御堂玲奈の異世界譚   作:疾風の警備員

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どうも、疾風の警備員です。

シンフォギアXDで、ガシャチケを使って一回回したら一発で戦国ギアの翼が、そのあと、十一連一回と単発一回で戦国ギアのマリアが当たりました……最近くじ運いいけど、何か不幸が起きそうで怖い…

今回はバトルロイヤル開始までです。

ではどうぞ。


開戦!!バトルロイヤル

クラス代表を決めるタッグ制のバトルロイヤルをすることが決定した日の昼休み…

 

 

一夏side

 

「どうしたらいいんだ…」

 

俺は食堂でそのパートナーを誰にするのか頭を抱えていた。最初はクルトかアッシュに頼もうと思ったんだけど…

 

(悪いが僕達は参加しない。)

 

(既にハルキやユウナが出んだ。俺達まで出たら楽しみがいがないだろ?)

 

という事ですげなく断られてしまった。

 

「それじゃ、俺が組める奴がいないじゃん…」

 

周りは知らない女子ばっかでなんか誘い難いし…見てくる目が怪しい奴ばっかだから組みたくない。

 

「このままじゃボッチ参戦じゃねぇかよ!!どうすりゃ…「随分悩んでいるみたいじゃないか。」へ?」

 

突如聞こえたその声に、俺は覚えがあった。

 

そのどこかツンケンしてるけど、実は可愛い人形集めが趣味で、たまに頬擦りして癒しを得ている女の子の声は…!!

 

「ほう(ガンッ!!)ごはッ!?」

 

「何か人の恥ずかしい秘密の事を考えただろ?」

 

「人の心、読まないでくれませんッ!?」

 

その女の子の名前を呼ぼうとしたら頭に衝撃が走り、涙目になりながら視線を俺を叩いたであろうその手に持ったお盆で肩をトントンと叩いているポニーテールの女の子を見る。

 

「久しぶりだな、一夏。」

 

「ああ、本当に久しぶりだな…箒。」

 

彼女は俺が小学4年生まで同じ学校で過ごした幼なじみ【篠ノ之 箒】だった。

 

「でも、久しぶりの挨拶がお盆の一撃とか酷くねぇ?」

 

「なら、千冬さんの出席簿の方が良かったか?」

 

「それだけは勘弁してください。」

 

箒のお盆アタックと千冬姉の出席簿アタックを比べた俺は、速効で頭を下げた。

 

だってあの一撃、尋常じゃねえ痛さなんだぞッ!?本気で一瞬、記憶が全部飛んだかと思ったわッ!!

 

「まあいい……悩んでいるのは代表決定戦のパートナーか?」

 

「……そーなんだよ、アッシュとクルトには断られたし…周りは知らない女子ばっか…………ん?」

 

そこで俺はふと思った。すぐ近くに知ってる女子いるじゃんと!!

 

「まあ、なんだ……お前がどうし「頼む箒ッ!!俺と組んでくれ!!」うぇぇぇッ!?」

 

これも神の…いや、箒は女だから女神か……とにかく女神の導きに違いない!!

 

「俺にはもうお前しか頼れる奴がいないんだ…!!頼むッ!!」

 

「し、ししししししし仕方ないな…!!良いだろう!!私が相方を勤めよう!!」

 

「おおッ!!ありがとう、箒ぃ!!」

 

やった!!これでボッチ参戦しなくてすむ!!

 

「だ、だが……そろそろ手を離してはくれまいか…!?」

 

「へ?」

 

箒に言われて自分の手を見ると、俺の両手が箒の手を包み込むように掴んでいた。どうやら無意識でやっていたみたいだ。

 

「おっと…悪かったな。」

 

「い、いや…気にするな!!」

 

何か箒の顔が赤いけど大丈夫かな?……いや、ここは食堂だし、他の奴等に見られて恥ずかしかったんだな!今後は気をつけよう…

 

「それで箒はどれくらいISを動かせるんだ?」

 

箒なら参考書を捨てた俺よりも詳しいと思って聞いたけど…

 

「それは……」

 

すぐに口ごもって、視線を俺から反らした。

 

あれ?これってもしかして…

 

「まさか…殆んど動かした事ない?」

 

「うッ!!……………………(コクッ)」

 

「マジかぁぁぁぁぁぁぁぁ…」

 

その事実に俺は再び頭を抱えた。

 

俺はIS超初心者だからどうやって動かしたらいいのか、全くと言っていいほど解らない。だから箒に教わろうと思ったのに…

 

「はぁ…本当にどうしよ…」

 

「……………………そうだ、あの人達なら…」

 

そこで箒が何か思い付いた様な顔になった。

 

「心当たりがあるのか?」

 

「ああ、だが……引き受けてくれるかどうか…」

 

どうやら気難しい人なのかな?でも、他に心当たりもないなら一度頼んでみるしかない。

 

「とりあえず、放課後になったら一度聞いてみようぜ?それで駄目だったら、他を考えるしかないさ。」

 

「そうだな、まずは当たってみるか。」

 

となれば今は腹ごしらえだな!!時間も少し使っちまったし、早く食わねぇと、また千冬姉の出席簿アタックが炸裂しちまうッ!!

 

俺達は急いで昼飯を済ませ、教室へと向かうのだった。

 

 

 

それから放課後、箒に付き添って歩いていくとそこにいたのは、今回バトルロイヤルの敵である束さんが新型パワードスーツの装着者に選んだ人の一人の所だった。

 

って!?敵が俺達の指導なんかしてくれる訳…!!

 

「御堂さん。」

 

「あら、どうしたの?織斑君まで連れて…」

 

「私達にISの事を教えて貰えませんか?」

 

「OK♪」

 

「早ッ!!そして軽ッ!!」

 

まさかの即OKかよッ!?

 

「………………いいんですか?私と一夏は一応敵になるんですが…」

 

「ああ、織斑君は箒ちゃんと組むのね?別に、私達が使うのはISとは構造が全く違うし、レンとフカにも対策として基礎はもう一度教えるつもりだからね。後、二人にも強くなってもらった方が、あの子達の相手になるかもしれないし。」

 

……それならいい…………のか?

 

「それじゃ早速始めましょうか。」

 

御堂さんに従って俺と箒も歩き、アリーナの1つ……確か第2だったかな?…に入った。

 

「あ、師匠~!!」

 

「およ、お客かな?」

 

「ゴメンゴメン、この二人にも参加して貰う事になったんだけどいいかな?」

 

「「「「いいとも~♪」」」」

 

フィールドにいた他の4人の人達にも許可を貰えた俺達は、小比類巻さんと篠原さんの特訓の為に御堂さんと別れ、早速小鳥遊さんが借りてきていた量産型ISの1つ【打鉄】に乗る。

 

「まずは自分の感覚で飛んでみなさい。それから教えてあげる。」

 

鬼町さんにそう言われ、俺と箒は交代しながら打鉄を軽く動かしていく。でも歩く度にコケ、飛んだとしても速度は全く出なかった。下手すれば自転車の方が速いんじゃね?というぐらいに…

 

「なるほどね、だいたい解ったわ。」

 

「それ、破壊者の台詞。」

 

「別にいいでしょ、まずは二人とも歩く時は別にISを着てるのを意識しないで、普通に歩く時みたいに動いてみなさい。」

 

「「は、はい!!」」

 

とりあえず、鬼町さんに言われた通りに動いてみたら、一度に歩ける距離が少し伸びた。

 

「マジか…」

 

「2人とも変にISを纏っているって意識し過ぎて、1歩の進みが遅くなってたのよ。そのせいで片足の時間が長くなってバランスを崩していたの。だから逆に普通に歩けばその時間は短くなるから、バランスを崩しにくくなって距離が伸びたのよ。」

 

な、なるほど…!!確かにどこだったら安定するかとか考えていたから、片足の時間が長くなってたのか…!!

 

「それと飛行については…あまりイメージ出来てないようね?」

 

「はい、前方に円錐をイメージするっていうのが解りづらくて……」

 

「そういう時はこれね。」

 

今度は鬼町さんが俺達に何かを見せてきた。それは一冊のマンガだった。しかもISとは一切関係ない、バトルマンガを…

 

いや、これでどないせよと?

 

「見るのはマンガじゃなくて…ここ。」

 

鬼町さんが指差したのは、主人公が決め台詞であろう言葉を言っているシーンだ。

 

にしても【俺はもう決して自分を見失わない。この力は完全に……俺のものだッ!!】って何かカッコいいな…俺もこういうの作ってみようかな?

 

「見るのは主人公の台詞じゃなくて、その周りにある【集中線】よ。」

 

「これって見てると真ん中に吸い込まれる様な感じがするでしょ?まずはこれを意識してみて。」

 

小鳥遊さんの言葉に確かにそうだ…と思い、それで飛んでみると、さっきよりもかなり早い速度で飛べた。

 

「ISはイメージを意識して操作するものが多いからね、こういう身近な物からそのヒントを探る様にしなさい。」

 

「「はいッ!!」」

 

やっべぇッ!!この人達の説明すげぇ解りやすい!!頼んで正解だったかも…!!後で箒に何か奢ってやろう。

 

ちなみにその時の小比類巻さんと篠原さんは…

 

「「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!」」

 

「そらそらッ!!速度落ちてるわよッ!!残り10周に後30周プラスされたいッ!?」

 

「「師匠の鬼ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃッ!!」」

 

「…………………………プラス50周決定。」

 

「「ごぉめんなさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいッ!?」」

 

「全く…先に周り終えた方には、食堂で一番高いパフェ奢ってあげるわよ?」

 

「「よっしゃあああああああああああああッ!!」」

 

そんな感じでフィールドを生身で走り回っていた。

 

 

 

 

 

 

 

そして月曜日、クラス代表決定バトルロイヤルの日、レンとフカ、ハルキとユウナ、一夏と箒がそれぞれのチームでピットに集まっている中、セシリアだけは1人でいた。

 

(なぜ…?何故誰も私と組もうとしませんの…!?)

 

彼女は一週間前、バトルロイヤル決定の後パートナー探しをしたが誰からも相手にされず、そのまま期限を過ぎてしまい1人での参加となったのだ。もちろん、織斑先生に期間の延長を求めたが…

 

「特別扱いは認めない、潔く諦めろ。」

 

そう言われ、とりつく島も無かったのだ。まあ、1組は一夏の為にエレボニアチームを除いてなるべく日本人で固める様になっていて、クラスの大半が日本人だ。そこであんな発言をして謝らず、むしろ高圧的に頼まれて受ける者などいるはずがないが…

 

(ですが私は代表候補生!!ポッと出の者達に負けることなどあり得ませんわ!!)

 

しかし、彼女も代表候補生に選ばれたプライドがある。そう思う事で自分を奮起させるのだった。

 

 

一方レン達束チームでは、玲奈達が二人を応援していた…

 

「二人とも、最初に負けたら特訓量三倍ね?」

 

「後お小遣いも半額にするから♪」

 

「「そんな殺生なッ!?」」

 

「貴方達に拒否権はない。」

 

……………………応援?されていた。

 

「うう~…!!」

 

「その代わり、レンには景気付けにコレあげるから。」

 

「へ…?わぷッ!?」

 

そう言って玲奈はウサギの耳の様な飾りの付いた、ピンク色の帽子をレンに被せた。

 

「レンはウサギ好きでしょ?ネットで見つけて買っといたの。」

 

「わあ~♪ありがとうございます!!」

 

「ちなみに、最初に負けたらの罰にコレの金額の返金も追加ね?」

 

「死ぬ気で勝ちますぅッ!?」

 

「ちなみにアタシには?」

 

「「「ない。」」」

 

「うそーんッ!?」

 

まあ、そんな感じでほのぼのしていた……

 

 

そしてエレボニアチームでも、ハルキとユウナを応援していた。

 

「お二人とも、体調はどうですか?」

 

「ああ、問題ない。」

 

「もぅバッチリ!!」

 

「へッ!!不様に負けたら笑ってやるよ。」

 

「ハハ、そうならない様に頑張るさ。」

 

「ユウナさん、相手の情報は頭に入ってますか?」

 

「うん、しっかりとね!!」

 

「さすがは【情報局】だな。」

 

「二人とも、頑張ってきてくれ。」

 

「「ああ!!/うん!!」」

 

こちらはどうやら相手の情報を仕入れ、勝利への確率を高めたらしい。その顔には余裕があった。

 

 

「なあ、箒……俺達勝てるかな?」

 

「正直、厳しいだろうな…」

 

一方、一夏と箒のチームは勝ち目のない勝負と解っているのか、少々テンションが低かった。

 

「だが、ここでやらねば教えてくれた御堂さん達に申し訳が立たないぞ?」

 

「解ってる…だからできる限り足掻いてやるさッ!!」

 

自分の両頬を思いきり叩き気合いを入れる一夏。しかし、彼にはまだ問題があった。

 

「つか、俺の専用機……何時になったら来るんだ?」

 

そう、彼が使うはずの専用機が、未だに届いてなかったのだ。

 

「まさかこのまま来ないで、不戦敗なんてオチじゃねぇよな?」

 

「うーむ……織斑先生だから、強ち否定できないのがなんとも…」

 

「だよな…」

 

「お邪魔するわよー。」

 

そんな感じで落ち込んでいると、玲奈と夕夏と夏煉が彼らのピットに入ってきた。

 

「激励に来たわよ。」

 

「ありがとうございます。しかし、今絶賛のピンチなんです…」

 

「「「ピンチ?」」」

 

箒から話を聞き、玲奈達はため息を吐いた。

 

「全く…期限を守らないとか、開発者失格ね。」

 

「ほんとほんと。」

 

「お、織斑君!!織斑君!!織斑君!!」

 

そこに一組副担任である【山田摩耶】が慌てた様子で入ってくる。

 

「山田先生、どうしたんですか?」

 

「お、織斑君の……専用機が…やっと……届きま…した…!!」

 

そして背後の扉が大きく開くとグレー色の機体が入ってきた。

 

「これが織斑君の専用機【白式】です!!」

 

「え?これ、白っていうか……灰色?」

 

「もしかしてPS装甲?」

 

「よしッ!!通電させましょう!!」

 

「ま、待ってッ!?そんな物理攻撃無効化の装甲じゃないですからぁッ!?」

 

玲奈と夏煉が山田先生と遊んでいる間に、織斑先生が一夏の元にやって来た。

 

「千冬姉!!」

 

「すまない、遅くなったな。しかし、このままでは初期化(フィッティング)最適化(パーソナライズ)は試合をしながらになってしまうな…」

 

「ウェイッ!?」

 

フィッティングとパーソナライズを行わない限り、専用機は本来の性能を発揮できない。しかし、この作業にはかなりの時間が必要で試合まで後10分しかない現状では、どう考えても間に合わない。

 

「こうなったら、なるようにな「そんな時はコレ、兎印の高速パッチ~♪」へ?」

 

それでもやってやると気合いを入れた一夏だったが、夕夏が1つのUSBメモリを取り出し、それをパソコンに接続した。

 

「それはなんだ?」

 

「束さんが作ったもので、ISの初期化と最適化を高速で行えるアイテムなんです。これを使えば…織斑君、ISに乗って。」

 

「は、はい!!」

 

一夏が白式と乗るのを確認した夕夏は、USBメモリを挿した端末のエンターボタンを叩いた。するとウィンドウが幾つも現れては消えを高速で繰り返し、1分後には初期化が、それから3分後には最適化まで終わってしまった。

 

「うっそーん…!!」

 

「束め…相変わらず、やりすぎだ…」

 

光輝いた白式は見た目が純白に黄色や青がアクセントとなった色合いに、背中には大型スラスターがある姿へと変わった。

 

「すげぇ…」

 

「これで何時でも出られるよ。」

 

「ありがとうございます!!箒、コレならやれるぞ!!」

 

「やれやれ…勝てるかどうか解らないのに…だが、不戦敗なんて情けない結果になるよりかはマシか。」

 

そう呟き、彼女も打鉄に乗り込んだ。

 

「皆さん、もうすぐ試合開始です!!頑張ってくださいね!!」

 

「「はい!!」」

 

山田先生の応援に元気良く答え、二人はフィールドへと飛び出すと、アリーナは既に満員になっていた。

 

「うおッ!?なんだこの人数!?」

 

「どうやら他クラスからも観戦に来ているようだな…」

 

『さあ始まりました、一年一組のクラス代表決定バトルロイヤルゥッ!!実況は二年の私、黛 薫子と……』

 

『同じく三年で解説の布仏 虚がお送りします。』

 

「「まさかの実況付きッ!?」」

 

なぜこうなったかというと、一組の子が今回のバトルロイヤルの事を他クラスの子に話してしまい、それが凄まじい速度で学園中を駆け巡ったのだ。その結果、学園中の生徒が見に来る事態になってしまった。なお、アリーナに入れなかった者は食堂にある大型スクリーンでも映像配信されるので、そこに集まっている。

 

『まず現れましたのは、世界初の男性操縦者である織斑一夏君と篠ノ之箒さんの幼なじみペアッ!!篠ノ之さんは打鉄、織斑君は政府より与えられた専用機【白式】に乗っての登場だあッ!!』

 

一夏と箒が周りから響く大歓声に圧倒されていると、別のピットからセシリアが飛び出してきた。

 

『おおっとッ!!次に出てきましたのはイギリス代表候補生のセシリア・オルコットだ!!彼女とその専用機【ブルー・ティアーズ】は揃うと中々の高貴さを醸し出しますねぇ。』

 

『ブルー・ティアーズは第三世代機。どのような特殊武装があるのか見物です。』

 

「なんだ、パートナーが見つからなかったのか?」

 

「フン、もともといらないだけですわ!!」

 

「………………強がりにしか聞こえないな…」

 

1人で出てきたセシリアに、ざまあみろと箒が視線を向けていると、周囲の歓声が一際高まった。何事かと視線を巡らせると、エレボニアチームの二人がピットに立っていた。

 

『キタァァァァァァァァァッ!!今回の三つのメインの二つ目ッ!!エレボニア帝国からやって来た【特務科チーム】!!かの国が作り出した誰でも使える新型パワードスーツとは、どんなものなのでしょうかッ!!私、気になります!!』

 

『薫子さんは新聞部でしょう?』

 

実況がそんな会話をしていたら、特務科チームの二人は生身のままピットから飛び降りた。

 

『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ!?生身のまま飛び降りたッ!?下まで50メートルはあるのにッ!?』

 

その高さを落ちれば大怪我ではすまない。だが二人は余裕を崩さずにお互いを見て…

 

「ってユウナ、すまんッ!?」

 

「へ?………………………………ッ!!」

 

突如謝って顔を背けるハルキにユウナは首を傾げるが、すぐに何故かわかり、顔を赤くしてスカートを押さえた。どうやら落下の時の風で捲れ上がったスカートの中を偶然見てしまったのだろう…

 

「ハルキッ!!後で覚えてなさい!!」

 

「いや、忘れた方がいいんじゃないのかッ!?」

 

「…………………………」

 

「あ、アルティナ?」

 

「何ですか、クルトさん?」

 

「いや…何でもない…」

 

そんな事をやっていたら地面まで目前と迫っていたので、二人は慌てて右手に着けた有角の獅子が描かれたブレスレットを前に翳し、その名を叫ぶ。

 

「来いッ!!灰の騎神【ヴァリマール】!!」

 

「起きなさい!!緋の騎神【テスタ=ロッサ】!!」

 

その瞬間、灰色と緋色の光に二人は包まれ、地面にゆっくりと着地。そして光が収まるとハルキは灰色を基調とし、所々に黒や金の高貴さを漂わせる色合いに、背中には二つのスラスターを背負った全身装甲の姿に、ユウナは緋い中世の騎士を思わせる外見に、ウィングスラスターを背負った全身装甲の姿に変わった。

 

『おおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!あれがエレボニア帝国のおとぎ話【騎神伝説】で語り継がれる七つの騎神の内の二体、灰の騎神ヴァリマールと緋の騎神テスタ=ロッサだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!』

 

その登場に周囲は驚きつつも、歓声はさらに強まっていく。

 

「あれがハルキとユウナの…」

 

「気を付けろ一夏、二人とも全く隙がないぞ…!!」

 

「ああ…!!」

 

ハルキとユウナの迫力に圧されていた一夏は、そこで最後のピットに立っているレンとフカを見つけた。

 

「そういえば、二人はどんなパワードスーツなのか結局教えてもらえなかったな…」

 

「ああ、一体どんな姿なんだ?」

 

『さあ、最後のチームである【束チーム】の二人も登場したぞッ!!篠ノ乃博士お手製の新型パワードスーツ!!一体どんな姿を見せてくれるんでしょうかッ!!』

 

実況の声に合わせ、二人は腰に三つの歯車と右側にレバーがあり、左側には何かを挿すだろう窪みが2つあるアイテム【ビルドドライバー】を当てて黄色いベルトを伸ばし装着する。

 

次に右手に色が青くメーターと端子がある銃のグリップに似たアイテム【リスクトリガー】を持ち、上部にあるカバーを外す。

 

これは玲奈達の世界でアザゼルがセントの持つハザードトリガーを制御しやすい様に改良を加えたもので、オーバーフロー状態でも自力で意識を保つ事が出来るが出力が多少落ち、制御もかなり困難な代物である。

 

レンとフカは玲奈達からベルトを託された時から制御の修行を行い、一年かけてオーバーフロー状態を通常時でも制御出来るようになったのだ。

 

その起動ボタンを二回押してオーバーフロー状態へと即座に移行できる様にする。

 

『『MAX HAZARD ON!!』』

 

それをビルドドライバー右側上部に取り付け、レンは赤と金で彩られた、フカは青と金で彩られた細長いアイテムを取り出してそれを振り始めた。

 

「「さあ、実験を始めようか。」」

 

『RABBIT!!』

 

『TANK!!』

 

数回振った後キャップを回し、レンは赤い兎でフカは青い戦車の絵を選択し、それを一度引き伸ばしてから折り畳み、ベルトに装填した。

 

『RABBIT & RABBIT!!』

 

『TANK & TANK!!』

 

『『ドンテンカン!!ドーンテンカン!!ドンテンカン!!ドーンテンカン!!』』

 

そして不思議な待機音が鳴り響く中、二人はレバーを掴むと思いきり回していく。

 

『『ガタガタゴットン!!ズッタンズタン!!ガタガタゴットン!!ズッタンズタン!!』』

 

すると二人の前後にプレス機の様な機械【ハザードライドビルダー】が展開される。

 

「何かしら、あれ?」

 

「ねぇ…何か嫌な予感がするんだけど…」

 

それを見て観客はある疑念を抱くが、二人はそんなもの気にせずファイティングポーズを取り、師匠達が叫ぶ言葉を口にする。

 

「「変身ッ!!」」

 

『『OVER FLOW!!』』

 

そして観客の予想通り、ビルダーが二人を勢い良くプレスした。

 

「「「「ひぃッ!?」」」」

 

『おぉぉぉぉぉぉぉぉぉっとッ!?これは一体どういう事だッ!?まさかの失敗なのかあッ!?』

 

『いえ、違います。』

 

虚の答えに合わせ、まるでパンが焼けたトースターみたく、チン♪という音と共にビルダーが開き、中から背が小さかったのに、一般の高校生の平均値まで背が伸びた二人が、左目が赤い兎で右目が青い戦車の複眼でそれ以外が黒一色な戦士が出てきた。だが、それで終わりではない。レンの側に赤い大きなウサギ型のロボットが、フカの側には青い小型戦車が六機に装甲車が一機やって来た。

 

「あ…」

 

「今度はどうした、アルティナ?」

 

「いえ、何でもありません。」

 

(フフ、あのウサギさんに反応したんでしょうね♪)

 

そんなアルティナを他所に、ウサギは体を分離して何かのアーマーとなり、戦車達もまるで鎧の様な配置に空中に並んでいく。

 

「これは…!!」

 

「あれって鎧だったのッ!?」

 

ハルキとユウナがそれに驚くと、二人は高速で動き回ってその鎧を身に纏っていき、最後に胸の鎧を纏うと頭部の複眼がレンは向かい合う赤い兎に、フカは背中合わせの青い戦車に変わった。

 

『紅のスピーディージャンパー!!ラビットラビット!!ヤベェーイ!!ハエーイ!!』

 

『鋼鉄のブルーウォーリアー!!タンクタンク!!ヤベェーイ!!ツエーイ!!』

 

そのままフィールドに着地した二人は片方の複眼をなぞり、最後に手を開く。

 

「「勝利の法則は決まった!!」」

 

『ついでに決めポーズも決まったアァァァァァァッ!!これが博士の新しいパワードスーツ……まるで日曜朝の特撮ヒーローを思い出しますねッ!!』

 

『ええ、ですが能力は未知数……これは波乱の戦いになりそうです。』

 

「あれが騎神か…カッコいいね。」

 

「ありがとう、君達のもカッコいいさ。」

 

「でしょッ!!アタシも気に入ってるんだ~♪」

 

まるで踊る様に回るフカこと【仮面ライダービルド・タンクタンクフォーム】。

 

それをレンこと【仮面ライダービルド・ラビットラビットフォーム】が苦笑いしながら見ていた。

 

「そんなのは所詮コケ脅しに過ぎませんわッ!!」

 

「だったら試してみるか?」

 

「お前に振るう剣に、私達は一点の曇りも持たないぞ?」

 

「お黙りなさい!!勝つのは私ですわッ!!」

 

『まもなく試合開始です。総員、武装の展開をお願いします。』

 

流れるアナウンスに従い、一夏と箒、ハルキは一振りの刀を、セシリアはスナイパーライフルの【スターライトMk.Ⅲ】を、レンとフカは同型である大剣型の武装【フルボトルバスター】を、ユウナがマシンガンを内蔵したトンファー型の特殊警棒【ガンブレイカー】を手にする。

 

『それでは…………試合開始ッ!!』

 

そして、薫子の合図に全員が動きだし、中央で激突するのだった。




いかがでしたか?

レ「レンです!!」

フ「フカだよ~♪」

レ「とうとう始まりました、バトルロイヤル!!」

フ「いや~皆強そう強そう…」

レ「でも私達だって負けられないよッ!!」

フ「特訓三倍とかお小遣い半額とか、何としても阻止しないとなッ!!」


次回【勝者は誰だ!?】


レ・フ「「次回もレッツ、ビルドアップ!!」」
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