「さて、飛行魔法を習得するといってもアプローチの仕方は様々だ。故に、お前の魔法適性を聞いて誰に師事するかの参考にしようと思うのだが、わかるか?」
「適性って言われてもな。そういうの視てもらうことはできないのか?」
「できなくはないが……面倒だがまあ素人が判断するよりはいいか」
「何か問題でもあるのか?」
「問題というわけではないのだが、まあ、やってみればわかる」
「おいおい、不安になるじゃねえか」
「まあ健康に影響するようなことじゃないさ」
「健康以外には害があるんだな」
◇◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇ ◇◇◇◇ ◇
「それで私のところへ?」
「最初はやはりこことは違う世界で魔法を修めたお前がいいだろうと思ってな」
「俺以外にも異世界から来たやついたのかよ」
「お前みたいな特殊なケースではないぞ。出入り口が常に開いているからな」
「俺でも行けるのか?」
「行けるが仕事が先だ」
「ふむ、なら契約が切れたら行ってみるかな」
「その時は私が監視兼案内役をしてあげるわ」
「案内はともかく監視って……」
「巫女に町をめちゃくちゃにされて以来こっちの人に対する風当たりが強いのよ」
「個人で町をめちゃくちゃにするって何者だよ」
「加減を知らない子供だった頃の霊夢よ」
「あいつそんなとんでもないやつだったのか」
「その時は創造神と戦っていたのだろう?加減なぞしている余裕はないだろう」
「創造神ってなんだよ。人間と戦いが成立する相手じゃないだろ」
「普通ならそうなんだけどね」
「そこが霊夢の恐ろしいところさ」
「それ危機感もくそもなくないか?」
「その気持ちが命取りになる可能性も忘れないでほしいということだ」
「その辺の事情は私の知ったことではないわ。このまま無駄話を続けていてもしょうがないし、もう始めましょう?」
「それもそうだな。よろしく頼むぜ、アリス」
「しばらく時間もかかるだろうし、私は少し外すぞ」
「ええ。それじゃちょっと待ってて……はい、何か魔法を使ってみて」
「これは魔力で繋がってるのか?」
「そうよ。貴方の魔力の動きを視て私の魔法が使えるか判断するわ」
「へぇ、おもしれえな」
「んぅっ!?ちょっと、いきなり魔力を流し込むのはやめてちょうだい!」
「悪い悪い、ついできるかどうかやってみたくなっちまって」
「全く、危ないからもうしないで」
「悪かったって、使う魔法は何でもいいのか?」
「何でもいいけど、何種類か違うのを使ってくれるとありがたいわ」
「了解。んじゃ、……エアロラ!!……ケアル!!……ヘイスト!!」
「詠唱型で魔力濃縮ありね。こんな感じかしら……ケアル!!……何か違うわね」
「そういえば妹紅にケアル教えるの忘れてたな」
「彼女、魔法は得意じゃないと思うけど」
「使えそうなやつには片っ端から教えてみるようにって言われてるんだよ」
「ふぅん。まあ難しい魔法ではないみたいだし、よっぽど適性に欠ける人でもなければ使えるようになるでしょうね。習得にかかる時間は才能次第ってところかしら」
「そうか、時間はともかく使える奴が多そうってのはいい情報だな」
「それじゃ、早速私に教えてくれるかしら?」
「俺に飛行魔法教えるのが先じゃないか?」
「そうだったわね。貴方しばらくうちに住まない?」
「急にどうした?」
「お互いに自分の魔法を教え合いましょうってことよ」
「あー、効率でいえば住み込みの方がいいか。でも今の俺は雇われだからな」
「紫と話をつけないとダメか。じゃあ今日は飛行魔法とケアルの交換ね」
「一日で覚えられるかねぇ?」
「魔法の要領は似てるみたいだし、やればできるわ」
ギルよ、お前が教わる魔法はアリスが魔界で使っていたものだぞ
教え合いなんかしたら今はほとんど使ってない手札と今使ってる手札の交換になるぞ