ホムえもんと愉快な魔法少女たち   作:Mr.モノクマ

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連想式推理虫メガネシリーズの最終話です。


第5話 「連想式推理虫メガネ パート3」

「うまくいなかないな。やっぱりほむらに助けてもらうしかないのか。でも・・・」

 

ほむらはおそらくまだ怒っているだろう。

どら焼きに対する執念は見滝原界隈でも1,2を争う。

実際問題、さやかがほむら宅に行くと部屋でプリプリ怒っていた。

 

「絶対に許さないわ。食べ物の恨みは恐ろしいのよ」

「だから、お詫びとしてどら焼き買ってきたんだけど」

 

近くの専門店で買ってきた定価250円のどら焼きを見せると、ピクッと反応して。

 

「許すわ」

 

ものの数秒で許してくれた。

 

「ほむら~、杏子の探偵事務所は大評判なんだって」

「そんなに?」

「うん」

 

楯から探査テレビを取り出して、今の杏子の様子を見ることにする。

画面に映ったのはマミと杏子であった。

 

『佐倉さん大変なのよ!』

『どうしたんだよマミ』

『私の大切なティーカップが盗まれちゃったの』

『ティーカップが?』

 

マミが杏子に見せた写真には19世紀のアンティークを想像させるような高貴なティーカップだった。

どうやらこれがマミの母親が生前に持っていた品らしい。

母の死後、見つかったものでいままで大切にしていたものだ。

 

『買い物に出かけて帰ったら、私の部屋から煙のように消えてしまったのよ』

 

今にも涙が出てきそうなマミ。

そんなマミを肩から手をまわして慰める杏子。

そしてそれを見ているさやか&ほむら。

 

「面白そうな事件ね」

「いいな~杏子ばっかり」

 

二人は続きを見る。

 

『佐倉さんならきっと見つけてくれると思って』

『任せろって!足跡とかはあるのか?』

『いや、何にもなくて』

 

窓も玄関もすべてのカギはしっかりかかっている、完全な密室だった。

家にいた時にはとくに変わったことはなかったが、帰ってきたら忽然と消えていた。

必死に探したが部屋の中にはどこにもなかった。

 

『どう思う佐倉さん?』

『う~ん、分かんねえな』

 

これに関しては杏子も頭を悩ませる。

 

「困ってるわね」

「杏子になんか分からないよ」

「あなたには分かるの」

「全然」

「だろうと思ったわ」

 

その時テレビから大声で「分かったぞ!」という声が聞こえた。

杏子の声だった。

 

『簡単だよ。閉め切った部屋に自由に出入りできる奴がいるんだよ。そいつが犯人だ』

『そんな人いる?』

『いるって。たしかこの前ほむらがどこでもドアっていう』

 

「失礼なこと言わないで、杏子!」

 

どこでもドアで現れたのはほむらとさやかだった。

 

「ほむら!?それにさやか!」

「二人ともいったいどうして?」

「適当なこと言わないで」

「だったらあたしの推理じゃなくてお前らの推理みしてみろって」

「いいでしょう。この名探偵さやかちゃん・・・・・の助手であるほむらが華麗に事件を解決して見せましょう」

「だれが助手よ。だれが」

 

ほむらはもう一つ持っている“連想式推理虫メガネ”をとりだした。

 

『ご相談の要件をどうぞ』

 

「ティーカップを持って行ったのは誰?」

『ティーカップは紅茶、紅茶は茶菓子、茶菓子はどら焼き、どら焼きはほむら。ティーカップを盗んだのはほむら!』

「そうだったのね。犯人は私よ!」

「「「ええええ~~~~~~~~!」

 

なんと犯人はほむらだという推理結果が出たのだ。

ほむらも沈黙が続いたのち。

何のことか理解して、青ざめていく。

 

「えっ!?うそっ!違うわ!違うわ!違うわ!!私じゃない、信じて!」

 

三人もほむらのことをよく知っているので信じたかった。

まどかにセクハラ行為やよからぬことはしても人の物を勝手に盗むような奴じゃないと。

しかし、そうなると真犯人は誰なのだろう。

今までの事例からして連想式推理虫メガネが嘘をついたり間違ったりしたことはない。

なら何故?

 

「ほむら、おめえ盗んでないだろ」

「当たり前よ」

「マミさん。もう少し待っててください。絶対に真犯人を捕まえて見せるから」

 

とはいったもののどうやって真犯人を見つけるか。

連想式推理虫メガネが使えない今、杏子のように推理だけで犯人を捜し出すのは難しい。

 

「あっ、そうだ!タイムマシンだよ」

「その手があったわね」

「ティーカップがなくなる前に戻って、誰が盗んでくるか見張っていればいいんだ」

「美樹さやかにしては、頭がさえるわね」

「にしてはは余計」

 

 

 

 

    〇

 

 

 

 

マミが出掛けていた時間帯、大体午後12時から3時の間にタイムマシンで向かう。

時計は12時21分。

まだその時点ではティーカップは無事であった。

 

「犯人はどんな奴だろう」

「見当もつかないわね」

「きっとルパン三世みたいな奴だよ」

「いや、案外普遍的な泥棒そのままかもしれないわ」

 

ほむらの言う普遍的な泥棒というのは、風呂敷をもって、帽子をかぶり、青髭の生えた、あの泥棒だ。

当たり障りのない話をしたまま結局2時間以上がたった。

 

「もうそろそろマミさん帰ってくるけど、変だな。犯人のやつとうとう現れなかった」

「ええ。せめて、ティーカップをもっていって返してあげましょう」

「そうだね。マミさんきっと喜ぶよ」

 

二人は再びタイムマシンでほむらの自宅に戻る。

タイムマシンから降りたその時。

ほむらは気づいてしまった。

この事件の本当の真実に!

 

 

 

 

    〇

 

 

 

 

「あああっっっ!!バカなことをしたわ」

「どうしたの?」

「ここに持ってきたから、私が犯人よ」

「嘘でしょ~!?」

 

これが事件の真実だった。

 

「こんなややこしくてバカらしい話。どう説明したらわかってもらえるかしら」

「まず無理かな・・・」

「参ったわ・・・」

 

 

 

 

『連想式推理虫メガネ』END




原案:「連想式推理虫メガネ」(ドラえもん32巻所収)

アニメ:1993年6月11日放送
    脚本:西村孝史  
    絵コンテ:パクキョンスン 演出:安藤敏彦
    作画監督:中村英一
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