ここは次元の狭間ですか?いいえ次元の隙間です。   作:ガラフ

5 / 32
仕切り直し

「で、さっきのは俺の勝ちってことでいいんだよな?」

 

「馬鹿を言うな!あれはお前の反則負けだ!と、言いたいところだが引き分けでいいだろう」

 

「おいおい、お前こそ馬鹿を言うなよ。あれで引き分けなわけないだろう」

 

「ならもう一戦やるか?」

 

「おうよ!今度はお前もまともに攻めて来いよ?」

 

「ふんっ。安い挑発だな」

 

「そんな顔してるってことはその安い挑発に乗せられてるってことじゃないのか?」

 

「冷静緻密な私の弾幕を受けてみろ!式神「仙狐思念」!!」

 

「単発の大玉なんぞくらうかよ!」

 

「さあ、それはどうかな?」

 

「おわぁ!?っぶねぇ!炸裂弾かよ!」

 

「そらそら、一発だけではないぞ!」

 

「おい待て一回しか使えないんじゃなかったのか!?」

 

「一発=一回ではないぞ!だいたい30秒から1分ほどの時間で一回だ!」

 

「チィッ!その間は同じ技を使い続けていいってわけか!」

 

「ついでに言えば時間が経つほど避けにくくするのが基本だぞ!」

 

「言ったそばから乱射すんのかよ!この乱射魔め!」

 

「終わり際が乱射じゃないスペルカードの方が珍しいと思うがな」

 

「ようやく終わりか。あたっちゃいけねえってのはキツイな」

 

「まあお前はよく避けたよ。このスペルは炸裂弾が綺麗に放射状に広がることと、炸裂の瞬間に敵のいたところを基準に炸裂方向が決まることが特徴なんだ」

 

「それがどうかしたのか?」

 

「大玉が炸裂した一拍後に大玉に向かって半歩横にずれれば炸裂弾に当たらないということだ」

 

「そうだったのか!?それじゃ走り回ってた俺が馬鹿みてえじゃねえか!」

 

「それがスペルカードの醍醐味なんだよ。避けやすい弾幕でありながらそうとは気付かせず、無様に逃げ回るのを見下してやるんだ」

 

「趣味の悪い女だな。これだから女は」

 

「ふんっ、何とでも言え。さあ次だ!式輝「四面楚歌チャーミング」!!」

 

「囲まれた!?おい!これ閉じる気じゃないだろうな!」

 

「それは移動制限用の弾幕だ。そら!本命の弾幕だぞ!」

 

「げ!お前この檻の中でその大玉避けろってのかよ!?」

 

「きちんと避けられるようになっているから安心しろ」

 

「無茶言うな!あたっ……ってない?」

 

「大玉は見かけより小さいというのが常識だ」

 

「俺みてえに避けてたら横の弾に当たっちまうってわけか!」

 

「ついでに言えば当たったと誤認したときに動揺して本当に当たってしまうことも期待できる」

 

「つくづく嫌味な攻撃だな!」

 

「もう一度言っておくが大玉に関してはここでの常識だからな?」

 

「わかったよ!とわぁ!?」

 

「む?急に精細を欠いたな。どうしたんだ?」

 

「あーくそっ。ヘイストとスピードが切れちまったんだよ」

 

「いつの間に魔法使ったんだお前は」

 

「タイムスリップで止まってる間にだが?」

 

「私を止めてる間にやってたのが自己強化とは……そんなこと戦闘前にやっておけ」

 

「え?」

 

「ん?」

 

「戦闘前にそんなことしてる余裕ないだろ?」

 

「待ってもらえばいいだろう?殺し合いじゃないんだぞ?」

 

「そうか。そうだったな。俺としたことがうっかりしてたぜ」

 

「お前は妙に抜けてるな」

 

「うるせーほっとけ」

 

「今のお前は八雲の傘下にあるのだ。放っておくわけにもいくまい」

 

「藍よ、さてはお前、自分で苦労を増やしていく性質だな?」

 

「ぐっ、い、いや、無駄に増やしているわけではないぞ!必要な苦労だ!」

 

「本当にそう思ってるんならいいんだがな?」

 

「おい、そのいやらしい笑みはやめろ」

 

「イラつくってことはやっぱり気にしてるんだろう?」

 

「仕方ないのだ!紫様はどうしようもなくなった時しか手を貸してくださらないし、かといって未熟な橙には務まらないし……」

 

「まあ、その、何だ。自棄酒なら付き合うぜ?」

 

「ははは、そうだな。なら早速今晩付き合ってもらおうか」

 

「どっか飲みに行くのか?それともここで飲むのか?」

 

「飲みに行こう。丁度お前の魔法を使えるかもしれないやつが屋台をやっているからな」

 

「屋台ってのは何の店だ?」

 

「移動式の店のことを全部まとめて屋台と呼ぶんだ。お前の世界にはなかったのか?」

 

「聞いたことないな」

 

「そうなのか。店に入るのとは違う良さがあるぞ」

 

「そいつは楽しみだ」

 

「さて、では夜までまだ少し時間があるがどうする?」

 

「藍から勝ちを取っておきたいところだが、一度実戦を試したいかな」

 

「そうか。そうだな……お前の紹介も兼ねてその屋台の主に相手をしてもらおうか。今の時間なら私が仕込みを変わっても問題ないだろう」

 

「店の主人って強いのか?」

 

「私ほどではないがなかなか長きを生きている。手札の数は中々だぞ?」

 

「相手にとって不足はない、か」

 

「むしろお前の経験不足を心配しておけ」

 

「経験の差をどうにかする手はあるぜ」

 

「ははは、普通なら自分の技術に自信があると思うところだが、お前だと相手の経験をなかったことにするんじゃないかって気がするな。そんなわけないが」

 

「ははは、その通りだぜ。流石の俺も経験を全部なかったことにはできねえよ」

 

「ははは、全部じゃなかったらできるんだな……ははは」

 

「一度に半分削るだけだ。ま、何度も繰り返せば最後にゃ全部なくなるんだろうがな」

 

「もうお前にできないことはないんじゃないかと思えてきたよ……はぁ」




変なところで抜けてるのがギルの魅力だと思うの

エクスカリパーとかエクスカリパーとか、あとエクスカリパーとか
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。