神奈子「ここはお前に任せる!」
三人称ムズい( ・ω・)
諏訪子は地面を操作し、黒森に当てる。
しかし、殴られ、防御?される。
(正面からは無理....なら)
先程と同じように、地面を操作し、ぶつける。
が、殴られる。
しかし、黒森は上に吹き飛ばされた。
原理は簡単、単に最初はフェイントであり、黒森の真下の地面を操作し、ぶつけたのだ。
「チッ....」
黒森は右手に妖力を集める。
そしてそれを地面に着くと同時に放つ。
「地殻変動」
地面が砕け、崩壊する。
足場は無くなったが、空を飛べる黒森には関係ない。
それは諏訪子も、同じだった。
(やられた!)
対して諏訪子は、この状況は不味いと思っていた。
彼女の能力は、地面に触れていないと発動できないのだ。
....まあ、彼女がそう思っているだけで、実際は溶岩を作れたりするが。
地面に戻ろうとも、凸凹しており、非常に足場は悪い。
能力を使って直そうとしても、黒森に殺られるだろう。
「ミシャグジ様!」
祟り神であるミシャグジの姿は、デカイ白蛇だ。
口から瘴気を放とうとするミシャグジ、だが、放つ前に黒森に近づかれ、殴り飛ばされる。
今度は鉄の輪を放つ。
変則的な動きをする鉄の輪。
しかし黒森はあえて受け、鉄の輪を砕いた。
もはや打てるてはない。
地面は操作できない、ミシャグジは殴り飛ばされた、鉄の輪はあれで最後。
詰みだ。
彼女、洩谷諏訪子は戦闘経験はない。
これでもかってくらいない。
戦闘のせの字すら知らないのだ。
結果、彼女が負けても、仕方がないことだったのだろう。
「....おわりだ..」
諏訪子の頭めがけて、拳が振り落とされたーー
◆
「.....あれ?」
そんな
間抜けな声が、蘇ってからの第一声だった。
(なんで....私は死んだはず...)
ーー彼女は知らないが、この世界の日本の神々は、一定以上の
強制的に自信の社に戻る仕組みである。
所詮、リスポーンというやつだ。
勿論デメリットはある。
神力の量が約10%低下。
これは時間経過で治る物ではない。
彼女の神力の量を100とするならば、今後ずっと90であると言うことだ。
勿論直す方法はあるが。
彼女は死んだことが無いので、知らなかっただけである。
だが、これは、本来の、
「あれ....暗いな?」
時刻はまだ夕刻、此処まで暗い筈はない。
そんな疑問を持ち、外にでる諏訪子。
そして外は、闇だった。
「なに...これ....」
比喩では無い。
物理的に闇と化していた。
何を言ってるんだと言われそうだが、実際闇と化しているから仕方がない。
まず空。
闇だ、星ひとつ無い。
太陽の光も、月の光も、星の光も無い。
そして地面。
闇..というよりは漆黒という方が良いだろう。
いや、漆黒という言葉すら生ぬるい。
闇が現実と化した、それが正しいだろう。
そして全てが、闇と化していた。
家々や、木、畑等々。
神聖な場所である筈の社ですら、闇と化していた。
全てが黒い。
更に驚くのは、さっきから聞こえる轟音だ。
ダイナマイトを一万個爆発してもならないであろう音が、さっきからずっと鳴り響いている。
「行かなきゃ!」
謎の使命感に狩られた諏訪子は、先程までいた場所に向け、飛んで行くのだった。