問題児たちが異世界から来るそうですよ?-愚者も一緒に来るそうです-   作:歌穏

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第二話

「あ、ありえない。あり得ないのですよ。まさか話を聞いてもらうのに小一時間も消費してしまうとは。学級崩壊とはこのようなきっとこのような状況を言うに違いないのデス…」

「ガッキュウ崩壊って、なんですかね…」

「そこですかっ?!小一時間面白そうに黒ウサギのことを見るだけで一言も話さなかったというのに、それを経ての第一声がっ?!」

「どうでもいいことでうるさいぞオマエ、さっさと話を進めろ」

うーん?と首を傾げてロイルが一言呟いた言葉に対して、黒ウサギが半ば本気の涙の浮かべながらツッコミ、それをばっさりと十六夜に切られつつも、やっと黒ウサギは話を聞いてもらえる状況を作り出すことに成功した

四人は黒ウサギの前の岸辺に座り込み、話に耳を傾ける

といっても、その意識はまあ、聞くだけ聞いてやろう、という程度のとっても上から目線ではあるが

それでも黒ウサギは気を取り直して、わざとらしく咳払いをしてから両手を広げた

「それではいいですか、皆様。定例文でいいますよ?言いますよ?さあ、言います!ようこそ、“箱庭の世界”へ!我々は皆様にギフトを与えられた者たちだけが参加できる『ギフトゲーム』への挑戦資格をプレゼントさせていただこうかと召喚いたしました!」

「ギフトゲーム、ですか?」

定例文を、念を押すように繰り返してから、一気にそれを話した黒ウサギのギフトゲームの言葉に、ロイルが聞き返す

「そうです!既に気づいていらっしゃるでしょうが、皆様は全員、普通の人間ではございません!その特異な力は様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた恩恵でございます。『ギフトゲーム』はその“恩恵(ギフト)”を用いて競いあう為のゲーム。そしてこの箱庭の世界は、兄妹な力を持つギフト保持者がオモシロオカシク生活できる為に造られたステージなのでございますよ!」

手を使って箱庭をアピールする黒ウサギに、飛鳥が質問するため挙手する

「まず初歩的な質問からしていい?貴方の言う“我々”とは貴方を含めた誰かなの?」

「YES!異世界から呼び出されてあギフト保持者は、箱庭で生活するにあたって、数多とある“コミュニティ”に必ず属して頂きます♪」

「嫌だね」

「属していただきます!そして『ギフトゲーム』の商社はゲームの“主催者(ホスト)”が掲示した賞品をゲットできるというとってもシンプルな構造となっております」

飛鳥の質問に答えている最中の黒ウサギに、しれっと断った十六夜に対して、重ねるように主張した黒ウサギは、説明を続けた

その説明に、今度は耀が手を挙げる

「……。“主催者”って、誰?」

「様々ですね。暇を持て余した修羅神仏が人を試すための試練と称して開催されるゲームもあれば、コミュニティのちからを誇示するために独自開催するグループもございます。特徴として前者は自由参加が多いですが、“主催者”が修羅神仏なだけあって凶悪かつ難解なものが多く、命の危険もあるでしょう。しかし、見返りは大きいです。“主催者”次第ですが、新たな“恩恵”を手にすることも夢ではありません。

 後者は賛歌のためにチップを用意する必要があります。参加者が敗退すればそれらはすべて“主催者”のコミュニティに寄贈されるシステムです」

「後者は意外と現実的なゲームのようですね。それならばチップはお金のみ、というわけではないのでしょう」

「ええ、賭けられるチップ様々ですね。金品、土地、利権、名誉、人間……そしてギフトを賭けあうことも可能です。新たな才能を他人から奪えばより高度なギフトゲームに挑むことも可能でしょうし、ギフトをかけた戦いに負ければ当然―――ご自身の能力も失われるのであしからず」

ふむ、と納得したように感想を述べたロイルに、黒ウサギは同意してから愛嬌たっぷりの笑顔に、黒い影を見せる

挑発とも見れるその笑顔に、同じく挑発的な声音で飛鳥が問う

「そう。なら最後にもう一つだけ質問させてもらっていいかしら?」

「どうぞどうぞ♪」

「ゲームそのものはどうやったら始められるの?」

「コミュニティ同士のゲームを除けば、それぞれの期限内に登録していただければOK!商店街でも商店が小規模のゲームを開催しているので良かったら参加していってくださいな」

黒ウサギの発言を受けた飛鳥は片眉をぴくりとあげた

「……つまり、『ギフトゲーム』とはこの世界の法そのもの、と考えてもいいのかしら?」

お?という顔をした黒ウサギは、ふふんと、鼻を鳴らして、説明をしようとした

「それは違う気がしますね。このギフトゲームとやら、そもそも双方の同意が無ければ成り立たない仕組みのよう。と言うことは、ギフトゲーム以外にもそういったもの…食料なんかを得る方法があると思いますし、同意がなければゲームが初められないのであれば、それが犯罪だとわかる輩はゲームに同意しないでしょうから、ゲームを始めることすら出来ないでしょう」

飛鳥の言葉に、自分なりの解釈を話したロイル

彼の言葉に、うんうんと黒ウサギは頷いて説明を始める

「皆様なかなか鋭くていらっしゃいますね。我々の世界でも強盗や窃盗は禁止ですし、先ほどそちらの方が仰ったように金品による物々交換も存在します。ギフトを用いた犯罪などもってのほか!そんな不逞な輩はことごとく処罰します――が、しかし!『ギフトゲーム』の本質は全く逆!一方の商社だけがすべてを手にするシステムです。当店に置かれている商品も、店側が提示したゲームをクリアすればただで手にすることも可能だということですね」

「そう、なかなか野蛮ね」

「ごもっとも。しかし“主催者”は全て自己責任でゲームを開催しております。つまり奪われるのが嫌な腰抜けははじめからゲームに参加しなければいいだけの話でございます」

黒ウサギは、そこまででひと通りの説明を終えたのか、一枚の封書を取り出した

「さて。皆さんの召喚を依頼した黒ウサギには、箱庭の世界における全ての質問に答える義務がございます。が、それら全てを語るには少々お時間がかかるでしょう。新たな同士候補である皆さんをいつまでも野外に出しておくのは忍びない。ここから先は我らのコミュニティでお話させていただきたいのですが………よろしいです?」

「待てよ。まだ俺が質問してないだろ」

静聴していた十六夜が威圧的な声を上げて立ち上がる

ずっとその顔に刻まれていた軽薄な笑顔がなくなっていることに気がついた黒ウサギは、構えるように聞き返した

「……どういった質問です?ルールですか?ゲームそのものですか?」

「そんなものは()()()()()()。腹の底からどうでもいいぜ、黒ウサギ。ここでオマエに向かってルールを問いただしたところで何かが変わるわけじゃねえんだ。世界のルールを変えようとするのは革命家の仕事であって、プレイヤーの仕事じゃねえ。俺が聞きたいのは……たった一つ、手紙に書いてあったことだけだ」

十六夜は視線を黒ウサギから外し、他の三人を見回し、巨大な天幕によって覆われた都市に向ける

彼は何もかもを見下すような視線で一言、いった

 

「この世界は………()()()()?」

 

そのセリフに、他の三人も無言で返事を待つ

彼らを呼んだ手紙にはこう書かれていた

『家族を、友人を、財産を、世界のすべてを捨てて箱庭に来い』と

それに見合うだけの催しものがあるのかどうかこそ、ここにいる四人にとって一番重要な事だった

四人の視線を受けた黒ウサギは、笑う

 

「――YES。『ギフトゲーム』は人を超えた者たちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は、外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」

 




今回は原作で誰が言ったのかわからない所にオリ主を突っ込んでみました
とっても、キャラの言葉をオリ主の言葉としたところもございますが
原作に不自然ない程度に絡ませるって難しいですよね、他の方々凄いです…見習いたい…

それと、お気に入り登録、ありがとうございます
不定期でいつ書けるか、更新できるか不明、みたいな作者ではありますが、励みになります
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