魔球闘士イナズ☆マギカ~魔法少女と革命(カゼ)の少年達~ 作:サニーブライト
最終投稿から2か月、パソコンの問題は良い先のことを考えたり、修理費を踏まえても結局新しいのを買ったほうが良いと判断し、腹を掻っ捌き、血の涙を流す思いで新しいPCを購入しました。(年末の安売りを狙ったけどやっぱり切腹だった)
仕事が忙しかったり、新しいパソコンの使い方に慣れるのに時間かかったり、年末年始に風邪ひいたり、文章が浮かばなかったり、ポケモンやモンハンにはまったりしました。(後半ろくな理由じゃない)
でもようやく新しいパソコンに慣れていき、最新話も完成しました。
新しいパソコン、新しい年を迎え、ネオニューサニーブライトとして帰ってきました!
杏子
「長ぇし、ダセぇよ」
じゃ、これからもサニーブライトで。
投稿やっぱり遅いけど、『イナ☆マギ』再開します!
「てめえ……どっから出てきやがった。お呼びじゃねーんだよ」
突然現れたキュゥべえを威圧するように睨む杏子。天馬たちも先ほどまでの晴れ晴れとした雰囲気を捨てて警戒心を強める。そんな警戒心を全く気にして無い様にキュゥベえは小さなスタンドテーブルに飛び乗る。
「せっかく来たというのに随分なご挨拶だね。まどかも君たちも、みんな僕に対してずいぶん邪険になったみたいだね」
「まどかさん?」
「ああ、ここに来る前に会ってきたんだ」
「「「!?」」」
その言葉に一同に最悪の予感がよぎる。特にほむらは自分の過去を聞かせたくないばかりに連れてこさせなかった事が裏目に出てしまったと後悔する。
「ああ、安心しなよ。君たちが思っているようなことにはなってない。ただ、僕たちの事を彼女に教えてあげただけさ」
「そう……良かった…」
まどかが契約していなかった事に「ほっ…」と胸を撫で下ろすほむら。
「だが、貴様が何の意図もなく俺たちやまどかさんの前に現れるわけがない。一体何の用だ」
眉を細めてキュゥべえを睨み付ける剣城。
「そう敵意をむき出しにしないでくれないかな。僕はただ君たちに色々と伝えたいことがあって来たんだ」
「伝えたいことだと?」
「まず一つ。もう君たちは僕たちインキュベーターの事情を知ったんだろう?それなら補足として伝えとくべきだと思ってね」
「補足?おまんらがか弱い娘たちを食いもんにしとる胸糞悪い話に弁明でもするつもりか?」
錦が腕を組みながら顔を強張らせる。するとキュゥべえは大げさに溜息を着きながら言った。
「胸糞悪い?君たちは自分たちが家畜を食べることに対してもそう言うのかい?」
「何?」
「君たちは考えたことが有るかい?彼らがどういうプロセスで食卓に並ぶのかを」
その直後、天馬達の頭の中にあるビジョンが流れ込んでくる。それは古いプレハブ小屋の中で、そこにはたくさんの牛や豚、鶏たちが狭いケージに押し込まれており、自分達の運命を悟っているかのような空虚な目をしながらただ機械で運ばれてくるエサを食べ続けていた。
「あ…ああ…」
そこから彼らがどうなるのか、中学生である天馬たちでも理解できていた。
「やめてっ!」
その先を見ることを拒んだ葵が思わず叫び、それと同時にビジョンは途絶え、視界がほむらの部屋に戻る。
「その反応は理不尽だ。この光景が残酷だと言うなら君たちには本質が全く理解できていない。彼らは人間の糧になる事を前提に生存競争から保護され、淘汰される事無く繁殖している。牛も豚も鶏も、他の野生動物に比べれば種としての繁殖ぶりは圧倒的だ。君たちはみな理想的な共生関係にあるじゃあないか」
「同じだって言いたいのか?」
「むしろ僕らは人類が家畜を扱うよりもずっと君達に対して譲歩しているよ、杏子。曲がりなりにも知的生命体と認めた上で交渉しているんだしね」
「ふざけんな!ソウルジェムや魔女の真実を隠しておいて何が交渉だ!」
「馬鹿にしとるとしか思えんぜよ!」
水鳥と錦が怒声を上げるとキュゥベえは再び溜め息をついた。
「やれやれ、ここまで言っても理解してもらえないみたいだね。だったら君たちにも見せてあげるよ。僕たちインキュベーターと、この星の歴史をね」
その直後、天馬たちの頭の中に再びあるビジョンが流れ込んできた。それは天馬たちも歴史の教科書で見たことがあるような色んな時代の光景だった。しかし、その中で天馬たちの知る歴史とは違う部分があった。それは原始時代から始まったその光景の傍らに、正確にはあらゆる時代の少女たちのそばにいつもあの白い生物がいたことだった。
「僕たちインキュベーターはね、有史以前からこの星の文明に干渉してきた。数えきれないほどの大勢の少女たちがインキュベーターと契約し、希望を叶え、絶望にその身を委ねて。祈りから始まり、呪いで終わる。これまで数多の魔法少女たちが繰り返してきたサイクルだ。中には歴史に新たな転機をもたらし、社会を新しいステージに進ませた子もいた」
キュゥベえの声がナレーションを務めているかのように映像は次々と流れていった。その中には戦争の歴史的勝利や文明の発展など、魔法少女たちのよって持たされた幸せな場面も多数あった。だがそれをもたらした誰もが人々に魔女と恐れられ、拷問にかけられて殺されたりと見るも無残な最期を迎えていた。それは天馬たちにとってもキュゥベえの説明のおかげでテレビの歴史番組を見ているかのような感覚に陥っていなければ最後まで映像を見続けることが出来ないほどのものだった。
「………魔法少女たちは皆、君たちを信じていたんだよね………なのに―――君たちはそれを裏切ったの?」
「彼女たちを裏切ったのは僕たちではなく、―――むしろ、彼女たち自身の祈りだよ」
信助の問いにキュゥベえが言葉を紡いだ直後、映像に移る魔法少女たちの持つソウルジェムは次々とドス黒く染まっては砕けて魔女を誕生させていった。
「どんな希望も、条理にそぐわないものである限り、必ず何らかの歪みを生み出すことなる。やがてそこから災厄が生じるのは当然の摂理だ。そんな当たり前の結末を裏切りだというのなら、そもそも願い事なんてすること自体が間違いなのさ」
そう言うと、説明の終わりを告げるように全員の視界が一度闇に覆われ、直後に真っ白なほむらの部屋に戻る。
「………この映像、まどかにも見せたの?」
思わず尋ねるさやか。
「うん。まどかもこの歴史と摂理に関してはひどいと言っていた。でも、僕は愚かとは言わないよ。彼女たちの犠牲によってこの星の歴史が紡がれてきたこともまた事実だしね」
まるで自分には関係ないただの傍観者のような口ぶりで語り続けるキュゥベえ。
「そうやって過去に流された涙を礎にして、今の君たちの暮らしは成り立っているんだよ。それを正しく認識するなら、どうして今更、たかだか数人の運命を特別視できるんだい?」
「「「……っ!」」」
その瞬間、その場にいる全員がキュゥベえをキッと睨む。その流された涙の重みも知らずにひょうひょうと語り続ける生物を許せる者など、ここにはいなかった。
「やっぱり………あなたは間違いなく、私たち人類の敵のようね…」
ほむらが改めてインキュベーターがどのような存在であるか再認識し、眉を細める。
「それにしても暁美ほむら、君は時間遡行者だったんだね」
「………」
ほむらの言葉を受け流すように彼女に顔を向けるキュゥベえ。
「君は過去の可能性を切り替えることで数多の平行世界を横断し、この一ケ月間を繰り返した。すべては鹿目まどかのために」
「………それがどうしたというの?」
「なるほどね、それなら―――何故鹿目まどかが魔法少女として異常なほどの資質を持っているのか、ようやく分かった気がするよ」
「「「!?」」」
キュゥベえの衝撃の発言に全員が目を見開いて驚く。
「ど、どういうことキュゥベえ!?まどかさんの素質と、ほむらさんの時間遡行に何の関係があるの!?」
「天馬、魔法少女としての潜在能力はね、背負い込んだ因果の量で決まるんだ。一国の女王や救世主ならともかく、ごく平凡な人生だけを与えられたまどかに、どうしてあんな莫大な因果の糸が集中してしまったのか不可解だった。だが………ねえほむら。ひょっとしてまどかは君が同じ時間を繰り返すごとに、強力な魔法少女になっていったんじゃないのかい?」
「………」
ほむらは動揺しながらもこれまでの平行世界でのまどかを思い出す。自分を助けてくれた魔法少女のまどかはそれほど強い魔法少女ではなかった。だが、自分が時間遡行を繰り返し、その回数が重なってきたころにはワルプルギスを一撃で葬り、最後にはそれすら超える魔女になるほどの魔法少女になっていた。
「………やっぱりね。原因は君にあったんだ。正しくは君の魔法の副作用、というべきかな」
「………どういう、ことよ?」
ほむらは声を震わせながら恐る恐る尋ねる。
「君が時間を巻き戻していた理由はただ一つ。鹿目まどかの安否だ。同じ理由と目的で何度も時間を
「………!!」
「そ、そんな……それじゃまさか…」
そこから推測される結果が信じられず、神童は思わず声を漏らす。そして体を震わすほむらに向けてキュゥベえはとどめを刺すように告げた。
「お手柄だよ、暁美ほむら。
―――君がまどかを最強の魔女に育ててくれたんだ」
次の瞬間、ほむらは体中の力が抜けてしまったようにその場にへたり込んでしまった。
「ほむらさん!」
思わず慌てて駆け寄る天馬たち。ほむらは両手の平を床に着けて
「そんな………私が何度も繰り返したせいでまどかが…まどかが………私は、一体何のために………」
「ほむらさん、しっかりしてください!」
葵が必死に呼びかけるが、自責の念に飲まれたほむらは応じることが出来なかった。
「くっ…なんて皮肉な話だ…!」
どうしようもなく残酷な真実に剣城は悔しそうに歯を食いしばる。ほむらが頑張ってきたことが結局はインキュベーターにとって都合の良い展開にしかならなかったことに快くはなかった。
「……ほむらちゃんが繰り返した平行世界の数だけ、まどかちゃんが強くなっちゃった」
茜も暗い顔で呟く。
「平行世界の数だけ強くなる、か…」
「あれ?ねえ、天馬。僕たちも前にどこかで似たような話を聞かなかった?」
神童が眉を細めて繰り返した直後、信助が何かを思い出したように天馬に尋ねる。
「うん……確かに。俺にも同じことが起きていたような……あれは確か…」
「―――パラレルワールドの共鳴現象」
「そう、それだよ!………あっ!」
天馬が思わず相槌を打つように声の方に指差すと声を上げる。それに気が付くように全員が天馬の指す部屋の入口の方を向き、ほむらも思わず頭を上げる。全員の視線の先にいたのは、鳥の翼のようなエメラルドグリーンの髪型でオレンジを基調とした近未来的な服を着る少年。
「元気そうだね、天馬!」
「フェイ!」
天馬たちの世界の未来人、フェイ・ルーンがそこにいた。
――ED『HAJIKE-YO!!』(歌:空野葵)――
次回予告
天馬
「驚きの連続の中、ついにフェイが帰って来た!そして俺達はこの世界で新たなる決意を胸にする!」
次回!
『魔球闘士イナズ☆マギカ ~魔法少女と
第15話『新たなる
お待たせしたのに、ほぼ原作どおりでごめんなさい。
でも次回はフェイや天馬たちがキュゥベえに反論します。異議ありッ!って感じで。
そしてほむらたちはAパートで、読者の皆様には15話の終わりごろにサプライズが………
いつ発表になるかわかりませんが(コラ)、気長にお待ちください。
感想お待ちしております。