東方氷災録   作:魔神王

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前回のあらすじ:

神奈子「ここはお前に任せる!」

三人称ムズい( ・ω・)


第八話『洩谷 諏訪子』

諏訪子は地面を操作し、黒森に当てる。

しかし、殴られ、防御?される。

 

(正面からは無理....なら)

 

先程と同じように、地面を操作し、ぶつける。

が、殴られる。

しかし、黒森は上に吹き飛ばされた。

 

原理は簡単、単に最初はフェイントであり、黒森の真下の地面を操作し、ぶつけたのだ。

 

「チッ....」

 

黒森は右手に妖力を集める。

そしてそれを地面に着くと同時に放つ。

 

「地殻変動」

 

地面が砕け、崩壊する。

 

足場は無くなったが、空を飛べる黒森には関係ない。

それは諏訪子も、同じだった。

 

(やられた!)

 

対して諏訪子は、この状況は不味いと思っていた。

 

彼女の能力は、地面に触れていないと発動できないのだ。

....まあ、彼女がそう思っているだけで、実際は溶岩を作れたりするが。

 

地面に戻ろうとも、凸凹しており、非常に足場は悪い。

能力を使って直そうとしても、黒森に殺られるだろう。

 

「ミシャグジ様!」

 

 

 

祟り神であるミシャグジの姿は、デカイ白蛇だ。

 

口から瘴気を放とうとするミシャグジ、だが、放つ前に黒森に近づかれ、殴り飛ばされる。

 

今度は鉄の輪を放つ。

変則的な動きをする鉄の輪。

 

しかし黒森はあえて受け、鉄の輪を砕いた。

 

もはや打てるてはない。

 

地面は操作できない、ミシャグジは殴り飛ばされた、鉄の輪はあれで最後。

 

詰みだ。

 

彼女、洩谷諏訪子は戦闘経験はない。

これでもかってくらいない。

戦闘のせの字すら知らないのだ。

 

結果、彼女が負けても、仕方がないことだったのだろう。

 

「....おわりだ..」

 

諏訪子の頭めがけて、拳が振り落とされたーー

 

 

 

 

 

「.....あれ?」

 

そんな

間抜けな声が、蘇ってからの第一声だった。

 

(なんで....私は死んだはず...)

 

ーー彼女は知らないが、この世界の日本の神々は、一定以上の(damage)を負うと、

強制的に自信の社に戻る仕組みである。

 

所詮、リスポーンというやつだ。

 

勿論デメリットはある。

神力の量が約10%低下。

これは時間経過で治る物ではない。

彼女の神力の量を100とするならば、今後ずっと90であると言うことだ。

勿論直す方法はあるが。

 

閑話休題 (それはともかく)

 

彼女は死んだことが無いので、知らなかっただけである。

だが、これは、本来の、この世界 (東方project)にはない法則 (システム)である。

 

「あれ....暗いな?」

 

 

時刻はまだ夕刻、此処まで暗い筈はない。

 

そんな疑問を持ち、外にでる諏訪子。

 

そして外は、闇だった。

 

「なに...これ....」

 

比喩では無い。

物理的に闇と化していた。

何を言ってるんだと言われそうだが、実際闇と化しているから仕方がない。

 

まず空。

 

闇だ、星ひとつ無い。

 

太陽の光も、月の光も、星の光も無い。

 

そして地面。

 

闇..というよりは漆黒という方が良いだろう。

いや、漆黒という言葉すら生ぬるい。

 

闇が現実と化した、それが正しいだろう。

 

そして全てが、闇と化していた。

 

家々や、木、畑等々。

 

神聖な場所である筈の社ですら、闇と化していた。

全てが黒い。

 

更に驚くのは、さっきから聞こえる轟音だ。

ダイナマイトを一万個爆発してもならないであろう音が、さっきからずっと鳴り響いている。

 

「行かなきゃ!」

 

 

謎の使命感に狩られた諏訪子は、先程までいた場所に向け、飛んで行くのだった。

 

 


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