捻くれぼっちプレイヤー   作:異教徒

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 大変遅れましてすみません。これからしばらく更新が遅くなると思うのでそのお詫びも併せて、ごめんなさい。

 今回は少しバトルありです。

 シリアス多めです。

 ではでは、どうぞ。


第19話:これは、デートであっても遊びではない。続

 「八幡さん...このスカートすーすーするんですけど...」

 「それがスカートのつらいところだよ...っていうかもう口調戻しません?」

 シリカが若干疲れてきたようなので口調を元に戻す。まあ、あれだけ演技ができたらそうそうばれはしないだろう。

 「で、作戦なんだが...。単純に立場を入れ替えるよりは俺がシリカのふりをして倒したほうがいいと思うんだ。一応一撃ぐらいは入れてもらいたいところだけど、無理はしなくていい。どうせ俺の体なんだし何しても問題はない。」

 「それだと、あとで80000さんが何か言われませんか?一応護衛として来てるんですし何かしておいたほうが...」

 「まあ、それが気になるなら別に構わないが、基本的に俺のことは気にしなくていい。どうせあいつらからの評判が悪くなっても俺は気にしないからな。」

 「でも、雪乃んさんたちからは...?」

 「あいつらは元から俺の性格を承知だから特に問題はない。...まあ、雪ノ下から小言ぐらいは言われるかもしれないが、それはいつものことだしな。」

 それでもシリカは納得が言ってない様子だったので少し悪役ぶってみる。

 「それに、俺はこの一件が終わったらこのゲームをやめる。どこか適当なゲームにコンバートしてそっちで波風立てずプレイする予定だからな。」

 「...だからって、周囲からの印象が悪くなるのはあまりいいことでないと思うんですけど。」

 「慣れたら大して気にするものでもないな。それより雪ノ下達にリアルに被害が出るほうが怖い。」

 「なんだかんだ言ってゆきのんさん達のことは大事なんですね...」

 「そりゃ、リアルの知り合いがストーカーにあったって聞いたら寝覚めはよくないからな。俺だってそこまで鬼じゃない。」

 シリカは何やら反論しようとしていたが、口を開きかけてやめた。

 「はあ...結局80000さんもキリトさんと似たもの同士ですか...リズさんの言ってたのってそういう...」

 何やら呆れた様子でため息をつく。こっちには何のことかよくわからないんだが...。まあ、今度キリトにでも聞いてみるか。

 「さて、準備は出来たな?この魔法の効果が消えないうちに片づけるぞ。」

 「はい。じゃあ、しばらくはまた外でお散歩ですか。」

 「あ、嗚呼。そうだな。あと、口調も直しとけよ?」

 「80000さんも、ですよ?くれぐれも私の評判を落とすようなことはしないでくださいね。...まあ、大丈夫でしょうけど。」

 何を基準にそう思ったのかはわからないが、とりあえず俺はこう返しておく。

 「ああ。そっちは何してもいいぞ。これ以上なく評判は落ちているからな。まあ、上がることはないだろうが。」

 

 

 

 外に出てしばらく歩くと、何やら視線を感じるようになった。特にスカートや胸の部分。

 この視線を毎日女子は受けているのかと思うとぞっとする。まあ、こんな視線を受けたら雪ノ下や川何とか崎が捻くれてもおかしくない...。これからは気を付けよう。

 「そういえば、そっちは妹がいるんだっけ?」

 突然、俺のふりをしたシリカに聞かれて我に返った。

 「うん。一人いますよ。ものすごくしっかりしたあほの子です。」

 とっさにシリカのふりをして返したが...これだとどっちが喋ってるのか分かりにくくてすごくやりづらい。

 「その妹と俺ってやっぱり似てるのか...?ああ、俺ってのはシリカのことだが...」

 「わかりにくいんでもう自分の名前で呼びましょう。こっちもなんだか混乱してきました。」

 「了解。妹キャラってどんな感じなんだ?」

 「年下だけど若干生意気でしっかりしてる感じですかね。ほら、リーファさんとかそんな感じじゃないですか。キリトさんに世話を焼いたりちょっと注意してみたり。」

 「なるほど...。じゃあ、後輩キャラってのは...?」

 「これは私の後輩なんですけど...。年上を扱うのがうまいっていう感じですかね。気が付いたらペースに飲まれてて仕事を押し付けられてるけど、なぜか怒れない。みたいなキャラです。」

 これは誰とは言わないが某いろはす。なぜか奉仕部に居座ってる生徒会長。まあ、最近はあいつもそれなりに仕事をするようにはなってきたけどな。

 「うーん。といっても自分じゃあそんなタイプじゃないと思うんだが...」

 「何言ってるんですか。十分、小悪魔系後輩キャラですよ。自覚なかったんですか?」

 「ものすごく失礼ない意味で言ってるように思うんだが...」

 「うわー!今の目つき私にそっくりです!だいぶんひねたキャラが板についてきましたね!その調子です!」

 「それ以上馬鹿にしたらぶん殴るぞ?」

 「...私はそんなキャラじゃないんですけど。」

 「いやいや。見事に再現してると思うぞ?特に切れやすそうな根暗っぽさとか。」

 互いに沈黙する。どうやらこの作戦をとったのは間違いだったようだ。こんな奴に俺の体を預けられるか!

 「なあ、やっぱりこの作戦はやめに_______________」

 「8、シリカ!うしろ!」

 

 えっ?

 

 何が起きたかわからないまま俺は吹き飛ばされた。

 周りを見回してみれば目的地についていたようだった。そこは街のはずれ。PKが許されている地帯。

 そこまでプレイヤーをおびき寄せて叩く予定だったが...完全に油断していた。

 「ははっ。いやー。あの人もなかなかいい物件を紹介してくれますねー。あの男を痛めつけるってのが条件だったのはアレだけど、まあ、良しとしますか。」

 リーダーっぽい男がべらべら喋ってくれたおかげで状況は飲み込めた。犯人ってこんなのばっかか

 「くっ...80000さんは逃げてください!こっちは何とかします!」

 「ほおう?嬢ちゃん、意外と勇気あるねえ。それなりに腕に自信はあるのかな?だとしても五対一は分が悪いっしょ?いけるの?」

 「あなたちが何をしたいのかはわかってますから、さっさとしたければどうぞ。...最も、最大限抵抗しますが。」

 「へーえ。だけど、俺たちがやりたいことって何だと思ってるの?口に出していってごらんよ?」

 「っ...」

 言えるか!普通ならまだしもシリカの体で言えるか!

 「言えないようなことを想像してるところ悪いけど、俺らがやりたいのってちょっと違うんだわ。」

 「えっ...?」 

 男はにやにや笑いをしながらナイフを取り出す。

 「俺らはな...?PKをするのが目的なんだよ。で、どうせならかわいい子のほうがモチベも上がるからこうして狙ってみただけ。だから結局あの男も殺しに行くんだけどな?」

 「.........」

 「おおっとぉ?怖くて黙っちゃいましたか?まあ、殺せるんなら...いいんだけどさあ!」

 男はナイフを振り上げる。その先端は俺の心臓を真っすぐ突き刺そうと________

 

 

 「悪いけど、俺はパスで。」

 

 

 したところで吹き飛ばされた。

 何が起きてるかわからないといった様子で転がっている男を見下ろす。さっきとは立場が逆だ。

 「生憎と、こっちはPKされるのは嫌いなもんでね?」

 変装を解いて小刀を構える。キリトの二刀流の見様見真似だ。まあ、虚仮脅しでもないよりはましだ。

 「とっとと消えてくれないか?」

 小刀から熱風が噴き出す。とっさに飛びのいた男のがら空きになった胸元に飛び込む。

 「!? かはっ!」

 風で足元をブーストして加速そのままの勢いで胸に突き刺し、続けて首をはねる。

 背後で固まっていた仲間たちが蘇生をしようとしたところで、無駄だ。

 「散れ。」

 風を起こして、残ったリメインライトを消し去る。

 「はあ!?なんだよそれ!」

 困惑している魔導士たちに答えるわけもなく、炎と風で刃を創ってその腕を切断する。

 ついでに幻惑魔法で暗闇状態にして足止め。

 その隙をついて突撃してきた剣士のサラマンダーの渾身の一撃は宙を描く。

 「馬鹿が。こっちだ。」

 「!?」

 「暗闇と言っても、視界を黒くするだけじゃない。幻影なんかもある。」

 おそらく、今、サラマンダーの周りには大量の俺が群がっていることだろう。その証拠にありもしないところを切り付けている。

 「よっと。これであとは魔導士だけか。」

 魔導士たちのほうを見るとだんだん暗闇が解けてきたようでこちらを探し始めている。さて、じゃあ今のうちに一つ面白いのをやってみるか...

 魔導士の一人が俺を見つけた。しかし、その反応は明確な怯えだった。

 「はあ!?な、なんでこんなところに邪心級のモンスターがいんだよ!?」

 どうやらうまくいったようだ。

 キリトがかつて使ったという、自分をモンスターに見せかける魔法。

 ランダムで外れのほうが多いわけだが...賭けは成功した。

 「ぐうううおおおああああっ!!!!」

 「ひいいいいいいっ!!!!!」

 「退却、退却!」

 「逃げるんだよ!」

 逃がすわけがない。一気に彼らを捕まえる。今の俺は腕が八本ある状態らしく違和感があるが、この状況では便利なので使ってみた。

 「 ハ ケ 」

 「ひいいいいいいっ!」

 「 ダレ ガ シュボウシャ ダ 」

 「ァ、『ゾシーク』のダーレスです!」

 クトゥルフ神話関連か...安直だな。

 「 オマエ ハ ノコレ 。 ソレ イガイ ハ カエレ 。」

 

 「 ソシテ ツタエロ 。 『 オマエ ハ シンバツ ヲ ウケル ト 。 』 」

 

 「はいいいいいっ!つ、伝えます!」

 

 掴んでいた手を放してやると、ものすごい速度で逃げて行った。

 「さて、お前の処分だが...」

 「ひいいい!た、助け...。」

 「黒の剣士たちに任せようと思う。何か嘘を言ったら即座につぶされるからそのつもりで。」

 その魔導士の絶叫はフィールドに響き渡った。

 




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