最近死後の世界から出ていないせいか見るもの全てが新しい、ちなみにこの辺では余りにも殺人事件が多く魂葬しに見回りしています。
おや?この家に新しい死者の魂が有りますね、今晩は失礼しますよ。
随分と散らかってますね、初めまして私は鈴木と申します雨竜龍之介君ですか挨拶が出来て大変素晴らしいですね。
これを見て何も思わないのか?ですか。
私は魂のバランサー唯のしがない死神ですので人が何人死のうが気にしませんよ、唯魂を放置すると悪霊さんになりますからねそうならないように魂を成仏させにきました。
おやその男の子はまだ生きていますね殺さないのですか?
生贄ですか時代が変わっても人間のすることはあまり変わりがありませんね。ご自由に悪魔でも何でも召喚してください、ただし英霊はいけませんよ死者の魂を呼ぶなんて世界のバランスが崩れてしまいますからね。
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いつも空虚だった、ひたすら生とは何か死とは何かを求めていた。それを知るためにひたすら殺し続けてきた殺した人間の生を知るために時間をかけて作品を作った事もあった。
そんなおり見つけたのはご先祖様の悪魔召喚の本、それに従い儀式をした、生贄も用意したそれでも答えは未だ出ない。
そんな中一人の男に出会ったバーコードハゲのヨレヨレのスーツを着たおっさん、こういったおっさんは何人も殺してきた趣味では無いが子供の目の前で父親を殺すのは実に良いインスピレーションを与えてくれるから。
でも目の前の男は違う笑顔なのだ、何処までも柔和で気の弱そうな雰囲気だがその中から出てくる気配が余りにも恐ろしい。
酷く透明な底無しの水底を覗く様な雰囲気、鼓動一つ呼吸一つするのに全力で意識しなければ止めてしまいそうな恐ろしさ。
その瞬間に自分の中で何かが弾けた。
部屋に満ちる青い神秘的な輝きと家の中で起こる不自然な強風。その中心からクールな衣装を纏ったナイスなダンナが出て来ようとして鈴木とか言うおっさんに切られた。
ナイスにダンナの後ろに最高にクールな門が開きその中から覗く巨大な鬼の伸ばした太い腕と手にした七首で突き刺され引き摺られていった。
クールなダンナは何か叫んでいたが抵抗虚しく門の中に引き摺られると門が閉まった。
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やれやれ、死者を蘇らすなと言っておいて目の前で死者を呼ぶなんて何を考えているのでしょうね全く、お痛をした以上2度と出来ないよう記憶を消しておきましょう。ついでに魔術回路も抜き取っておきましょうか。
しかしさすがアラヤのバックアップの有る魂ですね[座]に記録された魂まで成仏させるのに少し手こずりました。
ですが所詮人間だけの集合的無意識、木々や草花・犬や猫・鳥・虫・魚・細菌この地上に数多有る命の集合的無意識連合の綱引きなら絶対数の大きい後者が勝つと思っていました、最後の方はガイアもせっつかれていましたからね。ここ最近のガイアの怠慢は見るに耐えません人間ばかり優遇して年間二百種もの種が絶滅しているのですから絶滅させられた種の集合的無意識の残滓が結託してガイアを滅したら如何するつもりなんでしょうね。
まあ私の見立てでは後数千年もすれば魔王がこの星に生まれそうですね、いやぁ懐かしいですねソドムやゴモラ以来ですか。
そう言えば植物の集合的無意識さんが人間を滅ぼす為に酸素を代謝して地球を二酸化炭素で覆う考えは如何なったんでしたっけ?確か他の生物の殆どが死ぬから辞めろと言われていたのでしたかな。こんど世界樹さんにお話聞きに行きましょうかね。
考え事をしていたら間桐さん家に着いてしまいました。桜ちゃんと雁夜さんはきちんと魔術の宿題をしていますかね。
まあそこは私の考える事ではありませんね私はあくまで世界の魂のバランスの維持に気を付ければ良いのですから。
間桐の家ですが相変わらず酷い死臭がしますね。雁夜君は想像以上に綺麗になったと言っていましたが、これでは悪霊の溜まり場になりかねません。今度霊王様の社でも立てておきましょう。