今回で原作前が終わります。後半は一気に時間が飛びますけど………
では、どうぞ。
夕夏side
玲奈ちゃんがユリンに変身して出撃してすぐ、また警報が鳴り響きだした。
「今度は何だッ!?」
「え~と…げっ、別動隊みたい。他のゲート2つからこっちに向かってきてる。」
束さんが表示しているマップには新たに赤い光点が2つあり、こっちへと近づいてきていた。
「ど、どうするんですかッ!?」
「施設の広さならISは使えない…だが、武装がこちらにも無い以上反撃の手段も無い…」
「じゃあ夏煉ちゃん、私達が行こうか。」
「そうね、情報も欲しいし。」
「ち、ちょっと待てッ!?」
私達が出口へ向かおうとしたら、織斑さんが慌てた感じで呼び止めた。
「何ですか?」
「まさか君達が戦うとでもいうのか?」
「そうですよ、玲奈ちゃんと同じ力もありますからね。」
私はゲーマドライバーを、夏煉ちゃんがゴーストドライバーを見せる。
「しかし…‼」
「大丈夫ですよ、強さなら私達3人は同レベルですから。」
「……………………すまない、頼む…‼」
「「分かりました。」」
織斑さんが辛そうに声を出し、それに答えてから私達は光点があった場所へと駆け出した。
千冬side
「…情けないな………ブリュンヒルデ等と呼ばれておきながら、こんな時に限って無力とは…‼」
私は拳を握り、近くの壁を叩いた。
白騎士事件の悲劇を、もう繰り返さない為に力を持ったつもりだったのに………
「ちーちゃん…」
「解ってる………束、インカムを貸してくれ。先に出た子のサポートに入る。」
「うん、わかった。」
束からそれを受け取り、私は今自分が出来る事を始めた。
夕夏side
私は途中で夏煉ちゃんと2手に別れ、入ってきている部隊の予測進路の脇道の無い通路上に立っていた。
「ん………貴様、何者だ‼」
待つ事数秒でその部隊がやって来た。
数は7人か……この狭い通路なら楽勝かな…
「ここの防衛を任されている者だよ。」
「我らの任務は実験体の確保……邪魔をするなら排除する。」
相手はそう言って、銃や短剣を構えた。
実験体ってレンちゃんの事か………あの子をこんな人達に渡す訳にはいかない…‼
「悪いけど、貴方達の任務はここで終わりだよ。」
私は両手にガシャットを持ち、起動させた。
『爆走バイク‼』『ギリギリチャンバラ‼』
「フェイズ3、変身。」
『ガシャット‼ガシャット‼ガッチャーン‼レベルアップ‼』
「ッ!?撃て‼」
私の行動に慌てて発砲してくるが、それは前に出たゲートとチャンバラゲーマが防いでくれて、それが終わるのと同時にゲートを潜りゲーマと合体して仮面ライダーレーザー・レベル3になる。
『ば~く走‼独走‼激走‼暴走‼爆走バイク‼アガッチャ‼ギリ・ギリ‼ギリ・ギリ‼チャンバラ‼』
「さあ、お覚悟…決めなさい。」
『ガシャコンソード‼』
五種類ある武器アイコンから、剣を選び取り実体化させて手に持つ。
「パワードスーツ!?でも、数ならこちらが上なのよ‼」
「ッ!?待ちなさい‼」
数で有利だと悟ったのか、一人の女性が恐らくリーダーだろう人の声を聞かずに、短剣を持って突っ込んでくる。
相手の能力も分からないで突っ込んでくるなんて…
「…バカでしょ?」
『コ・チーン‼』
ソードを氷剣モードにして、向かってくる敵をすれ違い様に切り、更に振り返りながらの一閃で氷漬けにした。
「なッ!?」
「悪いけど、もう終わりよ。」
『高速化‼』
私は近くにあったアイテムを取ると、目にも止まらぬ速さで一人を氷結させる。
「た、待避‼総員待避よッ‼」
隊長の指示で全員が逃げようとするが、それよりも速く私が追いつき、斬りまくって全員を氷結させた。
「ふう、夏煉ちゃんの方も終わったかな?」
夏煉side
私は夕夏とは別の反応がある場所に向かい、曲がり角から見つけた敵の観察をしていた。
(数は6人…ワザワザ正面から相対しなくてもいいか。)
懐から春花眼魂とインセクト眼魔眼魂を取り出して、眼魂の方をドライバーのバックルに入れる。
『アーイ‼バッチリミトケー‼』
するとそこから黄色のラインに桃と白を基調としたレオタード風のパーカーに、フードの頭部にはピンクの大きなリボンをつけているゴーストが出てくる。
「変身。」
『カイガン‼ハルカ‼傀儡‼薬物‼開発王‼』
それを羽織り、仮面ライダーヘレナ・ハルカ魂になり、更に左腕にあるグレーの中央に窪みのある箱【プロトメガウルオウダー】にインセクト眼魂をセットする。
『インセクト‼』『Loding!INVESTION・QUEEN‼』
すると頭に昆虫の触角が付いたピンクの帽子がプラスされた。
「さてと…」
『ダイカイガン‼ハルカ‼オメガドライブ‼』
私は必殺技を使い、大量の蜂を作り出す。この子達の針には特製の薬が塗られている。
「それじゃよろしくね?」
私の言葉に頷いた蜂達は、敵に突っ込んでいく。
「な、何だッ!?」
「この蜂、何処から‼」
「ちょっ‼刺さないで…‼」
そんな悲鳴は数秒で終わり、角から見ると全員が倒れていた。
「即効製の睡眠薬、効果はバッチリね。」
私は変身を解くと、ソイツ等の襟首を掴んで引きずりながら束達のいる部屋へ戻った。
玲奈side
私が戻ると部屋には動物の王者な戦隊のポーズをした氷の彫刻が7つと、グースカ寝ているバカが6人いた。
「お帰り、玲奈ちゃん。」
「ただいま…束さん、これが回収してきたコアよ。」
「お~、ありがとね♥」
「んで、これが入ってきた虫?」
「そう、私と夕夏で仕留めた。」
うわ~、生身でこの二人相手とか無理ゲーでしょ…
私が憐れみの目で虫達を見ていたら、レンが私に近づいてきた。
「あの…ゴメンナサイッ‼」
「へ?」
そして突然謝ってきたので、一瞬ポカン…としてしまった。
「何でレンが謝るのよ?」
「だって………この襲撃は私のせいで起きたんですよ?それなのに、皆さんに解決してもらって…」
「ていっ」
「あうッ‼」
段々暗い顔になっていくレンを見て、私は彼女の鼻にデコピンを喰らわせた。
「な、何を「別にレンのせいだなんて、誰も思って無いわよ。」…へ?」
「ああ、私もつけられていたしな。」
「それに~、束さんも狙われる理由満載だしね~♪」
「だ、そうよ?」
私の言葉に織斑さんと束さんが援護してくれた。
「ありがとうございます…‼」
「さて、そろそろコイツらから情報を貰いましょうか。夕夏、夏煉、起こして。」
「「任せて。」」
氷像を夕夏がガシャコンソードで溶かし、寝ている奴等を夏煉が何か薬を注入して起こしていた。それ、人体に悪影響ないわよね?
「う………こ、ここは?」
「ハロハロ~♪起きたかい、虫ケラの諸君?」
「し…篠ノ之束ッ‼」
最初に起きた女が束さんを見て驚愕の声を上げた。
「君達をここに送り込んだのは誰だい?勿論拒否すればどうなるか解ってるよね?」
「ヒィッ!?」
女は後ろに下がりながら体を探るけど、武器なんてすでに外しているに決まってる。
「ほら、後5秒だけ時間をあげるよ。5、4、3、2、い…「わ、わかったッ‼話す‼話すからッ‼」だったらさっさと言えよ?」
「私達をここに寄越したのは………がッ!?」
そいつが喋ろうとした瞬間、少し苦しんだと思ったらその場に倒れた。
「ありゃ、もしかして死んじゃった?」
織斑さんが動脈を測るが、すぐに首を横に振った。
「たぶん、自白しようとしたら毒が全身を巡るようになっていたんだろう。」
その後、起きていない奴等も調べたら全員が死んでいた。どうやら一人発動すると、全員が連鎖的に発動する仕掛けだったみたいね。
「これで手掛かりゼロか…」
「どうやら相手はよっぽど自分の素性を知られたくないみたいね。」
「どうする、玲奈ちゃん?」
「だったら来る奴全部、潰すだけよ。」
レンはもう充分苦しんだんだもの、これ以上苦しめようって奴がいるなら、私が必ずブッ飛ばす‼
「取り合えず向かってくる奴は潰すとして、今後の事を話しましょう。」
「今後?」
「私達、まだ宿を決めてないじゃない…」
「あ…」
夏煉の言葉に夕夏は思い出した様な顔をした。この世界に来てから怒濤の勢いだったから私もすっかり忘れてたけど…
「お前達、泊まるところがないのか?」
「ええ…」
「だったら束さんの所に住む?」
その発言に私達は束さんを見る。
「いいんですか?」
「たまにお仕事とか依頼を手伝ってくれるなら問題ないよ~。」
「………全員集合。」
レンを含めた4人で円陣を組み、どうするか話し合う。
「どう思う?」
「私は良いと思うよ?ここならあらゆる情報も手に入りそうだし。」
「私も夕夏と同じ意見よ。」
「レンはどう?」
「え、え~と…」
彼女は少し悩むが、やがてしっかりとした目で…
「私も良いと思います。それに、あの人が今後ISを宇宙開発へと向けてくれるのかどうか、この目で確かめたいですから。」
「そう………なら、決まりね。」
円陣を解き、私は束さんに頭を下げた。
「それじゃ、よろしくお願いします。」
「OK‼部屋は後で案内するから。」
ということで、この世界での寝床をGETだぜ‼
レンside
玲奈さんや夕夏さん、夏煉さんの戦いを見て私は凄いと思うと同時に、少し嫉妬してしまった。
研究所から逃げる時、あの強さが私にあれば………お姉ちゃんを死なせずに済んだかもしれない…
でもそれは既に過去に起きてしまった事で、今更どうする事も出来はしない。
それでも思ってしまう、私に強さが有ればと………
不本意にも私は最強のIS乗りになるための実験体だったので、身体能力はかなり高い。
でも、心が強くなかった。だからあの3人を見てあの人達からなら、それを教われるかもしれないと思った。
なので………
「私を弟子にしてくださいッ‼‼」
「「「いきなり何ッ!?」」」
侵入者の処理をした後、休憩スペースとなっている場所で私が3人にそう言ったら驚かれた。
「私も強くなりたいんです!もう誰かに守られてばかりなのも嫌なんです…自分の身くらい自分で守れる様に………そして、私みたいに苦しんでいる子がいたら助けてあげられる様になりたいんです‼」
「………………本気で言ってる?」
「はいッ‼‼」
「「「う~ん………」」」
3人はしばらく腕を組んで悩んでいましたが…
「分かった、私が面倒みてあげる。」
玲奈さんがそう言ってくれました。
「良いんですかッ!?」
「その代わり、教えられた事は絶対に守る事!少しでも破ったらその時点で破門だからね?」
「はいッ‼」
「良いのかな…?私達も鍛える為に旅してるのに…」
「誰かを教え導くのも、立派な特訓だと思うわ。陽太義兄さん達もそうだったと思うし。」
「………なら、いっか。」
「よーし、これからビシバシいくから覚悟しなさいよ‼」
「はい、師匠‼」
夕夏さんと夏煉さんが何か言っていたけど、私はそれが聞こえないくらいやる気に満ちていた。
これからの修業を頑張って、絶対に違う自分になってやる‼‼
玲奈side
私達が束さんの所にお世話になって1年が経過した。
その間に色々な事があった。違法な研究所を襲撃したり、眼魂を分解しようとした束さんをブッ飛ばしたり、犯罪組織を潰したり、ガシャットを分解しようとした束さんをブッ飛ばしたり、レンの特訓をやったり、ゲーマドライバーを分解しようとした束さんをブッ飛ばしたりとかだ。何か似たようなのが複数あるのは気にしない方向で………
でも、一番変わったのは…
「コラ、もうフカ‼私の残してたケーキ食べたでしょッ‼」
「だから、知らないって言ってるだろ~‼」
束さんの研究所に新たに1人入居者が増えた事だ。
レンが追いかけ回してる金髪の女の子は【篠原 フカ】。とある違法研究所で実験体にされていた女の子だ。
彼女はレンと同い年なので、最初の頃は友達みたいな感じだったけど、今では姉妹の様な関係になっている。
因みに私が戦い方を教えているので、2人からよく【師匠】と呼ばれている。
「あれ、どしたの~?」
そこに目の下に隈を作った束さんがやって来た。この人また研究に夢中になって徹夜したな?
「レンが冷蔵庫に取っといたケーキが無くなって、フカが食べたかの喧嘩中。」
「えッ!?そ、そうなんだ~?誰なんだろうね~?」
その言葉に彼女は冷や汗をダラダラと流しながら、平静を装おうとしていた。
ん~?この反応………まさか…
「あれ、束様?昨日の夜に糖分補給とか言って、ケーキを食べてませんでしたか?」
「くーちゃん、シーッ‼‼」
やっぱりか………夜食は太るから止めろって言ってるのに…
「「た・ば・ね・さぁ~ん?」」
それが聞こえてたのか、走り回っていた二人が束さんを睨んだ。
「ア、アハハ………………………逃げるが勝ちッ‼」
「「待てコラァァァァァァァァァァァァッ‼‼」」
そして今度は3人での追いかけっこになった。
おお、レンもフカも大分スピードが上がったわね。今度は銃弾の回避訓練にしようかな?
とりあえず、二人の為にも逃げる束の足を引っ掛けて転ばせておいた。
「お~い、皆テレビ見てみなよ‼」
そこで夕夏が呼んできたので、全員でテレビに視線を向けると…
『繰り返しお伝えします。本日、世界で初めてISに乗れる男性が見つかりました‼名前は【織斑一夏】かのブリュンヒルデ【織斑千冬】さんの弟さんです‼』
アナウンサーが慌てた感じで話していた。
「ISって女性にしか乗れないんじゃないの?」
「バグじゃない?」
「でも、これは一波乱ありそうね…」
「よーし、皆ちゅ~も~くッ‼」
そこで束さんが声を上げたので、今度は束さんに視線を向ける。
「れーちゃんにゆーちゃん、かっちゃんにれんちゃんにふーちゃんはこの春からIS学園に入学してもらいまーす‼」
「「「「「はい?」」」」」
その唐突な内容に私達はポカン…とした。
「ようは、いっくんの護衛をやって欲しいって事だよ。」
「あ、なーる…私は別に良いわよ。2度目の高校生活なんて面白いじゃないの‼」
「玲奈ちゃん一人だと危なっかしいから、私もいくよ。」
「私も了解よ。」
「レンとフカもいいわね?」
「「はい、師匠ッ‼」」
「よろしい、ならば支度だ。」
弟子2人が準備しに行ったのを見た後、私は束さんを見た。
「本当は護衛は二の次で、あの子達に学校生活を送って欲しいだけなんじゃない?」
「………何でそう思うの?」
「師匠の勘‼」
「アハハハハハ、さっすがれーちゃん‼大正解だよ。せっかく生きているんだから、楽しいことをいっぱい経験して欲しいからね。」
「そうね…んじゃ、私も準備してくるわ。」
「よろぴこね~♪私は皆の手続きをやってるから~。あ、それと君達全員のアレは、束さんの開発した新型パワードスーツって事にしておくから~♪」
その言葉に私は返事代わりに軽く手を振っておいた。
そんじゃ、弟子達の学生生活、満喫させてあげますか‼
『え~、速報です!!ただいま【エレボニア帝国】の大企業・ラインフォルト社で男性でも使えるパワードスーツが発表されました!!その名は【騎神シリーズ】!!これに伴い、完成した試作機6体をパイロットと共にIS学園に送るそうです!!』
「それで、成功例2つはまだ見つかりませんの?」
「申し訳ありません‼先の捜索隊は連絡が途絶え、新たな部隊で今も全力で捜索しておりますが…」
そこはとある一室……そこでロングヘアーとショートヘアーの二人の女性が向かい合っていた。ロングヘアーの女性は豪華なデスクの椅子に座り、ショートヘアーの女性はその女性に対して頭を下げていた。これを見るにこの二人は上司と部下の関係の様だ。
「早く見つけなさい。アレを他の組織に奪われるのは何としても避けないと…」
「はッ‼この身にかけ「失礼いたします。」おい、報告中だぞ‼」
その部屋に新たにメガネを掛けた別の女性が、書類の束を持って入ってきた。
「これは失敬、ですがこちらも仕事ですので。」
「何ですか?」
「例の書類をお持ちしました。」
そしてメガネの女性は、デスクにいる女性に書類の束を渡した。それは、様々な少女の情報が書かれた物…履歴書だった。
「ありがとう………………………ッ‼これは…‼」
それを確認していた女性は、ある少女達の履歴書を目にした瞬間、驚きに染まった。
「?…どうされましたか?」
「フフ………まさかこんな所にいるなんてね…」
そして束から2枚の書類を抜き取り、ショートヘアーの女性の足下に落とした。
「?………………コイツらッ!?」
「場所は分かったのだから、必ず確保しなさい。」
「はッ‼‼」
それを拾った女性はその書類を持って部屋から退出していった。
「貴方は彼女のサポートを。」
「畏まりました。」
ロングヘアーの女性はメガネの女性にそう指示すると、彼女は頷き部屋から出ていった。
「………………フフフフフ‼もう逃がさないわよ、実験体の分際で私に逆らうなんて…‼」
ロングヘアーの女性は部屋にある大きな窓から見える景色を見ながら一人呟く。
「待ってなさい、成功例
こうして様々な問題を抱えながら、IS学園の新たな1年は始まった。
どうでしたか?
次回から原作が始まります。
次回、『IS学園入学』
「お前は…………ゲンムッ!?」
では、また次回でお会いしましょう。