ここは次元の狭間ですか?いいえ次元の隙間です。   作:ガラフ

32 / 32
毒魔法は実戦向け

「貴方は実戦で役立つ魔法が好みなのよね」

 

「まあそうだな。生活に役立つ類の魔法は俺の世界では見なかったからな」

 

「なら貴方の師匠の生活には驚いたんじゃない?」

 

「ああ、正直かなり驚いたぜ」

 

「人形型の魔物を使役してると思われてたのよねー。ほんと、失礼しちゃうわ」

 

「あら、自立人形は一般人からすれば魔物じゃなくて?」

 

「そ、それはそうかもだけど今は違うじゃない!」

 

「そ。今はどうでもいいわ。そんなことより、貴方に教えるのは毒水の魔法からにするわ」

 

「そんなこっ」

 

「まあ落ち着けよ。そこで流せないから揶揄われるんだぞ?で、毒水の魔法ってのは?」

 

「ぐぬぬ……」

 

「金&水符「マーキュリポイズン」、金属毒を含んだ水球を自身の周囲に散らす魔法よ」

 

「金属毒ってのは馴染みがねぇな。どんな毒なんだ?」

 

「身体機能の低下が発生するわ」

 

「ってことは直接的なダメージじゃなくて戦闘能力の低下が期待できるってことか」

 

「そうなるわね。含む金属の種類によるけど、筋力の低下や骨の軟化は直接戦闘力が下がるでしょうし、頭痛や耳鳴りなんかは集中が乱れることが期待できるわね」

 

「なるほどな。戦闘中に意識が削がれるのはキツイ。かなり実戦向けだな」

 

「ねえ、その魔法って普段から使ってたわよね?」

 

「大丈夫よ。弾幕ごっこでは金属球と水球に分けて撃ってるもの」

 

「因みに、解毒はどうすりゃいいんだ?」

 

「解毒はできないわ」

 

「何?どういうことだ?」

 

「金属毒は体を壊す毒よ。体が壊れたからその分だけ機能が低下していくの」

 

「生物毒でも同じじゃないのか?」

 

「言い方が悪かったわね。金属毒が壊すのは修復が難しい部分なのよ。一部の生物毒にも言えることだけれど、毒を取り除いて体の修復を促したとしても、機能回復はほとんど望めないわ」

 

「肉や骨を直接壊してるわけじゃないのか?」

 

「どちらかというと肉や骨を再生する機能を壊す方がメインかしら」

 

「ねぇ、さっきからとんでもない内容を聞かされてる気がするんだけど?」

 

「貴女も魔女なら毒の研究くらいしたことあるでしょう?」

 

「回復不能な毒なんて研究しないわよ!」

 

「知らないということは対策ができないということよ。自分の身を守るためにも凶悪な毒の研究はしておくべきだわ」

 

「道理だな。俺もその意見に賛同するぜ。エスナが効けばいいんだがな」

 

「それはどんな魔法なのかしら?」

 

「体の異常を消し去る魔法だな。魔法的な状態変化を消すならディスペルだが、毒による身体異常ならエスナだろう」

 

「異常を消し去る?どういうこと?」

 

「健康な肉体に変換するんじゃないか?俺も使ってるやつを見たことはないからなぁ」

 

「肉体を変換って……」

 

「つくづく発想が違うわね」

 

「それより、そろそろ使い方を教えてくれよ」

 

「それもそうね」

 

「じゃあ、私はちょっと離れてるわね」




金属&水で毒っていうと公害病のイメージ

生物毒は血清があるものも多いけど、金属毒にはそういう話を聞かないよね
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。