セイバー、オズワルド 作:彷徨う影
※ネタバレ注意、原作プレイ推奨です。
「凄まじい霊基反応だ・・・!!ヘラクレスやカルナにも引けを取らないぞこれは!!」
たまたま、日課の呼符ガチャをしていた時のことである。現在、人理保障機関カルデア所長、オルガマリー・アニムスフィアに代わって代理を勤めている、ロマ二・アーキマンが興奮した様子で所長席から身を乗り出した。
英霊召喚システム"フェイト"は金色の光を吐き出しながら、召喚される人物を再現していった。
再現された人物の容姿を見て、酒呑童子や茨木童子のような鬼を連想した。
所々尖った細工の鉄鎧を着込み、色素が抜け落ちたような、赤色の混じった白い髪は、白髪鬼をおもわせる。
見る人全てを射殺すような鋭い目は、不機嫌さを象徴しているようでもあった。
「・・・俺はセイバー。真名オズワルドだ。よろしく頼む」
数瞬の沈黙を破ったのは、目の前のサーヴァントであり、わざわざよろしく頼むと言ってきたということは、そこまで人類の敵っぽい感じではないようだ。
「おれはぐだお。よろしく」
見た目で判断するのは良くないことだ。右手を差し出して挨拶すると、セイバーオズワルドはその手を一瞥した。
「・・・俺は使い潰される剣だ。俺とお前は平等な関係じゃない。だからその感情は少なくとも俺に対しては相応しくないだろう」
オズワルド。あまり聞いたことの無い名前ではあるが、エミヤのような傭兵の英霊なのだろうか。
「んーそっか。じゃあそうするよ」
相手の意思に沿うのは両者の関係としては清姫などのグイグイくる一部を除いて最大限必要なことだ。アサシンのエミヤと同じ形で考えればいいか。
「・・・リン」
「ん?今なんか言った?」
「・・・気にするな」
寂寥を孕んだ声音で何かを呟いたオズワルドだったが、考え事をしていたせいかよく聞き取れなかった。
「っと、それよりも言わなきゃいけないことがあった。カルデアへようこそ、オズワルド。たぶん男子セイバーの居住区画に配分されると思うけど・・・」
ロマ二がサムズアップしてくるので、同じように返す。
「オズワルドの部屋はジークフリートの隣かな?空いてたはずだから好きに使っていいよ」
「・・・助かる。誰か案内を頼めるか」
「だったらおれやるよ。オズワルドに聞きたいこと色々あるからさ」
「そうか。ならば頼んだ」
「合点承知!付いてきて」
少しだけ先導して歩くことにする。男子セイバー区画はそれなりに時間がかかるから、色々な話しが出来そうだ。
碩学者であり、星の開拓者であるレオナルド・ダ・ヴィンチは、白髪の英霊の心当たりが無かった。
「うーん・・・オズワルドって言うとイギリスのオズワルド王とアメリカのリー・オズワルドぐらいしか考えられないけど、セイバー出ててくるのはどうなんだろうね。オズワルド王はキャスター、リーはアサシンクラスの筈なんだが・・・」
そもそもリーは世界の中心足り得るアメリカ合衆国の大統領の暗殺を行ったため、反英霊として登録されている可能性が高い。実行犯ではない可能性もあるし、英霊としては不確かな存在なのだ。
「確かにその二人では無さそうだよね。まぁでも、彼から直接聞けばいい。今は次の特異点の座標を特定しなきゃいけないんだから、そこはぐだおくんに任せようよレオナルド」
興味津々なダヴィンチに対してロマ二は今やるべきことを提案した。 しかし、そもそもダヴィンチちゃんは座標の特定に関わっておらず、工房で礼装や種火を売買しているだけなのでロマ二の忠言も意味を成さなかった。
「気になる。気になるぞぉ・・・!」
そもそも天才とは、解けない謎に対して凡人以上の執着を表すのだ。これはダメだとロマ二は見当を付け、他のスタッフを手伝うためにコンソールを操作し始めたのだった。
「確かにあった俺の人生がこんな形になっているのは不服だが、読むといい」
そう言っておれに渡したのは、一冊の黒い本。
「『BLACK SWORD 死と暗黒の剣』・・・物騒なんだけど」
本の意匠も黒と、銀色に輝く紋章が付いているのみ。簡素なものではあるが、力が宿っているようだった。この前探索に行った、第四特異点のエネミーとして出現する浮かんでる魔導書のような感じを受ける。
「実際そんなものだった・・・やめるか?」
「辞めないよ。読まないとオズワルドのことわかんないだろ」
そう言うと、僅かに口端を上げた。
「・・・そうか。読み終えたらまた来い。続きを渡す。それなりに長いから暇つぶしにはなるだろう」
「わかった・・・ここだね」
食べ物の好き嫌いとか、宗教とか聞いたけど、しっかりと答えてくれたので、普段は寡黙なだけのようだ。面倒見も良いみたい。
タイミングよく隣部屋の扉が開いた。大英雄すまないさn・・・ジークフリートである。
「マスター・・・と、新しいサーヴァントか。ジークフリートだ。竜殺ししか能のない男だが、よろしく頼む」
竜殺し、という言葉を聞いてオズワルドが反応した。
「オズワルドだ、よろしく。
ドラゴンスレイヤーとして有名な英霊だと聞いた・・・俺も竜殺しは二度行った事がある」
「俺はファヴニールのみだ・・・これは看板を取り下げねばならないか」
冗談のような本音を口にするジークフリートだったが、オズワルドは苦笑しながら否と言った。
「死ぬ寸前の竜と、介錯を要求されただけだ。それに、俺自体が竜殺しの名前を冠しているわけではない竜殺しを期待された魔剣が、ただ竜殺しの異名を持っただけだ」
「それは・・・すまない。俺が何かを言うべきではないな」
出た!すまないさんのすまないだ!!!とふざけるような場面でもないので黙っておく。
「あんたとは何か親近感が湧く。今度武勇伝でも聞かせてもらいたいが、どうだ?」
「退屈な話しになるだろうが・・・ふっ。
いいだろう。オズワルドと同じく、俺も君に親近感が湧いていたところだ。今度ありがたく君の時間を頂戴しよう」
なんか仲良くなってる。マスター的に疎外感を感じるが、オズワルドにとってここでの付き合いも大切だと思うので考えない事にする。
「・・・疎外感を与えてしまったようで本当にすまない」
「目敏く気付いたね。別にそれぐらいいいよ。それより、何か用事があるなら早く行った方がいいんじゃない?」
「む、ベオウルフに用事があった。あまり話しが出来なくてすまないが・・・また会おう、マスター、オズワルド」
そう言うと踵を返して去っていった。バーサーカー区画ではなくトレーニングルームの方へ向かったので、ワイバーン肉や素材集めでもさせられているのだろうか。
「さて、ここまでだな、マスター」
「ああ、うん。質問しっぱなしだったから・・・何か聞きたいこととかある?」
「・・・一つだけ聞いておきたい。
"グウェンドリン"という英霊に、聞き覚えはないか?腰に翼の付いた服を着ているのだが」
「グウェンドリン?・・・無いかなぁ。」
「そうか・・・いや、いいんだ。もし呼ばれるのならランサークラスで召喚されると思うから、呼ばれたら伝えて欲しい」
よろしく頼む、と頭を下げられたので、恐らくラーマとシータのように特別な存在なのだろうと推測する。二人とも召喚されてはいるが、呪いによってカルデア内で出会う事が出来ないため、しょっちゅう文通しているようだ。
「わかった。他に聞きたい事とか出来たら、近くの英霊とかに聞いて。あくまで正当そうな英霊にね。おれとかに関係ありそうだったら直接聞きにきていいけど、普段は聖杯探索とか素材集めに特異点に行ってるからマイルームにはあんまり居ないかも」
「了解。対人戦や異形狩りにも精通きている。好きなタイミングで呼んでくれ」
そう言うと、オズワルドは部屋の中に入って行ったので、おれもオズワルドのマテリアルと本を読みにマイルームへ向かうことにした。
「・・・グウェン、ドリン。今もなお、俺は君に会いたい。また会って話しがしたい」
クラス:セイバー
真名:オズワルド
性別:男
身長・体重:177cm・73kg
属性:混沌 中庸
出典:北欧神話亜種 オーディンスフィア及び同レイヴスラシル
属性:地
ステータス
筋力:A
耐久:C
敏捷:B
魔力:B
幸運:E
宝具:A-
クラス別スキル
耐魔力:C
第二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など大掛かりな魔術は防げない。
個別スキル
始祖の王:A
とある伝説にある二人の冠無き王の内の一人。人類の始祖であるため、人に対して絶対的な有利を持つ。
強力な[人属性]特攻スキル。
女王の加護:A
女王の寵愛:A
死の女王オデットより受けた破滅の加護。セイバーは中でもお気に入りだった。
〔人型〕または〔魔性〕特性を持つものに対して特効と、弱体耐性を持つ。
宝具
『竜殺しの魔剣(ベルデリバー)』
ランク:B 種別:対竜宝具 レンジ:1 最大捕捉:1〜3人
強大な竜を殺すために製造され、予言の竜を殺した魔剣。空気中の魔力を吸い上げることで使用者の筋力、耐久ステータスに補正をかける。
また、真名解放をすることで自身にBランク程度の竜特効スキルを獲得することが出来る。
『切り裂け、彼女を害するもの全て(ダーインスレイヴ)』
ランク:- 種別:対軍、対人外魔剣 レンジ:60 最大捕捉:1〜100人
空気中の魔力を死の闇に変えて纏い、対象に向けて空間殺法を放つ奥義。
自身を害する魔剣であると共に、強大な災厄を払う人々の希望を体現する剣でもある。
FGOver.
Buster属性
自身のBusterカードの性能をアップ<オーバーチャージで性能アップ>+敵全体に強力な〔魔性〕特効攻撃[Lv.]
『逃れ得ぬ影、必滅の我が身(ストーカー・オブ・ザ・デス)』
ランク:A- 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
彼の生涯を表す宝具であり、弱点でもある。
周囲に斬撃を放ちながら死の闇を纏い、A+ランクの狂化状態を付与する。
自らが好きなタイミングで発動させることが可能だが、複数回使用すると大幅なステータスのマイナス補正がかかる。
マイナス補正が最大の状態で使用した場合、見たもの全てに襲い掛かる理性なき亡霊の影になってしまう。
参考資料:
『Fate/Grand Order』
『ODIN SPHERE LEIFTHRASIR』
同ゲームのARTWORKS
ぼくのかんがえたサーヴァントwiki