鞄を開いてみるとお財布がなくなっていたというわけだ。

 

「結構大変なもんなんだね」

「まあな。てかさやかも探偵になったんだって」

「そうだよ」

「あたしの真似しちゃって」

「そ、そんなんじゃないよ/// じゃあ杏子が推理している間私の名推理も聞いてよ」

 

ポケットから連想式推理虫メガネを取り出してスイッチを押す。

 

『お相談の要件をどうぞ』 

「まどかの財布はどこにあるの?」

『まどかのお財布、持ち主はまどか』

「あたりまえだろ!」

「ちょ、ちょっと待ってって」

『まどかは買い物先でブラックバスを見た』

「まどかブラックバスなんか見たの?」

「いいじゃん。可愛かったんだもん」

「可愛いかあれ?」

『ブラックバス、つまりバス、お財布はバス停にある』

「「分かった!」」

 

二人は同時にひらめいた。

だがひらめいたのは杏子であって、さやかは虫メガネの推理を見てただけである。

 

「じゃあまどかはここで待ってて。私はバス停行ってくるから」

「あたしは確認したいことあるから。まどか、一緒に来てるか」

「う、うん」

 

三人は別方向に歩いていった。

 

 

 

 

    〇

 

 

 

 

さやかはバス停に駆け足で向かった。

でも不思議なことに虫メガネの示したバス停にはお財布など落ちていなかったのだ。

周囲の人に聞いても「知らない」と答える。

 

「おかしいな。無いはずないんだけど」

 

 

 

 

    〇

 

 

 

 

杏子はまどかと一緒にとあるところに向かっていった。

 

「まどかの歩いた道は人通りの多いところだろ。だからもう拾われてるだろ」

「じゃ、じゃあ」

「大丈夫。ああいうところではネコババはできないんだよ」

「どうして」

「それはネコババ歴長いあた・・・じゃなくて推理だよ」

 

ということで交番に行くと、ちょうど男の人が財布を届けていた。

 

「ほらな」

「杏子ちゃんすごーい!」

 

 

 

 

    〇

 

 

 

 

その日のうちに杏子の噂はあっという間に町中に広まっていった。

ちなみにさやかの噂はこれっぽっちも広まらなかったという。

 

 

 

 

 

「連想式推理虫メガネ」To Be Continued

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