遊戯王 第四魔法と決闘者達   作:T3PO

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昨日全てが失せても香り。
明日誰もかが失せても酔えて。
百年経っても失せない甘美。
今日世界が失せようと。

勝利の美酒に口づけるまで。


第二話 死神殺し、星墜とし

・・・五月。初夏の輝きと梅雨の暗雲の中で。

 

 

香蘭高等学校を有する総合決闘育成都市「デュエル・ユニバース」。

当然、授業がある。クラブもある。飲食店がある。繁華街がある。

 

いや、比喩に抜きにして、その学園都市には若者にとって必要な「全て」があった。

それは、美味さと量と安さで三分割したような飲食店だとか、バカ騒ぎするのに十分な居酒屋、公園、研修館だとか。人生の全てを費やしても読み切れないだけの書物を有する図書館だとか、口座の全てを費やして道を踏み誤らせるギャンブルだとか。

 

研究所、善き教師、スポーツ、病院、産婦人科、詐欺師、アルバイト先、治安、自然、優秀者、落第者、地元民、移民。

聖邪が混沌に渦巻く大都市。

 

だけど。

 

「さあ盛り上がってきました!!「12クラス合同新入生大会」!!!ついに!ついに!!ついにいにににににい!!!!!決勝だあああああっ!!!」

 

「おおおおおおおおおおお!!!」

山なりの様な歓声。3000人以上の生徒の視線で灼かれるデュエル場。

決闘亡者の地獄か天国か。

 

そう。

何より、決闘があった。

 

この街が「楽園」と呼ばれるそのワケは。

決闘さえ諦めなければ、絶対に誰かと繋がっている。

そう、誰もかれもが。八百屋のみいちゃんもお医者さんのアッ子ちゃんも。

義なる者にも不義なる者にも善い人も悪い人も。静かにそして確かに「決闘」に降られていた。

寂しくても楽しくても。それでも決闘が好きな奴だけしかいなかったッ・・・!!!

 

 

「第2話 死神殺し、星墜とし」

 

 

 

「Aブロックッ!!!3組に所属ッ!!その邪悪で王道なタクティクスは新入生ながら既に「魔王」ッ!!絶望の鎌が全てを屠るッ!!「源氏亮介」!!」

 

「おおおおおおおおおおおおおお!!!」

「Bブロック!!!まさかのダークホース、まさにダーディ☆ヒーロー!!正々堂々卑怯な魔手がお前の心臓キャッチするッ!!!名前まで悪っぽいッ!「ツラヌキジョー」!!!!!」

 

「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

「ぶうううううううううううううううううううううう!!!」

 

「!?」

 

「おおっとツラヌキジョー!ブーイングの嵐だ!?だがだがしかし黙れ負け犬共!!司会者的には公平で紳士的な決闘を希望しま~~~っす!」

 

「ひゅううううううううう!!」

「ぶううううううううう!!!」

「やれええええええええええええええ!!!」

 

これまたカオス。羨望だとか、恨みだとか。そういうモノが背中に突き刺さる。

・・・にやにやが止まらない。最高の笑顔でギャラリーにファック☆ユーのハンドサインを送る。

 

唸る!更に唸るギャラリー!!ひゅー。

 

入学から1か月。この短い期間で僕は自分の名前の価値を見直してきていた。

 

名前勝ちなのか妙に決闘を申し込んで貰える事が多く、いつの間にかクラス外の知らない奴からも名前を覚えてもらっていた。

そんな事もあり、入学直後の戦績はそれなりの好成績。流石に勝率は6割位だったが、総決闘数は184回。うっかり新人戦の条件である、「100回の試合数と勝率5割以上」を越えていた。

 

優勝候補同士が潰し合ったとか、組み合わせの妙もある。

だけど、このトーナメントを勝ち残れた。

「勝って目立つ」。単純だけど最高の栄誉だ。

このまま新人戦で優勝すれば、あやふやな闇でしかなかったプロの道は、高級住宅街みたいに舗装され夜中でも照らされる、かもしれない。

 

最終決闘の相手は、骸骨に薄い皮を直接被せたような不健全な高身長。印象アンケートを取ったら七割が死神、二割が怖い、一割がドラッグ決めてそう、なんて出そうな「源氏亮介」君。よりによって決勝戦が邪悪な戦いになってしまった。

 

「宜しく。」

「宜しく。」

 

淡々と。十分すぎる挨拶。

 

ディスクが点滅・・・またしても「後攻」・・・。

 

 

「では・・・・決勝戦‼‼‼デュエルうううううう!!!!!!!」

 

 

「「デュエル!!!」」

 

 

 

 

・・・・・・・

 

「38・・・39・・・40枚。よし。ぴったり。」

皿幽霊の様なつぶやきを漏らす翠髪の美女。

10枚ずつに分けた山が4つ。ちゃんと必要な枚数になっている。

 

「・・・何をされているのですか?カルーアさん?」

 

呆れた顔で豆板醤が尋ねる。堅苦しい燕尾服はいつもどおりだが、今いる控室という場所のせいか執事というよりもマネージャーの様だった。

 

「誰かがあたしのデッキのカードを勝手に弄ってないか。確認しただけよ。」

 

「それ正気で言っていますか?」

 

「正気も正気よ。あたしを誰だと思っているの?「カルーア・ミルク」よ?学園の。いや学園都市内の決闘者の中でも1番強い。それがあたし。だったら、あたしを負かす為に勝手にカードを抜いたり、不要カードを足したりしてでも勝ちたい子がいてもおかしくないじゃない。」

 

「被害妄想もいいところだと思いますが。」

 

「慎重で用心深いと言ってほしいわ。それよりも決勝戦始まったわね。ツラヌキジョー君。勝って欲しいなぁ~~~~。」

 

 

「すっかりファンですか。・・・しかし、これは厳しい。」

 

TVから流れる決勝戦。海賊映画で出てくる喋る骸骨を思わせる痩せ細った源氏が、「簡易融合」を発動させ、EXデッキから野鳥が飛び出した。

 

「「でろ!「LL-インディペンデント・ナイチンゲール」」!!」

「そして喰え!貪れ!アドバンス召喚!!「The Tyrant Neptune」!!」

 

最強最悪の水星の死神・・・!!!

 

The Tyrant Neptune 効果モンスター

星10/水属性/爬虫類族/攻 0/守 0

このカードは特殊召喚できない。このカードはモンスター1体をリリースしてアドバンス召喚する事ができる。このカードの攻撃力・守備力は、アドバンス召喚時にリリースしたモンスターの元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値分アップする。

このカードがアドバンス召喚に成功した時、墓地に存在するリリースした効果モンスター1体を選択し、そのモンスターと同名カードとして扱い、同じ効果を得る。

 

LL-インディペンデント・ナイチンゲール

融合・効果モンスター

星1/風属性/鳥獣族/攻1000/守 0

「LL-アセンブリー・ナイチンゲール」+「LL」モンスター

(1):元々のカード名に「LL」を含むXモンスターを素材として

このカードが融合召喚に成功した場合に発動できる。そのモンスターが持っていたX素材の数だけ、このカードのレベルを上げる。

(2):このカードの攻撃力はこのカードのレベル×500アップし、このカードは他のカードの効果を受けない。

(3):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。このカードのレベル×500ダメージを相手に与える。

 

あまりの禍々しさに何者も目を疑う禁忌のコンボモンスター。

それが「インディペンデント・ネプチューン」。

それは三つの単純明快な暴力の化身。

本来なら「出すのに手間がかかるがまあこんなもんか」と許容範囲だった「LLインディペンデント・ナイチンゲール」の「効果を受け付けない」「レベル×500のバーン」「レベル×攻撃力500」の能力。

それを生贄の能力を引き継ぐレベル10のモンスター「タイラント・ネプチューン」が喰らった結果。

 

「攻撃力6000・効果を受けない・毎ターン5000の効果ダメージを与えられる」怪物が、お手軽2手で生まれてしまった。

 

「「喰らえ!5000のバーンを!!」」

 

「「ぎゃあああああああああああ!!!」」

 

「「更に、二枚カードを伏せてターンエンド。」」

 

次のターンはない。突破しようにも効果は効かない。6000という絶妙な攻撃力が、「ホープザライトニング」すら受け止める。もはやドローするまでもなくサレンダーをしたって誰も咎めない。そんな死地であった。

 

「・・・こればかりはどうしようもないですねェ・・・」

気まずそうに豆板醤がトップランカーの機嫌をなだめようとする・・・が。

 

「ふふふ。いいじゃない。この感じ。」

 

「はい?」

 

「彼の「異能感覚」。純粋な殺気。それを図るには丁度いい。・・・あたしがワザワザ特別評価をいれてやったのよ・・・。魅せなさい・・・!!」

TVに映るその青年の眼はカミソリよりも鋭く、見据えるのはフィールドの「化け物」を越えた、決闘者その人。何一つ、恐れる要素がなかった・・・!!!

 

 

「「ドロー!!!まずは「ツインツイスター」!!手札の「D‐HEROダイナマイトガイ」を捨てて、セットカード2枚を破壊する!!」」

 

 

「「ちい!!「奈落の落とし穴」と「強制脱出装置」・・・!!」」

 

「「手札から、「D-HEROドリルガイ」、召喚!そのエフェクトで手札のもう一つの「ドリルガイ」を特殊召喚・・・!アナザー・ワン」」」

 

「「・・・効果ダメージが。5000で助かった。おかげでこれがギリギリ発動できる・・・!!」」

 

「「!!!」」

 

「魅せてよ!!何するものぞ!!ツラヌキジョー!!!」

「それ誤用ですけど・・・」

無邪気に学園トップはモニターをのぞき込む。

 

「いけ。「超越融合」。ライフ2000を払い場の2体のモンスターで融合・・・!!カモン。」

 

「暗黒郷の男!!「D‐HEROディストピアガイ」!!!」

 

「「ッ!だが!!攻撃力2800!!俺のタイラントには及ばない!!」」

 

「「エフェクト発動!墓地のドリルガイの攻撃力1600分のバーンを受けろ!」」

 

源氏 7000-1600=5400

 

「「っは!ここまでの試合を見てるけどよォ、ツラヌキジョー!お前の勝ち筋は基本、奇襲染みた効果ダメージ!だが流石にもう削り切れないだろォ!?」」

 

「「確かに。俺の戦法はアンタの言う通り「効果ダメージ」、大好きだ。卑怯に、汚く、強欲に。そうやって勝って来た。けど。」

 

「「舐めるなよ。「卑怯者」の決闘は、そんな予想・決まった型を決めてない。だから「卑怯」なんだ。予測されるような可愛い戦術なら卑怯でもなんでもないだろう・・・ッ!いくぞ!」」

 

「「墓地の、「超越融合」のエフェクト!融合素材の「ドリルガイ」2体を復活!!そしてそのままエクシーズ召喚・・・・!!!」」

 

来いッ!!ランク4!!!「機甲忍者ブレード・ハート」!!」

 

一瞬、凍りつく空気。

予想できないXモンスターの登場に場の誰もが困惑した。

攻撃力2200の二回攻撃可能なモンスター。性能的に悪いカードではない。

だがこのカードはX召喚して素早くライフを削り取る為の能力であり、

まるでその場に攻撃力6000の化け物が居ないかの様な立ち振る舞いが妙な雰囲気を作り出していた。

 

最初に気づいたのは横目でTVを眺めていた豆板醤。「融合連合」代表として、「そのカード」は嫌でも良く目に入った。

次に予測したのは町中の「HERO」使い達。「そのカード」の対象は「E」も「E-」も「V」も「M」も。当然「D」も関係ないという事を思い出すのが若干のラグを生んでいた。

 

しかし、豆板醤もHERO使いも「そのプラン」は半信半疑でまさかそんなワケないだろうと、口に出せない。あまりに馬鹿らしく、ここまでの勝負をバーン効果やダイレクトアタック効果で強引に斬り抜けてきた卑怯者/ツラヌキジョーの印象とはかけ離れている。

 

だからこそ、彼の決闘は卑怯だった。

 

「「ブレードハート」の効果!素材を送り二回攻撃を可能にするッ!!更に墓地の「ダイナマイトガイ」を除外して「ディストピアガイ」の攻撃力を1000ポイントUPさせるッ!!3800ッ!!」」

 

「「必死に攻撃力あげて何になる!?雄たけび上げて特攻自殺かますのかぁ!?」」

 

「「バトルだ!「D-HEROディストピア・ガイ」で「マーキュリー」に攻撃!!」」

 

「「まじで特攻かよ!決勝戦だろうと簡単に潔よく諦めるその感じは気に入った!だが死ね!!反撃!!」」

 

 

「「だったらッ!俺、すっげェ諦め悪いから!絶賛嫌いになってくれ。手札から発動!!!「E・HEEO」…」」

 

 

 

「「オネスティ・ネオス」!!」

 

再び凍りつくフィールド。翼持つ英雄がディストピアガイに攻撃力2500という「力」を与え、合計値が6300を示めす。何人もの観客が「あ」、だとか「え」だとか、言葉にならない言葉を漏らして、1秒後。

 

「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」」

 

突然の喝采。パキパキと多重の拍手。凍り付いた決闘場にいきなり熱湯が注がれ、音が鳴り始めた。

 

「「嘘ォォォオ!?」」

 

「「攻撃力6300!!喰らえッ!!」」

 

輝く闇…矛盾しているようだがそうとしか言いようがない煌めきをその右手に篭らせて。

全力のただの正拳が水星を砕いたッ!!

 

凶星堕つ。禍々しき「怪物」は暗黒の「英雄」によって討取られた・・・!

そして何一つ守る物の無くなった決闘者に忍び寄るNINJA!!

 

 

「「ブレードハート」!連続攻撃ッ!!」

 

「「ぐふ!!がああああああああ!?」」

 

源氏ライフ5100-4400=700

 

 

「「これで俺はターンエンド。ディストピア・ガイはオネスティネオスの2500分だけ下がって3800。さあ。お互いライフはギリギリ。来いよ!!」」

 

「「俺のインディペンデント・ネプチューンが・・・ぁぁ!?く!!!ドロー!!「召喚僧サモンプリースト」を召喚!効果で守備表示になって、そのまま効果を」」

 

 

「「させないよ。「ディストピア・ガイ」のもう一つのエフェクト。「ダイナマイトガイ」で上がった1000分の攻撃力を下げることで、相手のカードを1枚破壊する。」」

 

「「卑怯者ォォォ!!!」」

 

「「アンサモンだ。召喚僧を破壊。」」

 

「「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼‼‼カードをセット!ターンエンドォ!」」

 

「「ドロー。止めだ。ディストピア・ガイでダイレクトアタック。」」

 

「「あああああああああああああああああああああああああ!!!!」」

 

派手な悲鳴と爆発と共に消え去るライフ。

 

「「決着ウウウウウウウ!!!優勝は!!!まさかの!!!卑怯者!!!「ツラヌキジョー」だああああああああああああああああああああ!!!!」」

「「「「ォおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」

過剰なアナウンスと過剰な喝采の大雨にうたれ、卑怯者の少年はまんざらでもなく嬉しそうに右手を挙げた。

 

画面の向こう側、カルーア・ミルクも同じように手を挙げて、子供の様に燥ぐ。

 

「ひゅうううううううううう!!良かった良かった!やっぱり彼を見込んだあたしに間違えは無かったのね!」

 

「・・・カルーアさん。・・・貴女。」

 

「な~~~~にィ????」

 

「早く会場に行かなくていいのですか?」

 

「何よ。人がテンション上げているのに水を差して。あたしを誰だと思っているの?「学園都市トップ・カルーア・ミルク」様よ。王者がそんな小走りに移動したらダメよ。悠然と振る舞い。悠然と立ちふさがり。そして。」

「悠然と叩き潰す。それが。あたしよ。ツラヌキジョー君はあたしのお気に入り。だから,

おもちゃにしていいのも、あたしだけなのだから。」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「しゃあああああああああ!!!」

 

勝負後、ガッツポーズをとるのはマナー違反とは理解していたが「優勝、貫 誠!」と大げさに鳴りわたるアナウンスの前に、僕の理性は無力だった。

 

勝った。ものすごいラッキーだったけれども。それでも新入生大会優勝だ。

これからもずっと勝ち続ける何てことは出来ないだろうし、スランプだって絶対に来る。

だけど、少なくとも今日は優勝したのだ。その事実だけはこれから世界が滅ぼうと変わらない事実だし、プロデュエリストのスカウトマンに覚えてもらえているハズだ。

 

最高だ。故郷を捨ててまでこの「楽園」にまで来たのは大正解だった。授賞式が終わったら、ほぼ運勝ちした対戦相手の皆様にリベンジ挑戦喰らう前に速攻でボロアパートに帰宅しよう。それで迂闊に出歩かない様にデリバリーピザでも頼んで・・・。

 

・・・?おかしい。

そろそろアナウンスが授賞式の流れを知らせるハズなのに。

なんか妙な間が空いている。観客席の同級生達も困惑し始めているし。段々、源氏君と2人きりで決闘場に立っている事が恥ずかしくなってきたぞ、これ・・・。

 

 

「え~~~。みなさん、お待たせいたしました。ちょっと想定外の事があり、アナウンス遅くなりした。ゆるしてちょ。」

 

ようやくフザけた司会・実況役の生徒がマイクを片手にしゃべり始めた。

そして、思いもよらぬ言葉を吐く。

 

 

「なんと!!サプライズ!!!デュエルです!!!ラスボス出現確定!!頑張れ!優勝者、ツラヌキジョー!」

 

はぁ!?もう一戦!?そんな話聞いていない・・・!講師の誰かか?

 

「そして新入生諸軍。制服の乱れは正したかな?拍手でお向かいなすってくだせェな!!学園一位!!!「カルーア・ミルク」様のご登場だッ!!!!!!」

 

ッ!!!

 

いつの間にかいなくなっていた源氏君。そしてその場所には奈落からリフトが上がってきて・・・。

 

翡翠の様な輝く長髪。如何にもプライドの高そうで。それでいてジーンズにキャミソールと言う俗っぽい格好の女王。学園内トップランカー、「カルーア・ミルク」が降臨した。

 

キャー、だのオーだの。本日数十回目でそれでいて最大の歓声。

ちくしょ。理解したよ。この大会、思っていたよりも参加者が少なかった。おかげで優勝も狙いやすかったのだけれど。恐らく、参加資格を持ちつつ辞退した連中が多くいたんだ。

そしてそのワケは。優勝しようと最後には「学園トップのエキシビションマッチ」という檻に閉じ込められて、なすすべなく潰されると知っていたから・・・!きっと既にサークルだのなんだので先輩から情報を貰っていたのだ。

 

「キミの決闘。大好きよ。良い勝負をしましょう?」

 

ニッコリと笑う学園トップ。嘘つけ。殺気が隠せてない。捕食生物の丸出した。

 

心の中で唱える。

「意地汚く。無意味だろうと。強欲。」

 

よし。頬を軽くたたいて、女王を見据える。

というか。なぜ僕がビビらなければいけないんだ。

のこのこ愚かなクイーンがやって来てくれた。

そうだ捕食者は「僕」だ。

 

 

「よろしくお願いします。」

「ええ。宜しく♪」

 

精々余裕ぶっコていろ・・・!油断したその喉笛を噛み千切って、「楽園」内の勢力図、塗り替えてやる!!!

 

「「決闘!!」」

 

 

・・・・・・半ば自己暗示の様に思想した「楽園の勢力図を塗り替える」。

それがこの数分後、「本当に」。しかも「カルーア・ミルク」も「ツラヌキジョー」自身も望まなかったカタチで 叶 え ら れ るとは露知らず。狼2匹デッキから5枚の剣を抜いた。

 




貫 誠(ツラヌキジョー)
年齢16歳
使用デッキ D・hero
基本的なデュエルスタイル 効率よくライフを減らす。騙し討ち。ハメ手。瞬間的な攻撃力の爆発。
出身 イーストノウス
性格 クレーバー時々ガキ。狡っぽい(実際の行動以上に狡そうな印象を与える。)
決闘以外に好きなモノ 将棋マンガ 
今の目標 話題性のある多方面で活躍できるプロデュエリストになる事
金持ちになったら欲しいモノ 家


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