ここは次元の狭間ですか?いいえ次元の隙間です。   作:ガラフ

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防御魔法の方向性

「今のは単体掛けだったが、全体掛けもできるぞ……ケアル!!」

 

「これは……どういう原理かしら?」

 

「これも対象指定よね?全体って言ってたけど、実際のところ範囲はどこまでなの?」

 

「味方全員もしくは敵全員だな。威力が半減するって制約があるから、プロテスみたいに威力がない魔法は基本的に全体掛けできないぜ」

 

「プロテス?」

 

「受ける物理ダメージを半減する防御膜を纏う魔法ね」

 

「一定ダメージを無効化する障壁じゃなくて?」

 

「実際に掛けるのが早いだろ……プロテス!!」

 

「…………なるほど、防御膜、ね」

 

「どうしたのよ。もっとアンタなりの解釈を喋ると思ってたのに」

 

「いえ、こういうアプローチは考えたことがなかったから」

 

「まあそうよね。普通防御系の魔法って言ったら狙った種類のダメージを無効化したり、もともと持ってる抵抗力を増幅したりするわよね」

 

「そうね。こんな、服を着るように抵抗力を追加する魔法なんて……」

 

「ほんと、どんなやつが考えたのかしらね」

 

「俺からしたらバリアみたいな突いたら壊れる防御魔法の方が変な発想だと思うけどな」

 

「どうしてそう思うのかしら?」

 

「そんな魔法いくらでも突破できるだろ。突破された後どうするんだ?」

 

「突破されたらお終いだから手を尽くして突破されないようにするのよ」

 

「基本的に魔法使いは貧弱だから耐えて回復するって発想に至らないのよね」

 

「貧弱っつっても腕が捥げたくらいで死にゃしねえだろ?」

 

「そんな状況でまともに魔法が使えると思う?」

 

「使えねえのかよ」

 

「その返しは予想外だったわ」

 

「口が動くなら魔法は使える、手が動くなら武器を振れる、そうだろ?……って思ってたんだが、ここの連中はそうでもないんだってな」

 

「当たり前でしょ!どんな修羅の世界の話よそれ!」

 

「貴方、そんなところから来たの?」

 

「まあ、死んでなけりゃ戦えるってのが当たり前の世界ではあったな。それにしても、腕が捥げた程度でダメになるってのは流石に軟弱過ぎないか?」

 

「いやいやいや、貴方の基準がおかしいだけだから!」

 

「そこまで追い込まれてる時点でどの道勝ち目はないでしょうしね」

 

「いや、回復しろよ」

 

「そんな隙がある相手に腕を持っていかれたりしないわ」

 

「ああでも、そこでこの類の防御魔法があれば立て直せなくはないのかしら」

 

「これ使う隙があったら回復できるじゃない」

 

「障壁と重ね掛けしておくのよ」

 

「あっそうか、そうよね」

 

「有効に使えそうなら何よりだ。じゃあこっちも……シェル!!」

 

「今度は魔法ダメージ用?」

 

「ご明察。どうだ?こいつらはすぐ使えるか?」

 

「すぐには難しいわね。しばらくは研究しないと」

 

「何でもかんでもすぐ習得されちゃ私の立つ瀬がないわ」




スカーレット姉妹そっちのけである
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